遊戯王IS〈インフィニット・ストラトス〉 作:LAST ALLIANCE
今回で第2章終了となるので、次回はキャラ設定からの番外編の投稿となります。
そろそろUA10,000が見えてきたから、またアンケート取らないとですね。
「ここなら遠慮せず、周りの目も気にせずに話が出来る筈です」
「成る程な~人口島に建設されたIS学園らしい良い景色だな。あ、敬語は良いよ。タメだし」
激闘を終えた純一と零児。彼らは少し歩いて海が見える場所に来ていた。これから話をするのは彼らだけの話であり、決して他人が聞いてはいけない内容だからだ。
デュエルディスクを解除し、缶コーヒー片手に海を見ている2人。零児は頭の中で話す内容を整理すると、純一に話し始めた。自分の正体を。一夏と千冬の秘密を。
「俺の本名は織斑零児。一夏と千冬姉さんの家族と言える。そしてもう1人、マドカと言う妹がいる。俺達は『
「人造人間……?『
「信じられないかもしれないが事実だ。『
「”最高の人間”……?」
目の前にいる零児、初めて存在を明かされたマドカ、最高の親友の一夏、姉として慕っている千冬が実は強化人間だった。その事実を純一は受け入れるが、その一方で自分の想像出来ない現実に打ちのめされた。
何があっても見捨てないと誓っていた最高の親友。実は誰にも言えない秘密があり、それを本人も知らなかったと言う現実。それをどう受け止めて良いのか分からずにいる。
「“最高の人間”って言われてもピンと来ないよな……例えば身体能力。運動能力、耐久力、自然治癒力、免疫力。そういった全てが常人を遥かに上回る超人なのさ、俺達は」
「ッ……!」
「どうやら思い当たる節があるようだな?」
純一は零児の話を聞いて思い出した。千冬の身体能力の規格外さに。打鉄用の近接ブレードを生身で振るう。戦闘服と数本のブレードだけで第3世代機の『ファング・クエイク』と戦闘可能な非常に高い身体能力と戦闘技術を持っている。
話を聞いた時は驚いたが、千冬だから仕方ないと思考放棄していた。あえてその事実から目を逸らしてしまった。考えなければいけなかった。それを怠っていた。それくらい凄まじい物を織斑千冬は見せていた。
一夏もそうだ。初めて乗った専用機で代表候補生相手に五分以上の勝負を繰り広げていた。こちらは1週間訓練機に乗って専属コーチから指導を受けていた。あの時から一夏はその片鱗を見せていた。
「数多の試作体が造られては廃棄され、造られては廃棄されていった。そして千番目の試作体兼初めての成功体が千冬姉さんだった」
「名前に千が入っていると思ったらそういう事だったのか……ん? でもそうしたら一夏はどうなるんだ?」
「成功体を量産させる為に生まれたのが俺と一夏だ。量産型って奴だよ。千冬姉さんがガンダムなら俺と一夏はジムだ」
「ジムにしては性能高いと思うのは僕だけだろうか?」
「さぁな。話を戻そう。量産するなら完成形のデータを使った方が手っ取り早いし、失敗も少ない。千冬姉さんのデータを使って造る過程で、染色体の情報を男性に書き換えたんだろうな」
「身体能力云々は女性より男性の方が優れているからな~量産に適しているのは男性だから合理的な判断だ」
「そういう事だ。俺は量産型のプロトタイプとして造られ、一夏は俺のデータに改良を施した量産型第一号機って奴だ。ちなみにマドカは千冬姉さんのスペアとして造られたけど、本来計画には無かった失敗作扱いだった。けどこの計画は一夏を作り終えた段階で放棄・凍結となった。理由は天然の素体こと束博士の存在が確認されたから。高額なお金を払って俺達のような量産型を造るより、天然の素体を捕まえて解析した方が手っ取り早いし、お金も安上がりで済む。連中はそう思ったんだろう」
やはり束が関わっていたのか。何処まで行ってもあの人は規格外としか言えない。そう思いながら純一は零児の話を聞き続ける。
頭の中で事実をまとめ上げる。千冬がコストを度外視して完成させた試作機。零児が量産型のプロトタイプ。一夏は量産型の初号機。マドカは試作機のバックアップ。ややこしく感じるが、そこまででもない。
「束博士の存在が知られた事で計画は放棄・凍結となり、データや資料は処分される事となった。しかし、完全には処分出来なかったみたいだ。計画のデータや資料を利用して同じような事をしようとした国があったからだ。でも莫大なコストがかかったり、成功例が出来なかったり等で断念せざるを得なかった。ただ“とある国”が成功例を生み出し、量産化に成功した」
「話を聞いていて思ったんだが、僕の仲間にラウラって言うドイツの代表候補生がいる。まさか彼女は……」
