本人からメッセージをいただいております。
「おう!!今日は俺の誕生日なんだぜ!!実は、この日ってバイクの日って呼ばれてるらしいんだけどよ、なんでそう言われてるかって知ってっか?8月19日がバイク(819)って読めるっつー事から、えっと…なんだっけ。あ、そうそう。セーフソームチョー?の、交通安全対策本部が交通事故を無くすために決めたんだと!俺ァ中坊ン時からずっとバイク乗ってっから、その日が誕生日っつーのはテンション上がるぜ!っつーワケで、お前ら交通事故には気をつけろよ!」
VOTE
【超高校級の国王】ラッセ・エドヴァルド・シルヴェンノイネン 7票
【超高校級の資産家】財原天理 1票
【超高校級のアナウンサー】穴雲星也 0票
【超高校級の工学者】入田才刃 0票
【超高校級の不運】景見凶夜 0票
【超高校級の???】神座ゐをり 0票
【超高校級の幸運】狛研叶 0票
【超高校級の栄養士】栄陽一 0票
【超高校級の詩人】詩名柳人 0票
【超高校級のマドンナ】白鳥隥恵 0票
【セキセイインコ】翠 0票
【超高校級の曲芸師】朱雪梅 0票
【超高校級のダンサー】羽澄踊子 0票
【超高校級の生物学者】日暮彩蝶/【超高校級の人狼】暁裴駑 0票
【超高校級の侍】不動院剣 0票
【超高校級の喧嘩番長】舞田成威斗 0票
【超高校級の看護師】癒川治奈 0票
『うぷぷぷ!!お見事大正解ーーー!!!【超高校級の工学者】入田才刃クンをブチ殺したのは、ななななんと!祖国を守る名君の皮を被った汚い欲まみれの俗物、【超高校級の国王】ラッセ・エドヴァルド・シルヴェンノイネンクンでしたー!!!』
『今回は、クロのラッセ様を除いて全員満場一致でラッセ様に投票していました!お見事ですよ、皆様!』
「………そんな、国王……どうして…」
「…………な、…………が」
ラッセクンは、ブツブツと小さな声で何かを言っていた。
「…ラッセクン?」
「ふざけんなよゴミ共がぁあああああああああああああ!!!」
ラッセクンは、今までに聞いた事がないくらい大きな声で怒鳴り散らした。
顔には青筋が浮かび上がって、目は血走って、完全に正気じゃなかった。
「ヒッ…!」
治奈ちゃんとゐをりちゃんは、小さく身体を震わせながら怯えたような目でラッセクンを見た。
「おい、盲目…料理バカ…和服…貴様ら、俺の帝国の愚民のくせに、なぜ俺に投票した?俺を犠牲にして、自分達だけ助かろうとしたのか…?なぁオイ…誰が貴様らのような無能共を導いてやったと思ってる…この恩知らずのクズ共が!!!ブッ殺してやる!!!」
ラッセクンは、手鏡を叩き割ると、破片を手に持ってゐをりちゃんに向けた。
「ッ…………いやっ、やめて………!…国王、お願い…………目、を…覚まし、て……………」
「やめろラッセクン!!ゐをりちゃんを殺して一体何になるっていうんだ!!」
「黙れ!!!おい和服!!貴様、さっきはよくも裏切ってくれたな!!こんな事になるなら、確実に貴様を殺しておくんだった!!貴様のようなゴミはもう要らん!!!俺がここで殺されるっていうのなら、貴様が代わりに死ね!!この愚図がぁあああああああああああああ!!!」
ラッセクンは、ゐをりちゃん目掛けて全速力で突進した。
「要らないのはオマエだよ、バーカ。」
タァン
あり得ない光景が目に飛び込んできた。
耳を劈くような乾いた音が鳴り響いたかと思うと、目の前に血を流して蹲っている影が見えた。
その影は、ゐをりちゃん…
…ではなく、ラッセクンだった。
「ーーーーーーーーーあっ、」
「あ゛ぁああああああああああ!!!い゛た゛い゛、俺の、俺の指がぁああああああああ!!!」
ラッセクンは、右手の指が吹っ飛び、激痛で悶えていた。
その向こうに、笑顔で拳銃を構える天理クンがいた。
「ミッションコンプリィート。大丈夫、神座サン?怪我ない?」
「…資産家………!」
「ぐっ、ぐぅううううう…き、きさま…何のつもりだ…!」
「うるさいよ。黙りな殺人鬼が。勝ち目が無くなったからって、俺の楽しみをブチ壊すようなマネしてんじゃねえよ。ホント、キミにはほとほと愛想が尽きたよ。」
