とある科学の一時停止   作:ガイドライン

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一時停止と「ヒーロー」の二日目⑧《ヤミ》

「それで何処にも属さない一般人が

どうして私を止める必要があるわけ??

というか首突っ込んでんじゃないわよ」

 

 

「一般人といっても人が人を殺しているのに

止めてはいけない理由もありませんよね」

 

 

 

 

 

「なんだテメェは、正義のヒーロー気取りかぁ

やめとけ、寿命を短くするだけだぞ」

 

 

「ヒーローですか…

もし僕がヒーローなら貴女がここの人を

殺す前に止めているでしょうね…

僕はそんな器ではありませんが

これからの貴女を止めることは出来ます」

 

 

 

 

 

なんだこいつは…

突然現れて殺しをやめろって、

どうして赤の他人にそんなことを言ってくる

分かっていないのか、「闇」に深く関われば

どんな地獄を目にして、その身に刻まれるか…

 

……そんなことどうでもいいか…

私もこいつとはなんの関わりもない、関わらない

だが、私に説教したことは後悔させてやらないとな

「闇」が、どれだけ恐ろしいものかを

 

 

 

 

「だったらよ…止めてみろよおぉ!!!」

 

 

 

 

奴の右手に照準を合わせて電子線(ビーム)を放つ

これで腕一本なくなるだろうが

そんなのこと私には関係ない

よくある話だ、関わりのないことに突っ込んでくる

自分の正義を、ただの自己満足のための正義を、

その場の勢いで自分の実力を知らずに、

突っ込んでくるバカの結末は、後悔しかない

 

バカはやられてみないと分からない

だからよ、特別サービスだぁ、教えてやるよ

その身に深く刻んでやるよ!

 

 

 

と、電子線を放とうとしたのだが

目の前にいたはずの時崎がいなくなっていた

まるで映像をから突然一部のモノが消えたような

 

 

 

 

「ど、どこに行きやがった!!!??」

 

「後ろにいますが、どうかしましたか??」

 

 

 

 

その声に驚いた麦野は一気に後方へ飛び退いた

全く気づかなかった、そして見えなかった

いつどうやって背後に移動したのか

私に気づかれずに近づいてきたのか

「闇」に生きているからこそ

背後という死角は常に注意を払っている

そこを簡単に取られた、意図も簡単に…

 

 

 

 

 

「て、てめぇ…

ぶっ殺してやるよおおおぉぉ!!!!!」

 

「女の子がそんなことを言ったらダメですよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……な、何が…起きているのだ…

天井が崩落して気絶していたようだが

目が覚めそして目の前にある光景に

どう言ったらいいか言葉がみつからなかった

 

 

 

一人はここに襲撃をかけてきた女が

四方八方に電子線を放っていた

それもデタラメに攻撃しているわけではなく

「何かを」狙って攻撃しているようだ

しかしそれを見ることはできない

 

 

確かにそこに何があるようだが

(もや)というかうっすらと何があると認識できる程度

そしてその靄に何度か当たっているようだが

見た限り一切のダメージを

負っているようにみえない

 

 

 

しかしこれはチャンスだ

あの女は靄に気をとられている間に

警備ロボに仕込んでいた、「アレ」を起動させる

何体も壊れ横たわっている警備ロボの

使える部品を分解し組み合わせ

たった一度きりしか使えないが「アレ」を

1回でも使えれば確実にあの女を殺ることできる

 

 

AIM追跡弾、エクスプローダー

銃用雷管や火薬を埋め込み命中すると炸裂する

殺傷能力の向上を目的とした銃弾

そして先程戦った際に女のAIM拡散力場を解析し

1キロ以内なら追跡可能な弾丸を作り出した

 

 

だから後は引き金を引けばいい

幸い天井が崩落したお陰で壁という遮るものはなく

空に向かって打てばあの女に向かっていく

そして銃弾が当たれば破裂し

その肉体は飛び散り確実に致命傷を死を与えられる

 

 

 

 

 

「これで…死ねえええぇぇぇ!!!!」

 

 

 

 

凶弾が空に向かって放たれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何なんだテメェはぁ!!!!」

 

「さっきも言いましたが時崎 一ですよ」

 

 

 

 

 

確かに電子線はあの男に当たっている

なのにまるで吸いこまれるように消える

実際は電子を波と粒子のどちらでもない状態を固定

その固定という働きを停止させている

すると必ず波か粒子に変わることになり

それを更に停止させることにより

時崎にぶつかった電子線が

吸いこまれるように消えてみえるのだ

 

 

 

 

「名前なんか興味ねぇだよ!!!

テメェがどうしてそいつらを助ける必要がある!?

