遊戯王IS〈インフィニット・ストラトス〉 作:LAST ALLIANCE
でも折角出来た話をお蔵入りしたくないので、今回投稿させて頂きます。
ちなみに本編もこうなる可能性が出てきています……ISの世界観って実は怖くないか!?と思ってました。
皆さんは“もしもあの時こうしていたら~”、“もしもこれがあれだったら~”みたいな事を考えた事あるだろうか。恐らく大抵の人はあると答えるだろう。
それと同様に、歴史でも“もしもあの人物が生きていたら~”、“もしもあの出来事が無かったら~”みたいな考察が行われている。そのような考察が面白いと言う人がいるのも事実であり、作者もそのような考察が好きだ。
このお話では本編のIFとして純一がIS学園から『私立鳳凰学院』に転校した後、IS学園が女尊男卑を掲げる女性権利団体に占拠されたと言う仮定で話を進める。そして平等院財閥が率いる対IS用特殊部隊が攻め込んだ場合の展開を記してみようと思う。
「こんな事がいつまでも続いて良い訳がないわ!」
「ISによる今までの絶対的優位が崩れてきている。このままISに対する価値観や使い方が変われば女尊男卑の風潮も無くなる……そうなったら私達はおしまいよ!」
「これ以上許される訳がないわ! あの黒田純一のせいで全てが狂った! いや違う! 『呉島エンタテインメントスタジオ』と『KONNAMI』がデュエルディスクを開発したせいで、今までのISに対する考え方が変わったのよ!」
「そうよ! あいつらのせいで私達の居場所は何処にもなくなった!」
ある日。とある建物の中にある会議室。そこでは複数人の女性達が会議を行っていた。彼女達は女尊男卑を掲げる女性権利団体のメンバーだった。
その中には学年別クラス対抗デュエルトーナメントの直前、IS学園から追放されたエヴァ・ヨハンソンと永田洋子の姿もあった。
彼女達は純一と『呉島エンタテインメントスタジオ』と『KONNAMI株式会社』に恨みを抱いているが、純一からいれば逆恨みとしか思えない。
もし純一ならば、IS学園の文化祭で自分を襲わなければ、少なくとも今よりはマシにやれている可能性はあったと反論していただろう。
「こうなったら『呉島エンタテインメントスタジオ』と『KONNAMI』を潰し、黒田純一を殺すしかないわ! そうと決まったら世界中にいる同志達に連絡しましょう! 徹底的にやるしかない……全兵力を投入するのよ! 手始めにIS学園が恐れている『私立鳳凰学院』から潰しましょう!」
「IS委員会が何を言おうとやるしかないわ! 世界は女尊男卑である事が正しいのよ! ISに選ばれ、ISを動かせる私達が世界を動かせる権利がある! 男共は皆私達の言う事に従っていれば良いのよ!」
「ISを奪うなりして今すぐ部隊を組織して学院を破壊しに行きましょう! 学院にいる奴らは全員捕まえるなり、殺すなりすれば良いわ!」
女尊男卑を掲げる女性権利団体はこれ以上我慢する事が出来なかった。デュエルディスクが登場して以降、自分達にとって悉く都合が悪い展開になってきているのだから。
それはIS学園からエヴァと洋子が追放された事が切っ掛けとなり、学年別クラス対抗デュエルトーナメントで純一率いる1年5組が優勝した辺りから顕著になってきた。
これまでは色々な飲食店や販売店で代金を踏み倒したり、過剰な値引きを強要させる等の横暴な振る舞いをしてきたが、現在ではそのような振る舞いが不可能となった。
そもそも現実に行えば犯罪になり、逮捕されて何かしらの罰を言い渡される事になるので、皆さんは決してやらないように注意して欲しい。
もし強行すれば通報されて直ぐに逮捕され、顔と名前をネット社会に晒され、二度と社会復帰出来なくなってしまう。それだけ色々な人々に恨まれ、憎まれた結果だ。
そして、反女尊男卑思想やそれを掲げる勢力を台頭するようになり、今まで許されていた筈の事が全て許されなくなった。今まで許されていたのはISが兵器としての存在感を放っていたからだった。
更にISの兵器としての運用に少しずつではあるものの、疑問を抱かれるようになると共に、自分達に向けて憎悪や嫌悪等の感情を向けられるようになった。それが一番女性権利団体にとって我慢出来ない所である。
「抵抗するなら殺しても良いわ!」
「今すぐに他国の女性権利団体と協力しましょう! 数で押せば制圧間違いなしだわ!」
「ねぇ、ISを奪うとなると色々な問題が出てくるから、いっそIS学園を乗っ取りましょう? IS学園にいる優秀な生徒を使えば、鳳凰学院よりIS学園が優れていると言う事を証明出来るわ!」
「それよ! 良いアイディアじゃない!」
「決定! それで行きましょう!」
こうして女性権利団体は恐ろしい計画を立案した。黒田純一の抹殺。兵器としてのISの運用の復権。『私立鳳凰学院』の排除。それらを一度に叶える最悪な計画を。
その為の準備として、IS学園を乗っ取って生徒や教師等の全ての人を自分達の兵力にする。そのIS学園乗っ取り計画を作成すると共に、IS部隊の編制が始まった。
それから少ししたある日。突如としてIS学園は女権団体と彼女達が引き連れた部隊によって占拠された。この乗っ取りによってIS学園の生徒達は地獄としか言えない日々を過ごす事となった。
「ウフフ……全てが私達の思い通りに進んでいるわ!」
それから1ヶ月後。IS学園の学園長室。心から満足している様子な女性はIS学園の新しい学園長であり、女性権利団体のトップ。IS委員会では重要なポストにいたのだが、現在ではIS委員会から追放されている。
と言うのも、純一が『私立鳳凰学院』に転校するまで行われていた『デュエル・ストラトス』、もといIS学園で行われていた『遊戯王OCG』の大会の方針や目的の違いで仲違いし、最終的に女性権利団体に所属している役員達は全員IS委員会から追放されてしまった。
これまで自分達が横暴な振る舞いをしても許されていたのは、IS委員会と言う強力な後ろ盾があったから。その強力な後ろ盾がない今、彼女達の拠り所になっているのはIS学園が所有する専用機・訓練機合わせて数十機ものIS。
世界でも最多となる数のISを保有しているIS学園、いや女性権利団体は世界最大の兵力を有する軍隊となってしまった。今や女性権利団体に手出しする組織や国家はいない。皆静観を決めて沈黙を続けている。
「後は『私立鳳凰学院』を潰し、黒田純一を抹殺して平等院財閥を潰して総資産を奪い取れば一生遊んで暮らせるわ! 今やこのIS学園は女性権利団体の物! ここにあるISの数は世界最多! ISの力があれば全てが思い通りになる!」
しかし、女性権利団体の天下は僅か1ヶ月で終わる事となった。その終わりを告げたのは突如として鳴り響いた爆発音。
その爆発音はIS学園が建てられた人口島と、日本本土を繋ぐモノレール橋が破壊された証だった。これでIS学園は文字通り孤島となった。
「な、何!? 今の音は!?」
先程の笑顔と余裕は何処へ行ったのやら。慌てふためく女性を嘲笑うかのように、女性権利団体への裁きの鉄槌が下された。
警告は発せられなかった。異変の前兆さえも無かった。突如として始まった戦争。戦争が起きるなら自分達が仕掛ける側で、絶対に勝利すると信じていた。
