ダンガンロンパPRISON   作:M.T.

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思いっきりふざけ倒しました。


第3章(非)日常編④

「うーん…!」

ボクは、独房で目が覚めた。

今日は、みんなでプールで泳ぐ日だったよね!

あー、楽しみー!!

 

『オマエラ!!起床時間です!!生活リズムの乱れは、心の乱れにつながります!!全員、今すぐ起床するように!!』

 

あーあ、毎朝毎朝うるさいなあ全く。

よく飽きないね。

さてと。支度して行かなきゃ。

 

 

 

 

「みんなおはよー。」

「おはよう狛研さん。」

「おはようございます、狛研殿。」

「おはようございます。」

「オハヨーございます!!」

「うん、おはよう〜♪」

1、2、3、4、5…6?

「うむ!やっと来たか狛研!!」

「あれ?才刃クン、今日は朝が早いね。どうしたの?」

「はははははっ!!当然だろう!!今日はプールの日だからな!!早起きして来たのだ!!ちなみに、下にはもう水着を着てるぞ!!」

「準備万端だねぇ♪入田君は、プールが好きなのかい?」

「うむ!」

 

「あーあ、いいよなお子様は元気そうでよぉ…!」

「誰がお子様だ!!…って、栄?」

陽一クンは、ゲッソリとした表情で厨房から出てきた。

ホントに、どうしたんだろ陽一クン。

「チッ、あーあ。なんかお前らがハイテンションなの見ると、イライラすんなぁ。」

「いや、なんでだい?」

「うるせェ!!どうでもいいだろンな事!!」

「えぇ…気になるから聞いたのに…」

あ、そろそろ8時半だね。

「おう!!おはようお前ら!!」

「…フン。」

「……………。」

成威斗クン、ラッセクン、ゐをりちゃんが来た。

やっぱり天理クンは遅刻かぁ。

…あれ?

今入ってきた3人の後ろに、天理クンがいた。

「やっほぉ。みんなお待ちどぉさまー。朝ご飯冷めちゃうから早く食べようよぉ〜。」

「なっ…さささ財原!?お前、なんでいるんだよ!!」

「やーね、いちゃ悪いかい?」

「……………悪い。」

「神座サンひどいよぉ〜。せっかくたまには早く来てやろうと思って来たのによー。」

「一体どういう風に吹き回しだい?」

「俺はやる時はやる男だからねー。早起きしようと思えばできるんだよ。」

「だったら毎日やりなよ♬」

「さーせん。」

「じゃあ、みんな揃ったし朝ご飯食べよっか。」

 

 

 

 

うーん、おいしかった!!

さすがは陽一クン!毎日、おいしいご飯をいっぱい作ってくれるね!

ボクなんて調子乗って炊飯器10杯くらいご飯食べちゃったよ!

周りのみんなはすっごい変な物を見るような目で見てたような気がするけど…逆にこれくらい食べないと元気出なくない?

お腹いっぱいになったし、そろそろ更衣室に行こっかな!

 

 

 

 

【更衣室】

 

「みんなお待たせー!」

「来ましたネ叶サン!」

「あ…狛研さん。私達、先に行ってますね。」

「……………。」

みんな早いなー。

もう着替えちゃってるよ。

雪梅ちゃんは上下が分かれてるタイプの水着、治奈ちゃんはスクール水着か。

ゐをりちゃんは…上にパーカーを羽織ってるね。

ボクも着替えないとなぁ。

 

 

 

 

うぅぅ…チクショウめ。

なんでオレこんな事してんだ…?

女子の水着姿が見たくてつい行くって言っちまったけど…

正直、憂鬱だわ…

「おや、どうしたのかい栄キュン。随分と元気がないじょのいこ。」

後ろからいきなり財原が顔を覗き込んできた。

…しっかし、コイツめっちゃ細いな。

ちゃんと食ってんのかな?