「き…きさまぁああ…!」
「おっと、動くな!これ以上つまんねー事したらケツの穴増やすから。」
「ぐっ…!!」
『ちょっとちょっと!財原クン何やってんの!?これからおしおきするってのに、ボク達の立場は!?』
「許してよクマちゃん。今のはどう見ても正当防衛でしょ。」
『確かに…今のラッセ様の、秩序を乱すような行動は好ましくないですね。ですが、次無許可で裁判中に発砲したらおしおきですよ?』
「ひえー、こわっ。」
「…そんな事より教えて。」
『へ?』
「…ラッセクンが才刃クンを殺したのには、理由があるんでしょ。なんでラッセクンはそこまでしてお金が欲しかったの?」
『うぷぷ、そうでした。じゃあ教えちゃおっと。なんでラッセクンがお金を欲しがったのかをね!』
「おい、モノクマ…きさま…何を…!」
『話は最後まで聞こうねって学校で習わなかった?ちょっとは大人しく聞いたらどうかな?これはキミの国の問題でもあるんだからさぁ!』
…え?
『実は、ラッセクンはね。動機の映像を見せた時から、キミ達のうちの誰かを殺してここを出る事を考えてたんだよ。』
「んなっ…!」
『彼に見せた映像…それは、無残に朽ち果てた彼の祖国の映像です。それを見た瞬間、彼は祖国を救うため、クラスメイトを殺す事を考えたのです。』
「そんな…」
『だけど、その一歩がなかなか踏み出せなかったんだよね。そんな事をしてもし失敗しちゃったら、死ぬのは自分だからね。だけど、ラッセクンは第4の動機でついに殺人を犯す決心をしたってわけ。』
「でも、なんでその動機が金なんだよ?ラッセは王様だろ?金になんて困ってねェはずだろ。」
「そうだよぉ〜、国王様の国を救いたいという思いとお金がどう関係あるんだい?」
『フッフッフ。アナタ達、本当に察しが悪いですねェ。』
「…え?」
『財原クンやラッセクン以外のみんなにとっては、数百兆円なんて金額、莫大すぎて想像もつかないだろうけど、それだけあったら一国の情勢を大きく変えられるって知ってた?』
「なっ…んだと…!?」
『フッフッフ。一国の国王であるラッセ様は、その事をよーくわかっていました。入田様と神座様を殺して得られる400兆円があれば、以前のようにとはいかなくとも、国を復興させる事ができたのですよ。だからこそラッセ様は入田様を殺したんですよ。…まあ、神座様の方は、狛研様のせいで失敗してしまったようですがねェ。』
「そんな…じゃあ、国王様は国を救うために入田さんを…!?」
「そんな事のためにオレ達全員を犠牲にしようとしたのかよ!?」
「…そんな事、だと?」
「うるせェええええええええええええ!!!」
ラッセクンは、怒鳴り声を上げて陽一クンを黙らせた。
「俺は何も間違ってない!!俺は、俺の国を取り戻すためならなんだってするし、それ以外の奴らがどうなろうと知ったこっちゃねぇんだよ!!貴様らが大人しく死ねば、俺は国を取り戻し、何千万もの民の命が救えるところだったんだぞ!!自分の国を救うおうとして何が悪い!!」
「つまりキミは、自分の国の国民とボク達の命を天秤にかけた結果、自分の国民達を選んだって事?」
「…そうだよ。」
ラッセクンは、静かにボクを睨んだ。
髪は崩れて、目は血走って、まるで別人のようだった。
「そんな…じゃあもしかして、オイラ達は国王様に投票しちゃいけなかったんじゃ…」
「だからって、私達全員を殺すなんて間違ってます…!そんな事をして国を取り戻したって誰も幸せになんてなれない…あなたの国の人達だって、きっとそんな事望んでいません!!皆さんでちゃんと話し合っていればこんな事には…」
「そうだよ!なんで相談してくれなかったんだよ!オレ達、クラスメイトだろ!」
「黙れ凡愚がぁああ!!何がクラスメイトだ!!貴様らなんぞと一緒にするな!!政治も経済も戦争も、何も知らない愚民が偉そうな口叩くんじゃねェ!!俺は、今まで自分の国のために多くを犠牲にしてきた…国を守るためなら何万人でも殺してきた!!それに比べれば貴様らたった7人の犠牲なんて、ゴミも同然だろうが!!貴様らゴミの命と俺の国民の命、どちらを優先すべきかなんて考えるまでもないだろうが!!」
