科学と魔術と転入生
九月一日
それは学生にとって夏休みが終わり新学期が始まる日である。
そんな中スパイである
それは学園都市統括理事長アレイスター
「どういうつもりだ」
「なんのことだね」
「惚けるな、シェリー=クロムウェル。こいつは流れの魔術師ではなく、イギリス清教『
「進んで入れたと言うのか。少し警備が
「ふざけるな!お前が起こしたことを分かっているのか!!これからどうなるのか分かってないとは言わせないぞ!!」
たった一人の魔術師の人間が入っただけだとは思うが、インデックスやステイルとは違い『イギリス清教独自の術式』を抱えた魔術師であり、例えば彼女が他勢力の手に落ちれば、いやシェリーを倒してしまえばイギリス清教と学園都市の間に亀裂が走る
────最悪、科学世界と教会世界の戦争となるかもしれない。
「くそが……ともかくオレはシェリーを討つぞ。魔術師の手で魔術師を討てば、少しは波も小さくなる。それからスパイはこれで廃業だ。ここまで派手に動けば必ず目をつけられるからな。まったく、心理的な死角に潜ってこそのスパイだというのに、四六時中監視されて仕事が────」
「君は手を出さなくて良い」
遮るようなアレイスターの一言に、土御門は一瞬凍りついた。
何を言っているのか、理解できなかった。
「君は手を出さなくとも良いと告げた」
「……本気で言っているのか??」
土御門は、相手の正気を疑うように言った
「可能性は、決してゼロではないんだぞ。水面下での工作戦なんてビルからビルへ綱渡りするようなものだ、手を間違えれば戦争が起きるかもしれないというのに!」
それだけのことをしているというのにアレイスターは動揺もすることもなく土御門を見ている
「アレイスター、お前は何を考えている?
上条当麻に魔術師をぶつけるのがそんなに魅力的か。あの右手は確かに魔術に対するジョーカーだが、それでもアレだけで教会全体の破壊などできるはずもないだろう!」
「プラン2082から2377まで短縮できる」
プラン。『計画』というよりは『手順』といった所か。アレイスターがこの単語を口にする場合、該当するものは一つしかない。
虚勢学区・五行機関の制御法
学園都市ができた当初の『始まりの研究所』と呼ばれているが、今ではどこあるのか、本当にあるのかも分からないと言われる幻のような存在
アレイスターはあらゆるものを利用してでも五行機関の
『手順』とは一方通行が行った
その『手順』の中心に一人の少年、上条当麻がいる。
イレギュラーが起きる度に『計画』を組み替え、誤差を修正するどころか逆に利用して膨大な『手順』を少しでも短縮しようとしている
「それにだ、誰が
「……お前、まさか……」
「無論、
その言葉に対して土御門は目を見開き心が感じていることをそのまま言葉にして発した
「お、お前は…お前は本当に分かっているのか!!!上条当麻とは比較にならないほど世界に影響を与えるかもしれない男をぶつけるというのか!!」
「だからこそだ。まぁ学園都市に入った時点で一時停止は
「……お前なら回避もできるはずだ……」
「悪いがするつもりはない。例えしようとしてもアレは「友達」が関わってしまえば止まることはない。アレは私でさえ制御出来るか怪しい存在だ
それでも幻想殺しよりもより多くのプランが短縮できる」
狂っている。
土御門はより一層アレイスターを睨み付けていた。上条当麻という存在は確かに科学と魔術に影響を及ぼす存在だと理解している。それでも時崎一はそれ以上の影響を及ぼすと
「それに君にも悪いことではないはずだ」
「………何を言っている??」
「すぐに分かる。「案内人」を呼ぼう」
「ここから出してもいいのか俺を。シェリーを討つかもしれないぞ」
「手を出さなくてもいいと言ったがやってみるがいい。だが断言しよう、君は手を出せない状況に陥る」
「はいはーい。それじゃさっさとホームルーム始めますよー。始業式まで時間が押しちゃってるのでテキパキ進めちゃいますからねー」
