ダンガンロンパPRISON   作:M.T.

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帰ってきたら☆9が3つも付いておりました。
今、感動でバイブレーションしております。
コロナに便乗して暇つぶしに書いていた駄作をこんなに高く評価していただけて感謝感激でございます。







第5章 非日常編①(捜査編)

…嘘でしょ。

そんな、なんで治奈ちゃんが…!

嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ…!!

 

「治奈ちゃん…?治奈ちゃん!!起きてよ、ねえ!!治奈ちゃん!!あぁぁああああああああぁああああああ!!!」

 

「狛研さん?一体何が…」

星也クンが、治奈ちゃんの研究室に来てしまった。

「ッ…!!治奈…?おい、嘘だろ…?ねえ、起きてよ治奈…そんな…うわぁあああああああぁああああああああああああああああ!!!」

星也クンは、珍しく動揺していた。

…当たり前だ。

たった数日とはいえ、一緒に過ごしてきた恋人をこんな惨い形で失ってしまったんだから。

星也クンは、治奈ちゃんの亡骸のそばで泣いた。

「治奈、治奈ぁ…!クソッ…なんで…!こんなはずじゃ…こんなはずじゃなかったのに…うっ、うぅうう…」

「あの、叶…遅いから心配で様子を見に来たんだけど…一体どうして…」

ゐをりちゃんも、研究室に来てしまった。

「…………!!?」

 

 

 

ピーンポーンパーンポーン

 

『オマエラ、死体が発見されました!!【超高校級の看護師】の研究室にお集まりください!!』

 

「なあ、死体って…今回は誰が殺されて…!!そんな、嘘だろ…?癒川ちゃん…!?」

「そんな…今回は癒川君が…!?」

「ふーさっぱりー。起きたついでにお風呂入っちゃったよ。…って、それ…癒川サンだよね?」

他の3人も、放送を聞いて集まってきた。

 

「…れが。」

「?」

「…誰が殺した!?」

「ちょっ、穴雲君…?」

「誰が殺したかって聞いてんだよ!!」

「穴雲君、今ここで問いただしても犯人が名乗り出るわけ…」

「うるさい!!…許さない。絶対に殺す!!」

星也クンは、敵意に満ちた表情でボク達を睨んでいた。

…ボク達を、治奈ちゃんを殺した殺人犯だと疑ってるのか。

「クソッ…なんで治奈がこんな目に合わなきゃいけないんだ…!恨まれるような事なんて何もしてなかっただろ…!」

星也クンは、治奈ちゃんの裏の顔を知らないんだもんね。

そりゃあ、大好きな人が殺されたら犯人を恨みたくもなるよ。

…だけど。

 

「星也クン。気持ちはわからなくもないけど、落ち着いて。」

「これが落ち着いていられるか!!治奈が、治奈が…!!」

「…キミはみんなのリーダーでしょ?だったら、キミがしっかりしなきゃダメなんだよ。みんな、キミの事を頼りにしてるんだから。」

「でも、僕は…」

「感情に任せる事なんて、誰だってできる。でもね。こういう時に冷静にみんなを導いてあげられるのはキミしかいないんだよ。裁判が終わったら、いくらでも泣いていいから。だから今は…今だけは、協力してくれるかな。」

「…わかった。ごめん。僕とした事が、完全に怒りで我を失ってた。ありがとう、狛研さん。止めてくれて。」

「キミに言われたからね。キミが暴走しそうになったら、いつでも止めてあげるから。だから、今は裁判を乗り切るよ。」

「…うん。」

 

『ねえ。茶番はもう終わった?待ちくたびれたんだけど。』

『フッフッフ。全くです。アナタ達のお涙ちょうだいの茶番劇に付き合ってられるほど、ワタクシ達は暇ではないのですよ。』

「テメェら…!」

後ろから二匹が現れた。

 

『おやあ?やけに反抗的ですねえ、栄様。』

『ホントだよ!ただならぬコロッケが伝わってくるよ!』

『ですから、殺気ですって学園長。』

『おっと失礼。』

『そんな事よりも、ささ。学園長。皆様にアレを。』

『そうだね。さ、今回もお前らにファイルを配るので、それをヒントにするなり煮るなり焼くなり●●●するなり好きにしてくださーい。』

『フッフッフ。裁判でまた会いましょう。期待していますよ。』

そう言うと二匹は去っていった。

 

「みんな、ファイル貰ったし捜査を…」

「…こんな空気の中で言う事じゃないと思うけど、オイラは正直気が乗らないなぁ。」

「柳人クン?」

「だって、今回吊られるのは一人だけなんだろ?だったら、捜査してもしなくても一緒じゃないか。」

「あ…確かにそうだな。」

「捜査なんてするだけ時間のムダだと思うけどね。」

「…へぇ、そんな事言っていいんだ。詩名クン。」

「どういう意味だい?」

「こんな状況で捜査から抜けるなんて言ったら投票の結果がどうなるかくらい、想像すんのは難しい事じゃないだろ?キミが捜査から抜けるようなら、少なくとも俺はキミに投票するからね。」

