一時停止と一方通行と妹達
「バーベキューをしましょう」
「唐突だなオイ」
またいつも通りにファミレスに居座っている二人
特にやることもなく一方通行はコーヒーを飲み
時崎はがつがつと料理を食べている
そんな中、突然に唐突に時崎が発言した
もちろん人の話を聞くこともなく話を進める時崎は、
「メンバーはてーとん、シズ姉、操祈さん、みーちゃん」
「ふざけンな!!
なンであいつらとそンことしないといけねェんだ!!!」
「みんな友達ですけどもっと交流を
深めた方がいいと思うんですよ」
「オイ、いっておくが友達なんかになったつも…」
「それでは18:00に来てくださいね
あっ、あーくんはお肉係なのでよろしくお願いします」
「ざけンな!!!何勝手に…オイコラ!!!!!」
まるで霧が晴れたようにフワッと時崎の姿が消えた
いたことを認識しているが一方通行達なら
このようなステルス効果も発生する
もちろん一度消えた時崎を追うことは難しい
一番交流時間が長い一方通行でも
探そうとすると時間がかかり大変である
ハァ~とため息をつきながら
残っているコーヒーを飲みつくし
携帯を取り出してある人に電話をかける
「………アッ、俺だ
いま時間があるならちョッと付き合ッてくれねェか」
「お待たせしました、とミサカはちょっと小走りで
あなたと少しでも早く会いたかったとアピールします」
「悪かッたな、本当に良かッたか??」
「調整が終わったあとでしたので問題ありません、
とミサカは問題なのはそちらの耳ではないかと
少し毒を吐いてみました」
「嫌なら断ッて良かッたンだぞ」
「……ここまでくると呆れます、
とミサカは深く深くため息をつきます」
公園で待ち合わせしたのは妹達(シスターズ)
みーちゃんと同じ常盤の制服を着ているが
姉とは違いおとなしい印象があるためか
何故か制服がみーちゃんより似合っているように見える
元々筋ジストロフィーの治療という題目で
美琴が提供したDNAマップが発端。
それが天井によってレベル5の
「超電磁砲」の量産を目指す
「量産能力者(レディオノイズ)計画」に
転用されたがレベル3程度の
「欠陥電気」しか作れず計画は破綻した
「それで今日はどんな用事でしようか、
とミサカはデートだと意気込んで
軽くメイクをしてきたことをアピールします」
「あのバカがバーベキューをしたいと言いやがッてな
悪いが一緒に買い物に付き合ッてくれねェか」
「まぁそんなところですよね、
はい、分かりました、
とミサカはさっきからアピールを無視してますが
一体どんなつもりなんですかと
ちょっとムカつきながら一方通行を睨みます」
「うるせェな、今度どっか連れてってやるから
今日はその面倒くせェ口調は抑えておけ」
「それなら今日は我慢しましょう、
とミサカはガッツポーズを決めて
早速10032号と一緒にデート服を買うために
予定をたてなければとすぐさまメールをします」
一方通行がいることも忘れる位の勢いで
メール打っている妹達、個体1号
1号は、いや妹達はある実験のために生まれてきた
言わばモルモットとしてこの世に生まれた
しかしその実験は行われることもなく
計画そのものが凍結し、
いまこうして彼女達は生きている
未だに忘れられない、いや、忘れることの出来ない
それだけの出来事が、ターニングポイントがあった
それは誰も予想できなかったこと
あの学園都市、第一位である男が
最強を越えた絶対を求める男が
『絶対能力進化実験(レベル6シフト)だァ??
ハッ、全くもッて興味もわかねぇな」
と、想像もできなかった回答をいってきたのだ
この実験をすれば欲しがっていた力が手にはいるのに
目の前に、手の届くところにあるのに
一方通行はその実験を断ったのだ
絶対能力進化実験
樹形図の設計者の算出したプランに従い、
最強の超能力者一方通行を
絶対能力者(レベル6)へ進化させる実験。
実験内容は「20000通りの戦闘環境で
量産能力者(レディオノイズ)を20000回殺害する」
というとても正気の沙汰とは思えない内容
しかし研究者達は一方通行はやると思っていた
誰よりも求めていた力がそこにあるなら
どんなことをしても手にすると
しかし、どういう訳か一方通行はその実験をけった
その後、レベル6になりゆる存在である第二位
未元物質にも声をかけたのだが
『うるせぇ!!!!いまはそれどころじゃねえ!!!!!!!!』
と、またしても理解しがたい理由で実験はできなかった
そしてこれもまた何故か実験そのものが凍結し
完全に絶対能力進化実験はなくなった
こうして妹達20000人は体の調節のために
世界中にバラバラに別れて
この学園都市には数名しかいない
「お待たせしました、さぁ行きましょう、
とミサカは言ってみたものの
何を買うのか聞いてませんでしたが」
「肉を買ッてこイとよ
ただどンな肉がイイかわかンねェんだよ
とりあえず高い肉でも買えばイイのか」
「うわぁ……料理の出来ない人のいう言葉ですね
ここは女子力の塊である私が面倒を見ましょう、
とミサカはここで他のミサカとの差を広げるために
張り切って買い物タイムに移行します」
「オイ、引ッ張ンな!!!」
ぐいぐいと一方通行の腕を引っ張る1号
向かうは高級食材が集まるデパートではなく
格安が売りであるスーパーに向かうことに
こんな日々を送れるようになったのも
一方通行が絶対能力進化実験を断ったおかげである
しかし、その理由を知るものはごくわずか
一方通行は別に絶対能力進化実験を断ったのではなく
「やる必要性がない」と分かっていたのだ
あの日、一時停止が学園都市に現れた時から
この実験はことごとく崩れ落ち始めた