ダンガンロンパPRISON   作:M.T.

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第3章(非)日常編②

「お待たせー!!」

ボクと治奈ちゃんは、食堂に入った。

「おせーよ二人ともー。」

「君が言うな。お疲れ様2人とも。」

星也クンと天理クンが一番乗りだったようだ。

「おう!待ったか?」

「…フン。」

次に、陽一クンとラッセクンが来た。

「やあ、お待たせみんな〜♪」

「………………戻った。」

時間ぴったりに柳人クンとゐをりちゃんが来た。

「すみません皆サン!遅れマシタ!!」

「うむ!!」

「おう、悪いなお前ら!!待たせた!!」

「申し訳ございません。探索に手間取ってしまいました。」

集合時刻に1分遅れて雪梅ちゃんと才刃クンが、3分遅れて成威斗クンと剣クンが来た。

「遅いよ4人ともー。何やってたの?」

「スミマセン、才刃サンがゲームに夢中になってましタ。」

「僕ちゃんのせいにすんな!!」

「悪い悪い。ちょっとしたアクシデントがあってよ。…な。」

「…そうですね。」

剣クンは、顔を真っ赤にしながら横を向いた。

「?」

「なあおい、もしかして不動院って、そっちの気が…」

ドスッ

「ぐえっ!!」

陽一クンがラッセクンにどつかれた。

「うんうん。じゃあ全員揃ったみたいだし報告会始めよっか。全員席について。」

「ハイ!」

星也クンの一言でみんな席についた。

「よし、じゃあ報告会を始めようか。そうだな…まずは栄君。報告してくれる?」

「おう。今回解放されてたのは、入田、財原、舞田の研究室だぜ。」

「っしゃあ!!やっと俺の研究室が開放されたぜ!!」

「ふんっ!やっと僕ちゃんの研究室か!!遅すぎなのだ!!」

「わーいやったぁ。俺の研究室〜。」

「ちぇっ、今回もボクの研究室じゃないのかぁ。」

一体いつになったらボクの研究室は開放されるのさ!

「まーまー狛研サン!そう気を落とすなって。多分、生きてるうちに自分の研究室見られるからさ!」

「…そうだね!うん、前向きに考えないとね!」

「切り替え早っ!!」

「それじゃあ、次は詩名君。報告お願いできるかな?」

「うーんっと、ほとんど神座君が調べてくれたのをそのまま発表する事になるけど…それでもいいかい?」

「構わないよ。」

「じゃあ報告するよ。体育館は、かなり広かったよ。中に体育館倉庫もあって、いろんな道具が入ってたみたいだね〜。あとはね、体育館の中が、上の方に登れるなってるのと、そこに天井の金具を動かす機械があったって事かな。報告は以上さ♬」

