遊戯王IS〈インフィニット・ストラトス〉 作:LAST ALLIANCE
前回の前書きで”第1章は次回で終わる予定です。”と記しましたが、今回はデュエルが長くなったので次回に先延ばしになりました。本当に申し訳ありません。
今回はエキシビジョンデュエルがメインですが、序盤は今後の伏線になるであろう部分を幾つか仕込んでみました。
それではお楽しみ下さい。
IS学園でデュエルディスクのプレゼンテーションが行われてから数日後。土曜日。ついにエキシビジョンデュエルが開催される事となった。
自分の為に用意された特等席に座っている呉島高虎。『呉島エンタテインメントスタジオ』の代表取締役社長は、緊張の面持ちでISアリーナの中央を見ている。
彼にとってこの日は特別の日。自社と『KONNAMI株式会社』が企業提携して開発したデュエルディスクの本格的なお披露目式なのだから。ここで失敗してしまえば、今までの努力が無かった事になり、信用は失墜してしまう。
このデュエルは全世界に中継されている。世界各国の首脳だけでなく、世界中の一般市民もモニターやテレビに釘付けとなっている。年齢も、性別も、デュエリストであるかどうかも関係ない。
今回のデュエルを通じて今まで『遊戯王』を知らなかったり、関心がなかった多くの人々に興味関心を持ってもらい、『デュエル・ストラトス』のアピールに繋げると共にデュエルディスクを世に知らしめる。それが成功すればデュエル産業が発生する。もし出来なければ失敗に終わる。それだけに高虎は手に汗を握っていた。
「お久し振りです、呉島社長」
「これはこれは。平等院友希那様ではございませんか」
「友希那で構いません。今回のデュエルはとても楽しみですね」
「はい。私としても社運がかかっている重大なイベントですので、邪魔が入らないように厳重に警備を重ねています。友希那さんも楽しみにしていましたか?」
「もちろんです。今回私の目の前でデュエルを繰り広げる黒田純一さん……あの人は私にとって大切な人だからです」
高虎の隣に座ったのは平等院友希那と言う少女。アルビノを思わせる程肌が白く透き通っており、黒く長い髪を後ろに垂らしている。正にお嬢様と言える少女だった。
その少女に高虎が目上の人のように接している理由は、友希那が旧華族の由緒正しい家柄である事が挙げられる。
友希那が熱意を込めながら見つめている純一。彼女は純一を大切な人と言った。と言うのも、初めて参加した『遊戯王』のイベントで右も左も分からない自分に親切丁寧に教えてくれただけでなく、彼女を護衛するように一緒に行動してくれたからだ。
彼女は小学校の頃から所謂お嬢様学校に入学していて、異性と触れ合った経験は数少なかった。そんな中でアニメを切っ掛けに『遊戯王』を始めたものの、周りに一緒にデュエルしてくれる友達もいなければ、大人もいなかった。自分の姉以外は。
自宅から近い範囲のカードショップに通っては対戦相手を探していたが、初心者でしかも綺麗なお嬢様相手に応じてくれるデュエリストは中々いなかった。諦めずに何度も何度も対戦してくれる相手を探していた時、たまたま来ていた純一が快く応じてくれた。
対戦に応じてくれただけでなく、デッキの改良案を提示したり、好きなカードやアニメの話にも付き合ってくれた。デュエルを重ねる毎に純一への好感度が上がっていき、何時の間にか恋心を抱いてしまった。
そして今回。自分の平等院財閥が経営している『私立鳳凰学院』に進学した彼女は、とある野望を胸に抱きながらISアリーナに足を運び、エキシビジョンデュエルを観戦しに来た。
「デュエルディスクのモニターを織斑一夏君ではなく、純一君にするように熱望したのは貴女でしたね……随分な肩の持ちようで」
「誰の援助のおかげで今回のプロジェクトが実現出来たのでしょうか? それをお忘れなきように」
「失礼。平等院財閥のおかげで今回のデュエルディスクの実現が叶う事が出来ました。本当に感謝しています」
「フフッ♪ ではデュエルディスクを我が『私立鳳凰学院』にも試供をお願いします。さぁいよいよデュエルの開幕です。私を満足させて下さいね純一さん……」
高虎が友希那に頭が上がらない理由は今回のプロジェクトにあった。デュエルディスクの開発とその実現を後押ししてくれたのは平等院財閥のおかげだった。
権力、名声、財力のどれもが日本の中でもトップクラスで、総資産は全世界の富の数%あると謳われている。大財閥で名家の平等院家の援助がなければ、デュエルディスクは今こうして完成していなかった。
ISアリーナの観客席。その特等席と呼ばれている場所から高虎が緊張の面持ちで見守る一方、友希那は何処か楽しそうだった。
ーーーーー
このデュエルを行うのはカリスマデュエリストの1人、マスター・ユウギ。漫画・アニメ『遊☆戯☆王』に登場する闇遊戯のコスプレをしている。元ネタと名前の通り、【ブラック・マジシャン】デッキを愛用している。
もう1人のデュエリストは黒田純一。“世界で2番目の男性IS操縦者”であり、呉島高虎が選んだデュエルディスクのモニター。大会で優秀な成績を収めており、人格も優れたデュエリスト。
この日は《|青眼の亜白龍《ブルーアイズ・オルタナティブ・ホワイト・ドラゴン》》がプリントされた白いTシャツの上に黒いジャケットを着て、下はジーパン姿と普通の私服姿だった。
両者の準備は既に整っている。後は開始の合図がかかれば何時でもデュエルを始める事が出来る。2人を見守る観客は固唾を呑み、デュエルの開始を待っている。
「純一大丈夫かな? こんなに沢山の人の前でデュエルするとなると緊張するよな……俺だったら胃が痛くなって吐きそう」
「学園の行事とは全然違うからな……それこそ世界中の人が見ているとなると、緊張は凄いのだろうな。『遊戯王』の世界大会もこんな感じだろうか?」
「Youtubeでも配信されていますし……物凄いビッグイベントですわね」
観客席の一角。そこにいるのは純一のクラスメートだったり、同級生の面々。織斑一夏は純一の事を心配しつつも、大勢の観客が見守る中でデュエルする事に恐ろしさを覚えていた。彼は学園行事で生徒達の前で試合をしているが、今回は注目度やスケールが違う。比較するだけ野暮と言われればそこまでだが。
篠ノ之箒が自動販売機で買った飲料水を飲みながら頷く一方、セシリア・オルコットはスマートフォンでYoutubeを観ていた。そこではこのエキシビジョンデュエルの配信が行われている。視聴している人数はかなり多い。
彼らが見守る中、2人のデュエリストはお互いにデュエルディスクを展開した。そしてデータ化された5枚のカードを手に取ると、特等席にいた高虎が立ち上がって声高らかにデュエルの開始を宣言した。
「では始めましょうか……デュエル開始!」
『デュエル!』
デュエルが始まった事が全世界に伝わると、世界中の誰もがデュエルの様子を見逃さないように画面に釘付けになった。ご丁寧にデュエルの解説やカードの説明も付いていると言う親切仕様だ。
観客が一斉に自分達を凝視するが、純一とマスター・ユウギには関係ない。デュエルが始まれば2人だけのフィールドとなるのだから。
ーーーーー
・1ターン目
デュエル開始前に行われたコイントス。それに勝利したマスター・ユウギの先攻でエキシビジョンデュエルが始まった。
このエキシビジョンデュエルはIS学園における特殊制限ルールが適用されている為、市場での平均価格が1000円以上するカードの使用は禁止となっている。
その為、お互いに平均価格が1000円以下のカードしか使用出来なくなり、デッキ構築を大いに悩んだ事は言うまでもない。
「私の先攻! 先攻はドローは出来ない。スタンバイ。メインフェイズに入る。手札から《ベリー・マジシャン・ガール》を召喚!」
マスター・ユウギのフィールドに現れたのは、口におしゃぶりを付けた赤ちゃんの姿をした魔術師。右手に魔法の杖を持っている。
その見た目に女性達は母性をくすぐられて歓声を上げるが、《ベリー・マジシャン・ガール》を知っているデュエリスト達は表情を崩さない。