あと、肩のタトゥーが無駄にイカしてんのも腹立つ。

「さ、財原…いや、なんでもねェよ。」

「あっそ。なら良くなかった。」

「良くなかったんかい!!」

おっと、ついツッコんじまった。

「おいお前ら。準備出来たんだったら、喋ってねェで行くぞ。」

「ごめーん。」

クッソ、舞田のヤツめっちゃいい身体してんじゃねえか。

コイツ、絶対泳ぐのも得意だろ。

あーあ、なんか嫌になってきた。

 

「ぐ…」

「?おい、陽一。どうした?」

「ちょっと腹痛てェ…」

「マジか!?大丈夫かよ!!ちょっと休むか?」

「ああ、その方がいいかも…」

「いやいや。大丈夫だよ舞田クン。俺がなんとかするから先行っててよ。」

「そうか?じゃあ任せたぞ天理。」

「イェッサー!」

「おい待て財原…オレ、本当に腹が…」

「…マイクロビキニ。(ボソッ」

 

ズビュンッ

 

「速あっ!!?おい、陽一テメェ!!腹痛いって絶対嘘だろ!!」

「ぐへへへへへへ…待ってろよ女子のみんな!俺が口説いてやっからよ!!ぐへへへへへへ…!!」

「にゃははー。速い速い。女子が絡むとすっごく元気になるね。さてと俺様も行きますかー。」

 

 

 

 

【プール】

 

「あ、来たね3人とも。」

「遅いのだオマエラ!!」

「全くだよ。何してたんだい?」

「…フン。」

まあ、分かってはいたけど入田と詩名はドチビだな。

オレもコイツらになら勝てるかもな。

しっかし、穴雲もホントいい身体してんな。

ラッセは、背はチビだけど身体つきはまあまあだな。

「おい貴様。何をジロジロ見ている。本当に気色悪いな。」

うっせ。ちょっと視界に入っただけで、別に誰もお前の身体に興味無えっつーの。

ご丁寧にローブまで着ちゃってよ。このお坊ちゃんめ。

「皆さん、お待たせしました。」

お、不動院か。

アイツ、頑なに温泉行こうとしなかったからな。

ここに来て初めての裸の付き合いってわけか。

さーてと、どんなモンか見てやろ…

 

「あれっ!!?」

おい、なんでコイツ普段着で来てんだよ!

「おい、不動院!!テメェどういうつもりだ!!普段着で来る奴があるかよ!何考えてんだお前!!」

「え…行きはしますが泳がないと申し上げましたよね?泳がないなら普段着でも構わないと思ったのですが…」

マジかよ。

その手があったか。

オレとした事が、一生の不覚だよ。

 

「皆サン、お待たせシマシタ。」

「あ、皆さんもう来られてたんですね。」

「……………。」

ブッヒョーーーーー!!!

女だ!!女がいるぞ!!

うおおおおおおおおおお!!

燃えてキター!!

「栄さん。先程は体調が優れないとおっしゃっていましたが…大丈夫ですか?」

「ん!?な、ななななんの話だ!?オレはいたって元気だぜ!?ホラ、ピンピンしてるぜ!」

うおおおおおおおお癒川ちゃん近けぇえええええええええええ!!

え、待ってかっわい!!スク水エッッッッッロ!!!

「……………?」

神座ちゃんも、パーカーの隙間から見える腹出しフリルがたまんねーぜ!!

「む!?陽一、アナタ、何治奈サンとヰヲリサンをジロジロ見てマスカ。」

「え、いや…あの…」

「ワターシ、変態、許しマセン!!アチョーーーー!!!」

「ぎゃあああああああ!!!」

ぐっ…

クソッ…。

何が悔しいかって、ボコられた事じゃない。

せっかく女子の中で一番爆乳な朱ちゃんが、色気のいの字もない水着を着てる事だ。

「くっ…朱ちゃん、なんでそういう露出度の低い水着着てくるわけ?せっかくなんだからもっとエロい水着着てきてほしかっ…ぐほぁっ!!!」

「うるさいでス!!ワタシ、泳ぎにキマシタ!変態、見せニ来た、違いマスヨ!!」

「まあ、そうなんだけどさぁ…ほら、男のロマンってものがあるじゃん?それとも何?朱サン、わざわざそういうの選んできたって事は、自分がエロい目で見られるのを想定してたって事?わー、自意識過剰ー。」

「アチョーーーー!!」

「ぎゃー。」

「陽一!!天理サン!!アナタ達、いい加減シナイとシバきマスヨ!!」

「朱ちゃん…もうシバいてるから…」

 

「ふんっ、栄はまだ未熟なのだ。露出だけがエロじゃないぞ。むしろ、隠した事で逆にそこにロマンという名の小宇宙(コスモ)が…」

「入田君、それ以上はやめておこうか。肋骨が全滅しちゃうよ〜♫」

「フン、下衆共が…女なんて何がいいんだ。俺はもう見飽きてるぞ。」

「何を!!?」

「にゃはは、やってるやってるー。」

「…。」

「あ、鼻血…大丈夫かい、舞田君?」

「あ、ああ…悪い。」

「舞田殿、大丈夫ですか?あちらで休んでいた方が宜しいのでは?」

「いや、大丈夫だ。ありがとな剣。」

「…左様ですか。」

あれ?不動院のヤツ、なんかスネてね?

