遊戯王IS〈インフィニット・ストラトス〉   作:LAST ALLIANCE

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今回はUA15,000を突破した記念に、『WORLD PREMIERE PACK 2020』で強化された【ガジェット】と、『デッキビルドパック ジェネシス・インパクターズ』で登場した【ドライトロン】の対戦を記しました。
本編のネタバレ的な物も含んでいますので、読む時はその点を注意して下さい。



UA15,000突破記念番外編 古き良きテーマ! 【ガジェット】VS【ドライトロン】 ★

『デュエル! サティスファクションズ!』

 

「動画をご覧の皆様、こんにちは! 『チーム・サティスファクションズ』リーダー、黒田純一です! さて今回もフリー対戦の様子を皆様にお届けしていきます!」

 

『ちょっと待った~~~!』

 

 とある休日。『カードターミナル』IS学園店で活動を行っているのは『遊戯王』同好会、『チーム・サティスファクションズ』。

 純一がリーダーを務める同好会は彼が入院している頃にナタリアが中心になって立ち上げ、顧問にナターシャを据え、純一が退院してから彼をリーダーとして迎え入れた。

 地道な宣伝や純一の影響力もあってか、今では数十人もの規模となり、大会の失敗によってIS関係の企業やIS学園が連日批判に晒され、主だった活動が取れなくなる部活動がある中、今一番勢いがある同好会と言える。

 活動実績も兼ねて、週に1回のペースで純一のYoutubeチャンネルに対戦動画を投稿している。この日はその動画撮影の日だったが、ここで思わぬ乱入者が現れた。

 

「えっ!? な、何!? 撮影の邪魔しないで貰えるかな?」

 

「楯無さんに……虚さん!? どうしたんですか急に?」

 

「あ、撮影中だったの? ごめんごめん。実はちょっとお願いがあって来たの」

 

 乱入者は更識楯無と布仏虚。彼女達は本来であれば休日を満喫している所だが、学年別クラス対抗デュエルトーナメントでの出来事を受け、迂闊に外出する事が出来なくなっていた。と言うのも、外出した生徒達が色々な場所に入れなくなったり、追い出されたりすると言う事態に陥っていたからだ。

 それもあってか、生徒会の仕事をしながら対暗部用暗部としての仕事も平行して行っている。例えば襲撃者に備えて動向を予測したり、生徒や教員に怪しい動きが無いかどうかの聞き込みをしたり等々。

 

「お願いですか?」

 

「あの……これは生徒会からのお願いじゃなくて、虚ちゃんからのお願いなんだけど聞いてくれるかな?」

 

「虚さんから? どうぞ」

 

「ありがとうございます。私も対戦の方に混ぜて頂けませんか?」

 

「対戦に参加する……?」

 

 純一は虚からの頼みに驚いてキョトンとした顔を浮かべた。少なくとも自分が関わっている中で虚から何か頼まれ事をさせる事は初めてだったからだ。

 そんな純一の顔を見てクスリと笑いながら、虚はポケットからデッキケースを取り出し、ケースを開けて1枚のカードを見せる。

 

「実は私、【ガジェット】デッキを使っているのですが、先日発売された『WORLD PREMIERE PACK 2020』をお嬢様と一緒に開封してデッキを作りました。ただ生徒会の仕事やら何やらで使う機会が無くて……」

 

「同好会で使いたいから僕達の所に来たって訳ですね。分かりました。そう言う事でしたら喜んで協力します」

 

「ありがとうございます。この対戦は撮影するのですか?」

 

「そうですね。出たばかりのカードなので、宣伝も兼ねて撮影していこうと思います」

 

「分かりました。ではよろしくお願いします」

 

 虚が見せたカードは《起動提督デストロイリボルバー》。『WORLD PREMIERE PACK 2020』に収録されているカードで、【ガジェット】の新規カード。

 同好会での動画撮影はフリー対戦だけでなく、新規テーマや新規カードの紹介も兼ねている事と、新規カードを入れたデッキを使いたい虚の間で利害が一致し、フリー対戦の様子が動画撮影される事となった。

 早速動画撮影の準備に入る俊介と、撮影用の席に座る純一と虚の2人。お互いにプレイマットを広げ、デッキを用意して撮影開始の合図が出るのを待つ。

 

 

 

『デュエル! サティスファクションズ!』

 

「動画をご覧の皆様、こんにちは! 『チーム・サティスファクションズ』リーダー、黒田純一です!」

 