「なんだと!?ラッセ、テメェ…」
「貴様ら凡人に何がわかる!!愛する祖国を…国民達を、家族を奪われ、王族としてのプライドをズタズタにされる…その苦しみが、貴様らに分かってたまるものか!!!」
「わかるわけないじゃん。バッカみたい。」
「…あ?」
天理クンは、ケタケタと笑いながら言った。
「命に重いも軽いもあるかよ。結局はみんな、自分の命が一番大事なのさ。それって、キミが国を大切に思う気持ちと何が違うの?」
「何が言いたい、貴様…!」
「負けたからってガタガタ言い訳こいてんじゃねェよゴミ野郎。みんな、ちゃんと自分の頭で考えて投票したんだ。自分なりに考えた結果、ラッセクンを見捨てる決断をしたってだけの話。それをオマエが後からケチつける権利なんかないの。わかった?」
「黙れ!!違う、違う違う違う!!!民を想う俺こそが最も尊い存在だ!!その俺がこんなゴミ共に見捨てられていいわけがない!!俺は、シルヴェンノイネン王国の、高貴で正統で純然たる国王だ!!!」
「はっはは、あーあ。失望したよラッセクン。」
「キミは王の器じゃない。」
天理クンは、静かにラッセクンを見下した。
「あ…ああああああ…」
天理クンに見放されたラッセクンは、その場で泣き崩れた。
『あのー、お取り込み中悪いんだけど、もうおしおきしちゃっていいかな?』
「あっ…!」
クマさんとベルさんは、退屈そうにしていた。
「うん、いいよ。もうコイツは要らない。始めちゃって、クマちゃん。」
「あ…ああああ…」
ラッセクンは、怯えるような目でモノクマを見た。
「なあ、頼む…殺さないでくれ…!俺を失えば、祖国の国民達が行き場を失うんだぞ…!?そんなの、あまりにも残酷だとは思わないのか…!!」
『うるさいよ。学園の秩序を乱した時点で、王様だろうと神様だろうと仏様だろうと関係ないの。罪人には死を!例外も特例もエクセプションもありません!』
「ああああああああああ…!」
ラッセクンは、泣きながら蹲った。
でも、次の瞬間、何かを決意したかのように立ち上がった。
「うぁあ゛ああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
ラッセクンは、裁判場から逃げ出そうと全力疾走した。
途中、身に付けていた王族の証である王冠やマントを脱ぎ捨てて床に乱暴に放り投げた。
靴や手袋が脱げても、転んで顔面を強打して鼻や口から血を流しても、ただ逃げ続けた。
『うぷぷぷ、うっわ!逃げたよ、みっともないなぁ!』
『全くです。愚かですねぇ、逃すわけないでしょうに!』
「いやだ、俺は、死にたくない!!俺がこんなところで死ぬわけがないんだ!!生きる!!何がなんでも逃げ切って、生き延びてやる!!」
『それでは!【超高校級の国王】ラッセ・エドヴァルド・シルヴェンノイネンクンのために!スペシャルなおしおきを用意しました!』
「俺はまだ死ねない…国のために、名誉のために、俺は生き延びなきゃいけないんだ!!」
『ではでは…おしおきターイム!!』
「死んでたまるかぁあああああぁあああああああああぁあああああああああああ!!!」
クマさんはハンマーを取り出すと、せり上がってきた赤いボタンをピコっと押した。
ボタンの画面に、ドット絵のラッセクンがクマさんとベルさんに追いかけられる様子が表示された。
GAME OVER
シルヴェンノイネンくんがクロにきまりました。
オシオキをかいしします。
ラッセが裁判場の前のドアを開けると、そこは王宮のような空間だった。
少し暗めの豪華な照明が取り付けられ、床にはレッドカーペットが敷かれている。
通路は、手前の華やかな見た目とは対照的に、奥が暗闇でどこに続いているのかわからない。
ラッセは、モノクマ達から逃げ続けた。
そこでモニターに文字が現れる。
Oi maamme!
