ダンガンロンパPRISON   作:M.T.

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第2章(非)日常編③

収監生活6日目。

うーん!

よく寝たぁ…

やっぱり、ちょっと泣いちゃった後で寝るとスッキリするよね!

今は…7時ちょっと前か。

って事はもうすぐ…

 

『オマエラ!!起床時間です!!生活リズムの乱れは、心の乱れにつながります!!全員、今すぐ起床するように!!』

 

やっぱり、今日はクマさんかぁ。

まったく、毎朝毎朝うるさいね!

いちいちローテーションしなくていいから!

ふわぁ…

まだちょっと時間あるなぁ…

朝ご飯はまだだし…何しよっかなぁ…

そうだ!

ちょっと走ろーっと!

最近運動不足だし、全然動き足りてないからね!

たまにはちゃんと体を動かさないと!

ボクは、着替えて夏部屋に行った。

 

 

 

 

【夏部屋】

 

うーん、やっぱり朝走ると気分がいいね!

今思ったけど、ちゃんと走るのって久しぶりだなぁー。

…あ。

どうやら、先客がいたみたいだねぇ。

「一!!二!!三!!四!!五!!六!!うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

あれは…成威斗クンか。

何してんだろ。

「おはよう成威斗クン!」

「んあっ、叶か。おはよう。で、どうした?」

「成威斗クン、そこで何してんの?」

「ああ。俺はな、今あのクソみてェなクマとトラをブッ飛ばすために鍛えてんだよ。俺は、強くなってあんな奴らをブッ飛ばしてやんなきゃなんねェんだ!!」

「へぇ〜。」

「叶も一緒にやるか!?」

「え、いいの!?」

「おうよ!」

「わーい!やるやるー!」

成威斗クンと筋トレかぁ。

なんか楽しそう!

ボクは、成威斗クンと一緒に筋トレをする事になった。

 

 

 

 

うーん、やっぱりキツいなぁ。

ボク、そろそろ限界かも…

でも成威斗クンは、まだまだ全然大丈夫そうなんだよね。

さすが【超高校級の喧嘩番長】だね!

「くぅー…結構キツいね!これをスイスイできる成威斗クンって、やっぱすごいね!」

「そうか!?まあ、俺は元々県内一の喧嘩番長だったからな!!これくらい楽勝だぜ!!」

「すっごーい!よーし!ボクも頑張らなきゃ!」

 

ガチャッ

 

あ、誰か来たみたいだね。

ラッセクンかぁ。

「…フン、誰かと思えばカマキリの卵に触角帽子か。貴様ら、そこで何をしているんだ。」

「ラッセクン!おはよー!!今ねぇ、成威斗クンと筋トレしてたとこなの!」

「ほう。脳筋らしい発想だな。」

「おい、ラッセ!お前もちったぁ鍛えろよ!あんまり鍛えねェから、ちょっと根性曲がってんだよ!」

「余計なお世話だ。…貴様、一国の王に対して無礼が過ぎるぞ。だがまあ、運動で心身を鍛えるという発想は理にかなってはいるな。俺も最近運動不足だし、たまには貴様らのお遊びに付き合ってやろう。で?何をすればいい。」

「っとなぁ、まずは、これ持ち上げてみろ。」

成威斗クンは、足元にダンベルを投げた。

ダンベルには、100KGと書かれている。

「…は?…おいおい、悪い冗談はよせ。」

「いやいや!冗談じゃねえって!試しに持ち上げてみろよ!」

「無理に決まっておろうが。これをどう持ち上げろというのだ。」

「…叶はそれくらいフツーに持ち上げてたけどなぁ。」

「…。」

ラッセクンは、顔を真っ青にしながらボク達を見た。

「…貴様ら、ボディービルダーか何かになるつもりか?」

「別に、そういうわけじゃないけど…」

「だったら、陸軍にでも入るつもりか?」

「軍隊にも入らないかなー。」

「やれやれ、貴様らの話を真面目に聞いた俺が馬鹿だったようだ。邪魔したな、あとは好きにしろ脳筋共。」

「待てよ。」

「…は?」

「せっかくここに来たんだし、お前も鍛えろよラッセ!」

「だから、断ると言っている。貴様らのような馬鹿力のレベルに合わせられては、命がいくつあっても足りん。」

「細けェこたぁどうでもいいだろ!!さ、早速鍛えるぞ!!」

「おい、ちょっと待て。何故国王の俺がそんな拷問紛いの事をやらされなければならない!?嫌に決まっておろうが!おい、触角帽子!貴様も見てないで助け…」

「ラッセクン!ファイトー!!」

「ふざけるな!」

「うっし、ラッセ!鍛えて俺と一緒にあのムカつくクマとトラをブッ飛ばそうぜ!!」

 