《ベリー・マジシャン・ガール》
効果モンスター
レベル1/地属性/魔法使い族
ATK/400 DEF/400
(1):このカードが召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから《マジシャン・ガール》モンスター1体を手札に加える。
(2):1ターンに1度、このカードが相手の効果の対象になった時、または相手モンスターの攻撃対象に選択された時に発動できる。
このカードの表示形式を変更し、デッキから《ベリー・マジシャン・ガール》以外の《マジシャン・ガール》モンスター1体を特殊召喚する。
「《マジシャン・ガール》モンスターですと!?」
「いや~実は【ブラック・マジシャン】デッキもIS学園の特殊制限ルールによる弱体化を受けてしまってね……《マジシャンズ・ソウルズ》とか《幻想の見習い魔導師》が使用禁止になってしまったんだよ……だから《マジシャンズ・ロッド》を引けなかった時の代わりに《マジシャン・ガール》モンスターを入れたんだよ……」
「マスター・ユウギさん……貴方もIS学園の特殊制限の被害者になったんですね」
「そうだよ……我々カリスマデュエリストもルール作成側に立ったけど、意外とこれ経験者に突き刺さるルールだったようだね……ここは調整失敗だったみたいだ。まぁ初心者の方々ばかり参入するから、ある意味ではちょうど良いルールかもしれないね。しかし! このデッキはエクストラを除けば比較的安く組めるから、お金があまりない学生さんでも構築出来る!」
マスター・ユウギが使うのは《マジシャン・ガール》モンスターを入れた、【ブラック・マジシャン】デッキ。再録カードがここ最近あった為、お小遣いが少ない学生でも安価で構築する事が出来る。エクストラデッキは流石に良いお値段をするが。
カリスマデュエリストらしく、これから『遊戯王』を楽しむIS学園の学生に向けたメッセージのデッキと言える。
「それはブルジョワのデッキを作った僕に対する皮肉ですか?」
「そう聞こえたのなら申し訳ない。《ベリー・マジシャン・ガール》のモンスター効果を発動する。召喚に成功した時、デッキから《マジシャン・ガール》モンスター1体を手札に加える。《チョコ・マジシャン・ガール》を手札に加えよう」
【ブラック・マジシャン】デッキの核として、基本となるカードの《マジシャンズ・ロッド》。1つのデッキに同名カードは3枚まで入れられない為、引けない可能性もある。
そこで入れたのは《マジシャン・ガール》モンスター達。《ベリー・マジシャン・ガール》は手札を補充しつつ、防御と展開をこなせる優秀な初動が可能だ。
「続けて手札からフィールド魔法、《魔法族の里》を発動する。これは君に刺さるんじゃないかな?」
「ま、《魔法族の里》ですと!?」
マスター・ユウギのフィールドが無機質なISアリーナから一転。魔法使いが暮らしている里の風景へと瞬く間に変わった。
純一が慌てたのは《魔法族の里》の効果にあった。【魔法使い族】デッキに投入されていてもおかしくないこのカードが、純一を倒さんと言わんばかりに牙をむく。
《魔法族の里》
フィールド魔法
(1):自分フィールドにのみ魔法使い族モンスターが存在する場合、相手は魔法カードを発動できない。
(2):自分フィールドに魔法使い族モンスターが存在しない場合、自分は魔法カードを発動できない。
「私のフィールドにだけ魔法使い族モンスターがいる場合、君は魔法カードを発動できない。つまり《ベリー・マジシャン・ガール》がいる以上、君は儀式魔法も使えないし、墓地肥やしやサーチ効果を持つ魔法カードも使えないと言う事だ!」
「ッ!?」
「恐らく君のデッキは【青眼】。特殊制限によって《
「流石ですね……仰る通りです」
「とは言っても、こっちもこれ以上カードを発動出来ない。カードを1枚セットしてターンエンドだ」
マスター・ユウギは下級モンスターを召喚し、フィールド魔法を発動して1ターン目を終えたが、純一にとって行動をある程度制限させられている状態となった。
仮にモンスターを召喚して《ベリー・マジシャン・ガール》を攻撃すれば、別の《マジシャン・ガール》モンスターが特殊召喚される未来が見えている。
また、フィールド魔法の《魔法族の里》が発動している状態である為、展開の起点となる魔法カードの使用が封じられている。自分のターン開始前から厳しい戦いを約束されている純一だった。
マスター・ユウギ
LP:8000
手札:4
フィールドゾーン:《魔法族の里》
EXモンスターゾーン:なし
メインモンスターゾーン:《ベリー・マジシャン・ガール》
魔法・罠ゾーン:セットカード×1
ーーーーー
・2ターン目
「純一君……いきなり厳しい展開になったわね」
「うん……攻撃しようとしても、除去しようとしてもどちらにしても厳しい展開になる……」
「しかもロックされているよ~ジュン君負けないで~!」
観客席の一角。厳しい表情をしているのは更識楯無。純一のISの師匠であり、ルームメイト。姉が欲しかった純一は時々楯無に甘える事があり、まんざらでもない反応を示している時があるのは秘密だ。
その隣で楯無の言葉に頷いているのは簪。楯無の妹で純一の友達。純一が実力を一番警戒しているデュエリスト。
純一に声援を送っているのは萌え袖の私服を着ている布仏本音。純一のクラスメートで、IS学園で初めて純一と仲良くなった女子生徒。純一曰く、“のほほんさんマジ天使”。
「僕のターン! ドローフェイズ、ドロー! スタンバイフェイズ。メインフェイズ入ります」
「どうぞ!」
「成る程……魔法カードが使えないと。ならば魔法カードを使わずにモンスターを展開しつつ、その厄介なフィールド魔法を除去してみせましょう! 手札から《マンジュ・ゴッド》を召喚!」
「《マンジュ・ゴッド》……デッキから儀式モンスターか儀式魔法をサーチする効果を持っているが、魔法カードが使えない今、儀式召喚は出来ないよ?」
純一のターン。《魔法族の里》を除去するべく、早速動き出した。フィールドに全身から万本もの手を生やした天使のような姿をしたモンスターを召喚し、モンスター効果で儀式魔法カードをサーチした。
《魔法族の里》の効果で儀式魔法を発動し、儀式召喚をする事は出来ない。しかし、純一の狙いはそれではなかった。
《マンジュ・ゴッド》
効果モンスター
レベル4/光属性/天使族
ATK/1400 DEF/1000
(1):このカードが召喚・反転召喚に成功した時に発動できる。
デッキから儀式モンスター1体または儀式魔法カード1枚を手札に加える。
「僕が《マンジュ・ゴッド》を召喚したのは次の展開の布石の為……《マンジュ・ゴッド》のモンスター効果を発動! このカードが召喚に成功した時、デッキから儀式モンスター1体か儀式魔法カード1枚を手札に加えます。ここはそうですね……儀式魔法の《高等儀式術》を手札に加えます」
「何か狙っているな?」
「もちろん。手札の《青き眼の賢士》のモンスター効果を発動! このカードを手札から捨て、自分フィールドの効果モンスター1体を墓地へ送り、デッキから《ブルーアイズ》モンスター1体を特殊召喚出来ます」
《青き眼の賢士》
チューナー・効果モンスター
レベル1/光属性/魔法使い族
ATK /0 DEF/1500
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。
デッキから《青き眼の賢士》以外の光属性・レベル1チューナー1体を手札に加える。
(2):このカードを手札から捨て、自分フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを墓地へ送り、デッキから《ブルーアイズ》モンスター1体を特殊召喚する。
「フィールドの《マンジュ・ゴッド》をリリースし、デッキから《白き霊龍》を特殊召喚!」