【超高校級の国王】ラッセ・エドヴァルド・
シルヴェンノイネン 処刑執行
モノクマは、拷問官の格好に早着替えすると、荊の鞭でラッセを思い切り叩いた。
鞭に足をとられたラッセは、その場でつまづく。
するとレッドカーペットから無数の刺が飛び出し、ラッセの身体に刺さる。
ラッセは血塗れになるが、それでもラッセは立ち上がって走り続けた。
次にモノベルは、処刑人の格好に早着替えし、ライフルでラッセの膝を撃った。
ラッセはまた転ぶが、すぐに立ち上がって逃げた。
すると、今度は巨大なトラバサミがラッセの左足を挟む。
トラバサミの歯は血で真っ赤に染まり、足の骨が砕ける音が廊下に響く。
引っ張ろうとしても足は抜けず、少しずつモノクマ達に距離を詰められる。
ラッセは、青ざめた顔をしながらモノクマ達の方を見る。
すると、ティアラと高級なドレスに身を包んだ、ラッセに顔立ちのよく似た少女が現れる。
少女は、剣をラッセの方に差し出し、ドレスの裾を持って会釈をすると、そのまま暗闇の方へと走っていった。
ラッセは剣を手に取ると、覚悟を決めて剣を振りかぶった。
そして剣を振り下ろし、自分の左足を切断した。
ラッセは激痛に顔を歪めたが、すぐに剣を床に刺すと、剣を杖代わりに前へ進んだ。
体感的には数時間ほどモノクマ達から逃げ続けたラッセは、ついに限界を迎える。
ラッセがふと前を見ると、さっきの少女が前に立っており、前を指差した。
その先には、光が見えた。
ラッセは、血を流し骨を軋ませながら、光を追い求めて前へ前へと進んだ。
そしてついに、ラッセの視界が光に包まれた。
次の瞬間目に映ったのは、炎の海だった。
その中にはラッセの愛した祖国の土地、そして灼けて悶え苦しむ国民達の姿があった。
今まで走り続けていた廊下はそこで崩れ、崖のようになっていた。
光の正体は、国を灼く炎の光だった。
炎の中で苦しむ民達は、助けを求めるかのようにラッセのいる崖を登り、手を伸ばしてきた。
故郷の悲劇を目の当たりにしたラッセは、後退りし、元来た道を戻ろうとする。
ラッセが後ろを振り向いた瞬間、何者かがラッセの右足を掴んだ。
ラッセの足を掴んだのは、さっきの少女だった。
しかし今の少女は、さっきまでの美しい姿ではなく、全身が灼け爛れた醜い姿だった。
バランスを崩したラッセは、そのまま崖の下へと引きずり込まれる。
しかし、間一髪のところで崩れかけの崖を掴んだ。
ラッセは、身体を引き上げようともがいた。
ふと上を見上げると、そこにはモノクマがいた。
ラッセは、乞うような目でモノクマを見る。
するとモノクマは、無言でラッセに歩み寄る。
そして、巨大な鉈を取り出し、崖を掴んでいたラッセの指に振り下ろした。
ラッセはそのまま下へ下へと落ちてゆき、炎の海に沈んで丸焦げになった。
最期の表情は、絶望で染まっていた。
『イヤッホォオオーイ!!エクストリィイイイイム!!うぷぷぷ、全く…何が才監帝国だ!調子に乗らないでよね!目障りな独裁者には退場していただきましたー!』
『フッフッフ。いやあ、今晩はご飯が進みますよ。』
ラッセクンが死んだ。
あの子も、本当はそんなに悪い子じゃなかったのに。
どんな形であれ、あの子なりに生き残りたいっていう思いがあったはずなのに。