 

 

 

「…。」

ラッセクンは、真っ白に燃え尽きていた。

「あれっ!?ラッセ、もう動けねえのか!?情けねえなぁ!まだ1セット目だぞ!?あと4セット残ってんだから、立てよ!」

「その辺でやめてあげなよ。」

後ろに、柳人クンがいた。

「国王様は、元々常人なんだから、君達のレベルについてこられるわけがないだろ♪何事もやりすぎは良くないよ。強すぎる肥料が、かえって花の根をダメにしてしまうようにね。」

「柳人クン!おはよう!何しに来たの?」

「そろそろ朝食の時間だから、君達を呼びに来たのさ♬」

「あ、そっか。もうそんな時間だった。筋トレに夢中で全然時計見てなかった!行こ、成威斗クン!ラッセクン!」

「おう!」

「…。」

成威斗クンは、灰になったラッセクンを担いで食堂に向かった。

ヤバい、ボクも急がないと遅刻しちゃう…っていうか、とっくに遅刻してるよ!

走れーっ!!

 

 

 

 

【食堂】

 

…ふぅ。

全然時間に間に合ってないけど、なんとか4人とも食堂に着いた。

「ごめーん!みんなお待たせー!」

「もぉ〜。遅いよ3人とも〜。」

「お前が言うな!」

「痛てっ!」

天理クンの頭を、陽一クンが引っ叩いた。

「おう、狛研ちゃんに舞田にラッセ!朝飯の支度できてるぞ!」

「わーい!」

今日も美味しそうな朝ご飯だなー!

なんか、見てるだけでお腹空いてきたよ!

成威斗クンと筋トレした後だし、余計美味しそうに見える…

…おっと、よだれが…

「じゃあ、全員揃ったし食べよっか。」

「おう、そうだな!」

「いただきまーす!!」

うん、やっぱり陽一クンのご飯はおいしいね!

まるで超高級レストランのご飯みたい!

って、ボク、超高級レストランのご飯なんて食べた事無いんだけどね!

「ふわぁ…眠みー…」

「うーん…眠いなぁ…」

「ちょっと、アンタ達、船漕ぎながら食べるんじゃないよ。」

「ふわぁあ…ごめんね、ようこちゃん。気をつけ、る…」

「しいましぇーん。(カクッ」

「言ったそばから…」

「天理クン、ソース付いてるよ。」

「え、どこ?ちょっと取って。」

天理クンの口にソースが付いてたから、ナプキンで拭き取ってあげた。

「はい取れた。」

「あははー。ありがと狛研サーン。」

「フン、全く。行儀が悪いのだ。少しは僕ちゃんを見習って…」

「入田さんもですよ。お口にパンくずが付いてます。」

「んあっ?」

才刃クンの口を、治奈ちゃんが拭いてあげていた。

「チッキショー!!二人とも羨ましいぜ全く!!あ、そうだ。ねえねえ、オレの口にもソース付いちゃったから誰か拭き取ってよ!」

「陽一、アナタ、何やってるですカ?自分で取レバ良いでしょうガ。」

「いいじゃねえかよ!誰か、オレにも羨まけしからん事してくれ…」

 

キュッ

 

星也クンが、陽一クンの口を拭いた。

「…くだらない事やってないで、朝ご飯食べよっか。」

星也クンは、ニッコリと笑顔を浮かべた。

「…へい。」

陽一クンが黙った…

星也クンって、笑顔なのになんか怖いよね。

「せいやくん、こわいねぇ。」

「アゲハ、アンタそろそろ起きな。おしおきされるよ?」

「あ、うん…ありがとうようこちゃん…」

なんか、彩蝶ちゃんと踊子ちゃんって仲良いね。

 

 

 

 

「ごちそうさまでしたー!!」

さてと、朝ご飯食べ終わったし、何しよっかな?