IS学園を占拠した女性権利団体はこの時はっきりと思い知る事になる。因果応報。悪い行いをした者は悪い結果をもたらすと言う事に。
時間を少しだけ遡る事を許して欲しい。女性権利団体によって存在意義を大きく歪められたIS学園。そんな学校を見下ろせる高度に不可視となっている戦闘機があった。
黒色が特徴なカラーリングに“剣”を彷彿とさせる見た目。コクピットの両側に取り付けられた主翼。そんな戦闘機に乗っているのは航空自衛隊に所属するパイロット、坂井次郎。平等院財閥が保有する対IS用戦闘機部隊の隊長。
戦闘機の名前は《Kozmo・ブラックシミター》。平等院財閥がやがて来るであろうIS学園との戦闘に備え、『私立鳳凰学院』がある都市―通称“学院都市”の地下にある格納庫で極秘開発した試作型戦闘機である。
この戦闘機の特徴は『私立鳳凰学院』に在籍する代表候補生の専用機を徹底的に解析し、対IS用の兵装やシステムを搭載している事にある。
元々《Kozmo-ダークシミター》の元ネタとなった『シス・インフィルトレーター』の情報を基に、平等院財閥は《Kozmo・インフィルトレーター》を開発した。それを小型化し、より速度と小回りの良さを重視して開発されたのが《Kozmo・ブラックシミター》。
肉眼はおろか、ISのハイパーセンサーでも探知不可能とする、“クロ―キング・システム”と言うステルス性能を搭載している。そのエネルギー源はISコアの源となる『
武装は主翼に搭載されている伸長式の2門のレーザーキャノン。時には無数の赤いエネルギー弾を撃ち込んだり、時には赤いレーザー砲撃で敵のISを撃墜していく。
『次郎隊長、全員配置に付きました。純一君はIS学園の地下区画の入り口に辿り着きました』
「了解。皆、そろそろ時間になる。準備は良いな?」
『はい!』
「改めて作戦の確認を行う。今回の作戦目的は女性権利団体を壊滅させ、IS学園の生徒全員を救出すると共にIS学園を取り戻す事。確かに今のIS学園の兵力は世界最大だ。専用機持ちも複数人いて、訓練機だけでも数十機はある。それに“ブリュンヒルデ”、対暗部用の暗部“更識家”の当主がいる。そう簡単には攻め込まれない。常に攻めるのは自分達。女権団体はそう思っている筈だ。ここまでは良いな?」
『はい!』
《Kozmo・ブラックシミター》を囲むように小型戦闘機が浮遊している。《Kozmo・ウィングライダー》。《Kozmo・ブラックシミター》を一回り小型化させたオレンジ色の戦闘機は、主翼に2門ずつ、合計4門のレーザーキャノンを備えている。
火力や隠密性では《Kozmo・ブラックシミター》に劣るものの、製造コストや扱いやすさ、機動力では《Kozmo・ブラックシミター》に勝っている。
味方に指示を出しているのはこの作戦の総司令官であり、『平等院財閥』の次期リーダーの平等院佐智雄。作戦の立案者は純一と佐智雄の合作。純一が大まかな策を立て、佐智雄が細かい役割を振った。
「奴らは自分達の足元を見ていない。自分達は世界最大最強の兵力を有している。IS学園の生徒は皆優秀で、自分達の言う事を必ず聞く。だから負ける筈がない。そう信じている。数で勝負すれば数が少ない側が負ける。でも数が少なくても、数が多い敵に勝てる方法がある。それは優れた作戦とそれを実行する下準備と決断力。こちらは数が少ないから攻めるしかない」
「純一君がIS学園の工事と建設を担当した大手ゼネコン、そして当時の国土交通省の役員から頂いた見取り図によると、IS学園の地下区画から日本本土に向けて1本のトンネルが通っている。これは有事の際の緊急避難通路だ。このトンネルを純一君が一気に駆け抜け、今は地下区画に突入する所にいる。彼は一夏君を救出した後、地上に出てIS学園を制圧にかかる」
女性権利団体がIS学園を乗っ取った事で、一夏は地下区画にある懲罰房に幽閉される事となった。幾ら織斑千冬の弟と言えど、世界初の男性IS操縦者である以上、女性権利団体が見過ごす筈が無かった。
教員たる千冬の存在もあり、彼はIS学園の地下で寝泊まりし、必要が無い限り地上に出る事が出来なくなってしまった。
その一夏を助けるのは彼の親友の純一。一夏を助けた後、彼は地上に出てIS学園を制圧しながら敵部隊を殲滅する。その手筈となっている。
「俺と共に上空から強襲する部隊は真っ先に格納庫とアリーナを抑えろ。アリーナでなるべく戦闘に持ち込め。格納庫には訓練機が置いてある筈だ。幾らISが沢山あると言えど、訓練用ISを抑えればこっちの勝利は決まった物だ」
「幾ら敵がISを有していようと、パイロットの大半は一般人。先ずは強襲をして混乱させる。最初が肝心だ。先制攻撃が全てだ」
「作戦開始だ。行くぞ」
次郎は目の前に広がるIS学園を見据えながら出撃命令を下すと同時に、《Kozmo・ブラックシミター》を急降下させていった。
それと同時に専用機持ちのIS操縦者達も続き、途中で2つのグループに散開していく中、佐智雄は《Kozmo・ブラックシミター》の不可視機能を解除せず、IS学園と日本本土を繋ぐモノレール橋を見ると、2門のレーザー砲の照準を定めてボタンを押した。
2門のレーザー砲から放たれたのは2発の赤色のエネルギー弾。その攻撃はモノレール橋を捉え、木端微塵に破壊していった。
これでIS学園は物理的に孤立したと確信しながら、佐智雄は《Kozmo・ブラックシミター》をターンさせ、不可視機能を解除しながらIS学園に向けて2門のレーザー砲から砲撃を撃ち込む。
―――女権団体に気を付けて下さい。IS委員会と言う後ろ盾を失った奴らはどんな手段を取るか分かりません。IS学園を乗っ取ってこっちに攻め込んでもおかしくありません。僕は女権団体を一人残らず斬るつもりでいます。女尊男卑の風潮も消します。もしその時が来たら、こちらから先に攻撃しましょう。でないと勝てないです。
(純一君。君の言う通りだった。もし君がいなければ、今頃俺達とIS学園の立場が逆だったかもしれないな……)
『私立鳳凰学院』に転校した初日。純一はそのように佐智雄に申し出ていた。佐智雄は純一の言葉を受け、対IS学園用の戦略を立て始めた。
その一環としてIS学園を物理的に孤立させた。そもそも女尊男卑を掲げる権利団体が乗っ取った時点で、IS学園は人間社会から孤立していったような物だ。
―――IS学園の関係者は如何なる組織や国家からの干渉を受けない。
それに加えてIS学園にはこのような校則があるが、別にIS学園その物が干渉を受ける訳ではない。その解釈を利用して女性権利団体はIS学園を乗っ取ったが、この校則が逆に自分達の首を絞める事となった。
この校則がある以上、救援要請を出す事が出来ない。そもそも女性権利団体の救援要請に応えてくれるような組織や国家等はない。
同じ女性権利団体の連中の大半は逮捕されるなり、偽名を使って逃亡していたり、足を洗って人里離れた平和な所で過ごしている等、救援要請に応える余裕もないし、応える事もないだろう。
現在IS学園にいる女性権利団体の面々はその生き残りであり、最後の悪足掻きと言わんばかりにIS学園を乗っ取った。まるで『あさま山荘事件』のようだ。これで女性権利団体の奴らを捕縛すれば、取り敢えずは平和になるだろう。