「どうやらドイツでは成功していたみたいだな。そのラウラって言う女子生徒も似たような感じなんだろう。流石に俺もそこまでは把握してなかった……」
「……と言う事は一夏と千冬さんは偽の記憶を植え付けられていたのか。両親に捨てられたと言っていたけど、そもそも両親いないじゃん……」
「俺とマドカは偽の記憶を植え付けられる前に自力で施設から逃げ出せた。それで色々あって日本に来たけど、そこで限界が来て倒れてしまった……目が覚めたら俺とマドカは平等院家にいた。偶々通りかかった佐智雄義兄さんが助けてくれたんだ。俺とマドカが何者かと言う事を全て話した時、佐智雄義兄さんは俺達の事情を一切気にせず、家族の一員として迎え入れてくれると言った。見ず知らずの俺達を……」
涙ぐみながら語る零児。彼が今生きて居られるのは平等院佐智雄のおかげ。友希那の兄であり、平等院財閥を引っ張っていく次世代のリーダー的存在。零児が惚れ込む程の器の大きさを持っており、純一も是非一度会ってみたいと思った。
友希那からは自慢の兄として何度も話を聞いていて、ここ最近一緒に遊べなくて寂しいとも聞いていた。それもあって純一と遊べる事を楽しんでいたのかもしれない。
「だから俺は平等院家の人間として、佐智雄義兄さんに恩を返す為にここにいる。今こうして俺が生きていられるのは佐智雄義兄さんのおかげなんだ。だから佐智雄義兄さんと友希那姉さんの夢を叶える為にも、俺はこれからも努力を続ける」
「そこまで言わしめる程凄いのか、佐智雄さんは」
「君も一度会えば分かる。佐智雄義兄さんの器の大きさを」
零児は自分を救ってくれた平等院家に恩を返す事に存在意義を感じ、一夏は幼い頃から千冬に守られてきた事から“誰かを守る”事に意義を感じている。
生まれた経緯や過ごしてきた環境は違うけど、心にある物は同じだ。織斑兄弟に接した唯一の人物たる純一はそう確信した。
「一夏がIS学園でどんな日々を送っているかまでは知らないし、俺には知る必要もない。けどな、例え一度も顔を合わせた事がないとしても、俺に取っちゃ大切な弟だ。兄たる者、自分の弟と妹は守らないといけない。俺はそう思っている」
「と言う事は零児もISを動かせるし、専用機も持っていると?」
「あぁ、もちろん。俺が何でISを動かせるかは知らない。常人じゃないからか、遺伝子情報に千冬姉さんのデータが残っているからか……まぁそんなことは正直どうでも良い。束博士から専用機は頂いているし、学校にいる代表候補生の連中と毎日ハードワークしているよ。専属コーチもいるし……自信はないけど代表候補生と良い勝負が出来そうだ」
「なら……どうして僕もISを動かせるんだ?」
「さぁな……それは俺にも分からない。だけどいつか分かるだろう。例えそれがどんなに残酷だったとしてもな……」
零児は『私立鳳凰学院』の1年生であり、現在学院にいる代表候補生や一般生徒達と切磋琢磨しながら勉強に打ち込んでいる。
本来はISに乗る必要はないのだが、佐智雄と友希那を守ると誓った為、自ら訓練に打ち込んでいる。実力は代表候補生に迫るくらいになっている。
そうなると疑問が出てくる。何故純一がISを動かせるのか。一夏や零児のような強化人間ではない、純粋な一般人たる自分が何故ISを動かせるのか。不思議で仕方ない純一だが、零児はそこまでは分からなかった。
「ちなみにマドカさんは今何を?」
「彼女はIS委員会所属で、各国で開発されているISの試作機のパイロットをしているよ。表向きはね」
「表向きは……?」
「あぁ。本当の目的は平等院財閥が送り込んだスパイさ。IS委員会の動きを監視し、何かあったら俺達に伝えている。まぁ密偵みたいなもんだな。IS委員会はIS条約に基づいて設置された国際機関で、国家のIS保有数や動きなどを監視している組織なんだが……その実態は女権団体の元締めみたいな物だ。それにIS学園の上層部だ」
「成る程な。今回の大会の主催者はIS委員会。『遊戯王OCG』の大会運営経験もないド素人が大勢の観客を呼んだ上で開催する……下手したら失敗ものだ。カードゲームの大会運営って意外と難しい……僕も運営側に立っていた人間だからよく分かる」
「だろうな……『KONNAMI』さんが来るとは言っても、奴らは自分達が前に立たないと気が済まない性分だ。まぁ俺達も観戦しに来るが、何事もなく終わってくれる事を願うよ」
この時、既に学年別クラス対抗デュエルトーナメントの中止・延期は不可能な状態となっていた。最終的に1枚20万円以上もの高額となったチケット。それが完売した。
大々的に宣伝されて実際に行われるのは、初心者ばかりの『遊戯王OCG』の大会。チケットの金額と大会の中身が伴わない。下手をすれば炎上物になってしまう。