昨日は娯楽室に行ったし…たまには別の場所に行こっかな?

そうだ、新しく開放された生物室に行ってみよっと!

 

 

 

 

【生物室】

 

わぁあ…!

ホントに色んな種類のお魚さんがいっぱいいるねー!

なんか、特にあの子とか綺麗な色してるよね!

「かなえちゃん。あの子、かわいいよね。」

隣にいた彩蝶ちゃんが話しかけてきた。

「あ、彩蝶ちゃん。あのお魚、なんて言うの?」

「ああ、あれはね、アフリカン・シクリッドっていうんだ。スズキ目シクリッド科のお魚さんでね、色んな種類の色があってかわいいんだー。」

「そうなんだー。」

「陸の動物さん達もいいけど、海の生き物もずっと見てられるよねー。まさに、自然が作り出した神秘だよねぇ。」

「うんうん、確かに、みんな可愛いよねぇ。」

「ピィ!ピィピィ!」

「あれ?翠ちゃん、どうしたの?」

「えへへ、翠がね。水槽のみんなとお友達になりたいって。」

「ふーん。翠ちゃんも、お魚さん好きなの?」

「ピィ!」

「大好きだよ、だって!」

「そっかぁ。あ、ナマコだ。」

「ナマコさんもかわいいよねー。ふにふにした感触が癒されるんだー。」

「ねえ、ナマコがいるんだったら、タラコもいるんじゃないの?タラコはどこ?」

「…え?」

「ボク、知ってるよ。タラコって、キ●ーピーの顔が生えてて、ピョンピョン跳んだりクルクル回ったりするんでしょ?ねえ、タラコはどこにいるの?」

「…。」

彩蝶ちゃんは、呆れたような目でボクを見た。

「え、何?」

「…あのね、かなえちゃん。タラコは、タラの卵なんだよ。あれ単体で生き物じゃないから。」

「そうなんだー。え、じゃああの跳ねてるヤツは?」

「あれは、タラコじゃなくて、タラコっぽいCMのキャラクターだよ。アレが海にいるわけないじゃない。」

「そうなんだー。」

タラコって、ああいう生き物じゃなかったんだ。

っていうか、CMのアレはタラコじゃなかったんだ。

勉強になったなー。

 