小萌先生が教室に入ってきた頃には、生徒のほとんどは着席していた。窓のないビルから抜け出した土御門は未だに不機嫌な顔をしていた。学園都市にシェリーを招き入れたこと、上条当麻をシェリーをぶつけること、それだけではなく時崎一も加えること、手を出すなと言っておいて出してみろという。一体アレイスターは何を考えているのか……
「えー、出席を取る前にクラスのみんなにビックニュースですー。なんと今日から転入生追加ですー」
おや? とクラスの面々の注目が小萌先生に向く。もちろん土御門も気付きスパイの悩む表情からクラスメイトの表情へと変える
「それもなんと二人も転校してきた上に男と女ですー
野郎どもー子猫ちゃん達ーおめでとう‼」
おおおお‼ とクラスの面々がいろめき立つ。
そんな中、上条は一人、いや土御門も何か言い知らぬ嫌な予感に襲われていた。
「とりあえず顔見せだけですー。詳しい自己紹介とかは始業式が終わった後にしますからねー。さあ転入生ちゃん、どーぞー」
小萌先生がそんな事を言うと、教室の入り口の引き戸がガラガラと音を立てて開かれた。
一体どんなヤツがやってくるんだ、と上条と土御門が視線を向けると、
そこに、三毛猫を抱えた白いシスターが突っ立っていた。
「なぼあっ…………!!」
予想外と言えばあまりにも予想外な展開に、上条の思考が真っ白になる。
クラスの面々も困惑しているがインデックスだけはまったくいつも通りに、
「あ、とうまだ。うん、ということはやっぱりここがとうまの通うガッコーなんだね。ここまで案内してくれたまいかには後でお礼を言っておいた方がいいかも」
これには土御門も頭が痛くなった。まさかこの
「……………………………………………………あ、あれ? なのですよー」
どうやら転入生を紹介するはずの小萌先生も困惑してあるようだ。だが流石先生というべきかすぐに我に返り強制的にインデックスを教室の外へ追いやった
そして戻ってきた小萌は改めて転入生の紹介を始める
「霧ヶ丘女学園から来た姫神秋沙さんでーす!
仲良くしてあげてくださいねー」
「霧ヶ丘ってあの……」
「能力開発部門トップクラスの名門校じゃん」
「なんでウチなんかに?」
「ほうほうほう!
ええなーせ正統派黒髪ロングときましたか!!」
クラス中がざわめく中上条は「ふ…フツーの転入生で良かった………」と息を吐いていた。しかしどうもさっきから落ち着かない土御門は教室の入り口をじっと見ていた。普通なら一緒に入ってくるはずのもう一人の転入生だが未だに入ってくる気配がない。いや教室の外にいる気配さえないのだ
(どうやってやがる……もう一人の転入生は勘違いだというのか??)
そんな事を考えているとどうやら小萌ももう一人の転入生がいないことに気づいたらしく
「あ、あれ……どうして今日はこんなに自由な人ばかりなのですか!!!どこにいったんですかー!!!」
と小萌は教室の入り口から廊下へと出て転入生を探しに向かう。ちょっとした自由時間が出来たと錯覚した生徒達は転入生である姫神の周りに集まり始め質問責めが始まった
そこに向かわなかったのは上条と土御門の二人
「珍しいなー土御門が行かないってよ」
「今日は朝から疲れたんだにゃー」
「いつもはそんなことなのにな」
「俺のことはいいんだにゃー。それより転入生はどうしたんだろうな」
「確かに、確か男だって言ってたなー」
「そうですね」
「どんな奴なんだろうな」
「とにかくカミやんみたいなフラグメイカーじゃないと願うだけだな」
「なにいってるんだ土御門。そんなの一本も立ったことがないぞ」
「本当にカミやんにはお仕置きが必要だな」
「ですね」
「なんでだよ!!!!」
「「って、なにクラスメイトのように馴染んでいるんだ時崎イイイイイイィィィィィ!!!!!!」」
「転入生の時崎一です、よろしくお願いします」
今回は小説と漫画とオリジナルがごっちゃ混ぜ♪♪
そしてこの先はストーリーに流されることなく
時崎の暴走により本編にちょっと戻るくらいです
着地地点も目的地から外れて緊急着陸したのち
怪我人がチラホラと発覚する
…………そんな感じで小説進めますのでよろしく!!!