「……と言ったそばから、実は事件が起きていた。君がいる1年5組と対戦する1年6組なんだが、とある事件が起きてSNSでは炎上中なんだよ。知っているかい?」
「いや、初めて聞いた……」
「6組にエヴァ・ヨハンソンと言う女子生徒がいた事は知っているかい?」
「あぁ。クラス対抗戦の抽選会があった日、5組のクラス代表のナタリアさんから話を聞いた。何でも代表候補生に出場義務がある大会なのにも関わらず、『遊戯王』の授業を受けていないとか。それと代表候補生になれたのは女権団体の役員を務める母親のおかげであって、自分の力ではないとか……それがどうかした?」
「ニュースで出ているよ? 担任諸共謹慎処分を受けているぞ?」
「何!?」
零児の言葉を聞いた純一は直ぐにスマートフォンを開き、ニュースを検索した。そしてその全容を知ると、驚きのあまり固まる事しか出来なかった。
―――現在話題沸騰中の『デュエル・ストラトス』。その本格的なお披露目となるイベント、IS学園で行われる学年別クラス対抗デュエルトーナメント。参加クラスの1年6組のクラス代表で、オーストラリアの代表候補生のエヴァ・ヨハンソンさんが代表候補生にあるまじき行動を取り続けてきた事が発覚しました。先日6組のクラスメート及び外部講師からの嘆願書が理事長に提出され、その嘆願書にはこれまで彼女が行った横暴な振る舞いの数々が記されています。
―――また、6組の担任の永田洋子氏もエヴァさんの振る舞いを見て見ぬふりをして黙り込み、6組をクラス崩壊寸前に追いやった事が明らかになりました。2人は現在学園の懲罰房にて無期限謹慎処分を下し、然るべき処分が下される予定です。
「何だと……!?」
「これは俺も予想外だったな~まさかIS学園でこんな事が起きていた上に、今までバレていなかった事に。つまりIS学園は女尊男卑信者にはもってこいの場所って事が世間に知れ渡った事になる。これは普通なら国際問題になっても何一つおかしくない。エヴァって奴は代表候補生の地位を剥奪され、国外追放処分を受ける未来が待っている。まぁせめてもの救いがIS学園内で問題が起きて、イベントが開催されるのがIS学園内だと言う事かな?」
「でもこれでまたIS学園のイメージが悪化する……新しい事業に挑戦するのは良いけど、その事業の成果をプレゼンする前にこんな醜態晒していたら本末転倒だ。まぁ6組の誰かが拡散したのは事実で、咎めるつもりはないけどこりゃとんでもない事になったな……」
純一が今さっき知ったばかりのニュース。それは『デュエル・ストラトス』に関する内容だった。来週の月曜日に開催される学年別クラス対抗デュエルトーナメント。
その大会に出場する1年6組のクラス代表でオーストラリアの代表候補生、エヴァ・ヨハンソン。世界が注目する代表候補生の1人が何と、金の力でなった偽りの代表候補生であり、クラス内で横暴な振る舞いを数多くしてきた。それに加え、担任の先生も見て見ぬふりをしていた。これは炎上してもおかしくない内容だった。
更に問題なのは、担任の永田洋子が女尊男卑を掲げる権利団体の役員も務めている事だった。これが結果として火に油を注ぐ形となり、SNSの至る所で炎上している原因の一つとなっている。
「部外者の俺が言えたもんじゃないけど、これはもうイベントを行える状態じゃないよ。でもやるんだろうな……何しろチケットは完売しているし、払い戻しになるとトラブルが起きるのも待ったなしだからな」
「あぁ。それにこのイベントはIS学園のイメージアップも兼ねている。SNSで誹謗中傷が飛び交っている状態なのに、イメージアップも何もあったもんじゃない。開催前にイメージダウンしているからな……」
「そうだった……君はデュエルディスクのモニターを務めているんだった。顔に泥を塗られたような物だよな……でも拡散した人を憎まないでやって欲しい」
「それは分かっている。分かっているけど……何か釈然としないな」
純一が見ているスマートフォンの画面。そこには“Twitter”の書き込みが映し出されている。至る所で飛び交う誹謗中傷。流石はインターネット社会。容赦のない書き込みが純一の心に突き刺さっていく。
純一は反女尊男卑派である為、別に女尊男卑を掲げる女性達がどうなっても知った事ではない。むしろもっとやれと普段であれば言うだろう。しかし、今回のようなIS学園のイベントの運営に支障が出るのは勘弁して欲しい。今の心境はこのような感じだ。
―――代表候補生どころか人間の風上にも置けねぇ女だ!
―――よくクラスの皆は我慢出来たな……俺だったらブチ切れて殴りかかるぞ?