なんで不機嫌なんだよアイツ。

…ってか、不動院のヤツはなんで女子にこれっぽっちも興味を示さねえんだ?

フツー、男なら水着の女の子がいたら煩悩に負けるだろ。

やっぱアイツ女嫌いなのかなぁ。

 

「ごめーん!!みんなお待たせー!!」

「ぬぉあああああああああっ!!?」

「え、何?どしたの陽一クン?」

え、待って!?

狛研ちゃんエッロ!!

その身体でビキニって…完全に発育の暴力じゃねえかよ!!

オレを煩悩ラッシュで悩殺する気か!!

「うーん。ちょっとサイズ小さかったかな。でも、これより大きいサイズ無かったんだよなぁ。あれ?みんなどしたの?」

「きゃー。狛研サンてば大胆ー!」

「うん…ちょっと刺激が強いかな。」

「むぅ…悪くない。」

「あーあ、見えないのが残念だよ。」

「…フン。こんなもので騒ぎおって。下衆が。」

「ぐはぁっ!!」

「舞田殿!!大丈夫ですか!!?ひどい出血ですよ!!?」

いや、鼻血て。

リアクション古っ。

「んー…よくわかんないけど、みんな揃ったみたいだしボクも泳いじゃおっかな?」

 

 

 

 

「いやっほーい!!」

いやぁ、やっぱりプールは楽しいね!!

「……………っ。」

ゐをりちゃん、さっきから何やってんだろ?

プール入ればいいのに!気持ちいいよ!

「なあなあ、癒川ちゃん。向こうで一緒にお喋りしねえか?」

「あ、えっと…」

「アチョーーーー!!!」

「ぐはぁっ!!」

「治奈サンに気安く話しかけないクダサイ!!治奈サン!大丈夫デスカ!?」

「グッジョブ朱さん。大丈夫かい、癒川さん?」

「あ、はい…」

「じゃあ、不届き者はいなくなった事だし、一緒に泳ぎに行こうか。」

「…そうですね。」

「治奈サン!また変態、何かサレタラ、ワタシお助けシマス!」

「あ、ありがとうございます…」

みんな、それぞれ楽しんでるみたいだねぇ。

…男子は何やってんのかな?

 

「入田クーン。オマエ、そんなガキンチョ体型でちゃんと泳げんのかよー。」

「うるさいのだ財原!!オマエ、僕ちゃんをナメてると痛い目みるぞ!!」

「あー、はいはい。じゃあさぁ、この際もうガチンコ勝負で白黒ハッキリさせちゃおーよ。」

「望むところなのだ!!」

「おっしゃ!!俺もやるぞ!!」

「オイラはもちろんパスさ。危ないからね。」

「フン、くだらんな。俺はやらんぞ。」

「あー!陛下、もしかして負けるのが怖いんすかー?クソダサいっすね!もう陛下じゃなくて屁以下っすね!」

「なっ…おのれ貴様!!よくもこの俺を愚弄しおったな!?いいだろう、望み通り勝負をしてやろうではないか!!」

「ヒュー、その意気その意気ー。栄クンはー!?」

「ぐへへへへ…激写ァッ!!」

パシャパシャパシャッ

「あーあ、聞いてないね。」

「君達何を言い争っているんだい?」

「あ、穴雲クンも水泳対決やる?」

「僕は無駄な争いはしたくないんだ。みんなで楽しくやっててよ。」

「ゔぇえええええええええええ!!!そんなぁああああああ!!ひどいよ穴雲クゥン!!俺達、ズッ友だと思ってたのによぉおおお!!ゔぇえええええええん!!」

「出た。絶対嘘泣きなのだ。」

「さすが成金。いろんな意味で汚いな。」

「わぁあ…どうしよう。うーん、じゃあ一回だけだよ?」

「よっしゃー☆」

 