それを、アイツらはいとも簡単に踏みにじった。
「うっ…ううっ…嘘でしょ…国王様が…もう嫌…!」
「…国王陛下。僕達は、あなたの死を決して忘れません。」
「チクショウ…ラッセ…!」
「…国王様、ずっと信じてたのに…どうして…」
「……………なんで、みんな………私、から…離れて、いくの………」
みんな、反応はそれぞれだった。
泣き出す者、悔しがる者、失望する者…
でもその中で一人、笑い出す者がいた。
「ははっ…アハハハハハハハハハ!!!ウケる!!こんな事ってあるかよ!」
「なっ…なにがおかしいんですか!!国王様が亡くなったんですよ!?」
「いや、癒川サン。そこは喜ぶとこでしょ。キミの髪をそんな風にしたの、誰だっけ?」
「でも…だからって、国王様の死を笑うなんて…許せません!」
「あっそう。それは勝手にすれば。」
ボクは、天理クンに詰め寄って、思ってる事を全部ぶつけた。
「…天理クン。キミの事は尊敬してるし、大事な友達だと思ってる。…ただ、キミのそういう態度だけは正直イラッとくるんだけど。」
「…おーこわ。狛研サンは、怒らせたら穴雲クンより怖いかもね。…さてと、クマちゃん。もう帰りたいからメダルちょうだいよ。」
『だから急かすなって!はい、メダルはあげたからさっさと帰ってちょうだいね!』
『おっと、学園長。ワタクシ達から、言っておかねばならない事があるはずです。』
『あ、そうだったそうだった。ボクから、今更だけどちょっとした報告があります!』
「報告?」
『ええ、裏切り者に関する事です。皆様の中にも薄々気付いていらっしゃる方はいたでしょうけど…』
『ズバリ、皆様の中にワタクシ達の内通者がいます。』
「はァ!?な、内通者!?聞いてねェぞ!」
「オマエが勘悪すぎるだけでしょ。逆に、この状況で内通者がいない方がおかしいだろ。」
「んだと財原!!」
『うぷぷ、栄クンってばエラい慌て様だね。デスゲームモノの内通者の存在はお約束でしょ?』
「だよねー。」
「ってか、内通者って誰だよ!?いつから内通者だったんだ!?」
『それ言っちゃ面白くないでしょ。言っておくけど、その人は最初っからずっと内通者だったよ!』
「具体的に何をしていたのかな?」
『そうだね、たとえばキミ達の首に付いている手帳を付けるのを手伝って貰ったりだとか、あとは監視カメラの設置かな。それから動機映像や囚人のみんなの近況報告、それからコロシアイの催促…あれっ、今思えばけっこう色々やってもらってるね。』
「じゃあ、まさか今までのみんなは…」
『そうだよ。内通者に唆されて殺しちゃったんだよね。ちなみに、ラッセクンに懸賞金の法則を教えたのもその内通者だよ。』
「…何人いるの?内通者とやらは。」
『うーん、特別に教えようかな。1人だけだよ。』
『これ以上は何を聞かれても答えませんよ?それでは、ごきげんよう皆様。』
『まったねー!』
二匹は、意気揚々と去っていった。
「えっと…どうしますか、皆さん…」
治奈ちゃんが自信なさげに話しかけたその時…
ドンッ
陽一クンが証言台に握り拳を叩きつけた。
「誰だ!!出てこいよコラァ!!」
「…栄君?」
陽一クンの表情は、怒りで満ちていた。
「誰が内通者かって聞いてんだよ!!今まで散々オレ達をコケにしやがって…名乗り出ろやゴラァ!!ブン殴ってやる!!」