「動画編集担当兼アドバイザーの今村俊介です!」

 

「はい! 今回もフリー対戦の様子を皆様にお届けするのですが、先日『WORLD PREMIERE PACK 2020』が発売されました。皆さんは買いましたか? 僕は5箱購入しました。目当てのカードは手に入りましたが、《デュナミス・ヴァルキリア》のプリズマティックシークレットレアだけは手に入りませんでした」

 

「今回は『WORLD PREMIERE PACK 2020』に収録されている新規カードを入れてデッキを作って来てくれた方が、今回ゲストとして参戦しています。では自己紹介の方をお願いします」

 

「動画をご覧の皆さん、初めまして。布仏虚と言います。今回は『WORLD PREMIERE PACK 2020』で登場した【ガジェット】の新規カードを入れたデッキで、純一君に挑んでいきます」

 

 何気に純一と虚は初めての対戦になる。同好会活動を始めてから、IS学園の女子生徒で純一に勝利した事があるのは神楽だけ。それだけ純一の力が頭一つ抜けていると言う証拠であり、生徒以外で純一に勝てるのは俊介だけ。

 虚も更識姉妹や本音に引き摺られる形で遊びとして『遊戯王』を嗜んでいるが、やっていく間に楽しくなり、整備科主席と言う優秀さもあって3年生の中でトップと言える強さを誇る実力を持っている。

 

「僕は最初の動画で使った【ドライトロン】を自分専用にカスタムしてきました。あの時はパックに収録されているカードをメインに入れていましたが、今回は儀式モンスターの種類を増やしたり、よりガチ目にチューニングしてきました!」

 

「あの動画観ましたけど【ドライトロン】は物凄く強かったです……でも負けません」

 

「では対戦の方に移りましょう」

 

 純一と虚は自分のデッキをカット&シャッフルを行った後、お互いのデッキを相手に渡して更にデッキをカット&シャッフルを行う。先攻はじゃんけんに勝利した純一が取った。

 そして対デュエル!と言う掛け声と共にデュエルが始まると、動画撮影が本格的にスタートした。

 

 

 

・1ターン目

 

「では参ります。スタンバイフェイズ。メインフェイズに入ります。手札から魔法カード、《極超の竜輝巧(ドライトロン・ノヴァ)》を発動したいです」

 

「はい、どうぞ」

 

 

極超の竜輝巧(ドライトロン・ノヴァ)

通常魔法

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、このカードを発動するターン、自分は通常召喚できないモンスターしか特殊召喚できない。

(1):デッキから《ドライトロン》モンスター1体を特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊される。

 

 

「デッキから《ドライトロン》モンスター1体……《竜輝巧(ドライトロン)-バンα》を特殊召喚します。このカードを発動するターン、僕は通常召喚できないモンスターしか特殊召喚出来なくなりました」

 

「通常召喚出来ないモンスターしか特殊召喚できない……複雑で珍しいテキストですね」

 

「ですね……カードパワーのインフレを抑える為だと思います。《極超の竜輝巧(ドライトロン・ノヴァ)》の効果で特殊召喚した《バンα》はエンドフェイズに破壊されます。続けて行きます。手札にある《サイバー・エンジェル-弁天》をリリースし、手札の《竜輝巧(ドライトロン)-アルζ》の効果を発動します。《アルζ》を守備表示で特殊召喚したいです。何かありますか?」

 

「ありません」

 

「守備表示で特殊召喚した《アルζ》、召喚コストとしてリリースされた《弁天》の効果をそれぞれ発動します。《弁天》の効果をチェーン1、《アルζ》の効果をチェーン2にして効果処理を解決していきます。《アルζ》の効果でデッキから儀式魔法カード1枚、《流星輝巧群(メテオニス・ドライトロン)》を手札に加えます」

 

 

竜輝巧(ドライトロン)-アルζ》

特殊召喚・効果モンスター

レベル1/光属性/機械族

ATK/2000 DEF/0

このカードは通常召喚できず、《ドライトロン》カードの効果でのみ特殊召喚できる。このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分の手札・フィールドから、このカード以外の《ドライトロン》モンスターまたは儀式モンスター1体をリリースして発動できる。

このカードを手札・墓地から守備表示で特殊召喚する。

その後、デッキから儀式魔法カード1枚を手札に加える事ができる。

この効果を発動するターン、自分は通常召喚できないモンスターしか特殊召喚できない。

 