「ありがとう。じゃあ、入田君。報告お願い。」

「うむ!たくさんの種類のゲーム機があったな!!まあ、どれもさほど難易度は高くない。オマエラも、暇があったらやってみるといい。」

「ちょっと待って?なんで入田クン、ゲームの難易度まで知ってんの?」

「それは、実際にプレイしてみたからに決まっておろう!(キリッ」

「わー。皆さん聞きましたかー?コイツ、探索サボってゲームしてましたぁー!!」

「なっ!!断じて違うぞ!僕ちゃんはだな、そのゲームが安全なものかどうかを確かめただけで…」

「何も違いませんよね?…朱さんは何をなさっていたんですか?」

「スミマセン、才刃サンのゲームの腕が凄すぎて見惚れてマシタ。」

「まあでも、ゲームエリアの構造が大体把握できただけでも御の字かな。舞田君は?」

「おう。なんか、色々プールがあったぜ。波の出るやつとか、スライダーとか…」

「とし●えんじゃん。」

「スライダーで思い出したんだけどよ、実はさっき剣のヤツが…」

「舞田殿!!それは言わないでください!!」

「なんでだ?」

「…とにかく、お願いします!!」

「お、おう。わかった。」

剣クン?急にどしたんだろ。

まーいーや。

「うーん。本人が言いたくなさそうだから詮索はしないでおこうかな。狛研さん達は?」

「えっとね、更衣室がねぇ、女子しか入れないようになってたよ。男子が入ろうとするとガトリングガンで撃たれちゃうんだって。」

「物騒ですね…」

「マジかよ!!じゃあこっそり忍び込んだりできねぇじゃんよぉ!!」

「…。(ギロッ」

「…スイマセン。」

雪梅ちゃんに睨まれて、陽一クンは大人しくなった。

「あとはあれかな。こんなものがあったよ。」

ボクは、撮った写真をみんなに見せた。

「え、なんですかこの気持ち悪い合成写真は…」

「更衣室に貼ってあったんだ。」

「なんでこういう余計な事するんだよ、あのクマは…」

「男子更衣室の方はどうなってたんだい?」

「ああ、えっとね…似たような感じだったよ。女子が入ろうとすると、撃たれちゃうんだって。」

「わーお。」

「あとねー、こんなものがあったよぉー。」

天理クンは、ベルさんの顔がコラージュされた女の人の写真を見せてきた。

「なんだよこの気色悪りいコラ画像は!!せっかくのおっぱい美女が台無しじゃねえか!!」

「それじゃあ、そそられるものもそそられないのだ。」

「…………………………汚い。」

「神座殿。あまり見続けてはいけません。目が腐ってしまいます。」

「………。」

剣クンがゐをりちゃんの目を塞いだ。

「うーん。神座君と不動院君が一番辛辣だね。」

「…よし、じゃあ報告会も終わった事だし、そろそろお昼ご飯にしようか。栄君。何か作ってくれる?」

「おうともよ!」

わーい!

陽一クンのご飯ー!!

楽しみー!!

 

 

 

 

「ごちそうさまでした!!」

さてと、お腹いっぱいになったし、どこ行こうかな?

んー。メダルいっぱいあるし、娯楽室に行こっかな?

今度は何が出てくるのかな。

…あ。なんか出てきた。

あれ?

コイン?

どこの国かわかんないけど…多分本物のお金だよね?

まだ余ってるし、もっと引いちゃおっと。

今度は何が出るかな?

これは…なにこれ?服?

あ、学ランか。

こんなものまで入ってるのか…

あとは…

何これ?ヒーローのおもちゃ?

さっきからよくわかんないものばっかり出てくるなぁ。

ん?あれは…天理クンじゃん。

あんな所で何してんだろ。

…って、フツーにギャンブルか。

「っしゃー!!当たったー!!」

「天理クン、何やってんの?」

「んあっ、狛研サン。いや、実はね。今これやってたんだよ。」

「?」

天理クンが指を差したのは、馬が映った映像だった。

「なにこれ。」

「競馬だよ競馬!狛研サンもやる?楽しいよ。」

「競馬って、あれでしょ?どの馬が一番先にゴールするのか予想するやつだよね?面白そう!ボクもやるー!」

「やるって言ってもいろんな賭け方あるからね。初心者にはこれがオススメかなー。」

「ふんふん。あれ?天理クンがさっきやってた賭け方は?」

「ああ、三連単?でもあれ当てにいくのちょいムズいよ?その分勝ったら得するけど。」

「へー。」

「で、どれにするか決めた?」

「うん!こんな感じ。」

天理クンは、ボクの顔を見て苦笑いした。

「…それ、ホントに大丈夫?」

「え?大丈夫だよ!結構自信あるし。」

「自信って…キミ初心者だろ。まあ、どうしてもそれでいいんだったら止めないけど。」

「大丈夫だって!天理クンは心配性だなぁ!!」

 

 

 

 

ー数分後

 

「勝ったー!!」

「負けたー…なんでぇ〜?」

「だから言ったじゃん。やめとけって。こうなるだろうと思ってたよ。」

「あーあ。自信あったんだけどなー!」

「まあまあ、そう気を落とすなって。あ、そうだ。向こうで口直しにポーカーでもやる?」

「えー…?まだギャンブルやるのー?」

「あれ?今日はいつになく慎重じゃん。…まあ、2回も大負けすれば慎重にもなるか。」

「ボク、全然運ないんだよね。」

「でも、ちょっとはいい経験になったでしょ?もし本格的なギャンブルで大負けしようものなら、身体の中身売ったり地下行ったりする羽目になってたかもよ?そうならなくてラッキーだったね。」