「しまった! 《白き霊龍》はカード名をルール上《ブルーアイズ》カードとしても扱うってテキストに書いてあった!」
「その通り! だから《青き眼の賢士》のモンスター効果で特殊召喚出来るんですよ!」
万本もの手を生やした天使の姿が消滅すると、その残滓となった光の粒子が次第に何かの形を形成していった。
そうして現れたのは1体の龍。全身を神々しく純白に光り輝かせ、青い眼を携えたドラゴン。純一の狙いは最初からこのドラゴンを特殊召喚し、モンスター効果で《魔法族の里》を除去する事にあった。
《白き霊龍》
効果モンスター
レベル8/光属性/ドラゴン族
ATK/2500 DEF/2000
このカード名はルール上《ブルーアイズ》カードとしても扱う。
(1):このカードは手札・墓地に存在する限り、通常モンスターとして扱う。
(2):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、相手フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。そのカードを除外する。
(3):相手フィールドにモンスターが存在する場合、このカードをリリースして発動できる。
手札から《青眼の白龍》1体を特殊召喚する。この効果は相手ターンでも発動できる。
「《白き霊龍》のモンスター効果発動! このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、相手フィールドの魔法・罠カード1枚を除外します! 《魔法族の里》よ、消え去るが良い!」
「しまった! これで純一君が魔法カードを使えるようになった……」
純白に光り輝く龍が雄叫びを上げて天高く羽ばたくと、その全身が光り輝いて純白の光がマスター・ユウギのフィールドを包み込んだ。
フィールド魔法によって魔法使い族が暮らしている里だったのが、何時の間にかISアリーナの無機質な風景へと戻っていった。
「よっしゃあ! とは言っても《ベリー・マジシャン・ガール》がいるから、バトルフェイズには移れないな……ターンエンドします」
「ちょっと待った! エンドフェイズにセットカードを発動する。リバースカードオープン! 罠カード発動! 《マジシャンズ・ナビゲート》!」
《マジシャンズ・ナビゲート》
通常罠
(1):手札から《ブラック・マジシャン》1体を特殊召喚する。
その後、デッキからレベル7以下の魔法使い族・闇属性モンスター1体を特殊召喚する。
(2):自分フィールドに《ブラック・マジシャン》が存在する場合、墓地のこのカードを除外し、相手フィールドの表側表示の魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードの効果をターン終了時まで無効にする。
この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。
「《マジシャンズ・ナビゲート》の効果発動! 手札から《ブラック・マジシャン》1体を特殊召喚する! 現れろ、伝説に名高い黒衣の大魔術師よ! その叡智と秘術を以て勝利を手繰り寄せろ!」
「す、すげぇ……これがリアルソリッドビジョンの《ブラック・マジシャン》……本物だ。何て凄い迫力で、凄い威圧感なんだ……」
「ハッハッハッ! いや~私も事前にテストしたけど本当に最高だ! まさか憧れの武藤遊戯のようにデュエルが出来るとはな……」
純一がターンエンドを宣言した時、マスター・ユウギはセットしてあった罠カードを発動した。これにより、手札から伝説に名高い大魔術師―《ブラック・マジシャン》が降臨。
かの有名な闇遊戯のエースモンスター、《ブラック・マジシャン》。その登場に純一は震え、あまりに強大な存在感と威圧感に圧倒されるしかなかった。
《ブラック・マジシャン》
通常モンスター
レベル7/闇属性/魔法使い族
ATK/2500 DEF/2100
魔法使いとしては、攻撃力・守備力ともに最高クラス。
「そしてデッキからレベル7以下の魔法使い族・闇属性モンスター1体を特殊召喚する! ここは次の私のターンの事も考えて、《マジシャン・オブ・ブラック・イリュージョン》を特殊召喚!」
「次のターンでランク7エクシーズを狙ってますね?」
「正解。物分かりが早いね」
更に現れたのは黒い影をした大魔術師。《ブラック・マジシャン》を思わせるシルエットをしているが、曖昧でよく分からない。
《マジシャン・オブ・ブラック・イリュージョン》
効果モンスター
レベル7/闇属性/魔法使い族
ATK/2100 DEF/2500
このカード名の(1)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分が相手ターンに魔法・罠カードの効果を発動した場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードはモンスターゾーンに存在する限り、カード名を《ブラック・マジシャン》として扱う。
(3):このカードがフィールドに表側表示で存在する限り1度だけ、自分が魔法・罠カードの効果を発動した場合に自分の墓地の《ブラック・マジシャン》1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。
「これで効果処理が終わりましたね。改めてターンエンドします」
「了解!」
純一
LP:8000
手札:5
フィールドゾーン:なし
EXモンスターゾーン:なし
メインモンスターゾーン:《白き霊龍》
魔法・罠ゾーン:なし
マスター・ユウギ
LP:8000
手札:4
フィールドゾーン:なし
EXモンスターゾーン:なし
メインモンスターゾーン:《ベリー・マジシャン・ガール》、《ブラック・マジシャン》、《マジシャン・オブ・ブラック・イリュージョン》
魔法・罠ゾーン:なし
ーーーーー
・3ターン目
「純一がようやく展開出来ると思ったら、先にマスター・ユウギさんに展開されたわね……」
「レベル7モンスターが2体いるからエクシーズモンスターは確実に来るね。出来れば《黒の魔道陣》が来ないで欲しいけど……」
「そうだな……まだライフポイントは減っていないが、減る時は一気に減ってしまう。純一、ここが踏ん張り時だ!」
1年2組在籍で中国の代表候補生、純一の幼馴染の凰鈴音はマスター・ユウギのフィールドを見て、純一にとって再び厳しい展開となりそうな予感を感じた。
隣にいる1年3組在籍のフランス代表候補生のシャルロットがそれに頷き、同じクラスのドイツの代表候補生のラウラが声援を送る中、マスター・ユウギのターンが始まった。
「私のターン! ドローフェイズ、ドロー! スタンバイ。メインフェイズに入る。手札から《チョコ・マジシャン・ガール》を召喚!」
《チョコ・マジシャン・ガール》
効果モンスター
レベル4/水属性/魔法使い族
ATK/1600 DEF/1000
(1):1ターンに1度、手札から魔法使い族モンスター1体を捨てて発動できる。
自分はデッキから1枚ドローする。
(2):1ターンに1度、このカードが攻撃対象に選択された場合、《チョコ・マジシャン・ガール》以外の自分の墓地の魔法使い族モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
その後、攻撃対象をそのモンスターに移し替え、攻撃モンスターの攻撃力を半分にする。
「《チョコ・マジシャン・ガール》のモンスター効果を発動する。手札の魔法使い族モンスターを1体、《ブラック・マジシャン・ガール》を墓地に送ってデッキから1枚ドロー!……フム。良いカードを引けた」
「何ですと?」
「行くぞ! 私は《ブラック・マジシャン》と《マジシャン・オブ・ブラック・イリュージョン》でオーバーレイ! 2体のレベル7モンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!」