 

「続けて《弁天》の効果を発動します。このカードがリリースされたのでデッキから天使族・光属性モンスター1体、2枚目の《弁天》を手札に加えます」

 

 

《サイバー・エンジェル-弁天》

儀式・効果モンスター

レベル6光属性/天使族

ATK/1800 DEF/1500

《機械天使の儀式》により降臨。

(1):このカードが戦闘でモンスターを破壊し墓地へ送った場合に発動する。そのモンスターの元々の守備力分のダメージを相手に与える。

(2):このカードがリリースされた場合に発動できる。デッキから天使族・光属性モンスター1体を手札に加える。

 

 

「そして手札から儀式魔法、《流星輝巧群(メテオニス・ドライトロン)》を発動します。攻撃力の合計が儀式召喚するモンスターの攻撃力以上になるように、自分の手札・フィールドの機械族モンスターをリリースし、自分の手札・墓地から儀式モンスター1体を儀式召喚します。僕は手札の儀式モンスター、《竜輝巧(ドライトロン)-メテオニス=DRA》をリリースし、《竜輝巧(ドライトロン)-メテオニス=QUA》を守備表示で儀式召喚します」

 

「? 《バンα》と《アルζ》を素材に使わなかったんですか?」

 

 

流星輝巧群(メテオニス・ドライトロン)

儀式魔法

儀式モンスターの降臨に必要。

このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):攻撃力の合計が儀式召喚するモンスターの攻撃力以上になるように、自分の手札・フィールドの機械族モンスターをリリースし、自分の手札・墓地から儀式モンスター1体を儀式召喚する。

(2):このカードが墓地に存在する場合、自分フィールドの《ドライトロン》モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの攻撃力を相手ターン終了時まで1000ダウンし、このカードを手札に加える。

 

 

「良いんですよ。先攻1ターン目ですし。では墓地の《流星輝巧群(メテオニス・ドライトロン)》の効果を発動します。このカードが墓地に存在する場合、自分フィールドの《ドライトロン》モンスター1体の攻撃力を相手ターン終了時まで1000下げる事で、このカードを回収します。《竜輝巧(ドライトロン)-メテオニス=QUA》を対象に、《流星輝巧群(メテオニス・ドライトロン)》を手札に加えます」

 

「だから《メテオニス=QUA》を守備表示で出したと……守備力4000なので大きな壁になりましたか」

 

「ですね……回収した《流星輝巧群(メテオニス・ドライトロン)》を発動します。フィールドの《バンα》と《アルζ》をリリースし、墓地から《メテオニス=DRA》を儀式召喚します」

 

「成る程……狙いは《メテオニス=DRA》の儀式召喚だったんですね」

 

「その通り。これでフィールドに2体の《ドライトロン》エースモンスターが揃いましたし、《メテオニス=DRA》による相手ターンの妨害の構えも出来ました。さぁどう突破するか見せてもらいましょう。ターンエンドです」

 

 

 

黒田純一

LP:8000

手札:1

フィールドゾーン:なし

EXモンスターゾーン:なし

メインモンスターゾーン:《竜輝巧(ドライトロン)-メテオニス=QUA》(守備表示)、《竜輝巧(ドライトロン)-メテオニス=DRA》

魔法・罠ゾーン:なし

 

 

 

・2ターン目

 

(噂には聞いていましたが、これはかなりの物ですね……)

 

 自分にターンが回った虚は手札を見ながら、純一の盤面を見る。3年生の間でも純一の噂は聞こえていたが、実際に直接対峙して見ると、オーラやプレイングに圧倒されてしまう。

 先攻1ターン目で2体の大型ステータスを持つ儀式モンスターを儀式召喚して見せた。片方は攻撃力4000でモンスター効果の対象にならず、もう片方は守備力4000で魔法・罠の対象にならない耐性効果持ちである。

 更に《メテオニス=DRA》は相手ターンに発動出来る除去効果を持っている。罠カードをセットしていないものの、実際セットされている状態に等しい。

 虚は気持ちを切り替える。大会優勝経験者と戦える喜びも沸き上がるが、先ずは自分の展開を行いつつ、相手の盤面を崩す。彼女のターンが始まった。

 

「私のターンです。ドローフェイズ、ドローします。スタンバイフェイズ。メインフェイズに入ります。手札から《ゴールド・ガジェット》を通常召喚します」

 

「はい、どうぞ」

 