「まあ、見方を変えればそう言えなくもない…のか?」

「ねえ、この後時間ある?」

「なんで?」

「いや、唐突に話がしたくなったんだけど。そうだ。俺の研究室来ない?」

「天理クンの研究室か…そういえば、今回は研究室の探索じゃなかったから、どんな感じか見てないんだよなぁ。行きたい!」

「そぉ?じゃ、一緒に4階まで行こっかぁ。」

 

 

 

 

【内エリア 4F】

 

「ほいついた。ここが俺の研究室だよ。」

「…ふーん。」

なんか、隥恵ちゃんの時とはまた別の意味でゴージャスなドアだなぁ。

【超高校級の資産家】だから?

「さ、どーぞ入って入ってー。」

「…わーお。」

なんか、すっごく無駄に凝った部屋だなー。

うわっ、なんか動物の檻みたいなのまであるし。

「あ、それね。人間を飼う用の檻なんだって。」

「へー。…へぁっ!!?」

人間を飼うって…何それどゆこと!?

…あ。

この赤と黒のチェックはなんなんだろ?

「あ、床の模様ね、実はデッカいチェス盤になってるんだー。」

「そうなの!!?」

嘘でしょ!?

今日一番のビックリ出ちゃったよ。

「この部屋ねえ、マジで俺好みの部屋なんだよ。なんでか知らんけどデスゲームのGMの部屋っぽいし、仮面とか服とかあるし、俺の好きな通貨とか株の新聞とか揃ってるし…あと、冷蔵庫にはガリ●リ君とファ●タが大量に入ってるんだぁ〜。」

「へー。」

やっぱり、研究室ってその人の好みに合わせて作られてるんだね。

「あ、そーだ。お風呂もあるけどちょっと見てく?アクアリウムに囲まれながら、テレビを見て風呂に入るのが最高なんだよねー。ここ来る前に見てたのは、カ●ジの22話だよ。部屋にあった鉄板で焼き肉しながら見たんだ〜。」

天理クンが指差した鉄板は、ちょうどテレビに映っていた鉄板と同じ形をしていた。

「え、これで焼肉やってたの?」

「まあね。」

マジかー。

「あ、泡風呂、源泉風呂、札束風呂、血風呂、コーラメントス風呂があるけどどれがいい?」

いくつか変なの混じってるね。

「札束風呂ってなんなの?」

「あ、見てみたい?」

天理クンは、ルーレットみたいな形のお風呂の横の機械をいじった。

すると、浴槽に開いた穴から札束がドバドバ出てきた。

「わーすごい。」

「ちなみにこれ、全部本物の諭吉だよ。」

「…マジ?」

 

「さてと、お部屋自慢も終わった事だし、そろそろお話しよっかぁ。」

「そうだね。…あ、そうだ。」

「ん?何?どうしたの?」

「さっきねぇ、ガチャでこれをゲットしたんだ。天理クン通貨好きでしょ?」

ボクは、天理クンにコインを見せた。

「えっ!!?マジ!?嘘だろ!?」

天理クンは席から立ち上がると、興奮気味にボクの手を掴んできた。

「これ、1ノブル硬貨じゃんよ!!」

「何それ。」

「知らねえのかよ!!50年以上前にノヴォセリック王国で使われてた通貨なんだけど、廃止されてからは一気に見なくなって、今では超激レアコインとしてコレクターの間で有名な代物なんだぜ!!?18金以上の純度の高い金だけで作られてて、その希少価値から、一枚だけで100万円は下らないって言われてんのに…こんなところでお目にかかれるとはな!!いやー、ホント久々に感動したわ。俺の研究室にあったコインコレクションにも、これだけはなかったからねー。」

「へー。すごいんだね。」

「いやー、ありがとう狛研サン。お礼に何かしてあげよっか?メダル欲しい?それとも肩でも揉もうか?」

あの天理クンがこんなに腰が低くなるって…どんなお宝だったんだろあのコイン。

「天理クン。キミの話を聞きたいんだけど。いいかな?」

「もち!なんでも聞いて?」

「天理クンて、なんで【超高校級の資産家】になったわけ?」

「んー…なんでなんだろ。俺は、適当にギャンブルやって勝ったり,高騰しそうな株を適当に買って高騰したら売ったり、起業したい奴に適当に投資したりしたらたまたまソイツが大成功して俺もおこぼれ貰ったりとかしてただけなんだけどねー。なんでか知らんけど、いつの間にか億万長者になってたねー。宝くじとかも、当たりすぎてもう飽きたって感じ?」