―――それだけ代表候補生ってのがステータスあるって事なのかな? でも金の力でなっただけに金メッキだったのがな……よく今までバレなかったな。
―――担任もグルだったなんて信じられない! しかも女権団体の人間だったなんて!
―――文化祭の襲撃事件もあいつが裏で手を引いていたのかもしれないね。にしてもIS学園の教員って全員女尊男卑主義者だろ!
―――流石にそれはないと思うけど……でもこれで明らかになったね。IS学園の歪みって言うか、女尊男卑で被害を受けているのは男性だけじゃないって事が。中には女性も色々被害を受けているんだ……
―――あんな人間としてどうしようもない奴と一緒のクラスにいるなんて地獄だよ。クラスの皆と先生達の力で追い出したんだろう? これでやっと平和になるって。イベントがどうなるか知らねぇけど、学園生活が少しでも実りある物になれば良いんじゃない?
―――話変わるけどさ、来週の月曜日から始まるイベントってどうなるんだろう? 中止になった場合ってチケットの払い戻しあるのかな? 俺はネット配信で満足するけど、ちょっと気になったんだ。誰か教えて下さい!
―――多分イベントは予定通りやるんじゃないかな? それに仮に中止になっても、チケットの払い戻しはないだろうな。だってチケット1枚だけでもかなり高いんだぜ? しかもフリマアプリやオークションでは高額で転売されているし……
―――ですよね~まぁISってけっこう金食い虫だから仕方ないかなとは思うけど、それ以上に女って基本守銭奴だろう? それに女尊男卑の連中は横暴だから余計に……マジやってられないぜ。
―――それにさ、IS委員会や学園って『遊戯王』の情報って配信している? 授業の様子とか俺は観てないよ?
―――俺も俺も。Twitterの『カードターミナル』と純一君のアカウントや、Youtubeの公式チャンネルでしか授業風景や様子を観てないし……
―――と言うか女権団体の奴らってさ、ISさえ有れば何でも出来るし、何でも許されるって思ってね? マジムカつくんだよな……
―――そうそう。飲食店で無銭飲食したり、服屋で踏み倒しや値切りをするわ、やりたい放題だよ。ISが無ければイキれない哀れな奴らだけど、あいつらがいるせいで世の中が狂っていると思うと怒りが……
―――IS学園の人には申し訳ないけど、俺は純一君の応援に専念するよ。
エヴァ・ヨハンソンの代表候補生不正就任と6組での横暴な振る舞い。それらが全世界に向けて報道されると共に、インターネットに拡散して大炎上している。
その矛先はIS学園だけに向けられている訳ではない。純一は知らないが、オーストラリア政府にも飛び火し、オーストラリア政府は火消しの作業に追われている。
「そう言えばマドカさんはIS委員会の密偵をしていると言っていたけど、奴らはこれをどう捉えているんだ?」
「そうだな……先ず大会の事なんだけど、マドカは“開催を強行する”と言っていたな。背に腹は変えられないと言うか、チケットの払い戻しで揉めたくなさそうな雰囲気だと俺は思う」
「よく平気で嘘を付けるな……あんな馬鹿高いチケットを売って儲けた利益を手放したくないだけだろうに。まぁ世界中にアナウンスしたから、払い戻しでトラブルを起こしたくない気持ちは分かる。取り敢えず開催の件は了解した。大会はもちろん優勝を目指すよ」
今回の事件は改めて情報化社会やSNSの恐ろしさを突き付ける事となった。もしこれがIS学園内の関係者だけで終わる話ならば良かったが、どういう訳か何者かが今回の事件の映像記録や録音記録をSNSを通じて拡散した。
1度インターネットと言う海に投げ込まれた情報を完全に消し去る事など出来る筈がない。現代の情報化社会では、大半の人間がありとあらゆる情報を発信しているのだから。1度暴露されたシークレットやスキャンダルはどんなに隠蔽しても、最後まで隠し通す事は難しい。
IS委員会主催で行われるIS学園のイベントである為、良くも悪くも世界中からの注目が集まっている。そんな中で巨大な爆弾が投下された。
事が事なだけに世論は炎上し、イベント開催自体出来るのかどうかと言う話になる中、イベントを延期・中止にするべきと言う意見が上がった。しかし、IS委員会はそれらを黙殺してエヴァと洋子に厳しい処分を下すと発表する事を決め、学年別クラス対抗デュエルトーナメント開催を改めて宣言した。
チケットは既に完売しており、払い戻し等でトラブルが起きる事を未然に防ぐとコメントしているが、純一と零児の2人はそれが建前である事を見抜いている。
IS委員会の頭にあるのは如何にISとIS学園のイメージを取り戻すかと言う事。純一がいるクラスが優勝しようが、一夏がいるクラスが優勝しようと、正直それはどうでも良い話だった。大事なのは大会を成功させる事だ。