《ブラック・マジシャン》と《マジシャン・オブ・ブラック・イリュージョン》が紫色の光に変わると、地面に吸い込まれていった。
マスター・ユウギのフィールドの中央に巻き起こった渦に2つの紫色の光が飛び込み、渦の中から漆黒の闇が広がっていく。
そして現れたのは一人の魔導師。褐色の肌に全身を黒衣で身を包んだ彼を人はこのように呼ぶ。《幻想の黒魔導師》と。
「古より伝わりし伝説の魔術師よ、常闇の力を身に纏い、新たなる姿へ昇華せよ! エクシーズ召喚! 降臨せよ、ランク7! 《幻想の黒魔導師》!」
《幻想の黒魔導師》
エクシーズ・効果モンスター
ランク7/闇属性/魔法使い族
ATK/2500 DEF/2100
レベル7モンスター×2
このカードは自分フィールドのランク6の魔法使い族Xモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。《幻想の黒魔導師》の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
手札・デッキから魔法使い族の通常モンスター1体を特殊召喚する。
(2):魔法使い族の通常モンスターの攻撃宣言時、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを除外する。
「やはり来ましたか《幻想の黒魔導師》! ならば召喚成功時に手札の《エフェクト・ヴェーラー》のモンスター効果を発動します。このカードを手札から墓地へ送り、《幻想の黒魔導師》の効果をターン終了時まで無効にします!」
純一が手札にある《エフェクト・ヴェーラー》のカードをデュエルディスクの墓地ゾーンに置くと、妖精の姿をしたモンスターが《幻想の黒魔導師》の頭上に姿を現し、羽から光の粒子を振りかけた。
その影響なのか、《幻想の黒魔導師》から発するオーラが弱くなり、気が付けば消え去っていた。モンスター効果が適用されたようだ。
「クッ! このターンで《ブラック・マジシャン》を展開しつつ、《白き霊龍》を除外したかったけど、そうはいかないか!」
「《幻想の黒魔導師》は厄介なモンスター効果を持っているので、早めに除去させてもらいますよ!」
「ムムッ、やはり一筋縄では行かないか……カードを1枚セットしてターンエンドだ」
純一
LP:8000
手札:4
フィールドゾーン:なし
EXモンスターゾーン:なし
メインモンスターゾーン:《白き霊龍》
魔法・罠ゾーン:なし
マスター・ユウギ
LP:8000
手札:3
フィールドゾーン:なし
EXモンスターゾーン:なし
メインモンスターゾーン:《ベリー・マジシャン・ガール》、《チョコ・マジシャン・ガール》、《幻想の黒魔導師》
魔法・罠ゾーン:セットカード×1
ーーーーー
・4ターン目
「上手い所で《幻想の黒魔導師》のモンスター効果の発動を防ぎましたね……」
「下手したらさっきのターンで終わっていたかもしれなかったからな……純一も反撃に出たい所だ」
「僕のターン! ドローフェイズ、ドロー! スタンバイフェイズ。メインフェイズ入ります。……よし。そちらが展開したのなら、こちらも展開させてもらいます! 手札のカードを1枚、《
「まずい!? 確かさっきのターンで儀式魔法サーチしてた!!」
《ドラゴン・目覚めの旋律》
通常魔法
(1):手札を1枚捨てて発動できる。
攻撃力3000以上で守備力2500以下のドラゴン族モンスターを2体までデッキから手札に加える。
「その通り……ようやくこのデッキの主役を登場させましょう! 攻撃力3000以上・守備力2500以下のドラゴン族モンスターを2体までデッキから手札に加えます!」
純一のターン。千冬と真耶の2人が見守る中、彼もエンジンをトップギアに上げていく。魔法カードを発動すると、純一の目の前にギターを携えた《ロード・オブ・ドラゴン-ドラゴンの支配者-》が現れた。
観客に一礼してからかき鳴らされるのはドラゴン達の魂を振るわせる旋律。それが鳴り終わると同時に《ロード・オブ・ドラゴン-ドラゴンの支配者-》の姿が消え、純一は2枚のドラゴン族モンスターカードを手にしていた。
「僕は《
「OK! 続けて良いよ!」
「では……儀式魔法、《高等儀式術》を発動します!」
《高等儀式術》
儀式魔法
儀式モンスターの降臨に必要。
(1):レベルの合計が儀式召喚するモンスターと同じになるように、デッキから通常モンスターを墓地へ送り、手札から儀式モンスター1体を儀式召喚する。
「デッキから通常モンスターの《
「ま、まさか!?」
「強靭にして無敵なる龍よ、混沌の力をその身に宿して眼前の敵を粉砕せよ! 儀式召喚! 現れろ、《
純一のフィールドで行われるのは儀式モンスターを召喚される為の儀式。青い眼をした白き龍にエネルギーが降り注ぎ、新たなるモンスターへの転生の儀式が行われる。
その儀式が完了した瞬間、そこには強靭にして無敵なドラゴンがいた。青い瞳をした青黒いドラゴン。その名は《
《
儀式・効果モンスター
レベル8/闇属性/ドラゴン族
ATK/3000 DEF/0
《カオス・フォーム》により降臨。
このカードは儀式召喚でしか特殊召喚できない。
(1):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。
(2):《青眼の白龍》を使用して儀式召喚したこのカードの攻撃宣言時に発動できる。
相手フィールドの全てのモンスターの表示形式を変更する。
この効果で表示形式を変更したモンスターの攻撃力・守備力は0になる。
このターン、このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。
「攻撃力3000のモンスターだと!?」
「それだけじゃありません。《
《復活の福音》
通常魔法
(1):自分の墓地のレベル7・8のドラゴン族モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
(2):自分フィールドのドラゴン族モンスターが戦闘・効果で破壊される場合、代わりに墓地のこのカードを除外できる。
「自分の墓地のレベル7・8のドラゴン族モンスター1体を特殊召喚します。甦れ、我が魂に宿りし光の化身! 《
《
通常モンスター
レベル8/光属性/ドラゴン族
ATK/3000 DEF/2500
高い攻撃力を誇る伝説のドラゴン。どんな相手でも粉砕する、その破壊力は計り知れない。
「《
「ふつくしい……リアルソリッドビジョンの《
現れたのは全身が純白で青い瞳を携えたふつくしきドラゴン。本物の《
青く美しい眼。ふつくしいとしか言えない曲線美。それでいて強靭にして無敵なオーラを放つ威風堂々たる姿。海馬社長が夢中になるのも納得出来る。
「そして《白き霊龍》と《
《白き霊龍》と《
純一のフィールドの中央に巻き起こった渦に2つの黄色の光が飛び込み、渦の中から眩い光が広がっていく。
そして現れたのは一人の騎士。伝説として伝わる巨神竜の力を引き継いだと謳われている、《神竜騎士フェルグラント》。
《神竜騎士フェルグラント》
エクシーズ・効果モンスター
ランク8/光属性/戦士族
ATK/2800 DEF/1800
レベル8モンスター×2
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
このターン、対象のモンスターは効果が無効になり、このカード以外の効果を受けない。
この効果は相手ターンでも発動できる。
「太古の巨竜の力を受け継ぎし騎士よ、輝く剣で敵を斬り裂け! エクシーズ召喚! 現れろランク8! 《神竜騎士フェルグラント》!」
「うわっ、面倒なエクシーズモンスターが来た!」
「オーバーレイ・ユニットとなっている《
「しまった! 《チョコ・マジシャン・ガール》は攻撃対象に選択されないと効果が発動出来ない!」
「今のうちに除去しておかないといけない気がします! このままバトルフェイズに入ります!」
