ワキガのギャングに憧れて   作:ユフたんマン

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プロローグ

僕は今、非常に困惑している…

 

『オイオーイ、そんな玩具じゃあ俺達の力は使えねーゼェ?』

『ソウダソウダー!!』

『ソンナコトヨリ飯ィ食わセロォ!働いてやんねーゾォ!?』

 

よく百均に売っている音が鳴る銃で遊んでいたら、額に番号が書かれた小人が現れ、ギャアギャアと騒いでいたのだ。そこで僕に電流が走る。

膨大な情報が頭を駆け巡る。気分が悪くなり、幼い身体では耐えることも出来ず、そのまま気を失ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

▽▽▽

 

 

目を覚ます。そして僕…いや、俺は全てを思い出した。さて皆さん、ここで質問です。貴方は転生というものを信じていますか?実際にあると思いますか?

 

 

 

 

A.ありました。

 

俺はどうやら転生したようだ。前世の記憶を思い出し、その情報量に身体が耐えられず気を失ってしまっていた。

そしてこの世界は前世の漫画であった『僕のヒーローアカデミア』の世界だ。オールマイトも存在するし、雄英高校も存在する。そして最も、この漫画で重要になる『個性』なる力も存在している。

そしてふと、俺の頭の上で騒ぐ小人達に意識を向ける。

 

『オイオイだらしネーナッ!!』

『そんなので俺達を使いこなせんのカー?』

『マダ子供ナンダシ仕方ねーヨォ…』

『ウルセー!』

『ウワァーンッ!!No.3がブったァァァ!!』

『そんなコトヨリ飯をクレェ!!』

 

うるさい…恐らくだがコイツらは『ジョジョの奇妙な冒険』で登場する幽波紋、『セックス・ピストルズ』だ。額に数字書いてるし…4がいないし…

コイツらが俺の個性なのだろう。二次創作とかでよくある他作品の能力を持ったオリ主が別の作品の世界で活躍するとかそういう奴だろうと自己完結する。何か深く考えもわからないので仕方ない。

 

まぁ色々と言いたいことも沢山あるが今は置いておこう。それよりもこれからどうするか、だ。せっかく漫画の世界に来たのだから、原作に関わりたいと思うのも仕方ないじゃあないか。しかしそれには危険が伴う。原作には敵連合という死柄木率いるヴィランに幾度となく襲撃されるのだ。まだ完結してないのもあるため、俺が介入することによって、今後の展開が変わるかもしれない。

俺の個性?のセックス・ピストルズは対人には強いと思うが、脳無や切島等には弾かれたり、無効化、決定打にはならないだろう。それにセックス・ピストルズは暗殺向きだ。お世辞にもヒーロー向きとは言えない。しかしだからといって普通に暮らして来た俺がヴィランになれるはずもないし、今まで通りの職に就くのも何か違う気がする。

 

そこで俺は考えた。そして辿り着いた答えはこれだ。原作に介入して序盤の内に強化される前の死柄木をボコして捕まえてやろうと。序盤なら俺のセックス・ピストルズ達でも十分可能だろう。多分…オール・フォー・ワンが出てきたらオールマイトに任せよう。援護ぐらいはできるんじゃあねぇかな、うん。

そして武器に関しては銃弾の代わりに石やスーパーボールを使う、というものだ。アブノーマルなメダカが箱の中で学園生活を送る(適当)漫画でそんなキャラがいた気がする。

しかし通常の物ではすぐに壊れてしまうため、父に頼み特注品を用意してもらう。今世の親は裕福なので便利だ。しかしそうとなればすぐに特訓しよう。地下室に特訓ルームを作ってもらおう。

銃も勿論使うが、基本的にはスーパーボールやゴム弾がメイン武器となるだろう。

 

セックス・ピストルズに適当に飯を与える。喧嘩にならないように6つに分けてだ。しかしNo.3がすぐに食べ終え、No.5の飯を奪い取り、泣かしたのを見て溜息を吐いた。

ここは保育園かな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▽▽▽

 

父に特訓ルームを作ってもらい、普通のスーパーボールで練習する。特訓ルームは金庫の中のような場所で、壁も天井もツルツルだ。セックス・ピストルズ達にも協力してもらう。まずは一つからだ。部屋の端に的を設置し、的に向けて投げる。当然コントロールも滅茶苦茶なため、的とは違う方向に飛んでいくが、No.1がそれを蹴飛ばし、No.6にパスし、そのまま的へとシューッ!!超エキサイティンッ!!

 

銃弾の代わりにスーパーボールを代用するというのは可能ではあったが、やはりというかなんというか…威力が足りない。俺の腕力が弱いことが問題なのだろうが…ひとまずボールをコントロールすることを優先する。力、威力は二の次だ。

 

そこから数ヶ月かけて二つ、三つと増やしていき、四つを試していた時に事件が起こった。

いつも通り、スーパーボールを四方八方に投げ、バウンドするボールをセックス・ピストルズが巧みに蹴り上げ、ボールを身体の一部のように操る。

 

このまま的へッ!!シュー「おぼっちゃま、オヤツの時間で御座います」

 

『アアーーッ!!ドアが開イタせいでボールが狂っちまっタァア!!』

 

ちょうどドアに向かっていたボールが、急に開いたドアに弾かれ軌道を逸らし俺のゴールデンボールにシューッ!!オウホァ…ッ

 

『だから4ッて数字は縁起が悪ィんダァア!!大丈夫かァ!?』

「た、玉が…増えた…」

『大丈夫じゃあねーゼ!!?爺やッ!!ドクターを読んでクレェェーー!!』

 