佐智雄はこの戦いの先を見据えながら『私立鳳凰学院』の生徒会室から戦況を見守るのと同じ頃、次郎は《Kozmo・ブラックシミター》の操縦桿を操作しながら、目の前から現れた教員部隊に向けてレーザー砲の照準を合わせた。
「い、一体何がどうなっているんだ!?」
次郎が搭乗する《Kozmo・ブラックシミター》がモノレール橋を破壊した頃、IS学園の地下区画にある懲罰房に一夏はいた。
女性権利団体にIS学園を乗っ取られて以降、一夏は懲罰房で幽閉生活を送っていた。誰とも話をする事が出来ず、何もする事はなく、ただただ暇で仕方なかった。そんな一夏だったが、自分の親友で『私立鳳凰学院』に転校した純一の事を心配していた。
―――純一は自分のやりたい事や夢を叶える為、IS学園から『私立鳳凰学院』に転校した。確かにあの学校なら純一がやりたい勉強も出来るし、『遊戯王』のレベルも高い。その方が良いよ。
IS学園で行われた数々の『遊戯王OCG』の大会、『デュエル・ストラトス』を経験し、『私立鳳凰学院』で平等院友希那とガチデュエルをした事を経て、純一は自分が本当に満足出来る居場所は『私立鳳凰学院』にあると感じた。
これ以上IS学園にいても自分が本当に進みたい道に進めず、『遊戯王OCG』でも不満足な日々を送る事になる。純一は自分の感覚を信じ、ナターシャに『私立鳳凰学院』への転校を相談するようになった。
この頃になると、『デュエル・ストラトス』で輝きを放つ純一を慕い、彼に好意を抱く女子生徒が増えてきた。“純一派”と呼ばれる程の規模に膨れ上がり、決して無視出来るような物ではなくなった。
しかも“純一派”の中にはフランス代表候補生のシャルロット・デュノア、日本代表候補生の更識簪、スペイン代表候補生のナタリア・スアレス・ナバーロのように数名の代表候補生がいて、IS学園とIS委員会の頭を悩ませた。
しかし、最終的にIS委員会は“純一派”の転校を許可すると共に、IS学園から教師達の異動も同時に許可された。
この転校への一連の流れはスムーズに進み、余計な混乱を招く事は無かったが、楯無は簪の身を守りながら、情報を送るべく本音を一緒に転校させた。やはりある程度警戒されていたようだ。
―――でも寂しくなったよ、純一。お前がいなくなった後のIS学園は……何か息苦しく感じるようになった。
純一達が転校した後、『デュエル・ストラトス』は盛り上がりに欠けるようになり、次第に女子生徒達の話に出なくなった。来年度にまた行事があるが、純一がいなくなった後どのように盛り上げるかが課題となった。
一夏も親友がいなくなり、IS学園で唯一の男子生徒となってから、何処か寂しそうで哀愁が漂う雰囲気を見せるようになった。
そんな中、IS学園は女尊男卑を掲げる権利団体によって乗っ取られた。一夏は何もする事が出来ず、地下区画にある懲罰房に幽閉される事となって今に至る。
―――純一。今のお前が俺を見たら笑うだろうな。俺は誰も守れやしない。今まで千冬姉に守られてばかりだった……だから俺も皆を守れるようになりたいと願った。でも結局誰も守れず、自分さえも守れなかった。幾らお前でも俺を笑うだろうな……
一夏はこの時程自分の無力さに押し潰された事は無かった。自分は何も守れなかった。他人だけではない。自分さえも守れなかった。今までもそうだ。ずっと千冬に守られてきた。
そんな自分を見たら純一はどう思うだろうか。自分の考えは間違えていると現実を突き付けるだろう。無力で弱い自分を笑うだろう。きっとそうだ。そうに違いない。今まで同じ場所に立ち、同じ景色を見ていた親友になら言われても仕方ない。
そんな時に突如としてIS学園が襲撃を受けた。爆発音が鳴り響き、女子生徒であろう女性の悲鳴が響き渡り、聞いた事のない戦闘機のスラスター音が聞こえる。
一体地上で何が起きているのか。誰がIS学園を襲撃しに来たのか。一体何の為に。自分は一体どうなるのか。そういった不安が頭の中をグルグル回る。
一夏がこんな時も自分が無力である事を痛感していると、地下区画に何者かが侵入してきた。侵入者の足音が聞こえる中、一夏は息を潜めてこっそり隠れる。その場をやり過ごす為に。
「此処だな。そこの君、ちょっと下がっていてくれ」
「その声は……!」
「待たせたな一夏。久し振りだ」
「純一!」
一人の少年が懲罰房の目の前に立つと、両手に装備したトンファーを手に持ってX字に振り下ろし、懲罰房の鉄格子をバターのように一刀両断した。
これで一夏は懲罰房から出られるようになった。自分を助けてくれた侵入者に驚きつつも、その正体を探ろうとした一夏にかけられたのは今は別の学校に転校した少年の声。
黒田純一。“世界で2番目の男性IS操縦者”であり、デュエルディスクのモニター。現在は『私立鳳凰学院』に転校し、生徒会総長と言う役職を与えられている。
平等院財閥の対IS用特殊部隊に志願し、一夏を助けると共にかつての仲間やクラスメートを取り戻しに、自らIS学園に戻ってきた。そして女性権利団体との因縁に終止符を打つ為にも。
「話はダリルさんとフォルテさんから聞いていた。女権団体が来て散々な目に遭ったらしいな……ずっとここに幽閉されて……辛かっただろう。けどもう大丈夫だ!」
「純一……俺は何も出来なかった。皆を守れず、自分さえも守れなかった。ISがあるのに、専用機があるのに、力があるのに、俺は何も……」
「一夏、過ぎた事を悔やんでも仕方ないよ。例え一夏が一人立ち向かったとしても何も変わらなかったと思う」
「えっ……!?」
「一夏は専用機持ちで、これまで自分より強い相手に挑んでピンチになっても、何だかんだで勝利して来たんだろう?でもな一夏。それって全部自分一人で成し得た事だった?」
「一人で? いや違う。クラス対抗戦の時は鈴が、タッグトーナメントの時は純一が、臨海学校の時は箒達が、そして専用機タッグマッチでは楯無さん達がいたから俺は、俺は乗り越える事が出来た」
懲罰房から出た一夏は純一に抱き付くと、純一は一夏の頭を撫でながら抱き返す。そっちの趣味はないが、今の一夏の精神状態を考えると、この行いが正しいと判断した。
自分にもっと力があれば皆を守る事が出来たし、この状況を招く事も無かったと落ち込む一夏を、純一は宥め諭しながら励ます。
「だろう? 一夏、僕達は確かに世界で希少な“男性IS操縦者”だ。でも単体で戦局を変えられる力も無ければ、専用機にもそういう機能も持っていない。それにな、そもそもつい半年くらい前から勉強を始めて、ISに乗った僕らがそこまで出来ると思うか?」
「そう……だよな。出来る訳ないよな……俺、周りが凄過ぎるのを知っていてあいつらに追い付き、追い付こうと思って頑張ってた。でも俺が強くなればなる程、ISが成長すれば成長する程、自分の無力さや未熟さに打ちのめされるばかりだった。それでも強くなりたいって、皆を守れるようになりたいって願って……」
「それで良いんだよ一夏。僕はお前の願いを否定しない。お前の願いは間違えていない。でもな、無理に背伸びしたりする事はしなくて良い。今の自分に出来る事を精一杯やれば良い。そうすれば必ず道は拓ける。……って転校する前日に残した言葉と同じ事言っているなぁ僕」
「純一……あ、そうだ! それより今どういう状況になっているんだ!? 助けに来たって事はIS学園が誰かに攻撃されているって事だろ!?」