「やっぱりここにいた。」

「あ、ようこちゃん。」

「踊子ちゃん!今ねぇ、お魚さん見てたんだー。」

「知ってるよ。アンタらの声、外まで聞こえてたから。」

「え、じゃああのタラコのくだりも聞こえてた?」

「そりゃあもうバッチリ。…アンタ、キュ●ピータラコが水槽の中で跳ねて動いてると思ってたワケ?バカじゃないの?」

「うっ…」

「ようこちゃんも人の事言えないよー。ようこちゃんねえ、油揚げをキツネの皮を揚げたものだと思ってたんだって。」

「うっ、うっさいなぁ!今更蒸し返さないでよ!」

「え、違うの?」

「…まさか、かなえちゃんもそうだと思ってたの?」

「うん。」

「…。」

え、油揚げって、キツネの皮を揚げた料理じゃなかったんだ。

じゃああれは何を揚げてるのかなぁ。

「ねえ、二人ともなんか仲良いよね。」

「えへへ、そぉ?なんかね、ようこちゃんと一緒にいるとねー、わたしにお姉ちゃんができたみたいで安心するんだー。」

「アタシがお姉ちゃん?バカ言わないでよ。」

「ようこお姉ちゃーん!」

「やめてよ。アタシはアンタのお姉ちゃんじゃないってば。もう…」

確かに踊子ちゃんって、背が高いし意外と几帳面だし、なんかお姉ちゃんみたいだよね。

「ねえ、お姉ちゃん。一緒にお魚さん見ようよ!」

「カナエ、アンタまで?アタシはアンタらのお姉ちゃんじゃないよ!むしろ、このメンバーの中では一番遅く生まれてんだけど!」

「そうなの?」

「アンタ、7月生まれでしょ?アタシ、9月生まれだよ。」

「へー。でも、お姉ちゃんっぽいよね!」

「やめてってば…」

「踊子ちゃんは、兄弟とかいるの?」

「アタシ?一応1コ上の兄貴がいるけど…」

「え、お兄ちゃん!?弟じゃなくて!?意外〜!彩蝶ちゃんは?」

「わたしはひとりっこだよ。シュエメイちゃんは妹が、はるなちゃんは弟がいるんだって。わたしも兄弟が欲しかったな〜。」

「わかるー!」

「え、カナエ。アンタもひとりっ子なの?」

「うん!」

「アタシはアンタらが羨ましいかな。兄弟なんて、いい事ないよ?ウザいしムカつくし…」

「そうなの?」

「そういうもんなの。あ、良かったらウチの兄貴貸してあげよっか?なーんて…」

「え!?貸してくれるの?やったー!踊子ちゃんのお兄ちゃんかー…楽しみー!!」

「いや、冗談で言ったんだけど…」

 

 

 

 

3人で話してたら、いつの間にかお昼の時間になってたよ!

お昼ご飯食べに行こーっと。

 

《羽澄踊子の好感度が1上がった》

 

《日暮彩蝶の好感度が1上がった》

 

 

 

 

【食堂】

 

「みんなお待たせー!」

「フン。」

「あ、狛研さんに羽澄さんに日暮さん。」

「はるなちゃんお待たせー。」

「えっと…どうやら皆さんが最後じゃないみたいです。」

「え?」

遅れて天理クンが来た。

「ごみーん。倉庫で探し物してたら、棚から色々落ちてきて生き埋めになってたわー。」

「え、だ、大丈夫だったんですか?」

「うっそー☆」

「んなっ…」

「天理サン!治奈サンいじめタラ許サナイです!」

「いじめてないってばぁー。ちょっとからかっただけじゃん。」

「さ、くだらない事やってないで、席につこうか。」

「穴雲クン怖ーい。そりゃあ、彼女んぬがからかわれたら妬いちゃうよねー。」

「財原君。」

「だから、冗談だってば〜。そないな怖い目ぇせんといて〜。」

星也クンに怖い笑顔を向けられた天理クンは、笑いながらエセ関西弁を喋った。

「天理、アンタ、その喋り方キモいよ?」

「何ゆうとんねん!ワイのどこがキモいんじゃボケ!」

「…もう、君という人間が理解できないよ。」

「確かに、財原のノリは意味不明なのだ!!」

「あははー。最高の褒め言葉をどうもありがとうー。」

あ、標準語に戻った。

「うっし、じゃあ全員揃ったし、食うか!!」

「わーい!」

 

 

 

 

うーん、昼ご飯もおいしかったぁ。

あんなにおいしいご飯が毎日出てくるって、幸せだね!

お腹いっぱいになったし、誰かの研究室にでも遊びに行こーっと。

今度は、誰の研究室に行こっかなぁ。

あ、そうだ!雪梅ちゃんの研究室に行こっと!

この前ガチャで引いたプレゼントもあげたいしね。

 

 

 

 

【超高校級の曲芸師】の研究室

 

ピンポーン

 

「雪梅ちゃーん。いるぅー?」

ボクは、インターホンを鳴らして雪梅ちゃんを呼んだ。

その直後、雪梅ちゃんが部屋から顔を出した。

「む、叶サンでしたか!どうしましたカ?まさか、ヘンタイ、来てますカ!?ワタシ、退治しますヨ!アチョー!!」

雪梅ちゃんは、その場で身構えた。

そういえば、この子拳法やってるんだっけ。

「変態はいないよ?ボクは、雪梅ちゃんと話がしたくてここに来たんだ!」

原来如此啊(なるほど)劳驾(失礼しました)。」

「?」

なんて言ったのかな?

「叶サン、ワタシのお友達でス。叶サン、研究室、入ってドウゾ!」

「え、入っていいの!?わーい!」

雪梅ちゃんは、ボクを研究室の中に入れて、お茶を出してくれた。

「ドウゾ。」

「ありがと!」

これ、アレだよね。

中華料理屋に置いてあるやつ。

お茶の中にお花が入ってるなんて、面白いね!