「ちょっとー、やめなさいよ栄クン!そんな事して、一体何になるっていうのかねー?」
「うるせェ財原!!テメェは黙ってろサイコパスが!!」
「キャー怖い(棒)」
「財原、オレはな。テメェが一番怪しいと思ってんだよ。…お前、やっぱり内通者だろ?」
「はぁ?何言ってんのかわかんないな。」
「とぼけんじゃねェ!!散々みんなの命を弄びやがって…殺してやる!!」
「ちょっ…やめなよ陽一クン!そんな事をしても、みんなが証言者になるだけだよ!」
「止めんな狛研ちゃん!コイツがいままで何やってきたのか、覚えてねェのか!?」
「確かに、天理クンのやり方にはいささか不満があるけど…でも、殺すのはさすがにやりすぎだよ!天理クンが内通者じゃなかったらどうする気!?キミが仲間を殺した殺人犯として処刑されるだけでしょ!?そんなの、犬死にじゃない!!」
「…狛研君、君さぁ。偉そうな事言ってるけど、君にかかってる疑いはまだ晴れてないからね?」
「え、何が?」
「君が黒幕なんじゃないかって事。…黒幕とまではいかなくても、もしかして内通者だったりするんじゃないの?」
「違うって言ってんじゃん!ボクが内通するように見える!?」
「そんな事言い出したら全員怪しいじゃないか。やっぱり、君が内通者…」
「はーい、ストップ。」
天理クンは、のっそりと手を挙げてあくびをした。
「もうやめない?この話。ハッキリ言って、生産性0じゃん。余計な会話に使った時間と酸素を返して?」
「テメェ…どの口がほざいてやがる!!」
「俺、もう喉渇いて死にそうだから帰るね。」
「………逃げるの?」
「逃げる?なーにを言ってんのかわかんないなー。神座サン、あんまり小生意気な事言ってると、キミの秘密バラしちゃうよ?」
「ッ!!!」
ゐをりちゃんは、ありえないスピードで天理クンに詰め寄ると、首を掴んだ。
「ぐえっ!?」
「………言うな。」
「くっ…やっぱ、
「劣化版…!?何の話!?」
「…言うな!」
「おお、怖い怖い。こんなひどい事する子には、ひどい事し返しちゃおっかな?」
「なあ、【超高校級の絶望】神座威織サンよォ!!」
「ッーーーーー!!!」
秘密をバラされたゐをりちゃんは、その場で膝をついた。
「あー苦しかった。神座サンってば、本気で俺の事殺そうとしてたでしょ?」
「おい、財原!神座ちゃんが【超高校級の絶望】ってどういう事だよ!?絶望は、何年も前に根絶されたんじゃねェのか!?」
「機会があれば話すよ。」
「今話せ!!」
「やだ。喉渇きすぎて死にそうだもん。じゃあ俺は部屋に戻ってス●ライト飲むから。」
天理クンは、エレベーターに乗り込んでそそくさと帰っていった。
「……………。」
「ゐをりちゃん、大丈夫?」
「…幸運。」
「立てる?ボク達も、部屋に戻らないと。」
「…うん。」
ボクは、ゐをりちゃんに肩を貸してエレベーターに乗り込んだ。
…ボク達の中に内通者とゲームの乗っ取り犯がいて、ゐをりちゃんが【超高校級の絶望】…?
それに、天理クンがボクに耳打ちしてきた事も気になる…
『尻尾を掴んだ。…死にたくなかったら平然を装え。わかったな。』
あー、ダメだ。
頭が追いつかない。
ボク達は、これからどうすればいいんだ…?