「じゃあ、ここまで来たのは全部自分の才能のおかげって事?」

「そーね。俺さあ、大体次に何が起こるのかって読めるんだよね。ウイルスがバカみたいに流行った時も、事前にマスクの工場作って、マスク大量に売ってボロ儲けしたしー。あと、震災の時も防災グッズ売り捌いたらちょっとぼったくってもみんな買ってくれたよ。あっはっは。」

「なにそれ。まるで未来予知じゃん。」

「そうだよ。俺はエスパーだからね。人の心を読んだり未来を予知したりすんのはお茶の子さいさいなの。今狛研サンが考えてる事も当ててあげよっか?」

「え、ガチで?」

「うん。ガチで。今さあ、エスパーならビームでも出せるんじゃねとか考えてたっしょ?」

「!!!」

「ほら当たりー。ホント、わかりやすいなぁ。あ、言っとくけどさすがにビームは出せないからね。」

「えー。つまんなーい。なんか地味ー。」

「地味言うな。予知能力者ってめっちゃ需要あんだかんな。」

「そうなの?」

「だってさ、次何が起こるか全部わかってるんだったら、世界を掌の上で転がすようなモンじゃん。実際に未来が読める俺が言うのもなんだけど、誰もが欲しがる能力だと思うけどねー。」

「へー。…あ、その指輪は何?」

「ん?ああこれ?なんか忘れたけど、どっかの国の大富豪にウチの工場で作ってる高級チョコプレゼントしたお礼に貰ったんだー。なんか、レアメタルで出来てるらしいの。なんて言うんだっけ?」

「ふーん。ちょっと見せて?」

「ダーメッ!!」

「わっ!もー!!天理クンのドケチ!!」

「これは俺の宝物だからね。誰にも貸してあげないよーだ!」

「ぶー。」

「さーてと。俺の話はこれくらいでいいかな?じゃあ、次は俺がキミに質問する番ね?キミさぁ、今お気に入りの通貨とか株とかある?良かったらいいの紹介してあげるけど。」

「えー。ボク、そういうのあんまり興味ないかなー。」

「ところでさぁ、今はもうほとんど出回ってないけど、硬貨で買うタイプの自販機っていいと思わね?っていうか硬貨ってマジでいいよね。」

「興味ないって言ってんじゃん。」

「一円硬貨ってさぁ、よく財布の中に溜まりまくってウザいなーっていう奴よくいるけど、俺はあの柄とか結構好みなんだよね。シンプルだけど若木の柄っていうのがイカしてるし…あ、知ってる?一円硬貨は純アルミニウム製で、日本の硬貨の中で唯一銅が使われてない硬貨なんだよ。」

「…。」

「あとあと、五十円硬貨って、昭和62年のヤツがマニアの間でしか出回ってない激レアコインだって知ってた?その年発行された枚数が77万5000枚しかなくって、コレクターの間では5000円以上で取り引きされてるんだよ。俺も持ってるけどね。あとは、穴が無いヤツとかズレてるヤツとかも人気だね。どれも50円以上の価値があるから、見つけたらケースかなんかに入れて大事にしとくか、友達にぼったくり価格で売るかしてみるといいよ。こういうのって、知らないとかなり損だよー?俺のクラスの奴も、ギザ十を知らずに普通に使っちゃってたからね。まあ後で俺が回収しといたけど。」