「ソレデ、叶サン!お話というのハ?」

「あ、そうそう!あのさ、雪梅ちゃん。昨日ガチャでゲットしたんだけどね、これ、ボクはどうもサイズ合わないみたいなんだ。まだ履いてないし、良かったらあげるよ。」

「叶サン!?それ、よく見せてクダサイ!!」

「え、あ、うん…いいけど…」

「わぁあ…!本物デス…!!」

「え、何。その靴、そんなにすごいの?」

「ハイ!これは、超有名なパフォーマー王神美の靴なんでス!」

「わん…?あ、聞いた事ある!結構前にテレビに出てた人だよね!」

「ハイ!これハ、王神美のために、有名ナ靴職人の胡英峰が作った、雑技用の超高級靴なんでス!こんなところでお目にかかれるトハ…」

「そんな高級品だったんだ、その靴。」

「それはもう、超高級デス!高すぎテ、ファンでも買えないんですヨ!!」

道理で革の照りとかがキレイなわけだ。

「王神美ハ、ワタシの憧れデス!ワタシ、彼女を尊敬シテ、曲芸師なりまシタ!叶サン!ありがとうゴザイマス!!」

雪梅ちゃんは、嬉しそうに胸の前で手を組んだ。

憧れの人の品かぁ。

野球選手のサイン入りボールみたいなものかな?

ボクも、そういうの欲しいなぁ。

「叶サン、ワタシ、アナタニお礼したいでス!何か欲しい物、ありますカ!?」

「え、お礼なんていいよ。お腹いっぱいになんないし。」

「なるほど、お腹いっぱい、デスカ!わかりマシタ!ワタシ、料理得意デス!今度、料理作りマス!叶サン、それ食べるヨロシイです!」

「え、ホント!?料理作ってくれんの!?」

「ハイ!宝物のお礼でス!」

「ありがとー!!めっちゃ楽しみ!!」

雪梅ちゃんの料理かぁ…絶対めっちゃおいしいよね!

…おっと、いかんいかん。

想像したらよだれが…

「…ねえ、雪梅ちゃん。」

「なんでしょうカ?」

「せっかくだし、ちょっとお話しない?」

「ハイ!ワタシ、叶サンとのお話ナラ大歓迎デス!」

「ありがとう!じゃあさ、早速お話したいんだけどね、雪梅ちゃんはなんで【超高校級の曲芸師】になったのかな?」

「えとですネ、サキも言タと思うんですケド、ワタシ、王神美尊敬してマシタ。ワタシ、彼女みたいなりたくテ、いろいろ芸覚えましタ。仲間達、支えてくれテ、雑技団の団長やりマシタ。そしたらワタシの雑技団、有名ニなって、ワタシ、【超高校級】なりマシタ。」

「そうなんだー。」

憧れから始まった才能かぁ。

ボク、そういう話好きだな!