「ちょっと待った! バトルフェイズ開始時、セットしていたこのカードを発動する! リバースカードオープン! 永続罠、《マジシャンズ・プロテクション》!」
「何ですと!?」
《マジシャンズ・プロテクション》
永続罠
(1):自分フィールドに魔法使い族モンスターが存在する限り、自分が受ける全てのダメージは半分になる。
(2):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合、自分の墓地の魔法使い族モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。
「私のフィールドに魔法使い族モンスターがいる限り、私が受ける全てのダメージは半分になる!」
「クッ! このターンで大ダメージを与えたかったですが、仕方ないです! 気を取り直してバトルフェイズ! 先ずは《神竜騎士フェルグラント》で《チョコ・マジシャン・ガール》に攻撃!」
「グァッ! 本来なら1200の戦闘ダメージを受けるが、《マジシャンズ・プロテクション》の効果で半減されて600の戦闘ダメージを受ける!」
《神竜騎士フェルグラント》が右手に握る剣を構えながら突進を開始すると、水色の魔導衣を着ているスタイルの良い少女―《チョコ・マジシャン・ガール》が、迎撃しようと右手に握る杖から魔導弾を放つ。
それを躱して間合いに入り込み、剣を振るう《神竜騎士フェルグラント》。その剣閃が《チョコ・マジシャン・ガール》を斬り裂いた。
「続けて《
「しまった!? 確か《
「その通り! この効果で表示形式を変更したモンスターの攻撃力・守備力は0になり、このターン、《
「グッ! 《幻想の黒魔導師》が……!」
「バトルフェイズを終了してエンドフェイズに移ります。《ドラゴン・目覚めの旋律》の発動コストとして墓地に送った、《
《
チューナー・効果モンスター
レベル1/光属性/ドラゴン族
ATK/600 DEF/500
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが墓地へ送られたターンのエンドフェイズに発動できる。
デッキから《ブルーアイズ》モンスター1体を特殊召喚する。
(2):墓地のこのカードを除外し、自分の墓地の《ブルーアイズ》モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを手札に加える。
「このカードが墓地へ送られたターンのエンドフェイズ、デッキから《ブルーアイズ》モンスター1体を特殊召喚出来ます。2体目の《白き霊龍》を特殊召喚し、モンスター効果を発動します。《マジシャンズ・プロテクション》を除外します」
「しまった……!」
「ターンエンドです」
純一
LP:8000
手札:2
フィールドゾーン:なし
EXモンスターゾーン:なし
メインモンスターゾーン:《
魔法・罠ゾーン:なし
マスター・ユウギ
LP:8000→5900
手札:3
フィールドゾーン:なし
EXモンスターゾーン:なし
メインモンスターゾーン:《ベリー・マジシャン・ガール》
魔法・罠ゾーン:なし
ーーーーー
・5ターン目ーーーーー
「一気に逆転しましたね、束様……」
「うんうん♪ 私はジュン君とデュエルするのがとても楽しみなんだ。いつも一生懸命だし、それでいて丁寧だから対戦するには最適なプレーヤー。でもマスター・ユウギさんもここから反撃してくると思うな……」
観客席の中で観戦している篠ノ之束とクロエ・クロニクル。彼女達は変装している為、誰も彼女達の存在に気付いていない。
束の言う通り、ライフポイントをついに減らしてしまったマスター・ユウギの怒涛の反撃が始まろうとしていた。
「私のターン! ドローフェイズ、ドロー!……私が今引いたこのカードの効果は、このカードをドローした時、このカードを相手に見せる事で特殊召喚が出来る。私は《守護神官マハード》を特殊召喚!」
「馬鹿な!? この局面で《守護神官マハード》を引き当てただと!?」
《守護神官マハード》
効果モンスター
レベル7/光属性/魔法使い族
ATK/2500 DEF/2100
(1):このカードをドローした時、このカードを相手に見せて発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードが闇属性モンスターと戦闘を行うダメージステップの間、このカードの攻撃力は倍になる。
(3):このカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
自分の手札・デッキ・墓地から《ブラック・マジシャン》1体を選んで特殊召喚する。
「ではスタンバイフェイズ。メインフェイズに入る。《マジシャンズ・ロッド》を通常召喚!」
「来ましたか! 【ブラック・マジシャン】デッキのキーカード!」
反撃の狼煙を上げたマスター・ユウギ。彼が召喚したモンスター。それは《ブラック・マジシャン》が携えている杖。
しかしただの杖に在らず。かの有名な黒衣の大魔導師が使う杖だ。それはとても強力な能力を秘めている。
《マジシャンズ・ロッド》
効果モンスター
レベル3/闇属性/魔法使い族
ATK/1600 DEF/100
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。
《ブラック・マジシャン》のカード名が記された魔法・罠カード1枚をデッキから手札に加える。
(2):このカードが墓地に存在する状態で、自分が相手ターンに魔法・罠カードの効果を発動した場合、自分フィールドの魔法使い族モンスター1体をリリースして発動できる。
このカードを手札に加える。
《マジシャンズ・ロッド》が召喚に成功した時、モンスター効果が発動する! テキストに《ブラック・マジシャン》のカード名が書いてある魔法・罠カード1枚をデッキから手札に加える。私が手札に加えるのはもちろん《黒の魔導陣》! そして今手札に加えた永続魔法、《黒の魔導陣》を発動!」
《黒の魔導陣》
永続魔法
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードの発動時の効果処理として、自分のデッキの上からカードを3枚確認する。
その中に、《ブラック・マジシャン》のカード名が記された魔法・罠カードまたは《ブラック・マジシャン》があった場合、その内の1枚を相手に見せて手札に加える事ができる。
残りのカードは好きな順番でデッキの上に戻す。
(2):自分フィールドに《ブラック・マジシャン》が召喚・特殊召喚された場合、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを除外する。
「発動時の効果処理として、自分のデッキの上からカードを3枚確認。その中に、テキストに《ブラック・マジシャン》のカード名が記された魔法・罠カードか、《ブラック・マジシャン》があった場合、その中の1枚を相手に見せて手札に加える事が出来る。残りは好きな順番でデッキトップに戻す。では確認して……と」
マスター・ユウギがデッキトップから3枚のカードを確認する。罠カードの《マジシャンズ・コンビネーション》。モンスターカードの《マジシャン・オブ・ブラック・イリュージョン》。そして魔法カードの《死者蘇生》。
手札を確認すると、マスター・ユウギは《マジシャンズ・コンビネーション》を手札に加える事を決め、《死者蘇生》をデッキトップ、《マジシャン・オブ・ブラック・イリュージョン》を2番目に置くことを決めた。
「私は罠カードの《マジシャンズ・コンビネーション》を手札に加え、残りを好きな順番でデッキトップに戻して……バトルフェイズに入る!」
「バトルフェイズ開始時に《神竜騎士フェルグラント》のモンスター効果発動! オーバーレイ・ユニットとなっている《白き霊龍》を取り除き、《守護神官マハード》のモンスター効果を無効にします!」