少なくともそいつらは学園都市の「闇」

それを潰してやってんのに邪魔するな!!!」

 

 

「闇だろうとも貴女が殺していい理由にはなりません」

 

 

 

 

「テメェが止める理由もないだろうが!!!

分かってんのか、こうして私に関わった時点で

テメェはもう「闇」から抜け出せねぇんだ!!

私を止めるだと…そんな理由でテメェ死ぬんだよ!!!!」

 

 

「理由ですか……」

 

 

 

 

うろちょろと動いていた時崎だが

突然にボケェーと空を見上げた

いきなり何だと思ったが向こうの事情なんて知るか!!

どんな原理で電子線を止めているか知らないが

今度こそテメェの体に風穴をあけ、

 

 

しかしまた時崎が姿が消えた

目の前にいたはずなのに…と思ったいたが

見つかった…いや、そこに、目の前にいた

そう、文字通り目の前(至近距離)

 

 

 

 

「なっ!!!!!??」

 

 

 

 

顔と顔が僅か数センチの距離

普段ならどんな男だろうと気持ち悪くなり

反射的に一撃を喰らわせるのに

どういうことか頭が真っ白になり

体を動かそうとしてもいうことをきいてくれない

 

 

唯一動かせることが出来たのは瞼だけ

だから思いっきり目をつぶり現実から目を背けた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「超なにしてるんですか麦野??」

 

「………はっ??」

 

 

 

 

瞼を開けるとそこには顔見知りである

絹旗・フレンダ・滝壺が麦野の顔を覗き込んでいる

 

 

 

 

 

「はっ??じゃありませんよ

来てみればビルの屋上は超吹っ飛んでますし

麦野とあそこに倒れている超アホ面しかしませんし

何故か麦野は顔が真っ赤で目を瞑ってますし」

 

「結局ここで何があった訳よ??」

 

 

 

「……何が…って……」

 

 

 

 

何かを思いだしたのだろうが

たましても麦野の顔が真っ赤に染め上がり

プルプルと体が震え始めた麦野は

まるで八つ当たりをするかのように

 

 

 

 

「うわああああああおおおおぉぉぉ!!!!!!!」

 

 

 

「ちょっ、ちょっと超落ち着いて下さい!!!!!」

 

「なんでそんなに怒っている訳よ!!!!!」

 

「……そんな麦野を応援してる……」

 

 

 

 

 

これからしばらく麦野による電子線(ビーム)

四方八方に放たれたが、何故かすでに

周りのビルは半倒壊しており

ほとんどといっていいほど被害はなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっ、ちょっと待ってくれ!!

助けてくれたんだろ、なんでこんな!!!」

 

「すみません、勘違いしてますよ

僕はあの人が人殺しをして欲しくなかったから

あの人から貴方達を遠ざけたかったです」

 

 

 

何処だか分からないが地下駐車で

複数の研究者と時崎と

黒いスーツを着た男達と数台のワゴン車

 

 

 

 

「僕はヒーローじゃありません

僕は守りたいものを守るだけ

貴方達は罪を償うべきです」

 

 

「なら…ならあいつも同じだろうがああぁ!!!!」

 

 

 

 

 

「さっきも言いましたが

僕は守りたいものを守るだけ

僕は大切なもの(友達)を守れればそれでいいんです」

 

 

 

 

そして時崎は手に持っていた

麦野を狙っていたAIM追跡弾、エクスプローダーを

研究者の足元に投げてみせた

すると暴発しないと分かっていたはずの研究者は

そこにあるはずのない銃弾に恐怖を感じていた

 

 

 

 

「ひぃっ!!!!」

 

「そして許せないのはこんなものを使うことが

人を人だと思っていない貴方達が許せません

……それではお願いします」

 

 

 

「や、やめてくれ…お願いだからやめてくれ!!!!!

なんでもす、や、や、めろ、やめろおおおぉぉ!!!!!!」

 

 

 

 

 

スーツを着た男達は研究者達を

無理矢理ワゴン車に押し込め

そして出口へ、光の方へ、深い「闇」へ走り出した

 

残された時崎は携帯を取りだし

ある人物へ電話をかけた

 

 

 

 

 

 

「……これも貴方の指示ですか??」

 

『こんな小さなこと、私は指示などしない』

 

 

 

 

「゙こんな゙ということは知っていたんですね

どういう理由で人殺しをさせているか知りませんが」

 

『君もいま、その゙人殺じに関与したことは

もちろん自覚しているのだろうが、

それでも何かいうことがあるのかな??』

 

 

 

 

「僕は、僕は守りたいものを守るだけ

貴方がどんな目的があるかは知りませんが

僕の大切なものを傷つけるなら…停止()しますよ」

 

 

 

 

一方的に電話を切った時崎はた

友達のためにその足を動かし歩き始めた

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