「ねえ、みんなこれから競争するの?楽しそー!ボクも混ぜて?」

「なっ…おい狛研!!これは男同士の勝負だぞ!!女のオマエが出る幕じゃないのだ!!引っ込め!!」

「いいじゃん!才刃クンのドケチ!!」

「そうだよ入田クン。本人がやりたいって言ってんだからやらせてやろうぜー。あ、そうだ。いい事思いついた。」

「む、なんなのだ?」

「この勝負で1番になったヤツは、狛研サンを好きにしていいっていうのはどう?」

「え!?なんだよそれ!聞いてないよ財原君!やめろよ、狛研さんが可哀想じゃないか!」

「やだ。今決めたもんね。で、どうすんの狛研サン?嫌だったら別に棄権してもいいんだよ?」

「やるよー。楽しそうだし!」

「ぬおおおおおお!!なんか急にやる気出てきたのだ!!」

「フン、庶民の女に興味は無いが…俺が優勝した暁には召使いにしてやろう。」

「他の人が優勝したら、狛研さんが碌な目に遭わなさそうだね。なんとしてでも僕が優勝しないと!」

「ヒュー、その意気だぜ野郎共ー。じゃあお前ら全員位置につけー。詩名クン、合図お願い。」

「しょうがないなぁ。じゃあ、位置についてー。用意…スタート!」

開始の合図と同時にみんな一斉に泳ぎ始めた。

わっ、みんな速いなぁ。

よーし、ボクだって負けないぞー!!

 

 

 

 

「みんな、結果が出たよ。」

「マジか!?誰が優勝だったんだ!?」

「えーっとね、こんな感じだよ。」

 

1位 狛研

2位 舞田

3位 穴雲

4位 財原

5位 入田

6位 ラッセ

 

「わーい!!やったー!ボクの勝ちだー!!」

「なっ…叶、お前すげえな!!」

「良かった…狛研さんが優勝してくれて一安心だよ。」

「わちゃー。全員女子に負けるってどゆこと?」

「ぐぬぬ…僕ちゃんが5位だと!?嘘だ!!」

「そんなバカな、俺が最下位だと!?ふざけるな!!こんな結果、間違いだ!!…おい詩名。俺のタイムを20秒減らせ。国王命令だ!!」

「え、じゃあ俺は5億やるから30秒減らして。」

「それ、タイム無くなっちゃうよ?」

「君達、カッコ悪いだけだからやめようね?」

 

「いやぁ、みんな速かったな。特に叶!アイツ、女なのにすげェな。」

「お疲れ様です舞田殿。お水、いりませんか?」

「ああ、サンキュな剣。」

「あの…少し向こうで休憩しませんか?泳いで疲れたでしょう?」

「いや、まだそんな疲れてねェしいいかな。」

「…左様ですか。」

「成威斗サン!ちょと来てクダサイ!」

「ああ、今行く!!じゃあな剣。俺、呼ばれてっから。」

「はい…」

 

「ねえ、結局栄クンは来なかったけど…アイツ何やってんの?」

「さっきから監視台の上でずっとカメラ構えてるけど…」

「ふーん。俺、ちょっと声掛けてくるわ。」

「ああ、うん…」

 

「ぐへへへ…やっぱ隠し撮りは最高だぜ。」

「さーかーえークーン。何やってんの?」

「ん?ああ、財原か。今隠し撮りの最中なんだから邪魔すんじゃねえよ。」

「あっそ。」

「あ!いましたネ陽一!また盗撮デスカ!?ワタシ、変態許しマセン!これでも喰らいナサイ!!」

バシャッ

「きゃんっ!!」

…え?

何、今の声。

「…へぇー。」

「おい、何ニヤニヤしてんだよ財原。」

「別に?」

 

ガタガタガタッ

 

天理クンは、監視台の足を持って揺らした。

「きゃあっ!!お、落ちる!!やめてぇっ!!」

なんか、陽一クンが乙女チックな声出してるよ。どうしたんだろ?

「えいっ。」

「ぎゃああああああああ!!!」

 

ドボンッ

 

「あびゃばびゃばいあばうばべばばべうあばいあ!!!」

陽一クンは、プールに落ちてバタバタと暴れていた。

 

…もしかして、陽一クンって…泳げない?