人間は一度手にした莫大な利益を手放す事が出来ない。IS委員会と癒着状態にある女性権利団体の頭にあるのはISの優位性を改めて証明する事と、そのISを使える女性に刃向かう事の愚かさを思い知らせる事。
彼女達は黒田純一と言う『遊戯王OCG』トーナメントプレーヤーなど、ISに選ばれた女性の前では敵ではないと言う事を世に示すつもりだろうが、純一はそれに真っ向から戦いを挑む。ただそれだけだ。
「あぁ。どの道IS学園のイメージダウンは免れないんだ。だったら大会で優勝して自分の株を上げるのに専念した方が良い」
「そうするよ。けど授業開始から1ヶ月で大会ってスパン早くないか?もう1ヶ月待っても良かっただろうに……」
「俺もそう思うけど、それだけIS委員会が焦っているんだろうな。何しろ襲撃事件でIS学園とISに対するイメージが悪くなり、一夏に比べて実績・見た目共に大した事がないと思っていた君が、世界中にディープインパクトを与えたからな。そりゃ対抗意識を持ってもおかしくないよ」
「襲撃事件の黒幕は女権団体だろうに……まぁISさえ有れば何でも出来て、何でも許されると思っている奴らに現実を突き付けてやる。初心者が1ヶ月でトーナメント優勝出来る程、『遊戯王』は優しくないカードゲーム。半端な気持ちで入って来た事を後悔させるまでだ」
流石に喉が渇いて来たのか、純一と零児は缶コーヒーを飲みながら話をしている。お互いにデュエルを通じて打ち解け合っているのか、気兼ねなく話が出来るようになってきた。
「でもIS学園って以外に脇が甘いんだな~だってそうだろう? 確か校則で如何なる組織や国家にも所属しないんだろう? その割にはIS委員会の制御下に置かれ、女権団体の好きなようにされているようなもんだし、どんな敵が来ても自分達でどうにかしないといけないんだろう?」
「そうなんだよ……今年に入ってかどうかは分からないけど学園行事の殆どが中止になったり、文化祭で僕は襲撃されるわでもう大変だよ……IS学園って思っている以上に全然安全じゃないんだ」
IS学園は今年に入り、学園行事の殆どが一夏とその周辺の面々のせいで中止に追い込まれている。それの煽りを他の生徒が受けている。
IS学園には訓練機と言う名前の沢山のISが存在している。それらを奪取しようと暗躍する勢力が存在してもおかしくない。だからこそ、防衛戦力として他国の代表候補生を運用しているが、それでも限界がある。
現在は敵と言える存在の侵入を一度許してしまった以上、IS学園の安全神話は崩壊したも等しい状態となっている。しかもその敵は女性権利団体だったと言う皮肉。
そういう訳で今のIS学園の内部はガタガタとなっている。1つのクラスが一丸となり、女権団体の幹部を母親に持つ女子生徒、しかも代表候補生を破滅に追いやった程なのだから。IS委員会が更なるイメージダウンを恐れ、エヴァと洋子を切り捨てたと考える事も出来るのだが。
「……まぁ他にも色々話したい事はあるが、そろそろ俺は退散するよ。そうしないと君が怪しまれる」
「もう行くのか……」
「要件は済んだ。じゃあまた月曜日に」
「あぁ。また会おう」
純一と零児は再会を約束して別れた。次に会うのは学年別クラス対抗デュエルトーナメントの時。しかし2人は確信していた。
いずれまた会った時はデュエルをする事になると。お互いに実力を認め合ったデュエリストであり、『遊戯王』プレーヤーなのだから。
(平等院零児……手強いデュエリストだった。もし本来のデッキで来られたら流石にきついな……)
その日の夜。【Kozmo】デッキの調整をしながら、純一は対戦した零児の事を思い出していた。IS学園での授業が始まって以来、久しぶりに強いデュエリストと戦う事が出来た。その喜びは一人のプレーヤーとして本望であり、同時に零児の強さに敬意を払う。
しかし、純一は予感を感じている。零児とはまた何処かでデュエルする事に。その時零児は本来のデッキで挑んで来ると。今回は小手調べだったが、次は自分を倒す為のデッキを用意してくる。
自分と零児は実力で言えばほぼ互角と見て良い。今回勝てたのはデッキパワーのおかげだったが、もし次はデッキパワーが同じなら、実力やプレイングや引きが物を言うだろう。それだけに純一は新たなる好敵手の登場に内心歓喜していた。
彼は内心満足していなかった。IS学園で鎬を削る事が出来る相手が少ない為、本来の力を発揮出来る機会に恵まれない。『私立鳳凰学院』でも『デュエル・ストラトス』をしている為、転校したいと内心考えている程だ。
(にしても一夏と千冬さんが人造人間だったとはな……この事は僕からは話せないな。逆に怪しまれるし、そもそも信じてもらえないし)
