聖剣・ソードアート・伝説   作:たかと

5 / 6
キリトとホークアイが
ジャドの町に到着します

そして、あの二人も……

それではご覧下さい



第4話 ジャドの町

 

キリトがホークアイと出会った翌日の朝

 

 

「船が出るぞーーー!!」

 

 

ボーーーン ボーーーン

 

 

大きな鐘の音が鳴ると同時に

キリトとホークアイを乗せた

船がサルタンの港を出港した

3本の立派な帆を持つ帆船は

みるみるとスピードを上げて

あっという間に大海原に出た

 

 

「ふぅ~~良い海風だぜ」

 

 

キリトは船の中ほどで海風に

気持ち良さそうに海風に当たっていた

 

 

「帆船なんて初めて乗ったけど

なかなか良いもんだな」

 

 

今やキリトの世界では殆どの船が

エンジンが動力の船になっており

帆船は保存されたり展示されてる

船しか見たことが無いキリトには

初めて大海原を走る帆船は新鮮な

気持ちになる体験だった

 

 

「そういや、ホークアイは何処に行ったんだ?」

 

 

先程まで一緒に海風に当たっていた筈の

ホークアイの姿がいつの間にか見えなく

なっていたのでキリトが周りを見渡すと

 

 

「あっ、居た……何やってるんだアイツ?」

 

 

船の先端にホークアイは居たのだが

何やら見知らぬ女性にキザな感じで

声をかけていた

 

 

「美しいお嬢さん

お一人で海の旅とはどうしたんだい?

良ければジャドに着くまで俺と一緒に

船の中でデートでもじゃないか?」

 

 

「はぁ? 何なのアンタ?

私はウェンデルの光の司祭様に会うために

ジャドに行くところでアンタに構っている

時間なんてこれっぽっちもないんだからね」

 

 

そう言って口説かれた女性は

ホークアイを一括すると去っていった

 

 

「うぅ……気の強いお嬢さんだ」

 

 

右手で頭をかきながら項垂れるホークアイ

 

 

「お~~い、ホークアイ、何やってるんだ?」

 

 

女性と入れ替わるように

キリトがホークアイの元にやってくる

 

 

「おう、キリト!

見ての通り美女に声をかけてたのさ」

 

 

「……迷惑そうな様子だったぞ?」

 

 

「美女を見かけて声をかけずに

無視するなんて俺のポリシーが許さないのさ」

 

 

「なんだ、その変なポリシー?」

 

 

「変とはなんだ?

キリトだって男なら美女を

見たら声をかけたいと思うだろ?」

 

 

「生憎、俺はアスナ以外の女性と

あまり必要以上に関わる気は無いんでね」

 

 

「お堅い奴だなキリトは……」

 

 

「ホークアイが軽すぎるんだ

もしも恋人が出来たりしたらどうするんだ?」

 

 

「俺に恋人だって!?

俺に限って、それは無いと思うぜ

俺は訳隔たりなく美女と接するからな」

 

 

「そんな風に言ってる奴ほど

いざそんな人に出会ったら考え方が変わるさ

俺もアスナに出会う前はホークアイみたいに

自分に恋人だなんて考えてもみなかったけど

アスナに出会ったら180度変わったからな」

 

 

「そういうもんかね?」

 

 

「そういうもんだ!

誰かを本気で好きになる時なんて

突然訪れるからホークアイだって

もしかしたら近いうちにさっきの

言葉を取り消したいと思うことに

なったりするかも知れないんだぞ」

 

 

「はいはい、分かったよ」

 

 

そう言って話を聞き流すホークアイだったが

キリトの話は直ぐに現実のものとなることを

この時のホークアイは気づく筈もなかった

 

 

そんなこんなで迎えた翌朝

船はジャドの港に無事に定刻通り辿り着いた

 

 

……しかし

 

 

「町の様子がいつもと違う

アンタ達も町に行くなら気を付けな」

 

 

乗ってきた船の水夫に言われて

船を降り町に入って見ると町は

人と獣が混ざったような屈強な

者達に占領されてしまっており

騒然とした雰囲気になっていた

 

 

「ジャドの町は我々ビースト軍が占領した

大人しくさえしていれば危害は加えない!」

 

 

頭上の堀の上から一際体格の良い

美形の男が船を降りてきた乗客に

声高々に宣言し警告してきた

 

 

「ビーストキングダムの獣人達が

ここジャドの町に攻めて来たんだ

奴らに港は封鎖されちまったから

おかげで船は全部欠航になったよ

もう何処にも行けやしないな……」

 

 

「やれやれ……

なんとかナバールを脱出できたと思ったのに

獣人が町を占領とは一難去ってまた一難だな」

 

 

ホークアイはジャドの港の水夫から

事情を聴き困り顔になりながら呟く

 

 

「なぁ……アイツらは何者なんだ?

姿は人間みたいだけど手や足が獣みたいだぞ」

 

 

「あぁ、奴らは獣人といって

狼の血が流れている半人半獣の種族だ

俺も実際に姿を見るのは初めてだがな

遥か昔に人間に迫害されたって過去が

あるから人間を憎んでる奴も居るって

聞いたことがあるからジャドの占領も

多分それと関係あるのかも知れないな」

 

 

「…………」

 

 

ホークアイの説明と獣人を見て

改めて此処はやはり異世界だと

認識させられるキリトであった

 

 

「なんにしても早いところ

ジャドを出てウェンデルに行きたいけど

見張りが居るから外に出られなそうだな」

 

 

「そうだな……

倒してやろうにも数が多いし

騒ぎを起こしたら他の町の人たちが

奴らに危害を加えられるだろうしな」

 

 

町から出られそうもなく考え込む二人

 

 