「クソッ! だがこれで《神竜騎士フェルグラント》はオーバーレイ・ユニットを使い果たした……このまま《白き霊龍》を攻撃!」
「迎え撃て、《白き霊龍》!」
《守護神官マハード》が《白き霊龍》に向けて魔導弾を放つと、それに負けじと《白き霊龍》も口から白い光弾を放って応戦する。
魔導弾と白い光弾は両者の中央で激突し、やがて大爆発を引き起こしてその余波は神官と霊龍を巻き込んでいく。
黒煙と爆炎の中から姿を現したのは《白き霊龍》。ドラゴンを守る優しい音色が戦闘破壊から救ってくれた。
「墓地にあった《復活の福音》を除外し、《白き霊龍》を戦闘破壊から守りました」
「メインフェイズ2。カードを3枚セットしてターンエンド」
純一
LP:8000
手札:2
フィールドゾーン:なし
EXモンスターゾーン:なし
メインモンスターゾーン:《
魔法・罠ゾーン:なし
マスター・ユウギ
LP:8000→5900
手札:0
フィールドゾーン:なし
EXモンスターゾーン:なし
メインモンスターゾーン:《ベリー・マジシャン・ガール》、《マジシャンズ・ロッド》
魔法・罠ゾーン:《黒の魔導陣》、セットカード×3
ーーーーー
・6ターン目
「マスター・ユウギさんがセットしたのは《マジシャンズ・コンビネーション》だな……1枚目は」
「兄さん。もう1枚は《永遠の魂》でしょうか?」
「その可能性はあるな。そうしたら純一のフィールドにいるモンスターが除外されてしまう……ここからが勝負だ純一!」
五反田弾・蘭兄妹と御手洗数馬が手に汗を握りながら見守る中、純一のターンとなったが、ここでマスター・ユウギが動き出した。
「僕のターン! ドローフェイズ、ドロー! スタンバイフェイズ。メインフェイズに入ります」
「メインフェイズ開始時、リバースカードオープン! 速攻魔法、《イリュージョン・マジック》を発動!」
《イリュージョン・マジック》
速攻魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドの魔法使い族モンスター1体をリリースして発動できる。
自分のデッキ・墓地から《ブラック・マジシャン》を2体まで選んで手札に加える。
「自分フィールドの魔法使い族モンスター1体をリリースし、デッキ・墓地から《ブラック・マジシャン》を2体まで手札に加える事が出来る。私はフィールドの《マジシャンズ・ロッド》をリリースし、デッキから《ブラック・マジシャン》を2体手札に加える! そしてもう1枚リバースカードオープン! 永続罠発動! 《永遠の魂》!」
《永遠の魂》
永続罠
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):以下の効果から1つを選択して発動できる。
●自分の手札・墓地から《ブラック・マジシャン》1体を選んで特殊召喚する。
●デッキから《黒・魔・導》または《千本ナイフ》1枚を手札に加える。
(2):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、自分のモンスターゾーンの《ブラック・マジシャン》は相手の効果を受けない。
(3):表側表示のこのカードがフィールドから離れた場合に発動する。
自分フィールドのモンスターを全て破壊する。
「セットしていましたか!」
「《永遠の魂》の効果発動! 自分の手札・墓地から《ブラック・マジシャン》1体特殊召喚する! 私は手札から《ブラック・マジシャン》1体を……守備表示で特殊召喚! そしてこの瞬間にコンボが発動する! 私のフィールドに《ブラック・マジシャン》が特殊召喚された事で、《黒の魔導陣》の効果が発動! 相手フィールドのカード1枚を除外する! 私が除外するのは《神竜騎士フェルグラント》!」
「攻撃力2800のアタッカーが!? 仕方ないです。墓地の《
フィールドに現れた魔導陣が光り輝いた瞬間、魔導陣の中心から眩い先攻が放たれる。それに呑み込まれた《神竜騎士フェルグラント》が消滅していった。
これが【ブラック・マジシャン】デッキの理想的な動き。毎ターン《永遠の魂》の効果で《ブラック・マジシャン》を特殊召喚し、《黒の魔導陣》の効果で相手フィールドのカードを除外していく。この動きが本当に強い。
「バトルフェイズに入ります。《
「《ブラック・マジシャン》は戦闘破壊される!」
「メインフェイズ2! カードを1枚セットします。ターンエンドです」
混沌の力を宿したドラゴンの一撃が防御態勢を取る黒魔導師を戦闘破壊するが、《
相手に戦闘ダメージを与えられず、自分は毎ターンフィールドに出したカードを除去され続けなければならない厳しい戦いとなった。
純一
LP:8000
手札:3
フィールドゾーン:なし
EXモンスターゾーン:なし
メインモンスターゾーン:《
魔法・罠ゾーン:セットカード×1
マスター・ユウギ
LP:8000→5900
手札:2
フィールドゾーン:なし
EXモンスターゾーン:なし
メインモンスターゾーン:《ベリー・マジシャン・ガール》
魔法・罠ゾーン:《黒の魔導陣》、《永遠の魂》、セットカード×1
ーーーーー
・7ターン目
「まずいな……徐々に純一が追い詰められている」
「さっきのターンで展開されたのが効いている……このターンで攻撃力3000以上のモンスターを出されたら……」
「今は《
「私のターン! ドローフェイズ、ドロー! スタンバイフェイズ。メインフェイズに入る。《永遠の魂》の効果発動! 手札から《ブラック・マジシャン》を特殊召喚! そして《黒の魔導陣》の効果を発動! セットカードを除外!」
マスター・ユウギのターン。一夏・箒・セシリアが心配な表情を浮かべる中、不利な戦局を一気に打開すると共に自分に手繰り寄せる段階に入った。
「……セットカードは《強靭!無敵!最強!》でした。除外されます!」
「何て危ないカードをセットしていたんだ!? 続けて手札から魔法カード、《ティマイオスの眼》を発動する!」
《ティマイオスの眼》
通常魔法
このカード名はルール上《伝説の竜 ティマイオス》としても扱う。
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドの《ブラック・マジシャン》モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを融合素材として墓地へ送り、そのカード名が融合素材として記されている融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。
「私のフィールドの《ブラック・マジシャン》を融合素材として墓地へ送り、融合素材としてテキストに書いてある融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する!」
「この状況で出すモンスターは……!」
「黒衣の大魔導師よ、竜破壊の剣士よ、その力を重ねて邪悪なる敵を滅する魔導剣士となれ! 融合召喚! 現れろ、《超魔導剣士-ブラック・パラディン》!」
《超魔導剣士-ブラック・パラディン》
融合・効果モンスター
レベル8/闇属性/魔法使い族/攻2900/守2400
《ブラック・マジシャン》+《バスター・ブレイダー》
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。
(1):このカードの攻撃力は、お互いのフィールド・墓地のドラゴン族モンスターの数×500アップする。
(2):魔法カードが発動した時、手札を1枚捨てて発動できる。
このカードがフィールドに表側表示で存在する場合、その発動を無効にし破壊する。
「ですよね~対ドラゴンデッキなら間違いなくぶっ刺さりますし……」
「《ブラック・パラディン》の攻撃力は、お互いのフィールド・墓地のドラゴン族モンスターの数だけ500ポイント上昇する。さぁドラゴンの数を数えろ!」
「え~と……墓地に《白き霊龍》が1体いて、フィールドに《