「召喚に成功した《ゴールド・ガジェット》の効果を発動します。手札から機械族・レベル4モンスター1体、《レッド・ガジェット》を特殊召喚します」

 

 

《ゴールド・ガジェット》

効果モンスター

レベル4/光属性/機械族

ATK/1700 DEF/800

このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。

手札から機械族・レベル4モンスター1体を特殊召喚する。

(2):このカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。

デッキから《ゴールド・ガジェット》以外のレベル4の《ガジェット》モンスター1体を特殊召喚する。

 

 

「特殊召喚した《レッド・ガジェット》の効果を発動します。デッキから《イエロー・ガジェット》1体を手札に加えます」

 

 

《レッド・ガジェット》

効果モンスター

レベル4/地属性/機械族

ATK/1300 DEF/1500

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから《イエロー・ガジェット》1体を手札に加える。

 

 

「《ゴールド・ガジェット》と《レッド・ガジェット》の2体でエクシーズ召喚を行います。召喚条件は機械族レベル4モンスター2体。 《ギアギガントX》をエクシーズ召喚します。効果発動まで大丈夫ですか?」

 

「何もないです」

 

「X素材となっている《ゴールド・ガジェット》を取り除き、《ギアギガントX》の効果を発動します。デッキからレベル4以下の機械族モンスター1体、新規カードの《起動兵長コマンドリボルバー》を手札に加えます」

 

「おお~! 新規カード!」

 

 

《ギアギガントX》

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/地属性/機械族

ATK/2300 DEF/1500

機械族レベル4モンスター×2

(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。

自分のデッキ・墓地からレベル4以下の機械族モンスター1体を選んで手札に加える。

(2):表側表示のこのカードがフィールドから離れた時、自分の墓地のレベル3以下の《ギアギア》モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。

 

 

「《音響戦士(サウンドウォリアー)ギータス》をPスケールにセッティングして効果を発動します。手札の《ジェット・シンクロン》をコストとして1枚捨てて、デッキから《音響戦士(サウンドウォリアー)》モンスター、《音響戦士(サウンドウォリアー)マイクス》を特殊召喚します」

 

「はい、大丈夫です」

 

 

音響戦士(サウンドウォリアー)ギータス》

ペンデュラム・効果モンスター

レベル3/風属性/機械族

ATK/1500 DEF/100

【Pスケール:青7/赤7】

《音響戦士ギータス》のP効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):手札を1枚捨てて発動できる。

デッキから《音響戦士ギータス》以外の《|音響戦士》モンスター1体を特殊召喚する。

【モンスター効果】

(1):このカードが召喚に成功した時、自分の墓地の《音響戦士》モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。

 

 

「《マイクス》が召喚・特殊召喚に成功したターン、私は召喚権が1つ増えます。その増えた召喚権を使って《イエロー・ガジェット》を通常召喚します」

 

 虚の初手は純一と同じかそれ以上に良かったみたいだ。純一が何時妨害しようか盤面を眺める中、今の所は教科書通りに展開する事が出来ている。

 

 

音響戦士(サウンドウォリアー)マイクス》

ペンデュラム・効果モンスター

レベル5/風属性/機械族

ATK/2300 DEF/1100

【Pスケール:青1/赤1】

(1):もう片方の自分のPゾーンに《音響戦士》カードが存在しない場合、このカードのPスケールは4になる。

(2):自分エンドフェイズに、除外されている自分の《音響戦士》モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを手札に加える。

【モンスター効果】

(1):このカードは自分フィールドの音響カウンターを3つ取り除き、手札から特殊召喚できる。

(2):このカードが召喚・特殊召喚に成功したターン、自分は通常召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズにモンスター1体を召喚できる。

 

 

「召喚に成功した《イエロー・ガジェット》の効果を発動します。デッキから《グリーン・ガジェット》を手札に加えます」

 

 

《イエロー・ガジェット》

効果モンスター

レベル4/地属性/機械族

ATK/1200 DEF/1200

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから《グリーン・ガジェット》1体を手札に加える。

 

 

「《イエロー・ガジェット》と《ギアギガントX》でリンク召喚を行います。召喚条件は機械族モンスター2体。《クリフォート・ゲニウス》をリンク召喚します」

 

「《クリフォート・ゲニウス》か……大丈夫です」

 

 