「…。」

「でも、やっぱり今注目してんのはなんだかんだ言ってルピアかなー。あ、ルピアっていうのはインドネシアで使われてる通貨で、1ルピアが0.0075円なんだけど…」

「…。」

その後も、天理クンの地獄の通貨&株トークは延々と続いた。

通貨や株の歴史、それらを巡った国際問題、そもそもお金とは何か、果てには宇宙の真理との関係性まで語り出した。

この子、考古学者か社会学者…それか哲学者にでもなるつもりなんだろうか。

「…と、いうわけで、俺の導き出した結論は、やっぱり貨幣の導入によって発展した文明は偉大だという事で…」

「…はあ。」

「あ、やべっ。もう6時半じゃん。急がないと穴雲クンに怒られるー!」

「え…って事は、ぶっ続けで5時間以上は話してたって事?」

「んー…そうなるね。ごめーん。俺、熱中しちゃうと周りが見えなくなっちゃうんだ。許して?」

「…。」

周りが見えないにも程がある。

「じゃ、食堂行こっか。俺もうお腹ペコペコだよぉ〜。」

「…そだね。」

 

《財原天理の好感度が1上がった》

 

 

 

 

【食堂】

 

「ごめんねー?みんなお待たせー。」

「…お待たせ。」

「あれっ?狛研ちゃん、なんかやつれてね?どうしたの?」

「あのねあのねー。俺、狛研サンと一緒に楽しくおしゃべりしてたんだぁー。」

「…あ、うん、はい。」

陽一クンは、何かを察した様子だった。

「…狛研ちゃん、ごめん。アイツは関わんない方がいいって言っとけばよかったな。」

「…うん。」

ああ…なるほど。

陽一クンも被害者なのね。

「なあおい。話ってなんだよ。お前ら、何話してたんだ?俺にも聞かせろよ。」

「おいバカやめろ舞田!!」

「あー、聞きたい?じゃあみんなにも話してあげるね?」

「むっ…!?なんなのだこの悪寒は…なんかすっごい嫌な予感がするのだ…!」

「おい!やめろ財原!せっかくの飯がマズくなんだろ!」

「えー?俺的にはむしろメシウマな話なんだけど。まずはねー…」

 

「みんな、とりあえず席につこうよ。」

星也クンは、にっこりと笑みを浮かべた。

「えー、でも穴雲クン。俺の話はー」

「楽しくお喋りするのはいいけど、ちゃんとご飯は食べようね?」

「…はい。」

「なっ…て、天理サンが大人シク席に座っタ…!?星也サン、おっかないデス…」

「じゃあ、みんな席についたし食べよっか。」

「はーい!」

 

 

 

 

「はーうまっ。バリウマっすわ。あ、誰か醤油取って。」

「…あまり口を開くな。飯がマズくなる。」

「やーん!陛下のイ、ケ、ズぅ!」

「…チッ、なんで俺はコイツの隣なんだ。せっかくの飯に蝿が集っているような気分だ。」

「同感です。私は、まだこの方の事は許しておりません。」

「陛下も剣クンもひどーい。」

「まあ、財原君の隣で気分がいい人なんていないよねー。」

「ひーん。」

「私は別に気にしませんが…」

「ボクも。天理クン、話は長いし朝のアレはちょっとどうかと思うけど、一応ボク達の仲間だしね。」

「わーん、癒川サンに狛研サン!そう言ってくれるのはキミ達だけだよー!!」

「ふんっ、ただの社交辞令だろ。オマエラ、こんな成金に気を遣う必要なんてないぞ。」

「どいつもこいつもひどいわね。まるで俺に人権が無いみたいじゃん。」

「逆にあると思ってたのかい?」

「わー詩名クン辛辣ー。…あれ?そのインコどしたん?洗ったの?」

「癒川さんがもう一匹作ってくれたんだよ。」

「ふーん。お疲れ様。」

「…君が汚したせいでね。」

「にゃぱぱー。ごめんなちゃーい。」

凶夜クン、隥恵ちゃん、踊子ちゃんの席には花の入った花瓶が、そして彩蝶ちゃんの席には花瓶と翠ちゃんのぬいぐるみが置いてある。

…やっぱり4人もいなくなっちゃうと、食堂も広く感じるなぁ。

「…うん、おいしかった。ごちそうさま。」

「あれ?天理クン。もう行っちゃうの?」

「だって、俺はこの場じゃ悪者みたいだからねー。ドロン。なんつって。あ、これおまけね。」

そう言うと天理クンは、高いところから思いっきり醤油をお皿にぶちまけてから去っていった。

「…アイツ、最後に嫌がらせして帰っていったのだ。」

「なんだありゃ。あとで皿とテーブルクロスを洗う俺への嫌がらせかよ!?」

「チッ、俺のところまで跳ねてるじゃないか。不愉快なマネをしおって。」

「みんな、無視しよっか。気にしてたらご飯がマズくなっちゃうよ。」

「…………………………ん。」

星也クンとゐをりちゃんは気にしない様子でご飯を食べ続けた。

 

 

 

 

あー、お腹いっぱい。

うーん。まだ夜時間までちょっとあるなー。

今夜は何して遊ぼっかな?