「仕方がない……こういう時は情報収集だ」

 

 

「情報収集?」

 

 

「あぁ、町を出る方法を聴いて回るんだ

抜け道とは知ってる奴が居るかもしれない」

 

 

キリトが聞き込み調査を提案すると……

 

 

「だったら酒場に行こうぜ

情報っていうのは大抵の場合

人の出入りが多い酒場に転がってるもんだ」

 

 

「成る程、一理あるな

なら早いところ酒場を探そうぜ」

 

 

「おう!」

 

 

酒場を提案したホークアイの

考えにキリトも賛同し酒場の

場所を町の人から話を聞いて

酒場に辿り着いた二人は手始めにと

酒場のマスターに話を聞いてみると

 

 

「ビーストキングダムの獣人は

昼間は普通の人間と見分けがつかないが

夜になると獣に変身する事が出来るんだ

獣の姿になると奴らは更に強くなるから

夜は外に出ない方が良いと思うだろうが

実はそこが狙い目でもあるんだ」

 

 

「どういう意味だ?」

 

 

「奴らは獣に変身している間は

血が騒ぐのか、じっとしてられなくなるんだ

その間は見張りもいなくなって警備が手薄に

なるから堂々と町を抜け出せるって訳なのさ」

 

 

「成る程……つまり夜を待てば良いって訳か」

 

 

「そういうことだ

だがさっき言ったように

変身すると変身する前より強くなるから

外に出るなら呉々も気を付けた方が良い」

 

 

あっさりとジャドを出る方法を

得ることが出来たキリトとホークアイ

 

 

「なら、ホークアイ……夜になるまで」

 

 

いざという時のために

"夜になるまで宿屋で休んでおこう"

と言おうとしたキリトであったのだが

 

 

「あぁ、夜になるまで

酒場で美女と過ごすとしようぜ」

 

 

「ガクッ!?」

 

 

ホークアイの呑気な発言に

思わず痩けそうになってしまった

 

 

「体力温存の為に宿屋で昼寝だ!」

 

 

「痛てててて、冗談だって!?」

 

 

「お前が言うと冗談に聞こえないんだ!」

 

 

「わっ、悪かったって!

頼むから髪を引っ張らないでくれ!?」

 

 

キリトはホークアイの後頭部から

尻尾のように伸びている髪を掴んで

無理やり酒場から連れ出していった

 

しかしこの時キリトは気付かなかった

酒場の2階に思わぬ人物が居ることに

 

 

 

ーー酒場の2階ーー

 

 

 

「リース、気分はどう?」

 

 

「はい、船で海風に当たっていたら

少し落ち着きましたから、もう大丈夫です」

 

 

「そう……あまり無理はしないでね」

 

 

「はい……ごめんなさい、アスナ

すっかり巻き込んでしまいましたね」

 

 

「ううん、私こそ、ごめんなさい

山で倒れてた私を助けてくれて

異世界から来た話を信じてくれて

面倒まで見てくれたっていうのに

国王様……リースのお父様や仲間の

アマゾネスの人達を助けられなくて

私は……何も恩返しが出来なかった」

 

 

「気にしないでください

寧ろアスナが居なかったら

私も今頃は敵の手に掛かって

殺されていたことでしょうし」

 

 

「そんな……」

 

 

酒場の2階には二人の女性が居たのだが

その内の一人はなんとアスナだったのだ

横にはアスナに劣らぬ美しい容姿と長く

腰まで届く美しい金髪をした女性がいる

会話からして名前はリースと言うらしい

何やら二人とも悲しそうな雰囲気である

 

 

「せめて私もリースと一緒に

拐われたエリオット君を探すのを手伝います」

 

 

「でも、アスナも探している人が居たのでは?」

 

 

「キリト君は私より強い人だから大丈夫です

それに今のリースを一人になんて出来ないわ」

 

 

「ありがとう、アスナ……凄く心強いです」

 

 

「私だって異世界に来て分からない事だらけで

不安だからリースが一緒にいてくれて心強いわ

とにかく町を出たらウェンデルに行きましょう」

 

 

「はい、そうですね」

 

 

そう言ってアスナはリースを励ましていた

因みにアスナの服装もキリトと同じように

何故かSAOの時の服装になっていたのだ

 

 

 

 

 

ーーその頃キリトとホークアイはーー

 

 

「ちょっと何よ、アンタ!?

私が寝ている間に何かしようとしたでしょ!?」

 

 

「ばっ、違う!

俺はただベッドで寝ようとしただけで

アンタが寝てるのに気付かなかっただけだ!?」

 

 

「うるさい! 近寄らないでよね!!」

 

 

ベチン

 

 

「ぐえっ!?」

 

 

女の子に平手打ちをされ転倒するホークアイ

 

 

何があったかと言うと

キリトとホークアイが夜まで

休もうとしたらホークアイが

入ろうとしたベッドに女の子が

寝ていることに気づかずに近づいた為に

有らぬ疑いをかけられ平手打ちを喰らったのだ

 

 

「おい、ホークアイ……大丈夫か?」

 

 

「痛てて……なんちゅう、お嬢さんだ」

 

 

キリトに引き上げられ立ち上がるホークアイ

 

 

「油断の隙も……ありゃ、しな……スーー」

 

 

「「って、寝るんかい!?」」

 

 

近寄るなと言っておきながら

まだホークアイが居るにも関わらず

再び無防備に眠る女の子に対し思わず

突っ込むキリトとホークアイであった

 

 

 




アスナとリースの登場しました

キリトとホークアイに会うのは
もう少しあとになります

次回はキリトとアスナの
愛娘とシャルロットの登場します

これでこの物語の主要キャラ
6人が登場することになりますので
よろしくお願い致します

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。