《クリフォート・ゲニウス》

リンク・効果モンスター

リンク2/地属性/機械族

ATK/1800

【リンクマーカー:左下/右下】

機械族モンスター2体

(1):リンク召喚したこのカードは魔法・罠カードの効果を受けず、このカード以外のリンクモンスターが発動した効果も受けない。

(2):1ターンに1度、このカード以外の、自分及び相手フィールドの表側表示のカードを1枚ずつ対象として発動できる。そのカード2枚の効果をターン終了時まで無効にする。

(3):このカードのリンク先にモンスター2体が同時に特殊召喚された時に発動できる。デッキからレベル5以上の機械族モンスター1体を手札に加える。

 

 

「《クリフォート・ゲニウス》の効果を発動します。私のフィールドの《ギーダス》と、そちらの《メテオニス=QUA》の効果をターン終了時まで無効にしたいです」

 

「う~ん……どうするかな? ここは……通します」

 

「了解です。では先程サーチした新規カード、《起動兵長コマンドリボルバー》の効果を発動します。自分のフィールド・墓地の機械族《ガジェット》モンスターを2体、墓地の《レッド・ガジェット》と《ゴールド・ガジェット》を選び、《コマンドリボルバー》を特殊召喚します。その後、《レッド・ガジェット》と《ゴールド・ガジェット》を装備カード扱いとして装備します」

 

「ほぉ~! 面白い効果ですね!」

 

 

《起動兵長コマンドリボルバー》

効果モンスター

レベル4/地属性/機械族

ATK/0  DEF/2000

このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):自分のフィールド・墓地の機械族の《ガジェット》モンスターを2体まで対象として発動できる(同名カードは1枚まで)。このカードを手札から特殊召喚する。

その後、対象の自分のモンスターを装備カード扱いとしてこのカードに装備する。

(2):このカードの攻撃力は、このカードの効果で装備しているモンスターの数×1000アップする。

 

 

「《コマンドリボルバー》の攻撃力は、このカードの効果で装備しているモンスターの数だけ1000上がります。なので今は2000なのですが、正直今はあまり関係ありません」

 

「と言うと?」

 

「手札から永続魔法、《起動指令 ギア・チャージ》を発動するからです。このカードの発動時に、自分フィールドの装備カード扱いの《ガジェット》モンスターカードを好きな数だけ特殊召喚出来します。《レッド・ガジェット》と《ゴールド・ガジェット》を特殊召喚します」

 

「新規カードの効果が凄くえげつない……! 一気にレベル4モンスターが2体並んだ!」

 

 

《起動指令 ギア・チャージ》

永続魔法

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードの発動時に、自分フィールドの装備カード扱いの《ガジェット》モンスターカードを任意の数だけ対象にできる。その場合、そのカードを特殊召喚する。

(2):手札を1枚捨てて発動できる。

デッキから《起動提督デストロイリボルバー》1体を手札に加える。

 

 

「特殊召喚された《ゴールド・ガジェット》の効果はターン1制限が付いていて発動する事が出来ませんが、《レッド・ガジェット》はターン1制限がないので発動出来ます。《レッド・ガジェット》の効果でデッキから《イエロー・ガジェット》を手札に加えます。更に《ゲニウス》のリンク先にモンスター2体が同時に特殊召喚されたので、デッキからレベル5以上の機械族モンスター1体、2枚目の《マイクス》を手札に加えます」

 

「すげぇ……改めて思うんですけど、あれだけ展開してるのに手札がそこまで減らないのが【ガジェット】の強い所なんですよね」

 

「本当にそう思います。では《ゴールド・ガジェット》と《レッド・ガジェット》の2体でエクシーズ召喚を行います。召喚条件はレベル4モンスター2体。《No.39希望皇ホープ》をエクシーズ召喚します」

 

「流石にここを通すと《ホープ・ザ・ライトニング》が出て来るので、《メテオニス=DRA》の効果を発動します。墓地の《バンα》と《アルζ》を除外し、《ホープ》と《ゲニウス》を墓地に送ります」

 

「ここで《メテオニス=DRA》の効果を使いましたか……仕方ないです。墓地送りにされます」

 

 純一は《ホープ・ザ・ライトニング》をエクシーズ召喚される事を読み、《メテオニス=DRA》の効果を発動して虚の展開を妨害した。

 《ホープ・ザ・ライトニング》は【ドライトロン】デッキの高打点モンスターを戦闘破壊する事が出来る効果を持っている上に、《カオス・MAX》のように無効効果やカードの効果への耐性を持つモンスターも一方的に戦闘破壊出来る。