あ、そうだ。新しく開放されたゲームエリアにでも行ってみよっかな?

 

 

 

 

【ゲームエリア】

 

ん、もうすでに先客がいたみたいだね。

あれは…才刃クンと雪梅ちゃん、それに剣クンとゐをりちゃんか。

何やってんだろ?

「わー、才刃サンすごいですネ!!」

「ふん、これくらい余裕なのだ。」

「私には、何がどうなっているのかさっぱりです…」

「……………私も。」

「ねえ、みんな何やってんの?」

「おや、狛研殿。ちょうどいい所に。実はですね、入田殿がげえむ?で遊んでいる所を、私達が拝見していたのです。」

「へー。才刃クン、ゲーム好きなの?」

「ふんっ!オマエラのような低次元な脳味噌ではボクちゃんの凄さがわからんだろ!!」

「今やってるのは何?」

「ふんっ。テ●リスなのだ。」

「これ、めっちゃ溜まっちゃってるよ?いいの?」

「ソーデスヨ!!あと一回でなんとかシナイトゲームオーバーになっちゃいマスヨ!!」

「ふん、ガタガタ騒ぐなド素人共が。全部計算通りなのだ。」

才刃クンは、落ちてきたピースを溝に埋めた。

すると…

「なっ…!!全部消えましたよ!!先程まであんなに溜まっていたのに…どうなっているのですか!?」

「ふんっ!これが僕ちゃんの十八番、全消しスペシャルなのだ。どうだ見たか猿共め。」

「才刃クンすごーい!!」

「ふんっ、だが…対戦する相手がいないとつまらんな。そうだ狛研。僕ちゃんと勝負しろ。稽古をつけてやる。」

「え!?ホント!?ボク、ゲーム大好きだよ!」

ゲームかぁ。確か、凶夜クンも好きだったよね。

一緒にゲームとかできればよかったんだけどなぁ。

「ふんっ、威勢があるのはいい事だ。…どれ。あれで遊んでやろう。」

「何あれ?」

「ふんっ、VRの格ゲーなのだ。実際の動きが、ゲーム内のキャラの動きに反映される。」

「へー。面白そう!このゴーグル付けて遊べばいいんだよね。」

「うむ!」

わっ!

なんか、よくわかんない画面が出てきた。

これでキャラを選べばいいのかな?

とりあえず、強そうだからこのキャラにしてみよ!

わっと!

目の前に、なんかリングみたいな景色が広がった。

目の前には、なんかムッキムキのオジサンが立っている。

プレイヤー1…あ、このオジサンが才刃クンのキャラなのね。

しっかし、すっごいデカいなー。

3mくらいあんじゃない?

 

『ROUND1 Go fight』

 

カーン

 

あ、ゴングが鳴った。

これで始まったって事でいいのかな?

…へ?

 

バキッ

 

わぁあああっ!!?

ちょっと待って!?

速っ!?え、待って!?このオジサン、見た目重そうなのになんでこんな動き速いの!?

ズバババババッ

わっ、わわっ!次々と攻撃が来るよ!

「ほう、避けるか。なかなかいい身のこなしだ。…だが。」

 

ズビシッ

 

へ?

 

オジサンに足元を蹴られて、よろめいた。

その瞬間…

 

ゴスッ

 

「あぐっ!!?」

 

オジサンに顔を殴られたと思った瞬間…

 

ズドドドドドドドドドドドドドドドドド

 

1HIT 2HIT 3HIT 4HIT 5HIT…

 

108HIT Critical!

 

「あああああああぁぁぁぁ…」

 

K.O.