「つまり《ブラック・パラディン》の攻撃力は1500上昇して4400になる!」
『攻撃力4400!?』
純一のフィールドには攻撃力3000の《
その攻撃力の高さに観客の殆どがどよめきを上げる中、マスター・ユウギは《
「バトルフェイズ! 《ブラック・パラディン》で《
「《
「まさか!?」
「無窮の時、その始原に秘められし白い力よ。鳴り交わす魂の響きに震う羽を広げ、蒼の深淵より出でよ!《ディープアイズ・ホワイト・ドラゴン》!」
《ディープアイズ・ホワイト・ドラゴン》
効果モンスター
レベル10/光属性/ドラゴン族
ATK/0 DEF/0
(1):自分フィールドの表側表示の《ブルーアイズ》モンスターが戦闘または相手の効果で破壊された時に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚し、自分の墓地のドラゴン族モンスターの種類×600ダメージを相手に与える。
(2):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、自分の墓地のドラゴン族モンスター1体を対象として発動する。このカードの攻撃力はそのモンスターの攻撃力と同じになる。
(3):フィールドのこのカードが効果で破壊された場合に発動する。
相手フィールドのモンスターを全て破壊する。
「ば、馬鹿な!? 《ディープアイズ・ホワイト・ドラゴン》だと!?」
「《ディープアイズ・ホワイト・ドラゴン》は僕のフィールドの《
「グアアァァァッ!!!!!」
フィールドに現れたのは女性的なシルエットをしたふつくしいドラゴン。その雄叫びは墓地にいるドラゴン達の怒り。自分達を墓地に追いやった敵ではなく、自分達の主を傷付けた敵への怒り。それがマスター・ユウギに襲い掛かる。
雄叫びの音圧による衝撃波。それを真正面から受けたマスター・ユウギは吹き飛ばされ、地面に叩き付けられた。
「そして《ディープアイズ》は召喚・特殊召喚に成功した場合、自分の墓地のドラゴン族モンスター1体のモンスターの攻撃力と同じになります。僕は墓地にいる
「だがこれで《ブラック・パラディン》の攻撃力は500上昇して4900となった! 私のフィールドにはセットカードがあり、毎ターン《永遠の魂》と《黒の魔導陣》のコンボで君のフィールドのカードを除外出来る。この布陣を突破出来るかな?」
「それは次の僕のターンで考えます。そろそろどうにかしないと、一斉攻撃でやられてしまいますからね」
「ターンエンド!」
純一
LP:8000→6600
手札:2
フィールドゾーン:なし
EXモンスターゾーン:なし
メインモンスターゾーン:、《白き霊龍》、《ディープアイズ・ホワイト・ドラゴン》
魔法・罠ゾーン:なし
マスター・ユウギ
LP:8000→5900→4100
手札:1
フィールドゾーン:なし
EXモンスターゾーン:なし
メインモンスターゾーン:《ベリー・マジシャン・ガール》、《超魔導剣士-ブラック・パラディン》
魔法・罠ゾーン:《黒の魔導陣》、《永遠の魂》、セットカード×1
・8ターン目
「純一君にとってこのターンは重要ですね……このターンでどうにかしないと、次のターンで決着が付いてしまいます」
「私は『遊戯王』については勉強中の身ですが、純一君のライフポイントはまだ半分も切っていないのに?」
「はい。毎ターンモンスターは1体除外されますし、例え展開したとしても攻撃しにくい状況です。《ベリー・マジシャン・ガール》は攻守0ですけど、攻撃対象に選んだからデッキから《マジシャン・ガール》モンスターを特殊召喚出来ます。そして《ブラック・パラディン》の攻撃力は4900。このターンで打開しないと、一気に流れがマスター・ユウギさんに傾いてしまいます」
「純一君のライフポイントが一気に0になってしまう……それで良いのですか友希那さん?」
「構いません。そうなったら純一さんは所詮そこまでだったと言う事です。しかし、私は信じています。純一さんはここで終わるようなデュエリストじゃないと。純一さんには私の野望を実現する為の柱になってもらいます」
「僕のターン! ドローフェイズ、ドロー! スタンバイフェイズ。メインフェイズ入ります」
高虎と友希那が緊張の面持ちで見守る中、純一のターンとなった。恐らくこれが自分にとっての最後のターン。そう感じているだけに、純一の表情が強張り、自然と緊張した物へと変わっていく。
「メインフェイズ開始時、《永遠の魂》の効果発動! 手札から《ブラック・マジシャン》を特殊召喚! そして《黒の魔導陣》の効果を発動!」
「どちらを除外するんですか?」
「《白き霊龍》だ!」
「やはりそう来ましたか……《白き霊龍》のモンスター効果を発動します。相手フィールドにモンスターが存在する場合、このカードをリリースし、手札から《
「そうはさせない! リバースカードオープン! 永続罠、《マジシャンズ・コンビネーション》!」
《マジシャンズ・コンビネーション》
永続罠
(1):1ターンに1度、魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、自分フィールドの、《ブラック・マジシャン》または《ブラック・マジシャン・ガール》1体をリリースして発動できる。
リリースしたモンスターとはカード名が異なる《ブラック・マジシャン》または《ブラック・マジシャン・ガール》1体を自分の手札・墓地から選んで特殊召喚し、その発動した効果を無効にする。
(2):魔法&罠ゾーンの表側表示のこのカードが墓地へ送られた場合に発動できる。フィールドのカード1枚を選んで破壊する。
「何ですと!?」
「1ターンに1度、魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、自分フィールドの、《ブラック・マジシャン》か《ブラック・マジシャン・ガール》1体をリリースし、リリースしたモンスターとはカード名が異なる《ブラック・マジシャン》か《ブラック・マジシャン・ガール》1体を自分の手札・墓地から特殊召喚し、その発動した効果を無効にする! 私はフィールドの《ブラック・マジシャン》をリリースし、墓地の《ブラック・マジシャン・ガール》を守備表示で特殊召喚する!」
《ブラック・マジシャン・ガール》
効果モンスター
レベル6/闇属性/魔法使い族
ATK/2000 DEF/1700
(1):このカードの攻撃力は、お互いの墓地の《ブラック・マジシャン》《マジシャン・オブ・ブラックカオス》の数×300アップする。
「そして《白き霊龍》のモンスター効果を無効にし、《黒の魔導陣》の効果で《白き霊龍》を除外する!」
「《白き霊龍》は除外されますが、これで貴方はもう僕のターンで出来る事は無くなりましたね。この瞬間をずっと待っていました。僕は墓地の光属性モンスターの《マンジュ・ゴッド》と闇属性モンスターの《
「何だと!?」
《混沌帝龍《|カオス・エンペラー・ドラゴン》-終焉の使者-》
特殊召喚・効果モンスター
レベル8/闇属性/ドラゴン族
ATK/3000 DEF/2500
このカードは通常召喚できない。
自分の墓地から光属性と闇属性のモンスターを1体ずつ除外した場合のみ特殊召喚できる。
このカードの効果を発動するターン、自分は他の効果を発動できない。
(1):1ターンに1度、1000LPを払って発動できる。
お互いの手札・フィールドのカードを全て墓地へ送る。
その後、この効果で相手の墓地へ送ったカードの数×300ダメージを相手に与える。
「このターン既にモンスター効果を発動していますが、《マジシャンズ・コンビネーション》で無効化されているので、《混沌帝龍《|カオス・エンペラー・ドラゴン》》のモンスター効果は発動出来ます。1000ライフポイントを払い、お互いの手札・フィールドのカードを全て墓地へ送って下さい」