 《シューティング・クェーサー・ドラゴン》等の破壊された時やフィールドを離れた際に後続を呼び出すモンスターや、自己再生を行えるモンスター達の効果の発動自体を封じる事が出来る為、そのようなモンスターを完全に除去する事が出来る。

 その為、戦闘における突破力が非常に高いXモンスターを言える為、ランク4のエクシーズモンスターを主力とするデッキにおいて、《ホープ・ザ・ライトニング》の採用率は極めて高い。

EXデッキを圧迫する欠点はあるが、それを差し引いても強力な効果を持っている。純一はその脅威をIS学園の生徒の中でよく知っている。何しろ大会やフリー対戦で何度も見かけ、時には敗北する要因になったのだから。

 

「ならばプランBと行きましょう。先程サーチした《マイクス》をもう片方のペンデュラムスケールにセッティングしてペンデュラム召喚を行います。手札から《イエロー・ガジェット》と《グリーン・ガジェット》、《A(アーリー)・ジェネクス・バードマン》をペンデュラム召喚します」

 

「《ゲニウス》除去しておいて良かった……」

 

「本当だったらペンデュラム召喚で《ゲニウス》の効果を使いたかったんですよね……そこまで読んでいて除去したみたいですね。流石としか言えません。ではペンデュラム召喚した《イエロー・ガジェット》と《グリーン・ガジェット》の効果を発動します。デッキから《グリーン・ガジェット》と、《レッド・ガジェット》を手札に加えます」

 

 

《グリーン・ガジェット》

効果モンスター

レベル4/地属性/機械族

ATK/1400 DEF/600

(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。

デッキから《レッド・ガジェット》1体を手札に加える。

 

 

「《コマンドリボルバー》と《グリーン・ガジェット》の2体でエクシーズ召喚を行います。召喚条件はレベル4モンスター2体。《ガガガガマジシャン》をエクシーズ召喚します」

 

「《ガガガガマジシャン》……!? 何ですかそのエクシーズモンスターは?」

 

「先程やりたかった事をさせてもらいます。X素材となっている《グリーン・ガジェット》を取り除き、《ガガガガマジシャン》の効果を発動します。私の墓地のXモンスターを効果無効状態で特殊召喚します。私の墓地には……」

 

「やっべぇ! 《希望皇ホープ》いるじゃん!」

 

「はい。希望皇ホープを特殊召喚します♪」

 

 

《ガガガガマジシャン》

エクシーズ・効果モンスター

ランク4/闇属性/魔法使い族

ATK/2000 DEF/2000

レベル4モンスター×2

このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードのX素材を1つ取り除き、《ガガガガマジシャン》以外の自分の墓地のXモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを効果を無効にして特殊召喚する。

(2):このカードを素材として持っている《未来皇ホープ》Xモンスターは以下の効果を得る。

●このカードのX素材を2つ取り除き、自分フィールドのXモンスター1体を対象として発動できる。

ターン終了時まで、そのモンスターの攻撃力は4000になり、効果は無効化される。

 

 

「《希望皇ホープ》1体でエクシーズ召喚します。《CNo.39 希望皇ホープレイ》を《希望皇ホープ》の上に重ねてエクシーズ召喚します。更に《希望皇ホープレイ》1体でエクシーズ召喚します。《SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング》をエクシーズ召喚します」

 

「マジか……本当にそれだけは避けたかったんですよねぇ! 通すしかない!」

 

 《ガガガガマジシャン》は純一が『遊戯王OCG』から離れている間に登場したカードであり、同名カード以外のエクシーズモンスターを蘇生する事が出来る効果持ち。

 効果が無効となる為、単純にアタッカーやリンク召喚やエクシーズ召喚等の素材に用いるのが基本となる。

 

「まだ行けますよ? レベル5モンスターの《マイクス》に、レベル3チューナーの《A(アーリー)・ジェネクス・バードマン》をチューニング。レベル8の《ヴァレルロード・S(サベージ)・ドラゴン》をシンクロ召喚します」

 

「うわぁ……こりゃやべぇな……何もないです」

 

「シンクロ召喚に成功した《ヴァレルロード・S(サベージ)・ドラゴン》の効果を発動します。自分の墓地からリンクモンスター1体、《クリフォート・ゲニウス》を装備カード扱いとしてこのカードに装備します。そして《ゲニウス》のリンクマーカーの数、2つのヴァレルカウンターをこのカードに置きます。《S(サベージ)・ドラゴン》の攻撃力は装備した《ゲニウス》の攻撃力の半分、900上昇して3900になります」