ウゴゴ…ッ、やっぱり4…は…ッ、縁起が…悪ィッ…!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▽▽▽

 

あれから俺は4という数字を嫌うようになった。あれ以外にも、ケーキが4当分に切り分けられていると、それを食った後腹痛に襲われたりと、散々な眼にあってきたからだ。

元々セックスピストルズ達は4という数字を忌み嫌っていた。そのため、だから言っただろ!とか色々と言われてしまった…

ついでに言うと、今更だが俺の個性、セックス・ピストルズは俺以外の人間にも見えていた。これで俺が、独り言をブツブツと言う頭がおかしい奴と思われずにすむ。

 

中学校に上がると、ハワイの別荘で銃の訓練を始めた。夏休みといった長期休暇でしか訓練出来なかったが、それなりに上手くなったと思う。最初の方は、ボールと速度が段違いだったため、連携がズレたり空振ったりが多かったが、今ではミスはほぼない。体調が悪かったり寝不足だったり精神的に疲れていれば失敗することもあるが…

 

休憩がてら、プライベートビーチで寛ぐ。いやー、金持ちってのはいいなー!

 

「お隣、いいですか?」

「ああ、いいぜ」

 

隣にグラマーな少女が座る。黒髪のポニテ、大きい胸…そう、みんなご存知の八百万百だ。父と百の親が旧友であるらしく、八百万家とは昔から関わっている。やったぜ!モモパイを拝めるとは夢にも思わなんだ。

 

「あ!見てくださいッ!!お父様達が手を振ってますわよ!!」

 

海に見えるクルーザーには、いい歳したオッサン達がアロハシャツを着て満面の笑みで手を振っている。

 

「いい歳してなァにやっているんだか…子供じゃあねーんだからよォ」

「いいじゃないですか。ここには私たちだけしかいませんし、お父様達も普段からのストレスを発散されているのでしょう」

「そりゃあよォー、俺もわかってるぜ?親父も上に立つ人間だしなァ…俺には真似出来ねーぜ。ってオイッ!!ピストルズッ!俺のポテトチップスを食うんじゃあねー!!さっきロコモコハンバーグ食わしてやったばかりだろーが!!」

『ウルセー!俺達は腹ァ減っテンダッ!!』

『コレカラドーセまた特訓するんダカラヨーッ!コレくらいイイじゃあネーカヨ!』

 

そう言われるとこっちは何も言えない。酷い時は朝まで特訓に付き合ってもらってるからな…このチップスはご褒美的なヤツとしてピストルズにやろう。

 

「しょうがねぇなぁ…」

『『『『『ヤッターッ!!』』』』』』

 

だが今日は朝まで特訓に付き合ってもらうから覚悟しとけよなぁ。

するとクスクスと面白おかしそうに笑う百の姿が目に入る。

 

「何かおもしれーことでもあったか?」

 

すると手をフリフリと振りながら微笑む。

 

「いえ、その…大変仲がよろしいのですね」

「うん?まあコイツらは兄弟みたいなもんだからな。」

 

心底羨ましそうにする百。そう言えば大体百と会う時は昼寝の時間だったからな。こうして起きて騒いでいるピストルズを見るのは初めてなのだろう。

 

「羨ましいですわ…私はひとりっ子ですし…学校でも貴方方のように打ち解けて話せる方もいませんし…」

「まぁその内出来るとは思うんだが…よければだが俺がその打ち解けて話せる奴ってェのになってやろうか?」

「貴方は元々含まれていますわ」

 

あ、そうですか…結構恥ずかしいことを言ったんだが…軽く流されてしまったな、うん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▽▽▽

 

「行けッ!!セックス・ピストルズッ!!」

『『『イイイーーーーーッハァァァーーーーーーーッ!!!!』』』

「No.1とNo.2は周りのヴィランを確認次第報告しろッ!!!」

『ワカッタッ!!今日はコレが終わっタラゴ馳走ダゼーッ!!気合い入レロヨーッ!!』

『オオーッ!!』

 

 

遂に入試の日がやってきた。原作と同じくロボのヴィランと戦闘中である。筆記はまぁそこそこ自身があったため問題ないだろう。馬鹿っぽい芦戸と上鳴が合格していたため、この実技で良い結果を出せば普通に合格出来るだろう。

 

《標的補足、ブッ殺ス!!》

 

現れた受験ロボットに、申請して許可された拳銃を使い、ミスタのようにピストルズを扱い鎮圧していく。

 

『4時の方向にヴィランが4体イルゼー!!』

「無視だ無視!!他を探せ!!」

 

No.1からの報告は不吉なため無視し、新たにNo.2が発見したヴィランへと駆けていく。道中、瓦礫やヴィランの残骸に足を取られたりしている奴がいたため、救助ポイントを稼ぐために、特注のボールを投げて残骸を破壊し助けていく。

 

すると残り数分の合図が聞こえ、ピストルズに警戒するように促す。奴が…来るッ!!

 

 

轟音を出しながら現れたのは超巨大ヴィラン。ポイントは0のため、最初は倒してやると息巻いていた受験生たちも、恐怖からか、その場から全力で逃げ出す。

因みに俺は倒す手段がないので逃げた。銃でどうやって倒せと?重要な箇所に銃弾を撃ち込めば倒せるかもしれないが、そんな場所専門家でもないしわからん。ヒロインの麗日や主人公の緑谷達はこの会場にいなかったため、そこから何も起きず試験は終了した。

 

 

 




憧れたりそういうのはもうちょい先です。
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