「あぁ。実は平等院財閥が保有している対IS用特殊部隊が、現在警備部隊と交戦中。最初の爆撃で日本本土と繋がっているモノレール橋を破壊し、女性権利団体の奴らの逃げ道を無くした。奴らはIS学園の生徒と教員を迎撃に向かわせて戦わせている間に、自分達だけ逃げようとするだろう……自力で出るには船かISを使うしかないけど、そもそも学園に船は置いてないし、ISを使おうにも奴らが動かせるかどうかは怪しい所だ。チェックメイト当然だな。後は女権団体がどう出るかだけど……」
「そっか……じゃあ早い所ここから脱出しないとだな! 恐らく奴らは俺を確保しに来る!」
「行こう。女権団体の息がかかったIS部隊が僕らを狙いに来る前に、ここから脱出して部隊の方々と合流する!」
純一は一夏を護衛するようにIS学園の地下区画から抜け出す中、途中で通信機を使って一夏の救出完了を佐智雄に連絡すると、佐智雄は《Kozmo・インフィルトレーター》を伝えるポイントに向かわせると連絡した。
さて『私立鳳凰学院』の特殊部隊側の動きをこれまで見てきたが、次にIS学園側の動きを見ていこうと思う。IS学園側の初動は完全に出遅れた。この一言に尽きる。
無理もないだろう。IS学園の警備システムや警備網が幾ら優秀だとしても、不可視になれる《Kozmo・ブラックシミター》の前には成すすべも無かった。
それ故に動き始めたのはモノレール橋の破壊が行われた後。その頃には、ISの台頭により、居場所を失った航空自衛隊や各国の腕利き空軍パイロット達の無双が始まっていた。これまでの恨みを晴らすように。
「い、一体何がどうなっているのよ!? 警備システムは!? 警備部隊は!?」
「それが……警備システムは正常なのに作動しなかったらしく、それに警備部隊は全滅しました」
「な、何ですって!? 警備システムを潜り抜け、警備部隊を全滅させるなんて……ISは現代兵器を凌駕しているのにどうして!?」
IS学園の学園長と女性教員は真っ青な顔をしながら話し込んでいる。お互いに女性権利団体の役員である為、IS学園が敵の手に堕ちたら自分達は破滅する事を理解している。
だからISの不敗神話やIS学園の生徒の優秀さに縋り付くしかない。何故なら彼女達はISを動かす事が出来なければ、優れた頭脳もなく、相手部隊と戦う為の戦略を立てられる事も出来ないのだから。
それだけに現実が信じられなかった。今では一昔前と揶揄される事もある戦闘兵器が、ISの登場によって半ばお役御免とされている戦闘機が、IS学園の警備システムを潜り抜けただけでなく、ISを身に纏った警備部隊を全滅させた事に。
「恐らくISの技術を搭載した戦闘機かもしれません……或いは対IS用を想定した設計なのか……どちらにしても、今交戦中の部隊だけでは厳しいです。特に黒い戦闘機が強過ぎます」
「何と言う事……敵は誰なの!? 何処の軍隊なの!?」
「分かりません! それに最悪な事にモノレール線の橋を破壊されました……私達は孤立したも同然です」
「孤立したって……どうすれば良いのよ!?」
「私達だけでどうにかするしかありません……」
項垂れるしかない学園長と女性教員。そもそもの話、IS学園を占拠した事が最大の過ちだった。確かに数十機のISを手に入れる事ができ、IS学園の生徒と教員達を戦力として取り込む事が出来た。これは事実だ。
しかし、この行動によって全世界を敵に回した。各国の首脳もIS学園への支援を打ち切り、自国の生徒達の救出作戦を考案・人員を用意する等、対応策を取るようになった。
それに加え、そもそもIS学園を占拠した事が戦略的に間違えていた。IS学園はISがあるだけで所詮は高等学校だ。防衛機能や武装は特にない。だから各国の代表候補生に学園防衛を依存している。
その為敵の攻撃を防いで城に籠る籠城戦には向いていない。そもそも、籠城戦はほとんどの場合、味方からの援軍の“後詰め”が来る事が前提の戦術だ。女性権利団体は数十機のISとIS学園その物を戦力に出来たが、これによって味方を失った。その時点で籠城戦を取る事が出来なくなった。
だから彼女達はIS学園から『私立鳳凰学院』に攻め込もうとしていた。しかし、その前に平等院財閥が所有する対IS専用特殊部隊に攻撃を受けている。
「こ、こうなったら専用機持ちと教員部隊も投入するしかないわ! IS学園が誇る各国の優秀な専用機持ちなら、対IS用の戦闘機の1機くらいは堕とせる筈よ!」
「し、しかし敵は警備部隊を全滅させたんですよ!? 幾ら専用機持ちでも……」
「そうでもしないと私達も終わりよ! 早く放送入れて!」
平等院財閥の対IS用特殊部隊の襲撃。それはIS学園の新しい上層部にとっては地獄となり、生徒や教員にとっては救世主のように思われた。とは言えど、流石に強襲である事から恐怖に感じられてはいるが。
また時間を遡る事を許して欲しい。女性権利団体がIS学園を占拠した後、IS学園は悪い意味で変わってしまった。先ず国立学校とは名ばかりで、運営母体となった女性権利団体の手によって自分達の営利目的を重視した私立学校当然となった。
世界中の誰もが自分達を嫌い、校則やISの保有数もあってIS学園に手出し出来ない事を利用し、IS学園を自分達にとって都合の良い居場所へと仕立て上げた。校則も大幅に改変され、生徒や教員達が反感を持ってもおかしくない物も制定された。
その一環がIS学園の生徒を有事の際に戦力としての運用を可能とした事。幾らISが兵器だと世間一般で認識していても、IS学園の生徒を戦力として使うのは最早戦時中の話である。時代錯誤も甚だしい。
「今思うと、純一が転校したのは正しかったかもしれないな」
「でも純一さんはやりたい事がありますし、それに女性権利団体を激しく憎悪してましたから……」
「文化祭の時は襲撃され、『遊戯王』の大会では足を引っ張られる……文句言いたくなるのも分かるわ」
「だが純一がいなくなった事で奴らに付け入る隙を与えてしまった……」
対IS用特殊部隊の襲撃が行われたのはお昼過ぎ。ちょうど生徒達がお昼ご飯を食べている時間帯だった。IS学園の食堂で食事を取っているのは箒、セシリア、鈴、ラウラの4人の専用機持ち。
彼女達の表情は晴れない。女性権利団体がIS学園を占拠した後、専用機持ちは一般生徒達が乗る訓練機を率いる指揮官に任命された。
ドイツの代表候補生でIS配備特殊部隊“シュヴァルツェ・ハーゼ”隊長で中佐のラウラはともかく、他の面々は不安しかなかった。有事の時は戦力となると共に、一般生徒をまとめ上げなければならない。
自分達がいる場所は最早平和な場所ではなくなった。いつ戦争が始まってもおかしくない場所となった。IS学園の周囲には武器を持ち、ISを身に纏った警備部隊がいる為、脱出不可能。正に最強最大の要塞、生徒と教員にとって最悪の地獄となった。
そんな時に発生したIS学園への襲撃。その手始めに日本本土とIS学園を繋ぐモノレール橋が爆撃されて物の見事に破壊され、複数機もの戦闘機がIS学園に向けて急降下してきた。まるでISによって居場所を失った事に対して恨みを晴らすように。
「何だ!?」
「何処で爆発が……!?」
―――緊急事態発生! 緊急事態発生! IS学園を所属不明の戦闘機部隊が強襲! 現在警備部隊が交戦中! 一般生徒は大至急避難シェルターに避難して下さい!