 

 

《ヴァレルロード・S(サベージ)・ドラゴン》

シンクロ・効果モンスター

レベル8/闇属性/ドラゴン族

ATK/3000 DEF/2500

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1):このカードがS召喚に成功した場合に発動できる。

自分の墓地からリンクモンスター1体を選び、装備カード扱いとしてこのカードに装備し、そのリンクマーカーの数だけこのカードにヴァレルカウンターを置く。

(2):このカードの攻撃力は、このカードの効果で装備したモンスターの攻撃力の半分アップする。

(3):相手の効果が発動した時、このカードのヴァレルカウンターを1つ取り除いて発動できる。その発動を無効にする。

 

 

「更に……発動コストとして手札の《グリーン・ガジェット》を捨てて、《起動指令 ギア・チャージ》の効果を発動します。デッキから《起動提督デストロイリボルバー》1体を手札に加えます。そして特殊召喚コストとして手札・フィールドの《イエロー・ガジェット》を墓地に送り、《起動提督デストロイリボルバー》を特殊召喚します」

 

「それも新規カードですか!」

 

「《起動提督デストロイリボルバー》の効果を発動します。このカード以外のフィールドのカード1枚を対象に取って破壊します。では《メテオニス=QUA》を破壊します」

 

「効果が無効化されているから破壊された時の効果が使えない! 通ります!」

 

 

《起動提督デストロイリボルバー》

特殊召喚・効果モンスター

レベル8/地属性/機械族

ATK/2500 DEF/2500

このカードは通常召喚できない。

手札及び自分フィールドの表側表示のカードの中から、《ガジェット》モンスターカード2枚を墓地へ送った場合のみ特殊召喚できる。

(1):自分フィールドに《ガジェット》モンスターまたは装備カード扱いの《ガジェット》モンスターが存在する限り、このカードは戦闘・効果では破壊されない。

(2):1ターンに1度、このカード以外のフィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。

 

 

「バトルフェイズに入ります。先ずは《ホープ・ザ・ライトニング》で《メテオニス=DRA》を攻撃します。ダメージ計算時、このカードのX素材を2つ取り除いて《ホープ・ザ・ライトニング》の効果を発動します。攻撃力は5000になります」

 

「《メテオニス=DRA》は戦闘破壊されて、戦闘ダメージを受けます」

 

 

《SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング》

エクシーズ・効果モンスター

ランク5/光属性/戦士族

ATK/2500 DEF/2000

光属性レベル5モンスター×3

このカードは自分フィールドのランク4の《希望皇ホープ》モンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。このカードはX召喚の素材にできない。

(1):このカードが戦闘を行う場合、相手はダメージステップ終了時までカードの効果を発動できない。

(2):このカードが《希望皇ホープ》モンスターをX素材としている場合、このカードが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時に、このカードのX素材を2つ取り除いて発動できる。このカードの攻撃力はそのダメージ計算時のみ5000になる。

 

 

「続けて攻撃力2000の《ガガガガマジシャン》でダイレクトアタックします」

 

「ライフで受けます」

 

「攻撃力2500の《起動提督デストロイリボルバー》でダイレクトアタックします」

 

「はい、ライフで受けます」

 

「最後です。攻撃力3900の《ヴァレルロード・S(サベージ)・ドラゴン》でダイレクトアタックです」

 

「負けました~!」

 

 純一の【ドライトロン】の初手は良く、動きも良かったが、それ以上に虚の展開が凄まじく、1ターンキルを可能にする程初手が良かった。

 完全なる捲りゲーであり、盤面を見ていた俊介も目を見開いて驚き、楯無もまさか純一に勝つとは思ってもみなかったのか、唖然とするしか無かった。

 

 

 

『対戦ありがとうございました~!』

 

「いや~綺麗な1ターンキルでしたね。どうでした純一君?」

 

「正直に言うと、今回新規で登場したカードが凄く強かったです。先ず《起動兵長コマンドリボルバー》ですが、フィールドと墓地に《ガジェット》モンスターが2体いれば特殊召喚出来るので、ランク4エクシーズやリンクモンスターを立てやすくなった印象を受けました」

 