零児とのデュエルはとても心が躍り、デュエルディスクを用いた【Kozmo】デッキは思っていた以上によく動いていた。
しかし、学年別クラス対抗デュエルトーナメントで優勝するにはまだ足りないと言える為、こうしてデッキ内容を吟味している。
それ以上に驚いたのは一夏と千冬の正体。一夏の兄で、千冬の弟と名乗る零児の登場。『
正直純一は一夏と千冬は何か曰く付きだとは思っていた。そもそも自分もだが、男性が本来女性でしか扱えないISを動かせる時点で何かがおかしい。それに千冬の馬鹿げた戦闘力も同様だ。正直ドーピングしているのでは?と疑いたくなるほど、千冬の戦闘力は並外れている。だから『平等院財閥』にアリーシャが味方で加わっている。
しかし、人造人間だった事実は彼にとって予想の斜め上だった為、今でも信じる事が出来ないでいる。頭では理解出来ている。しかし、感情がそれを拒否している。一夏が人造人間だと言う事実を受け入れると、自分の中で大切な“何か”を無くしそうな気がする。
(まぁ一夏が何であれ、あいつが僕の親友である事に変わりない。例えどんな秘密を抱えていたとしても、織斑一夏は僕の親友だ。だが、僕は近い内に一夏や楯無さん達と戦う事になる。果たしてその時どうなるかは分からないけど……)
『平等院財閥』の会合に加わって以来、純一にとってIS学園は敵地となった。いや正確に言えば違う。文化祭の日、女権団体が雇ったIS部隊に襲撃された時からIS学園は敵地と言う認識となった。
IS学園の上層部はIS委員会であり、そのIS委員会は女権団体の元締めでもあり、癒着関係にある。つまりはIS委員会が自分を暗殺しようとして来たと言う話になる。
それを知った時、純一はIS学園を、そしてIS学園に来てから出会った全ての人々とたもとを分かつ事を決めた。
―――ISの時代がこれから変わろうとしている。それも目の前で。なのに僕達は何をやっているんだろう……?
自分のやっている事は何だろう。ISを兵器としての運用等を学び、その使い方を教わるだけの毎日。自分はISのパイロットになるつもりはない。IS業界に進むつもりもない。それなのにどうしてIS学園にいるのか。
ISを動かせたと言う理由。たったそれだけ。これではIS業界に進むか、進学するかの2択しかない。当然進学を選ぶが、そうなった場合IS学園にいた意味を見出せず、空虚な思いを抱いてしまう。
ならば抜け出してしまおう。また命を狙われるのであれば、IS委員会が手出し出来ない所に行って自分が進むべき道を選んで夢に向かって努力すれば良い。
「皆には悪いが、いずれIS学園は世論の敵となるだろう。IS委員会が女権団体と癒着関係にある以上、女権団体の影響を受けてしまうのだからな。ただでさえ卒業した後に地獄を見る女子生徒で溢れ返っているのに、この学園の居場所は何処にもなくなる。さて次はどう動こうかな?」
純一の目は鋭く細められ、まるで獲物を見据える猛禽類のように今後の事を考える。彼の中でこれからの事が何となく見えていた。
これからIS学園で開催される『遊戯王OCG』の大会を開催するのは結託したIS委員会と女権団体。奴らは自分を疎ましく思って排除するつもりだろう。
向こうがその気ならこちらもやるしかない。いずれIS学園にいる女尊男卑信者を潰し、IS学園からおさらばする。その為にはやるべき事をやるだけだ。
次の日。学年別クラス対抗デュエルトーナメント開催を翌日に控えたIS学園では、IS訓練用のアリーナで翌日のトーナメントに備え、様々な準備が行われている。音響機器の調節やパンフレットや販売グッズの確認、昼食や飲み物等の調達等々。
当然の事ながら、世間一般の関心はIS委員会主催の初となる『遊戯王』大会、学年別クラス対抗デュエルトーナメントに向けられていた。IS委員会が様々なキャッチコピーや煽り文句を打ち出し、チラシや雑誌等の広告を熱心に打ち出していた事から、気合の入りようが分かるだろう。
ちなみにそこには純一の直筆で、“IS学園の女子生徒の大半が初心者です。プレイングミスやデッキ構築の拙さがあったとしても、SNS等で誹謗中傷したり、批判しないで下さい。彼女達にとって初めての大会です。くれぐれも心無い行動を取らない事を願います”と言う一文が刻まれてあった。
これは『カードターミナル』も同様であり、“IS学園の生徒は1ヶ月で知識を叩き込まれ、大会に挑む事になりました。『遊戯王』の大会に出る事に抵抗を感じるプレーヤーがいるのは事実です。でも彼女達を責めたり、笑わないで下さい。もし責めたり、笑いたければ講師として彼女達に教えた我々にして下さい”と言う文章を公式HPやTwitterに発信した。