―――緊急招集! 緊急招集! 全専用機持ちは直ちにIS学園作戦本部へと急行せよ!
「せ、戦闘機部隊!?」
「何処の誰かは知らないが迷惑な事をしてくれるな!」
箒、セシリア、鈴、ラウラの4人は食べていた昼食に未練を残しながらも、作戦本部に向かって走り出した。
彼女達が作戦本部に到着した時、IS学園にいる専用機持ちが全員集合していた。楯無とダリルとフォルテもいる。本来なら此処に簪とシャルロットもいるが、彼女達は純一と共に『私立鳳凰学院』に転校した。
「状況を説明する。先程IS学園と日本本土を繋いでいるモノレール橋が戦闘機によって破壊された。今やIS学園は社会からも、物理的にも孤立した状態になった」
『ッ!?』
千冬の説明に箒、セシリア、鈴、ラウラは愕然となるしか無かった。女性権利団体が運営に関わった時点で社会的に孤立し、通信販売で必要な物資を取り寄せるしか無くなっていた。それはIS関連企業も同じだ。
IS関連企業はIS学園がIS操縦者、技術者、整備士等、IS関連の仕事に就く女子生徒の為に協力していた。それが女性権利団体が来てからと言うもの、そっぽを向いて女性権利団体に協力せず、話も聞かず、静観を決めている。
そんな状態に追い打ちをかけるように、謎の部隊による襲撃で日本を繋ぐ橋を破壊されれば、外からの救援は当てにならない。敵がどんなに強大でも、目的が分からなくても、全て自分達でどうにかするしかない。
「戦闘機部隊はIS学園の周辺に配備された警備部隊を瞬殺し、今は戦闘教員と一般生徒の合同部隊と交戦している」
「け、警備部隊が!?」
「そんな!? ISは従来の兵器を凌駕する圧倒的な性能を有しているのに!?」
「教官。その戦闘機がISを蹴散らしたと言う事は、確実に対IS用として開発された物と思われます」
「ラウラの言う通りだ。敵の戦闘機部隊は対IS用として開発された物と推測される。更に状況はこちらにとって最悪と言える。第3アリーナと格納庫を所属不明のIS数機、格納庫を謎の機械部隊が制圧した。こちらは完全に出遅れた形となる」
「敵の狙いは一体何でしょうか……?」
セシリアの呟きに答えられる者は誰もいない。ダリルとフォルテも、楯無も、千冬も無言を貫き通すしか無かった。箒、鈴、ラウラは言うまでもない。
分からない事が多過ぎる。疑問だらけなのに、答えが少な過ぎる。それに考えさせる時間を与えさせない。ナチスドイツが得意とした電撃戦の如く、敵部隊は疾風怒濤の勢いで攻め込んでいる。
分かっている事は敵が戦闘機部隊である事。その戦闘機は単体でISを倒せる程に強い事。そしてモノレール橋が破壊された事でIS学園は孤島となり、救援を望めない事。
「……恐らく女性権利団体ごとIS学園を潰すつもりだろう。或いは生徒達の救出か……どちらにしても、我々は戦わないといけない。私は例えIS学園がどうなろうと、教師である事には変わりない。ならば教師としての責任を最後まで果たす。それだけだ」
「これより各員もバックアップ態勢に入ってもらう。戦闘準備が整い次第、二手に分かれて第3アリーナと格納庫へ向かい、敵部隊と交戦するように!」
『はい!』
千冬は薄々敵部隊の狙いに気付いていた。女性権利団体の巣窟となったIS学園の破壊、及びIS学園の生徒救出。でないと攻め込んで来る理由がない。
それでも千冬は自分の仕事を最後まで果たす。IS学園の教師として、開発当初から関わっていたIS操縦者として、対IS用特殊部隊に戦いを挑む。もし自分達が負けても女性権利団体に全て罪を擦り付ける。純一からテクニックを学んだ。
現状はIS学園側にとって最悪と言える。警告すら起きず、突如として複数もの戦闘機部隊が襲撃を仕掛け、警備部隊を全滅させた。更にモノレール橋を破壊し、現在は教員・一般生徒部隊と交戦中。
更にIS学園上層部が戦闘機部隊に気を取られている隙に、IS専用機部隊と無人機械部隊が第3アリーナと格納庫を占拠し、IS学園を制圧しようと動き出している。
「楯無。お前には別の仕事を頼みたい。地下区画にいる一夏を助けて欲しい。この状況だ。奴らは自分達が生き残るのに必死で一夏の事を考えている暇がない。頼むぞ」
「了解しました。しかし、既に一夏君は敵の手に落ちたかもしれません……或いは敵に救出されたのか」
「何れにせよ、一夏を奪還する必要があるな……」
千冬は楯無に一夏の救出を任せると、楯無が退出したのを見届けてから真耶と共に作戦本部から戦況を見ながら表情を険しくさせる。
敵の攻め込むスピードが速い。そもそも攻撃は突然行われた。生徒達が食事を取っているお昼時に。この状態で混乱するなと言う方が無理だ。どのように防げば良いのか。一夏は無事なのか。色々考えながら千冬は考える。
―――緊急事態発生! 緊急事態発生! IS学園を所属不明の戦闘機部隊が強襲! 現在警備部隊が交戦中! 一般生徒は大至急避難シェルターに避難して下さい!
―――緊急招集! 緊急招集! 全専用機持ちは直ちにIS学園作戦本部へと急行せよ!