「叶サンは?」

「ああ、いや…ボクは、ラッキーで入っただけだからね。でもアレだよ!ラッキーだったら、誰にも負けない自信あるから!」

「叶サンらしいですネ!」

「えへへ…」

いやあ、なんか照れますなぁ。

「ねえ、その服、オシャレだけど…もしかして、サーカスの服?」

(はい)!ワタシの雑技団ノ公演用の衣装デス。普段、私服ですケド…希望ヶ峰入れるの嬉しくテ、来てきましタ!」

「そうなんだー。ねえ、そういえばさぁ。全然関係ない話になるんだけど、雪梅ちゃんて妹いるんでしょ?彩蝶ちゃんから聞いたよ。」

「ハイ!ワタシ、妹いますヨ!雪兰ていいマス。この前10歳なったばかりデ、かわいいですヨ!」

「雪兰ちゃんかぁ…会ってみたいなぁ。」

「写真ありますヨ。」

「ホント!?」

雪梅ちゃんは、雪兰ちゃんの写真を見せてくれた。

雪兰ちゃんは、ちっちゃくてとってもかわいかった。

「わー!!かわいいー!!」

「デショ?ワタシの自慢の妹デス!」

「めっちゃかわいいね!お人形さんみたい!!」

「…叶サン。」

「ん?」

「ワタシ、雪兰一人ニできマセン。家帰って、雪兰会いたいデス。」

「…家族か。いいなぁ、雪梅ちゃんは。ちゃんと外に出る理由があって。」

「叶サン、外出る理由無いデスか?」

「無いわけじゃないと思うけど…探し中ってとこかな!」

「見つかるトいいですネ!」

「えへへ、ありがと。雪梅ちゃんも、雪兰ちゃんに会えるといいね!」

「ハイ!」

「よーし!そうと決まったら、今度こそ絶対みんなで外に出るぞー!!」

「ワタシ、皆サンと外出たいデス!」

「ボク達【超高校級】が束になれば、できない事なんて無いよ!絶対、ここから脱出できる!」

「ハイ!ワタシ、皆サンの敵、倒しマス!アチョー!!」

 

 

 

 

「あははっ。なんか、雪梅ちゃんと話してたら元気出たよ!ありがと!」

「いえいえ、それはコチラの台詞デス。ワタシ、叶サンと話して、楽しかたデス!宝物、もらいましたシ!今日ハありがとうゴザイマシタ。」

「どういたしまして。…あ、そろそろ小腹が空いたなぁ。」

「それは丁度良かたデス!ワタシ、料理シマス。食堂、行きマショウ!」

「わーい!行く行くー!!」

ボク達は、食堂に行った。

雪梅ちゃんの料理、楽しみだなー。

考えただけですごいお腹空いてきちゃった!

 

《朱雪梅の好感度が1上がった》

 

 

 

 

【食堂】

 

「んあ。」

食堂には、先客がいた。

柳人クンが、席に座って歌を歌っていた。

「ふんふ〜ん♪」

「ねえ、柳人クン。何やってんの?」

「やあ、狛研君に朱君。今、日暮君と神座君がおやつを作ってくれるっていうから、ここで歌を歌って待ってるのさ♪」

「へー。」

厨房は先に彩蝶ちゃんとゐをりちゃんが使ってたんだね。

じゃあ、雪梅ちゃんにはまた今度ご飯を作ってもらおうっと。

「ところで、君達。さっきより仲が良さそうだけど…何かあったのかい?」

「えへへ、わかる?さっきね、雪梅ちゃんの研究室でね、二人でお話してたんだー。」

「叶サン、王神美の靴くれましタ!」

「…狛研君。朱君に靴をあげたのかい?」

「したよ?何か問題?」

「…あのねぇ。狛研君。人に靴を贈るのって、あんまり縁起が良くないんだよ。」

「えぇっ!?そうなの!?ごめん雪梅ちゃん!ボク、全然そういうの考えないであげちゃった!」

「全然気にしませんヨ!むしろ、宝物貰エテ嬉しかたでス!ワタシ、叶サンの贈り物なら大歓迎ですヨー!」

「ホント!?良かったぁ。」

「まあ、本人が気にしてないんだったら、わざわざオイラが口を挟む事じゃなかったね。良かったね、朱君。素敵な贈り物を貰って。」

「ハイ!叶サンの贈り物、大切にシマス!」

雪梅ちゃん、ボクのプレゼント、そんなに気に入ってくれたんだね。

やっぱり、プレゼントして良かった!

「…ところで、柳人クン。さっき、彩蝶ちゃんとゐをりちゃんがおやつを作ってくれるって言ってたけど…」

「そうなんだよね。そろそろ出来上がるって言ってたけど…楽しみだねぇ。」

彩蝶ちゃんとゐをりちゃんかぁ…あの二人が料理って、ちょっと意外だったなぁ。

…二人が作ったおやつ、ちょっと気になるな。

「りゅうとくーん!!みんなー!!おやつできたよー!!」

彩蝶ちゃんの声が聞こえた後、駆けつけるような足音が聞こえた。

「日暮ちゃん!おやつ作ったって、マジか!?」

駆けつけてきたのは、陽一クンだった。

「よういちくん!あのね、今ゐをりちゃんと一緒におやつ作ってたの!みんなにもっと仲良くなってもらおうと思って、心を込めて作ったから、食べてくれると嬉しいな!」

「おう!日暮ちゃんと神座ちゃんのおやつなら、いくらでも食えるぜ!」

「ホント!?じゃあ、早速食べてくれる?わたし達の手作りクッキー!!」

彩蝶ちゃんは、お皿に盛られた焼きたてのクッキーを陽一クンにあげた。

「うっほー!旨そうだな!どれ…」

陽一クンは、クッキーを勢いよく口の中に放り込んだ。

 