「…さん。」
「狛研さん!!」
「あっ!?」
星也クンが声をかけてきた。
「やっと気づいた。…考え事でもしてたの?」
「あ…うん、まあ…」
「あのさ、ちょっと色んな事があって混乱してるだろうから、無理はしないでね。僕に出来る事があったら協力するからさ。」
「…ありがとう。星也クンは優しいね。」
「そんな事ないよ。…僕は、仲間を見殺しにしてしまった罪滅ぼしがしたいだけだ。こんな事で許されるとは思ってないけどね。」
「星也クンは悪くないじゃん。」
「いや…国王陛下の言う通り、僕はみんなのリーダーを気取ってたくせに、今まで何もしてなかった。僕が不甲斐ないばっかりに、9人もクラスメイトを見殺しにしてしまった。許される事じゃないよ。」
「星也クンだけの責任じゃないよ。こうなったのは、みんなの責任だ。だから、あんまり一人で抱え込まないでね。」
「…うん。ありがとう。」
「…。」
治奈ちゃんが気まずそうにしている。
「あっ…ごめん。」
「あの、治奈。違うんだ。これは…」
「いえ、いいんですよ。私、星也さんの事はちゃんとわかってますから。それに、狛研さんは私の大切なお友達です。疑ったりなんてしませんよ。」
「…良かった。」
星也クンって、治奈ちゃんにだけは頭が上がらないんだね。
「…ぷっ。」
「…狛研さん?どうしたの?」
「ははは、ありがとう二人とも。おかげでちょっと元気が出たよ。」
「そっか、それは良かった。僕に出来る事があったらなんでも相談してね。」
「…うん!」
才刃クンとラッセクンを失って、希望を失いかけてた。
でも、二人のおかげでまた希望を取り戻した。
ボクには、まだ大切な友達がいる。
だから、どんな苦難が待ち受けていても絶対に諦めない。
ボクは、絶望になんて堕ちたりしない!
第4章 絶望よ亡者達のために ー完ー
ー才監学園生存者名簿ー
【超高校級のアナウンサー】穴雲星也
【超高校級の工学者】入田才刃
【超高校級の不運】景見凶夜
【超高校級の絶望?】神座ゐをり
【超高校級の幸運】狛研叶
【超高校級の資産家】財原天理
【超高校級の栄養士】栄陽一
【超高校級の詩人】詩名柳人
【超高校級のマドンナ】白鳥隥恵
【セキセイインコ】翠
【超高校級の曲芸師】朱雪梅
【超高校級のダンサー】羽澄踊子
【超高校級の生物学者】日暮彩蝶/【超高校級の人狼】暁裴駑
【超高校級の侍】不動院剣
【超高校級の喧嘩番長】舞田成威斗
【超高校級の看護師】癒川治奈
【超高校級の国王】ラッセ・エドヴァルド・シルヴェンノイネン
ー以上7名ー
《アイテムを入手した!》
Chapter.4クリアの証
『ヘアバンド』
入田の宝物。誕生日に弟に貰ったもの。入田の家族や仲間との思い出が詰まっている。
『ペンダント』
ラッセの宝物。即位した時妹に貰ったもの。最期は王族の証明である王冠まで手放したラッセだったが、このペンダントだけは大切に保管していた。
【???の独房】
…これで良かったんだ。
何も間違った事はしていない。
アイツの言う事さえ聞いていれば、ずっと叶えたかった望みが叶う。
『あの人』も、きっとそれを望んでる。
もう少しだ。
もう少しで会えるから…
だからどうか、それまで待っていて。
◆
【???の独房】
はっはっはっは、いやぁ。ファンタスティッーーーーック。
もう最っ高。
こんなエキサイティングなゲーム、乗っ取らない手はないだろ。
一回デスゲームの運営とかやってみたかったんだよね。
もっと刺激的でスリリングなゲームにしちゃおーっと。
そうすれば、みんなもっと絶望してくれるよね?
第5章 されど罪人は敗北を知る
To be continued…