「…やれやれ、無実の罪で処刑されるなんてたまったもんじゃないからねぇ。やればいいんだろ?」

「良かった、柳人クン、捜査に参加してくれるんだね。ありがとう。」

「勘違いしないでくれよ。オイラは、生き残れればそれでいいからね〜♪」

さてと、ボクも捜査しないとね。

お父さん、お母さん、みんな。

ボク、頑張るから。

どうか見守ってて。

 

 

 

 

 

ー《捜査開始》ー

 

「どうする?」

まずはモノクマファイルを確認しよう。

 

 

モノクマファイル⑥

 

被害者は【超高校級の看護師】癒川治奈。

死体発見現場は、内エリア6階の【超高校級の看護師】の研究室。

死亡推定時刻は、11時30分頃。

死因は内臓損傷及び呼吸困難。

死体の傷は、胸部の刺し傷と左肩の切り傷の2つ。顔面、胸部、左肩に血が流れた痕がみられる。

また、被害者は死亡前に喀血したものと思われる。

 

コトダマゲット!【モノクマファイル⑥】

 

ファイルの内容は確認したし、探索をしなきゃ…

…こういう時いっつも検視をしてくれた治奈ちゃんはもういないから、自分で捜査をしないとね。

さてと。

…うん。

やっぱりファイルに嘘はないね。

治奈ちゃんは、死ぬ前に血を吐いたっぽいね。

口から垂れた血で顔が汚れてるし。

…刺されたから血を吐いたのかな?

 

コトダマゲット!

 

【喀血】

治奈ちゃんは、死ぬ前に血を吐いている。

 

それにお腹と左肩の2ヶ所に傷がある。

…ひどい、心臓まで貫通してる。

それにしても、やけに綺麗に刺さってるな。

治奈ちゃんだって抵抗したはずなのに、肋骨の間を縫って心臓を刺すなんて事、本当にできるのかな?

でも実際傷は残ってるし…なんでなんだろ?

 

コトダマゲット!

 

【刺し傷】

胸に刺し傷がある。心臓を貫通している。やけに綺麗に刺さっている。

 

…あれ?

この切り傷、やけに浅いなぁ。

抵抗して出来たにしても、普通肩なんて怪我するかなぁ。

それに、刺しにきてるんだからこんな小さな切り傷じゃなくてもっと深い傷ができてもおかしくないはずなのに。

どう見ても、抵抗してできた怪我じゃないんだよなぁ。

 

コトダマゲット!

 

【切り傷】

左肩にあった傷。不自然な程浅い。

 

治奈ちゃんの肩は、血で真っ赤に濡れている。

それに、肩から流れた血で床があり得ないくらい汚れている。

…変だなぁ。浅い傷なのに、肩からこんなに大量に血が出るわけないよね。

血友病でもない限り、この出血量はありえないよ。

 

コトダマゲット!

 

【肩の血】

肩が血塗れになって、肩から大量に流れた血で床が汚れている。どう考えても不自然な出血量だ。

 

おっと、胸にナイフが刺さってるな。

凶器かもしれないから、裁判で証言しなきゃいけなくなるかも。

えっと…刃渡りは20cmくらいかな。

 

コトダマゲット!

 

【ナイフ】

治奈ちゃんの胸に刺さっていた。刃渡りは20cm程度。

 

…ん?

このナイフ、よく見たら血以外に何か付いてるな。

有害かもしれないから、ハンカチで少量拭き取っておこう。

…ん?なんだこれ。ちょっとベタベタしてるな。

でも、色もないし臭いもなくて、少しベタベタしてるってところ以外特徴がないな。

 

コトダマゲット!

 

【ベタベタ】

ナイフに付いていた。無色透明で無臭。

 

「ごめんね、治奈ちゃん。ちょっと探し物するよ。」

ボクは、治奈ちゃんのカーディガンとセーラー服のポケットの中を探った。

「…!これは…」

治奈ちゃんのセーラー服のポケットに、薬のビンが入っていた。

ラベルを見た限りだと、どうやら睡眠薬のようだ。

それに、少しビンの中身が減っている。

…中身を何かのために使ったのかな?

 

コトダマゲット!

 

【麻酔薬】

治奈ちゃんの服に入っていた。少し減っている。

 

さてと、研究室の中を調べてみるか。

…少し荒らされてるだけで、特にこの前と比べてなくなってるものとかはー…

あれ?

何か違和感があるような…

…あ、わかった。輸血パックがひとつ減ってるんだ。

それも、治奈ちゃんの血液型のパックだけ…

 

コトダマゲット!