ガリッ…

 

その瞬間、陽一クンの顔は、赤くなったり青くなったり黒くなったり、ありえない変色のしかたをした。

口からはカニみたいに泡を吹いて、白目をひん剥いていた。

「#¥*〒々〆※$€£&◆@〜!!?」

陽一クンは、よくわからない声を出して絶叫した。

そして、その場で倒れた。

「…あれっ?陽一クン?どうしたの?おーい…」

「脈が無いね。」

「嘘ぉ!?え、ちょっと待って!?嘘でしょ!?こんな死に方ある!?」

「陽一!ふざケテないで起きナサイ!!」

「…。」

「ダメだ。完全に生気が無いよ。ボク,ちょっとお水汲んでくる。」

「お願いシマス!」

「え、何?よういちくん、どうしたの?具合悪いの?」

「……………。」

「日暮君、神座君。栄君は、君達が丹精込めて作ったクッキーが美味しすぎて昇天しちゃったみたいだよ。はは…」

柳人クンは、震え声で言った。

「わたしの作ったクッキー、そんなにおいしかったんだね!」

「………。」

ゐをりちゃんは、彩蝶ちゃんの後ろに隠れて少し笑っていた。

…褒めてもらえたのが嬉しかったのかなぁ?

「陽一クン、お水持ってきたよ。」

ボクは、陽一クンにコップの水を飲ませた。

「…う。あれ、何してたんだ俺…綺麗な川が見えたような気が…」

「あ、陽一クン。良かった、気がついて…キミ、彩蝶ちゃんとゐをりちゃんのクッキーを食べた途端、倒れちゃったんだよ?」

「あ…ちょっと思い出してきた…そういえばそうだったような気が…」

「よういちくん、わたし達が作ったクッキー、おいしかった?」

「え?あ、うん!そりゃあもう!すげェ旨かったよ!」

「ほんと!?良かったぁ!」

「…栄君、君ホントすごいねぇ。」

「いやあ、めっちゃ旨かったよ!うん。でも、あれだけしか焼いてないからオレの分がもう無いのは残念だなー。」

「…………まだ、たくさん………ある。………全部、食べて……くれると……嬉しい、な………。」

「ぱぇ?」

ゐをりちゃんは、大量のクッキーを厨房から持ってきた。

「…………栄養士、私の焼き菓子……おいしいって…………言った………全部、食べて…………くれる…よね………?」

ゐをりちゃんは、訴えかけるような目で陽一クンを見た。

「…う゛ん♡」

陽一クンは、この世の終わりみたいな顔をしていた。

陽一クンの目からは、血の涙が流れていた。

「あーあ、ご愁傷様。こうなっちゃったらもうどうしようもないね。」

 

 

 

 

彩蝶ちゃんとゐをりちゃんのクッキーを食べて胃がズタボロになった陽一クンは、独房のベッドに運ばれた。

陽一クンが回復するまでの間、急遽雪梅ちゃんがご飯を作ってくれる事になった。

「ヘンタイが痛い目見たの、イイ気味ですケド…料理する人、いなくナタラ困りマス。ワタシ、料理シマス。」

「ありがと雪梅ちゃん!」

「宝物のお礼デス!タクサン作ります!遠慮せず食べてクダサイ!」

「わーい!!」

ボク達は、雪梅ちゃんが作ってくれた夕ご飯を食べた。

陽一クンのご飯もおいしいけど、雪梅ちゃんのご飯もおいしいね!

今度、作り方教えて貰おっかな。

 

 

 

 

【独房】

 

やぁー、今日も楽しかったなー。

…ラッセクンが灰になっちゃったり陽一クンが倒れちゃったりっていうハプニングはあったけどね。

うん、なんか、昨日よりちょっとだけだけど元気になった気がする!

明日はもっと元気いっぱい頑張らなきゃね!

さてと、今日はもう寝よーっと!

 

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