IS学園の至る所で鳴り響くサイレン。告げられる放送。それを尻目に空き教室で純一は一夏を空き教室で休ませている。
1ヶ月もの幽閉生活で心身共に弱った一夏に、純一は携帯食として持っていた“白飯”と“肉じゃが”の缶詰を開け、それを一夏に分け与えていた。
食事を終えて水を飲んでいる一夏は、窓の外から聞こえて来る戦闘機と教員部隊の戦闘を聞いて不安を覚えていた。
女性権利団体がIS学園を占拠し、運営母体になってからいつかは来ると思っていた。IS学園と何処かの部隊による戦闘が。でも地下区画に幽閉されている自分には関係ないと何処か他人事のように感じていた。
しかし、その時がやって来た。最初は不安だった。自分は殺されるか、連れ去られるかのどちらにしかないと思っていたから。
ところが来たのは純一で、自分を助けに来てくれた。純一は様々な事情でIS学園から『私立鳳凰学院』に転校したけど、自分を見捨てては無かった。IS学園で最高の親友である事に感謝する事しか出来ない。
『純一君! そっちの様子はどうだ? こっちは格納庫を占拠した!』
「零児さん! こっちは一夏を救出! 指定されたポイントに向かっています!」
『了解! 今通信を入れたのは格納庫にあるであろうISの訓練機が無かったからなんだ! 奴ら、一般生徒に訓練機を与えて部隊に入れやがった!』
「何ですと!?」
『あぁ! 戦闘機部隊の隊長、坂本次郎さんから通信が入ったから確かだ! 次郎さんは攻撃を当てず、威嚇射撃で応戦している! 彼女達は無理やり戦わされているからな!』
「目的の為なら手段を選ばず、か……やって良い事と悪い事の分別も付かないのか!」
航空自衛隊のエースパイロット、坂本次郎は《Kozmo-ブラックシミター》を駆りながら、銃弾の雨を掻い潜り、教員部隊が身に纏うISを相手している。
一般生徒相手には2門のレーザーキャノンからエネルギー弾を連射するが、直撃させずに威力を落としつつ、足元の地面に向けて撃つ事で戦意を喪失させている。
戦意を失って戦場から逃亡する一般生徒を女性権利団体の息がかかった教員が引き留めようとするが、そういう教員達を容赦なくレーザーキャノンで撃ち抜き、身に纏っているISを解除して避難用シェルターに逃げるように呼び掛けている。
『そっちも気を付けてくれ! 一夏を救出しようと千冬姉さんが専用機持ちを差し向けた筈だ!』
「零児さん、一旦通信切ります。どうやら専用機持ちがこっちに近付いてきてます」
『分かった! 必要なら援護しに行く!』
「助かります。では!」
純一は通信を切ると、空き教室の物陰から周囲の様子を伺う。目の前に見えたのは水色の髪に赤い瞳をした女子生徒。彼女の名前は更識楯無。IS学園2年生で元生徒会長。女性権利団体が占拠する前は生徒会長を務め、純一の専属コーチだった恩人。
その表情は何処か晴れない。女性権利団体にIS学園を占拠された後、生徒会長から生徒会副会長に降格となった。その代わり、生徒会長は女性権利団体の息がかかった女子生徒が就任した。所謂お飾りと言う物だ。
今までの生徒会長ならば多少発言力があったが、生徒会副会長になった今は発言力が無くなった。それでも腐る事なく生徒会の仕事をこなしたり、純一がいた時には中々出来なかったISの訓練やトレーニングを行っていた。
全てはIS学園を守る為。IS学園にいる全ての人々を守る為。例えIS学園がどうなろうと、如何に変わろうと、自分の役割は一緒だと信じて。
「一夏。楯無さんが近付いている。恐らく侵入者の僕を排除し、一夏を確保する為だろう」
「どうするんだ? 幾ら純一でも勝てる確率低いだろう?」
「そうだな……僕が楯無さんを引き付けている間に行け。《Kozmo-インフィルトレーター》がいる場所に。通信機と地図を渡すから」
物陰から様子を伺い、状況を理解した純一は一夏に状況を説明しながら指示を出す。楯無を自分が引き付けている間に、空き教室から指定ポイントまで向かい、平等院財閥の対IS特殊部隊に保護されるようにと。
純一は部隊の面々に一夏の事を託していて、そもそも今回の襲撃に加わったのも一夏を助ける事が理由の1つだった。それだけに親友の身を案じているが、そう簡単に引き下がる一夏ではなかった。
「で、でも俺だって戦える! これ以上お前に助けられてばかりじゃ……」
「気持ちは嬉しいけど、君を無事に帰す事が僕にとっての任務なんだ。それに君は幽閉生活で弱っているし、ISに触っていないだろう? そんな状態で戦っても何にもならない。こっちはこの日に備えて猛練習に励んできた。心配するな」
「そっか……そうだよな。純一。お前を信じるよ」
「ありがとう」
一夏は“誰かを守る事”に強い憧れを持ち、それに拘り過ぎて自分の実力以上の行動を取ったり、直情的になる事が欠点。それを知っていて待ったをかけている純一。
ただ頭ごなしに言えば良いのではない。一夏が理解出来るよう、納得できるように言葉を選びながら、一夏を宥め諭すようにするのが純一のやり方。
一夏が納得して純一から通信機と地図を受け取り、何時でも空き教室から出れるようにする一方、純一は静かに空き教室から出て楯無の前に姿を現す。
「お久し振りです、楯無さん」
「純一君!?」
「元気そうで何よりです。少し顔色が悪いのが心配ですが……」
「貴方がこの襲撃の首謀者?」
「首謀者ではありません。ですが、今回の作戦の立案者は僕です。一夏の事は大丈夫です。既に部隊の人が保護して、今はこの場所から離脱しました」
「そう……良かった。取り敢えず無事なのね」
楯無は扇子に取り付けた二対となる菱形のストラップを握り締め、自分の専用機、『
その右手に握られているランスー
それを読み取ったのか、純一はニコニコと笑顔を浮かばせていた。本心は別の事を考えているのを読み取らせない為にも。
「楯無さん。相変わらず生徒会長として学園を守っているんですか? 今の学園はもう僕が知っている所ではなくなった。女権団体が支配する恐怖の監獄となった。僕はこの監獄から皆を解き放ちに来ました。それなのにどうして貴女は僕に武器を向けるんですか?」
「私は自分の仕事を果たす。学園に侵入した悪を排除する。IS学園と生徒達を守る。例え生徒会長でなくなったとしても、例え相手が実の弟のように可愛がっていた後輩だとしても……!」
「戦う事でしか分かり合えない事がある……か。良いでしょう。楯無さん! 貴方のその心を解き放つ!」
純一も戦う覚悟を決めたのか、かけている眼鏡をゆっくりと外した。人前で自分から眼鏡を外す事は滅多にない事なのか、楯無は驚きながら純一を見つめる。
眼鏡を外した純一の顔は一夏に勝るとも劣らないイケメン。外した眼鏡を折り畳んで眼鏡ケースに入れると、服の内ポケットにしまう。
楯無を見つめる純一は笑みを浮かべている。楯無と言う強敵と戦う事への歓喜なのか。自分の本来の力を解き放てる事への喜びなのか。それとも内に秘めた狂気を解き放った証なのか。それは純一本人にしか分からない。
純一は自分の専用機を装備し、身に纏うと共に両手にトンファーを握り締める。純一の専用機。それは全身装甲型のIS、『亜白龍』。
頭部は騎士を象ったような白兜で、両腰にバインダーを付け、両腕にガントレットを装備し、背中にH型のバックパックを背負い、大型のエネルギーウィングを備えたガンダ〇みたいな見た目をしたIS。