 

「…やっぱりね。あ、いい事思いついた。」

天理クンは、水の中に潜ると陽一クンの足を引っ張った。

「あぶぅおあんぶやぼべうばやおべぼやべうあ!!!」

陽一クンは、さらに激しく暴れた。

「ちょっと!何やってんだよ財原君!!栄君大丈夫!?」

星也クンは、溺れる陽一クンを引き上げた。

「ガハッ、ゲホッ…マジで死ぬかと思った…クソッ、財原の野郎絶対許さねェ…」

「…あの、栄君…君…」

「ん?あっ!!オレの海パンが無え!!」

「へっへーん、ここだよヴァーカ!!」

天理クンは、陽一クンの海パンを持ってプールサイドを走っていた。

「あっ、財原テメェ!!さてはさっき水中で脱がしやがったな!?返せテメェコラ!!」

「鬼さんこちらー。手の鳴る方へー。」

「待ちやがれ!!」

「おお、こわいこわいw」

逃げ回る天理クンを、全裸の陽一クンが追いかけた。

「ウワァ…」

「……………不潔。」

これには、雪梅ちゃんとゐをりちゃんもドン引きしていた。

 

「…。」

「にゃははー。」

剣クンの前を、天理クンが通り過ぎる。

そして…

「テメェ待てコラ!!」

「!!?」

陽一クンが剣クンの前を通り過ぎようとした瞬間…

「獣物ッ!!」

「がはっ!!」

陽一クンは、剣クンに思いっきり蹴り飛ばされた。

陽一クンは反対側の壁まで吹っ飛んで、思いっきり叩きつけられた。

「理不尽ッ!!」

 

「はぁっ、はぁっ…」

剣クンは、耳まで真っ赤にして涙目になっていた。

「ひぇええ…おっかないなぁ、不動院クンは。」

 

 

 

 

あー、楽しかった。

色々と変なアクシデントはあったけどね。

「あ、狛研さん。ちょうど良かった。」

「星也クン。どしたの?」

「栄君が、夏部屋に来てだって。今、みんなに伝えて回ってるところなんだ。」

「へー。」

夏部屋…

陽一クン、今度は何するんだろ?

ちょっと行ってみよーっと。

 

 

 

 

【外エリア 夏部屋】

 

…ん?

なんかいい匂いがするなぁ。

これって、もしや…

「おう、来たか狛研ちゃん!」

「陽一クン!今日のご飯って、もしかして…」

「ああ、今日の晩メシはバーベキューだぜ!ちゃんと腹空かしてきたか!?」

「わーい!!」

「あの、栄さん。食材を持ってきました。」

「ああ、ありがと癒川ちゃん。」

「陽一、アナタ邪魔デス。ワタシ受け取りマス。」

「ひでえや朱ちゃん!」

陽一クンと雪梅ちゃんが焼く係、治奈ちゃんが食材を用意する係か。

「ねえ、ボクも手伝う事ある?」

「ああ、じゃあ癒川ちゃんと一緒に食材の準備してくれ。」

「りょーかいっ!!」

そんなこんなでみんな集まってきた。

 

「うおっ!!美味そうだな!!」

「ひゃー!美味しそうなのだー!!」

「うんうん、香りでも楽しめるねぇ。」

「おや、これはまた美味しそうな…」

「……………。」

「…服装失敗したな。後で匂いがつくぞこれ。」

「わー、おいしそー。栄クン、フルチン野郎のクセに随分と粋な計らいじょのいこ。」

「一言余計だバカ!!お前ら、焼けたヤツからどんどん取ってけ!おかわりはまだいっぱいあるから残すんじゃねェぞ!!」

「やったー☆」

ズバババババッ

「あっ!!テメェ、俺が狙ってた肉を!!卑怯だぞ天理!!」

「へっへーん。早い者勝ちですよーだ。」

「貴様、行儀が悪いぞ!ねぶった箸でマーキングするとは、卑劣な下衆め!」

「やだなぁ、天才的な作戦って言ってほしいっすわ。」

「これのどこが天才なんだ。ふざけるなよ愚民が。」

「あの、私の分食べていいですから喧嘩しないでください。」

「わ、悪い治奈。」

「フン、赤髪。貴様は愚民の中でも最も気が利くな。感心したぞ。」

「えー、じゃあ遠慮なく。」

「やめろお前!おかわりあるから自分の食え!!」

「へーい。」

「癒川さん、狛研さん。君達の分取っておいたから食べてきなよ。僕が代わるから。」

「わーい!!」

「あ、ありがとうございます…」

「あの…舞田殿。」

「雪梅!お前の分ここに取り分けといたから、キリが良くなったら食えよ!」

「ありがとうゴザイマス成威斗サン!」

「…。」

「……………侍。」

「おや、どうしましたか神座殿。」

「……………私、侍と……一緒に、食べたい………」

「そうですか。ありがとうございます神座殿。では、向こうで一緒に召し上がりましょうか。」

うーん、美味しそう!!