 対戦終了後は必ず振り返りを行う事になっているが、今回は新規【ガジェット】カードをそれぞれ感想を述べていった。

 先ずは《起動兵長コマンドリボルバー》はフィールド・墓地にガジェットがあれば、手札から特殊召喚出来る為、エクシーズ素材やリンク素材として使いやすい。更にレベル4である為、《ギアギガントX》でサーチ出来るのも良い。

 

「《起動指令 ギア・チャージ》は《起動兵長コマンドリボルバー》の効果で装備した《ガジェット》モンスターを特殊召喚出来るので、より展開しやすくなった事とより手札が尽きなくなった事が印象的でした。《起動提督デストロイリボルバー》もサーチ出来ますし、手札コストも《ガジェット》モンスターの効果で確保しやすいな~と思いました」

 

「成る程。《起動提督デストロイリボルバー》はどうでした?」

 

「そうですね……《マシンナーズ・フォートレス》張りに特殊召喚しやすくて、除去効果が普通に強いです。ステータスがちょっと低めですが、レベル8シンクロと組み合わせてランク8要員になれるのが良いな~と感じました。《ディンギルス》とか《タイタニック・ギャラクシー》のように、ランク8エクシーズモンスターは汎用性が高くてステータスも強いので余計にそう思いました」

 

「虚さんはどうでした?」

 

「最初純一君が《メテオニス=DRA》と《QUA》を儀式召喚した時、正直返せるかどうか不安になったのですが、新規カードが今までの戦術の中で使いながらより展開しやすくなったり、より効果を発動させやすくなったりして、何とか勝つ事が出来ました」

 

 【ガジェット】デッキの強みは“モンスターを常に展開し続け、除去しながら攻撃して勝利出来る”事。幾ら強力なモンスターを相手が出しても、今回の対戦のようにそれをいとも簡単に巻き返す事が出来る。

 例え攻撃力やレベルが低くても、展開していけば必ず突破口を見出せる。それをこの対戦が教えてくれたような物だ。

 

「と言う訳で『WORLD PREMIERE PACK 2020』で強化された【ガジェット】デッキでした! この動画を観て【ガジェット】デッキを組みたくなった人は高評価を!」

 

「【ドライトロン】の更なる力を見たい人はチャンネル登録を!」

 

『是非お願いします!』

 

「それでは次の動画をお楽しみ下さい!」

 

『ご視聴ありがとうございました!』

 

 動画撮影はここで一度終了となった。後は俊介が動画編集ソフト等を使ってより見やすく、より面白くした対戦動画を編集して投稿するだけだ。

 この時点でチャンネル登録数は5万人を突破しており、『遊戯王』を取り扱うYouTubeチャンネルの中でもトップクラスになりつつあった。

 

 

 

「いや~まさか後攻1キルされるとはな~あれでいけるだろと思ったけど、僕も甘かったな……」

 

「何気に純一君負けるの初めてよね?」

 

「負けるのはたまにあるんですよ。動画にしていないだけで。でも動画に撮影していたり、お客さんが見ている場面だと今回が初の敗北です。う~ん……もうちょっと防御を強めた方が良いかな?」

 

 

 動画撮影終了後。動画投稿等の公式の場で初敗北を喫した純一は苦笑いを浮かべながら、【ドライトロン】デッキを見ていた。動きや初手は良かったが、虚の展開力に押し切られてしまった。本人は何も悪くなかっただけに、この敗北は中々悔しい。

 【ドライトロン】デッキは前回の対戦後、儀式モンスターを《ドライトロン》モンスター以外を入れたりしてみたが、その真価を発揮する事が出来なかった。

 

「虚さん、近い内にリベンジ申し込むのでその時はお願いします」

 

「はい。今回久し振りに対戦しましたが、正直楽しかったです。またよろしくお願いします」

 

 今回虚に敗北した事で、純一は再び強さを渇望するようになった。今まではIS環境によって手札誘発等の汎用パワーカードを使えず、教える側に回る等、真の実力を解放出来る機会に中々恵まれなかった。

 同好会でもリーダーとして皆を引っ張っていく者としての活動や、動画撮影等で忙しかったが、同好会ではIS環境ではない、公式環境で行わせる方針を取っている為、自分のリハビリに専念する事にした。

 その矢先に久し振りの敗北を経験した事が、彼の向上心に火を付ける結果となった。虚にリベンジする事を誓い、再戦を申し込んだ。

 




ここまで呼んで下さり、大変ありがとうございます。
次回をお楽しみに! LAST ALLIANCEでした!

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