それは最早ISと呼んでも良いのか。ISとは別次元の存在なのではないか。そう思わせる程の荘厳さと圧倒的威圧感を前にしても、楯無は動じる事なく両手に蒼流旋《そうりゅうせん》を握りながら構えを取る。
両者は同時に突撃を開始し、楯無が突き出した蒼流旋《そうりゅうせん》を純一が右手に持ったトンファーで受け流したのを合図として、2人の戦いが始まった。
IS学園作戦本部。千冬と真耶は至る所で繰り広げられている戦闘をモニターで見ているが、状況は依然として対IS用特殊部隊が優勢に立っている。
《Kozmo-ブラックシミター》と《Kozmo-ウィングライダー》の戦闘機部隊と教員・一般生徒合同部隊の戦闘。それは戦闘機部隊による一方的な蹂躙劇となっていた。
《Kozmo-ウィングライダー》を撃墜しようと、教員部隊が上空から無数の弾丸を浴びせる。アサルトライフルから、ガトリングから弾雨が降り注ぐが、《Kozmo-ウィングライダー》はその類まれな機動力と速度を活かし、弾丸の雨を掻い潜る。
そもそも最高速度の時点でISを凌いでいるのだが、それに気付いた教員部隊はミサイルポッドから無数のミサイルを放つ。二段構えの攻撃だ。
しかし、そのミサイルは上空から放たれた無数の赤いエネルギー弾によって迎撃され、その全てを破壊された。
「上から!?」
「ハイパーセンサーには反応がないぞ!」
突如として上空から放たれた攻撃に教員部隊が動揺していると、彼女達を嘲笑うかのように透明化を解除した《Kozmo-ブラックシミター》が姿を現した。
それと同時に一瞬で放たれた無数の赤いエネルギー弾。その砲撃が教員部隊が身に纏う『ラファール・リヴァイヴ』を破壊しながら、操縦者の意識を狩り取っていく。
操縦者が意識を失った事で『ラファール・リヴァイヴ』は制御を失い、ガシャンと言う音を立てながら地面に墜落した。
「えっ……!?」
その様子を見ていた一般生徒の誰もが絶句した。全てのISに備わっている操縦者の死亡を防ぐ能力―“絶対防御”。シールドバリアーが破壊され、操縦者本人に攻撃が通る事になっても、この能力があらゆる攻撃を受け止めてくれる。例え攻撃が通っても、操縦者の生命に別状ない時にはこの能力は使用されない。
この能力が使用されるとシールドエネルギーが極度に消耗すると言うデメリットがあるが、エネルギーはまだある程度余裕があった筈だ。
一般生徒達が現実を受け入れきれず、教員を介抱していると、《Kozmo-ブラックシミター》のパイロットが通信を入れて説明を始める。
―――教員部隊、及び一般生徒達に告ぐ! 我々は女性権利団体に洗脳されて戦わせている君達を解放しに来た! かなり手荒な真似をして大変申し訳ないが、我々の乗っている戦闘機は対IS用に開発されている。訓練機はおろか、国家代表の乗る戦闘機も相手に出来る! このように“絶対防御”も突破する武器もある! これ以上の抵抗は無駄だ!
―――おとなしく身に纏うISを解除し、降参するように! そうすれば君達の命を助け、引き続きIS学園で仕事をしたり、勉強に励めるように取り成す! これは約束だ!
「ほ、本当にIS学園で仕事をさせて頂けるのですか?」
―――もちろんだ! ただIS学園は何処かに移設するだろうが……それまでは仮設校舎での勉強になるが我慢して欲しい。
「またISの勉強が出来るんですか? 今までの楽しい生活が送れますか?」
―――それは絶対に約束する!
「なら……」
教員部隊と一般生徒部隊の全員は身に纏っていたISを外すと、両手を上げて降参の意思を戦闘機部隊に示した。元々女性権利団体が逃げる時間稼ぎの為に戦わされていたような物だ。戦意も然程高くなかった。
しかし、この事実が女性権利団体に与えた影響は大きかった。IS学園の戦闘教員達は全員並の代表候補生以上の実力があり、並大抵のIS操縦者では手も足も出ない。
その実力者達が悉く無力化され、戦闘機の1機も撃墜する事が出来ず、戦闘機部隊の猛攻に敗れ去り、降参したのだ。この事実は女性権利団体のみならず、千冬にも大きな衝撃を与える事となった。
「まさか戦闘機がISを倒すとはな……この戦いは我々の負けだ。と言うより、ISの時代がもう私達の知らない間に変わったのかもしれない」
「そんな事言わないで下さい! まだ第3アリーナと格納庫で戦っている専用機持ちと部隊がいます! 皆さんが最後まで頑張ろうとしているのに織斑先生が諦めちゃ……」
「山田先生……第3アリーナと格納庫にいる専用機持ちの中に内通者がいた。ダリルとフォルテだ。あの2人は最初から敵と繋がっていた」
千冬と真耶が見ているモニター。そこでは第3アリーナと格納庫で繰り広げられている戦いの様子が映し出されている。
零児とマドカが率いる機甲IS部隊と交戦している専用機持ちと女性権利団体が連れてきたIS部隊。最初はある程度良い勝負になっていたかと思いきや、ダリルとフォルテの裏切りによって総崩れとなった。
女性権利団体が連れてきたIS部隊は専用機持ちの目の前で悉く抹殺された。抵抗すれば自分達もこのようになる。そう感じたのか、箒達は身に纏っていた専用機を解除して機甲IS部隊に降伏した。
「でもどうしてダリルさんとフォルテさんが?」
「恐らく純一が転校する頃に内通し始めたようだ。純一は転校する時に簪やシャルロット、ナタリア達に声を掛けていたからな……やられたよ。相手は平等院財閥だ。我々IS学園を本気で潰しに来たんだ」
「そんな……純一君が……?」
「今純一は校庭で楯無と戦っている。先程戦闘機部隊からの通告があったよ。“織斑一夏はこちらで保護した。女性権利団体の身柄を引き渡して欲しい”と。一夏は無事だ。だが女性権利団体の身柄を引き渡そうにも、奴らが何処にいるのかが分からない。だから私は確保しに行くよ」
千冬と真耶が観ているのはモニターに拡大された映像。そこに映し出されているのは2機のISの戦闘。白いISを纏った純一と水色のISを纏った楯無。
何時の間にか校内から中庭に戦場を移し、激しい戦闘を繰り広げている。転校する前までは楯無とそこそこ良い勝負になれば良かった程だったが、今では互角以上に渡り合えるようになっている。凄まじい成長スピードだ。
千冬は真耶に後の事を託すと、女性権利団体の面々を捕まえに来た。これ以上この戦闘を長引かせない為にも、自分に出来る事をやるだけだった。
最初は校内で戦闘を繰り広げていたが、校内のような狭い場所だと楯無に有利と気付いた純一によって、楯無は中庭に移動を余儀なくされてからの戦闘を余儀なくされていた。
楯無の専用機、『
入学してからずっと楯無の教えを受けてきた純一は、楯無の実力の高さを認めながら、『
確かに『
しかし、水は無形である事から周囲の環境に左右されやすい。機体性能を存分に発揮するには水が水として存在している場所でないといけない。
寒い場所だと水は凍る上に、水蒸気もダイヤモンドダストになる。熱い場所では水は直ぐにお湯となり、水蒸気も蒸発してしまう。暗部の長と言う肩書を持つ割には、安定した性能が出しにくい機体と純一はジャッジを下した。
「そこだ!」
『亜白龍』の背中のバックパックが自動変形すると共に、格闘戦形態へと姿を変えた。背中に装備された砲身が伸長し、『
楯無は水のナノマシンを壁のように展開する事で連続砲撃を防いでいる隙に、純一はトンファーのグリップを握りながら、両足の脹脛に付けられている複数のスラスターを噴射させて楯無との間合いを詰める。