彼らの願いが通じたのか、一般客として観戦する市民や各国の要人は海のように広い心で彼女達のデュエルを観戦する事を決めた。やはり影響力のある純一がコメントを記したり、動画等で配信した事が成功したようだ。
さて今回の大会の主催者たるIS委員会はと言うと、何が何でも大会を成功させる事に専念していた。と言うのも、今回の大会の成功でISとIS学園のイメージアップを狙っているからだ。どの部でどのクラスが優勝しようが正直どうでも良い。とにかく大会が無事に成功すれば、彼女達にとって満足なのだから。
そもそもISとIS学園がイメージダウンした原因は、IS委員会と癒着関係にある女権団体がIS部隊を雇い、IS学園の文化祭に侵入して黒田純一の暗殺を狙った事にあった。
結果的に失敗に終わったものの、この事件によってISのイメージダウンに繋がり、IS学園の安全神話が崩壊する事となった。
IS委員会はIS学園の上層部なだけあって、一般人を巻き込んだ破壊活動を行った女権団体の重役とIS部隊に厳重な処罰を下した。ちなみにこのようなケースは史上初である。
事件後、IS委員会は女権団体に“今後如何なる理由があろうと、ISを用いた破壊活動は絶対禁止にする”と警告した。一般人を巻き込んだ事で世論を敵に回した結果となり、ISとIS学園のイメージダウンを招いた事を重く受け止めたからだ。
しかし、それは所詮サッカーで言う所のイエローカードを出した程度に過ぎない。その程度で女権団体が止まる筈がなかった。
大会に向けた準備を進める中で、黒田純一の存在の快く思わない女権団体のメンバー達が如何にして優勝を阻止させるかを話し合っていた。
「ISの専用機持ちに特殊スキルの使用を許可する? どういう事?」
「ほら、『遊戯王』の実力じゃ純一の方が圧倒的に上じゃない。そんな状態じゃ奴が大会のタイトルを悉く取ってしまう事は明白。だったら『遊戯王』以外の所で勝負するしかない。そう考えた時、専用機持ちの『
「確か……IS学園の生徒は訓練機や専用機にデュエルディスクを付けた状態でデュエルするのよね?」
「そうそう。『デュエルリンクス』と言うアプリゲームがあるんだけど、その中で過去のアニメキャラ達がそれぞれ固有のスキルを使っているの。ただISを装着したままデュエルするのは面白くないから、ISを装着している状態ならではのデュエルを魅せるって言う提案を『カードターミナル』にするのはどうかしら?」
「それ良いわね! でもスキルばかり使われると後でSNS等で批判が来るから、使用制限設けるなり、効果も専用機の特色を活かした物にしないと……」
『
女権団体の連中は専用機持ちのデュエルディスクに固有スキルを登録させ、『
何故女権団体の連中がIS学園にいて、IS専用アリーナで大会の現場監督をしているのか。それは女権団体が大会で発生する全ての利益を独占する為だった。全ては自分達の優雅な生活の為。
本来であれば、今回の大会は『カードターミナル』や『KONNAMI株式会社』が主催となり、各イベント業者が協力して行う物だった。しかし、IS委員会は主催者権限を利用し、自分達だけで準備を行う事を宣言した。素人同然の彼女達がイベントを主催したら一体どうなるのか。明らかに失敗する未来が見える。
それにも関わらず、女尊男卑を掲げる権利団体に協力してもらって準備を進めている。大会の運営に口出しや介入をしない代わりに、報酬として売り上げの一部を渡すと言う約束をした上で。
「そうね。使用は1回のデュエルに付き3回まで。効果は専用機の特色と『遊戯王』のカード効果が出来るだけ近い物が望ましいわ。強過ぎず、弱過ぎずのバランスが大切よ」
「あまり強過ぎると、“IS学園の生徒達は特殊スキルでゴリ押ししか出来ない”と批判されそうね……最近は世論の目が厳しいから慎重に行かないと駄目ね」
彼女達は理解していた。お客さんの大半がIS学園の生徒より、黒田純一目当てであると言う事に。だからこそ、黒田純一を敗北に追いやってIS学園の生徒を優勝させる事が彼女達にとっての大会成功となる。
その為、専用機持ちのデュエルディスクに特殊スキルの搭載及び使用を認めさせようとしている。こうでもしないと純一に勝てる確率が上がらない。非常に気に入らないが、事実として純一は大会優勝経験者。その実力と知識は本物だ。
もし純一に勝利すれば、観客達は嫌でもIS学園の生徒の優秀さを認める事となる。そうなれば純一はデュエルディスクのモニターを外され、自分達の息のかかった生徒をモニターに推薦する事だって出来る。
『デュエル・ストラトス』はデュエルディスクでデュエルを行うと言う、アニメを完全再現した『遊戯王OCG』と言う事もあり、社会現象を引き起こしている。