いっただっきまーす!!

 

 

 

 

うーん、お腹いっぱーい!

つい調子乗ってご飯一斗くらい食べちゃった。

「貴様、食い過ぎだろ。その身体は一体どうなってるんだ。」

「100合は軽く食べてましたよね…」

「まるでブラックホールなのだ。」

「えっへへ〜。」

 

『やあ!!オマエラ、今日は楽しかった!?』

 

「も、モノクマ!!?」

「…貴様、空気を読むという事を知らんのか。」

『何言ってんのラッセクン。空気は読むものじゃなくて吸うものでしょ?』

『フッフッフ。アナタ達が楽しく学園生活を送っているようで、ワタクシ共は嬉しい限りですよ。』

「嘘つけ!!」

「入田君、ツッコむだけ無駄だよ。」

「テメェら…よくも彩蝶と翠を…!!」

『何わけわかんない事言ってんの?全部、勝手に勘違いして恩人をブチ殺した日暮サンの自業自得じゃない!』

「なぜ、殺人犯でもない翠さんまで殺したんですか!?」

『ああ、日暮サンのオマケの鳥の事?だってアイツ、犯人を知ってたクセに犯人の日暮サンの味方をして、挙句の果てにボク達の所有物の鍵を飲み込んだんだよ!?鳥類の分際で学園の鍵を飲み込んだ上に神聖な学級裁判をかき乱すなんて、調子に乗りすぎ!目障りなのでお望み通りご主人様と一緒におしおきしちゃいました!』

『おっと、ワタクシ達に怒りを向けるのはナシですよ?ルールを破ったあの方々が悪いのです。』

「君達のやってる事はルール以前に、道徳的に踏み外してるだろ。」

『まあまあ、そう冷たい事言わずに!今日は、せっかくオマエラのためにスペシャルな第3の動機を持ってきてやったんだからさ!』

『今回皆様にお配りする動機…それは。』

 

 

 

『『秘密』でございます。』

「秘密…?」

『人は誰しも、絶対に人に知られたくない秘密というものを一つや二つ抱えているものでございます。今回は、皆様の秘密を手帳にお配りします。』

「はぁ?ンなモン、誰も誰かに教えなきゃいいだけだろうが。な?」

「オマエラ、もし秘密をバラそうなどと考えようものなら、脳味噌に直接有線LANケーブル繋ぐぞ!!」

『おや、皆様何か勘違いをされていませんか?』

「勘違い?」

『あのさぁ。誰も、本人の秘密を配るなんて一言も言ってないんだけど。』

「…まさか。」

『そうです!今回はオマエラに、この中の誰か1人の秘密をランダムでオマエラに配ります!もし秘密をバラされたくないなら…やる事は一つだよね?』

「なっ…汚ねェぞテメェら!!」

「…栄君。僕達は、今までもそうやって彼らの汚い手に踊らされてきたんだろ。今更何を言っても無駄だよ。」

「…チッ。」

『安心しなよ。ちゃんとプライバシーに配慮して、午前0時に秘密を送ってあげるからさ!』

『それなら、秘密を知った事を誰にも知られる事は無いでしょう?…もっとも、本人に隠す気があればの話ですが。』

『じゃあ、動機の説明も終わったしボク達はこれにてオサラバするよ!それじゃ、また明日ー!』

『フハハハハハハ!では皆様、引き続き悪夢をお楽しみくださいませ。』

クマさんとベルさんは、高らかに笑いながら去っていった。

 