スラスターを吹かす直前に地面を蹴り上げて加速し、一気に楯無の目の前に姿を現すと、右手に握るトンファーを突き出す。
「ハァッ!」
「クッ!(速い!? 瞬間移動と勘違いするくらい速かった!?)」
繰り出された一撃を
しかし、鍔迫り合いは純一が押しており、楯無が押されている。純一は右足で楯無を蹴り飛ばし、蹴り飛ばされた楯無は空中で姿勢を安定させながら着地した。
「やっぱり強いですね、楯無さんは。僕はずっと楯無さんみたいになりたかった。何をやらせても完璧に出来る天才で、色んな人と直ぐに仲良くなれる貴女みたいに」
「純一君……どうして此処に来たの?」
「どうして……ですか。決着を付けに来ました。女性権利団体との因縁に。IS学園から転校する時、いや文化祭で襲われた時から、僕は決めていました。女性権利団体を潰すと。女尊男卑思想を持つ女性全てを根絶やしにすると。奴らはISの存在を利用し、これまで数多くの悪行を行いました。そして終いにはIS学園を乗っ取った……IS学園と言う戦力を手に入れた以上、奴らをこれ以上野放しには出来ません。それに……一夏達皆を助けたかったんです。例え自分が望まずに入学したとしても、この場所で僕は大切な仲間が出来、貴重な経験をして、色んな事を学べました。確かにここは僕にとって回り道だったかもしれません。でも……それでも、ここにいた事を無かった事にしたくない。だから自分の意思でここに来ました」
純一が戦場に立っている理由。それは自分の命を狙っただけでなく、世界を歪ませた諸悪の元凶たる女性権利団体の連中を全員根絶やしにする為。
と言うのは建前で、本音は一夏や楯無達を助けたかった為。純一はIS学園に強制入学させられ、不本意な学園生活を送っている中、『私立鳳凰学院』側のオファーを受けて転校する事を決め、簪やシャルロット達といった女子生徒と共に転校していった。
しかし、IS学園で過ごした事に対しては全然悪いとは思っていない。むしろ良かったとさえ口にしている。転校した理由は自分の将来の為だった。
それでもIS学園で出来た仲間や経験を無かった事にしない。元IS学園生として、1人のIS乗りとして純一はIS学園に戻ってきた。
「そう……如何にも純一君らしい真面目で、しっかりとした答えね。だったら示しなさい。貴方の信念を!」
「やってやりますよ!」
楯無は
機動力と速度の高さを活かして攻撃を瞬時に躱すと共に攻撃に転じる。両手に握り締めるトンファーを振るい、連続打撃を繰り出していく。
間合いを侵略された以上、ランスの出番はない。楯無は純一の攻撃を防ぎながら蹴り飛ばすと、
楯無が武器を持ち換えたのを見た純一も、背中のバックパックを格闘状態から通常形態に戻し、両腰のバインダーから伸びている柄を引き抜いた。
その柄はガンブレードの物だった。片刃の近接専用ブレードと拳銃が一体化したような形状を持った銃剣、やや大型で取り回しに少し難があるが、扱えればどうと言う事はない。
ガンブレードと蛇腹剣が激突すると、純一は自分から距離を取って連続でエネルギー弾を撃ち出していく。それに対し、楯無はナノマシンで構成される水を蛇腹剣の刀身に纏わせ、横薙ぎに振るう事で水の斬撃を放つ。
「純一君、貴方は本当に強くなったわね!」
「そりゃどうも!」
『純一君、聞こえるか? こちらスカーライト。織斑千冬さんが女性権利団体の奴らを連れて降伏しに来た』
「えっ!? 楯無さん一旦ストップ!」
「どうしたの?」
突如として入った通信が純一と楯無の戦闘を中断させた。何でも千冬が人口島から逃げようとした女性権利団体の面々を一人で全員捕まえ、彼女達を引き連れて降伏しに来たと言う、信じられないような内容だった。
楯無もその通信を聞くと、2人共顔を見合わせて困ったような雰囲気が暫く流れていたが、上空を飛んでいる戦闘機部隊がIS学園全体に呼びかけを行っている事で、ようやく通信が真実を述べている事を理解した。
こうして女性権利団体によって占拠されたIS学園と言う名前の監獄は解放され、IS学園の生徒と教員は全員無傷で帰れる事となった。しかし、IS学園が受けた代償は大きかった。
先ず国際連合の監視下に置かれる事となり、IS学園があった人口島は戦闘によって破壊された為、修理された後で女性権利団体の面々が移送され、アルカトラズ島もびっくりな程厳重な刑務所が建てられる事となった。
その刑務所にはこれまでISによって生じた歪みや出来事の全てが刻まれ、訪れる人々はISが台頭してから今まで起きた負の歴史と向き合いながら、明日を生きる事となった。
ここまで呼んで下さり、大変ありがとうございます。
今回も後書きとして裏話・裏設定を書いていこうと思います。
・このお話の時間軸
IS学園で一通り『遊戯王OCG』の行事が終わり、純一君が転校した後となっています。本編で言えば今よりもだいぶ後の話になります。
・学園占拠!?
この話を記している時、2004年9月1日から9月3日にかけてロシアの北オセチア共和国ベスラン市のベスラン第一中等学校で、チェチェン共和国独立派を中心とする多国籍の武装集団(約30名)によって起こされたベスラン学校占拠事件を思い出しました。
・女権団体とIS委員会の仲違い
最終的にIS委員会は『遊戯王OCG』の大会の方針や目的の違いや、大会の妨害を行ってきた女権団体を切り捨て、IS委員会から追放させました。
女権団体が学園を占拠したのもこの理由が大きかったです。拠り所を無くしたと言うより、自分から捨てたような物ですし。
・戦闘機の元ネタ
『スター・ウォーズ』に搭乗するXウィング・スターファイターと、シミターことシス・インフェルトレーターです。
《Kozmo・ブラックシミター》はエピソード3に登場したジェダイ・スターファイターをイメージしました。分からない人は検索して下さい。
・一夏君に必要な事
原作読んでいて思ったのですが、一夏君に必要な物って自分を好きになるヒロインより、兄貴分と言いますか、同性で何でも気兼ねなく話せる仲間だったんじゃないかと思う時があります。特にアンチ一夏物を読んでいるとそう感じます。
親がいなくて、ただ一人女子高に放り込まれた彼の拠り所になるような人がいれば、少しでも変わるのかなと思います。それをイメージして純一君を用意しました。
・透明になれる戦闘機!?
スターウォーズ バトルフロント2のプレイ動画でシミターを観たのですが、何と透明になれるんです……これ強くないですか!?
・IS=兵器について
個人的にISは兵器と言う運用をされているなら、こういう事もあるかな?と思いながら記しました。参考資料として太平洋戦争の本土決戦のシュミレーション本を使いましたが、あっちの方が悲惨でした。
・“白飯”と“肉じゃが”の缶詰
自衛隊の携帯食です。
・純一君が眼鏡を外したら……?
イケメンになってキャラが変わります(マジ)そして実力が上がります。
次回は本編に戻り、平等院佐智雄君と純一君の対談をメインにします。
次回をお楽しみに! LAST ALLIANCEでした!
皆さん。よろしければ感想・高評価・お気に入り登録の方よろしくお願いします。
あたたかい感想や前向きなコメント、アドバイスやモチベーションが上がるような応援メッセージや高評価もよろしくお願いします。