また、今回の大会はIS委員会の扇動行為とも言える過剰な広告等により、一夏や純一といった男性操縦者が参加している事もあって、彼らの活躍を観ようと、各国の要人もチケットを獲得しようと動いていた。
「所詮黒田純一は『遊戯王』ではかなりの実力者だけど、ISの前では敵じゃない。『遊戯王』とISが合体した『デュエル・ストラトス』の前では、幾ら大会常連者もスキルを使われれば途端に不利になる! 大勢の観客の前で無様に負けさせればブーイングが来るし、本人も恥をかく事になるわ。そうなればIS学園の生徒が優勝し、ISとIS学園の生徒達の優秀さが証明される。そして私達はこの大会の収入で豪華な生活が送れる!」
女性権利団体は自分達の考え通りに事が進むと思うと、ニヤニヤが止まらない。彼女達は自分達の思い通りにならない現状に不満と苛立ちを覚えていた。
ISが登場してから女尊男卑の世の中となり、何事も女性優位の社会となっていた。全てが自分達の思い通りだった。例えば男性からお金等の大切な物を巻き上げても、冤罪を被せても許されてきた。
ISと言う絶対的なシンボルがあるから、IS委員会と言う絶対的な後ろ盾があるからこれまで罪にならなかった。彼女達もある意味では被害者である。ISによって作られた社会風潮による被害者。
しかし、IS学園で発生した黒田純一襲撃事件が全てを変えた。あの事件を引き起こしたのが女権団体と彼女達が雇ったIS部隊だと言う事実が、IS委員会の調査で判明した。これにより、女権団体は世論とIS委員会から大きく叩かれる事となった。
そしてデュエルディスク登場に伴い、『デュエル・ストラトス』が始動した。これまで兵器として運用されていたISを、様々な分野で運用しようと研究・開発が始まり、ISの時代が大きく変わろうとしている。
女権団体はその波に乗り切れない。いや乗ろうとせず、これまで通りの事をやろうとしている。しかし、自分達の行いのせいで今まで許されてきた事は全て許されなくなった。もしやろうとすれば、直ぐに警察に捕まって刑務所行きとなるだろう。
ちなみに既にこの大会のチケットは売り切れ、女権団体はその売り上げを受け取って浪費してしまった。何に使ったかまでは把握出来ていないが、恐らくブランド物のバッグ等の高級品に変わったと推測されるだろう。
―――IS学園の優秀な生徒ならば、幾ら経験で劣っていたとしても特殊スキルなり、ISの力さえあれば実力者を倒す事だって出来る筈だ。IS委員会が最強と謳っているのだから、間違いではない!
女権団体はIS委員会が推しているIS学園の生徒達の実力を信じていた。正確には縋っていると言った方が良いだろう。
IS学園は入学試験の倍率が1万を超える超名門校。優秀な生徒である事に変わりはない為、黒田純一を倒す事が出来ると信じていた。
しかし彼女達は知らない。黒田純一の実力は初心者が1ヶ月間週1、2回の授業を受けただけで倒せる程甘くはないと言う事を。
ここまで呼んで下さり、大変ありがとうございます。
今回も後書きとして裏話・裏設定を書いていこうと思います。
・何でオリ主はISを動かせるの?
この作品だときちんとした解答を用意しています。
明かすのは番外編が先になりますけど。
・兄弟ならでは
原作では一夏君は”誰かを守る”事に執着してますけど、この作品の零児君は”助けられた恩を返す”事に意義を感じると言う、兄弟ならではの共通点を見せるようにしました。
・まさかのイメージダウン
IS委員会がISとIS学園のイメージアップを狙って頑張っているのに、まさかのイメージダウンが……踏んだり蹴ったりですが、そもそも原因が何処にあるのかを考えると、当然っちゃ当然と言えます。
・『遊戯王』プレーヤーとしてのメッセージ
初心者で大会に出るって凄い事ですし、勇気がいる事だと思います。
純一君や『カードターミナル』は誹謗中傷を少しでも食い止める為、自分達からメッセージを発信しています。
それで無くなるかと言えば無くならないですが、やらないよりはずっと良いと思いたいです。ましてや今の世の中が世の中ですし……
・特殊スキル
『デュエルリンクス』では当たり前のようにありますし、『遊戯王VRAINS』でもありますが、この小説でも試しに入れてみました。
効果は割と強めにして、専用機のイメージや能力と合うように気を付けます。
・IS委員会と女権団体の対立
大会を成功させたいIS委員会と純一の優勝を阻みつつ、優雅な生活を送りたい女権団体。知らない間で対立関係が生まれていますが、これが後でどうなるかはお楽しみと言う事で。
次回をお楽しみに! LAST ALLIANCEでした!
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