 

『WINNER PLAYER1 PERFECT』

 

「ひーん、才刃クン強すぎー…」

「ふん、初心者にしてはいい線いってたが、僕ちゃんの前では象に立ちはだかる蟻も同然よ。」

「インドネシア式ジャンケンでは、アリの方が強いデスケド。」

「細かい事はいいのだ!!さ、狛研!何をボサッとしているのだ!!早く第二ラウンド始めるぞ!!」

「え、まだやるの!?」

「何を言ってる。格ゲーは1ラウンドだけじゃないんだぞ。」

「ボクもう疲れたー。そうだ、剣クン代わりにやってよ。」

「え、私ですか…?」

「いい考えデスネ!ワタシ、剣サンのカコイイとこ見てみたいデス!」

「は、はぁ…私、げえむ?などという物はやった事がないのですが…」

「やってみたら意外と楽しいって!ささ、早く早く!」

「皆さんがそこまで仰るのならやりますけど…」

「ククク、バカめ!!わざわざバカ侍を代表選手にしてくれるとは…いくら本物に近い格闘ゲームであるとはいえ、ゲームである以上は必要とされるのは本人の体力より頭脳やプレイスキル…この勝負もらった!」

「ええと、この眼鏡をかければ良いのですね?…ややッ!!?目の前に、肖像画のようなものが見えます!!」

「それで、プレイヤーを選ぶんだよ。好きなキャラを選んで?」

「ぷれいやぁ?きゃら?」

「えっと…才刃クンと戦ってくれる人を、その絵の中から選ぶの。」

「えっと…こう、ですかね。…わっ!?今度は円形の台?が見えます!」

ボク達が見ている画面に、剣クンが選んだキャラが入ってくる。

…侍キャラか。剣クンらしいな。

「あ、プレイヤーは選べたんだね。じゃあ、合図が出たら、とにかく体を動かしまくって。そしたら、剣クンが今選んだ人も、同じように動いてくれるから。」

「…なるほど、やり方は大体理解しました。…いざ!!」

 

『ROUND2 Go fight』

 

カーン

 

「わっ!?ややっ!!?」

ゲーム開始と同時に、オジサン才刃クンは侍剣クンに連続で攻撃を仕掛ける。

剣クンは、慌てふためいて回避も防御も出来ず、攻撃を喰らってしまう。

リアルの才刃クンは、素早いキックやパンチを繰り出していた。

…才刃クン、普段は運動音痴なのにゲームになるとキレッキレだね。

「ほらほらほらぁ!!!どうしたどうしたどうしたぁ!!あと一押しで勝負がついちゃうぞ!!」

 

ピキッ…

 

剣クンの気配が変わった。

なんか、すっごいオーラ?みたいなのが強くなってる気が…

…もしかして剣クン、キレた?

「…破ァアアアアアアアアアアアアアアッ!!!」

リアル剣クンは、リアル才刃クンに一気に詰め寄ると、重い蹴りを喰らわせた。

「ぐあっ…!?」

才刃クンは、数メートル吹っ飛ばされて壁に思いっきり叩きつけられた。

「がふっ!!」

 

「…。」

 

それを見ていた全員が絶句した。

「やった!やりましたよ皆さん!!私、入田殿に一撃喰らわせました!!」

状況が理解できていない剣クンは、ゴーグルをつけたまま一人ではしゃいでいた。

「…おや?どうしました皆さん?」

「剣クン…その、さぁ。キミ、本当に一撃喰らわせちゃったみたい…」

「?…入田殿!!?ご無事ですか!?」

剣クンは、ゴーグルを外すと急いで才刃クンに駆け寄った。

「入田殿、申し訳ございません!!私、つい興奮して…」

「ぐ…なかなかいい蹴りだったぞ、ふどう、い、ん…(ガクッ」

「入田殿ーッ!!!」

「…ドウシマス?」

「とりあえず、治奈ちゃん呼ぼっか。」

「……………私、看護師………呼ぶ………」

「ありがとうゐをりちゃん。」

 

結局、ゐをりちゃんが治奈ちゃんを呼んできてくれたおかげで才刃クンは一命を取り留めた。

…それにしても、剣クンは怒らせると怖いね。

さすがは【超高校級】…もはや人間業じゃないね。

まさか、ゲームエリアを開放して1日目でこんな事になるとは…やっぱり【超高校級】のみんなが集まると面白いね!

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