「そんな、秘密をバラすって…そんな事されたら私…!」

「大丈夫だよ、癒川さん。大丈夫だから…」

星也クンは、泣きじゃくる治奈ちゃんを慰めた。

「…ねえみんな。わかってると思うけど、本人に秘密の事について聞きにいったりなんてしちゃダメだよ?」

「はぁ!?なんでだよ!」

「君もわかってるでしょ?もしその本人が、聞いてきた人に殺意を抱いたらどうするんだい?」

「みんなに限ってそんな事、あり得ねえだろ!!」

「…みんなに限ってそんな事はあり得ない。そう思い込んで、結局僕達は景見君や羽澄さんを救えなかったんだろ。いいかい栄君。人にはね。絶対に人に知られたくない秘密があるんだよ。たとえ、口封じのために誰かを殺す事になったとしてもね。」

「そんな事…」

「…僕は、仕事柄そういう人を過去にたくさん見てきたんだ。僕は、みんなを同じ目に遭わせたくない。だから頼む。誰にも秘密を教えないって約束してくれ…」

「できねえよそんな約束。オレはやっぱり、本人に言うべきだと思う。どうせ隠してたっていつかはバレちまうんだしよ。…それに、自分だけソイツの秘密を知っておいて知らないフリをしてるなんて、お互いのためにならねえだろ。こういうのって、みんなで弱さを乗り越えて立ち向かっていくモンなんじゃねえの?オレは、誰のどんな秘密が来ようと、本人に伝えに行くぞ。」

「フン、俺はメガネに賛成だ。わざわざ敵を増やすような真似をしてどうする。」

「僕ちゃんは言うぞ!だって、人の秘密を抱えたままなんて気持ち悪いからな!」

「俺も言うかなー。だって、逆に伝えといた方が万が一殺されそうになった時のための対策ができんじゃん。不意打ちで殺されるなんて俺はやだね。」

「本人が知られたくない秘密なら、言わない方がいいのでは…」

「オイラもそう思う。やっぱり、黙っておくのがお互いのためだね〜♪」

「私も穴雲殿に賛成です。やはり、人の弱みにそう易々と首を突っ込んでいいものではありませんよ。」

「ワタシ、陽一の意見、賛成デス。弱み隠シテル、お互いのタメ、ならないデス。」

「俺も陽一の意見に賛成だ!!ダチ同士、お互いの弱みを打ち明けあって助け合うべきだろ!!」

「あっそうですか!」

剣クンは、ほっぺを膨らませた。

「おい、不動院。お前何拗ねてんだよ。」

「拗ねてませんから!!」

「キレんなって。」

 

「狛研さんはどう思うの?」

「うーん…ボクは本人に伝えた方がいいと思う。だって、その弱みがもし嘘…それか歪曲された事実だったらどうするの?本人に伝えなかったら、誤解を解くチャンスがなくなっちゃうよ。」

「…そう。」

 

結局、言う派が才刃クン、ボク、天理クン、陽一クン、雪梅ちゃん、成威斗クン。

言わない派が星也クン、ゐをりちゃん、柳人クン、剣クン、治奈ちゃん、ラッセクンだった。

 

「…意見が真っ二つに割れちゃったね。」

「そうだね。みんな、自分の意見は変わらないだろうし…多数決をしても意味ないだろうね。みんな、とりあえず今日は一回休んで頭を冷やそうか。秘密の事をどうするかは、それぞれ明日までにちゃんと考えてきてね。」

「うん…」

 

 

 

 

【独房】

 

ボクは、シャワーを浴びたあとベッドに飛び込んだ。

…秘密、か。

誰の秘密を見る事になるのかはわかんないけど…とにかく、誰の秘密を見たとしてもちゃんと伝えなきゃ。

ボクは一体、誰の秘密を見る事になるんだろう?

ボクは目を瞑ったまま考えた。

 

 

 

 

ー午前0時ー

 

ヴーーーーーーッ

 

手帳のバイブで、ボクは目を覚ました。

手帳のアプリには、新しいファイルが入っていた。

動機③…これか。

ボクは、動機を開いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…え。

 

 

 

 

【???の独房】

 

…まさか、今回の動機が秘密だとはな。

随分と悪趣味なこった。

…多分、あの事も誰かに知られちゃうんだろうな。

いっそ、口封じするか…

 

ヴーーーーーーッ

 

…おっと、早速誰かの秘密が来たようだ。

誰の秘密を見る事になるんだ?

 

 

 

 

 

【超高校級の幸運】狛研叶サンの秘密!

 

 

 

 

 

…え。

 

 

 

 

 

…嘘だろ?

 

そんなバカな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

狛研叶は16人の中で唯一のイレギュラーであり、このコロシアイを引き起こした原因でもある。

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