「クッ、私のフィールドのカードと手札を合計すると7枚墓地送りになる……本当は《マジシャンズ・コンビネーション》が墓地に送られるとフィールドのカード1枚を選んで破壊出来る……だが対象がいない!」
「その後、この効果で墓地へ送ったカードの数だけ300ポイントのバーンダメージを相手に与えます。つまり……2100のバーンダメージを受けてもらいます!」
「良いだろう……! まずいな、そろそろライフポイントが危険水域になってきたぞ!」
「僕はこれでターンエンドです」
純一
LP:8000→6600→5600
手札:0
フィールドゾーン:なし
EXモンスターゾーン:なし
メインモンスターゾーン:なし
魔法・罠ゾーン:なし
マスター・ユウギ
LP:8000→5900→4100→2000
手札:0
フィールドゾーン:なし
EXモンスターゾーン:なし
メインモンスターゾーン:なし
魔法・罠ゾーン:なし
・9ターン目
《混沌帝龍《|カオス・エンペラー・ドラゴン》》-終焉の使者-》のモンスター効果によって、お互いのフィールドはリセットされた状態となった。
手札・フィールドはお互いに0枚。ここからはお互いの運命力が物を言う、引きゲーとなった。まさかの展開に誰もが驚きつつも、終盤に差し掛かっているデュエルの勝利者は誰になるのかを見ようと、モニターに釘付けになる。
「私のターン! ドローフェイズ、ドロー! ……う~ん、これはちょっときつい! スタンバイフェイズ。メインフェイズに入る。取り敢えずデッキ圧縮はしよう! 魔法カード、《黒魔術の継承》 を発動!」
《黒魔術の継承》
速攻魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分の墓地から魔法カード2枚を除外して発動できる。
《黒魔術の継承》 以外の、《ブラック・マジシャン》のカード名または《ブラック・マジシャン・ガール》のカード名が記された魔法・罠カード1枚をデッキから手札に加える。
「自分の墓地から魔法カード2枚を除外し、このカード以外の《黒魔術の継承》 以外の、《ブラック・マジシャン》のカード名または《ブラック・マジシャン・ガール》のカード名が記された魔法・罠カード1枚をデッキから手札に加える。墓地の《イリュージョン・マジック》と《ティマイオスの眼》をゲームから除外し、デッキから……《永遠の魂》を手札に加える。そしてそのままセットしてターンエンド!」
純一
LP:8000→6600→5600
手札:0
フィールドゾーン:なし
EXモンスターゾーン:なし
メインモンスターゾーン:なし
魔法・罠ゾーン:なし
マスター・ユウギ
LP:8000→5900→4100→2000
手札:0
フィールドゾーン:なし
EXモンスターゾーン:なし
メインモンスターゾーン:なし
魔法・罠ゾーン:セットカード×1
・10ターン目
「僕のターン! ドローフェイズ! ドロー! ……!? ターンエンドします!」
「何を引いたかは分からないが、エンドフェイズ。リバースカードオープン! 永続罠《永遠の魂》を発動! 効果で墓地から《ブラック・マジシャン》1体を特殊召喚!」
「グッ……しまった! 次のターンモンスターを引かれたらゲームエンドだ! 改めてターンエンドします!」
純一
LP:8000→6600→5600
手札:1
フィールドゾーン:なし
EXモンスターゾーン:なし
メインモンスターゾーン:なし
魔法・罠ゾーン:なし
マスター・ユウギ
LP:8000→5900→3500→1400
手札:0
フィールドゾーン:なし
EXモンスターゾーン:なし
メインモンスターゾーン:《ブラック・マジシャン》
魔法・罠ゾーン:《永遠の魂》
・11ターン目
「私のターン! ドローフェイズ、ドロー! ……クソッ! モンスターカードが引けない! だが! だがまだ行ける! 永続罠《永遠の魂》を発動! 効果で墓地から《ブラック・マジシャン》1体を特殊召喚! このままバトルフェイズに突入! 2体の《ブラック・マジシャン》で攻撃! 《
「ライフで受けます!」
「ターンエンド!」
純一
LP:8000→6600→5600→600
手札:1
フィールドゾーン:なし
EXモンスターゾーン:なし
メインモンスターゾーン:なし
魔法・罠ゾーン:なし
マスター・ユウギ
LP:8000→5900→4100→2000
手札:1
フィールドゾーン:なし
EXモンスターゾーン:なし
メインモンスターゾーン:《ブラック・マジシャン》×2
魔法・罠ゾーン:《永遠の魂》
・12ターン目
「ヤバイ! 純一のライフが残り600になった! ガンマンライン越えたぞ!」
「このターンでどうにかしないと真面目にヤバイわ!」
一夏と楯無の言う通り、このターンでどうにかしないと純一はデュエルに敗北してしまう。その未来が既に見えている。
ガンマンライン。残りライフ800以下の状態を指しており、これ以下の状態で相手にターンを渡せば高確率で戦闘を介さずに敗北となるデッドライン。
「僕のターン! ドローフェイズ、ドロー! スタンバイフェイズ。メインフェイズ入ります!」
「メインフェイズ開始時、《永遠の魂》の効果で墓地から《ブラック・マジシャン》1体を特殊召喚! これで《ブラック・マジシャン》が3人! アルティメット・ブラック・マジシャンだ!」
「ふ、ふつくしい! けど! それもここまでだ! 手札から魔法カード、《ハーピィの羽根帚》を発動!」
「な、何だって!?」
《ハーピィの羽根帚》
通常魔法(制限カード)
(1):相手フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する。
「相手フィールドの魔法・罠カードを全て破壊!」
「さっきのターンで引いてたのか!? 《永遠の魂》は破壊される! そして表側表示のこのカードがフィールドから離れた場合、自分フィールドのモンスターを全て破壊する!」
「これでフィールドはがら空きだ! 手札から速攻魔法、《銀龍の轟砲》を発動!」
《銀龍の轟砲》
速攻魔法
《銀龍の轟砲》は1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分の墓地のドラゴン族の通常モンスター1体を対象として発動できる。
そのドラゴン族の通常モンスターを特殊召喚する。
「自分の墓地のドラゴン族の通常モンスター1体を特殊召喚します。甦れ、《
「《
目の前に現れた《
フィールドはがら空き。手札にあるカードは、発動しても意味のない《イリュージョン・マジック》。自身の敗北を悟ったマスター・ユウギは微笑みを浮かべる。
「バトルフェイズ! 《
「ライフで受ける!」
《
《
ここまで呼んで下さり、大変ありがとうございます。
今回も後書きとして裏話・裏設定を書いていこうと思います。
・今回のデュエルで選んだデッキ
ここから本格的に始まる!と言う意味も込めて、初代の由緒正しいテーマである【青眼】と【ブラック・マジシャン】を選びました。
・プロレスのような展開
この小説におけるデュエルは極力一方的な展開にならず、お互いにライフポイントをギリギリまで減らした物にしていければ……と思います。
要はプロレスのように展開がめまぐるしく動き、優勢と劣勢が変わっていくデュエルを表現していきたいです。
ただこればかりだと強いキャラのデュエルを表現しにくくなるので、そこはまぁ臨機応変に対応していきます。
次回はエキシビジョンデュエルのその後を記します。
第1章が終わったら、先にキャラ設定を投稿します。
もし登場キャラにこのデッキを使って欲しい・このデッキを使う人出して欲しいと言う意見があれば、感想に添えてお願いします。
次回をお楽しみに! LAST ALLIANCEでした!
p.s.皆さん。よろしければ感想・高評価・お気に入り登録の方よろしくお願いします。
あたたかい感想や前向きなコメント、アドバイスやモチベーションが上がるような応援メッセージや高評価を頂くと、投稿頻度が上がります。