 

【輸血パック】

研究室には全員分の輸血パックがあったが、治奈ちゃんの分だけなくなっていた。

 

…あと気になるのは、テーブルの上のティーカップとティーポットかな。

もう冷めきって湯気は立ってないけど、まだ少し温かいな。

カップの中にはほんのり赤いお茶が半分くらい入っている。

ティーポットの中は空か…

それから…あっ。

このお茶の缶、確かバタ…なんとかだよね。

すごい色が綺麗なヤツ。

 

あれ?テーブルの下に、割れたティーカップがある。

あああ…中身を床にブチ撒けちゃって、床がお茶で真っ赤だよ。もったいないなぁ。

じゃなくて!!捜査中!!

 

コトダマゲット!

 

【ティーカップ】

テーブルの上にあるカップと、割れているカップが一個ずつある。どっちも中身は入っていたと思われる。

 

コトダマゲット!

 

【バタフライピー】

綺麗な青色のお茶。色が変わる。

 

コトダマゲット!

 

【お茶】

ティーカップにほんのり赤いお茶が入っている。また、床に同じ色のお茶がブチ撒けられている。

 

あーあ、誰がやったのかわかんないけどもったいない事しちゃって…

ん?あれ?このティーカップ、茶しぶが二層になってるな。

って事は、治奈ちゃんは優雅にティータイムを嗜んでたって事?

 

コトダマゲット!

 

【カップの茶しぶ】

茶しぶが二層になっている。

 

さてと、そろそろ別の場所を…

ん?

なんだこれ。

床にピンク色のガラス片が落ちてる…

まるで、ビンが落ちて割れたみたいだ。

ん?ピンクのガラス片?

これ、なーんかどっかで見た事あるんだよなぁー。

 

コトダマゲット!

 

【ピンク色のガラス片】

床に落ちていた。ビンを落としたような割れ方をしている。

 

…あれ?

さっきから気になってたけど、なんだこの音…

ボクは、音の発生源を探した。

「あ、これか。」

部屋の換気扇がONになっていた。

…付けっぱなしにしてたのかな。

でも、何のために…?

 

コトダマゲット!

 

【換気扇】

さっきからずっとONになっている。

 

「…狛研サン。」

「天理クン。どうかした?」

「ちょい、これ見て。」

天理クンは、ベッドを動かした。

その下には、蓋のようなものがあった。

「何コレ?」

「…下へ繋がる扉だよ。開けてみよっか。」

「うん…」

ボク達は、扉の下に降りた。

 

下には、狭い部屋があった。

「…ここは?」

「多分、癒川サンが内通に使ってた部屋だよ。…言うなれば、5.5フロアってところかな?」

「じゃあ治奈ちゃんが内通者って事は確定なんだね…」

「さっきからそう言ってんだろ。…あ、見てよこれ。」

天理クンは、部屋にあった黒電話を指差した。

「これ、内線電話だよ。多分これで黒幕に連絡をしたり、今までのクロを唆したりしてきたんだろうね。」

「ふーん…」

ボクは、部屋にあったパソコンに目を向けた。

 

「…え?」

「どうしたの?」

「これ…」

ボクは、未送信メールを開いた。

 

 

 

ーーー

 

To:超高校級の知能犯

From:内通者

 

方神さん、ゲームの方は順調ですか。

今回学園長に受けた指示をお伝えします。

参加者の中に、私の正体とあなたの正体を見抜いて殺そうとしている人がいるみたいです。

その人を炙り出して、正体がバレる前に殺せと指示を受けました。

ご参考までに下にその人のプロフィールを添付して送ります。

この二人には気をつけてください。

それでは、引き続きゲームの乗っ取りの方をお願いします。

 

 

 

 

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[画像ファイル]

 

[画像ファイル]

 

ーーー

 

 

 

メールには、ボクと天理クンのプロフィールが添付されていた。

「これでハッキリしたね。やっぱり、俺達がアイツの正体に気付いた事はバレてたんだ。…それに。」

「やっぱり、クマさんと【超高校級の知能犯】は手を組んでた。」

「…こりゃあ、事態は思ったよりも深刻な方向に進みそうだねぇ。ははっ、このカオスな状況は、さすがに『勝者』の俺でもキツいわ。」

…勝者?

天理クンは一体何を…

 

コトダマゲット!

 

【秘密の部屋】

治奈ちゃんの部屋の下にあった隠し部屋。おそらく、内通のための部屋。

 

コトダマゲット!

 

【内線電話】

隠し部屋にあった黒電話。内通をするための通信手段。

 

コトダマゲット!

 

【未送信メール】

隠し部屋のパソコンに残っていた。黒幕と知能犯のつながりを示唆するような内容。

 

「あの、叶。」

化学室を捜索していたゐをりちゃんが戻ってきた。

「ゐをりちゃん、どうしたの?」

「これ見て…」

ゐをりちゃんは、赤いビンが一本だけ入った木箱を見せてきた。

「これがどうしたの?」

「…これ、化学室の木箱なの。中には、看護師でもよくわからない薬がまとめてあったわ。」

「薬を木箱に、ねぇ…」

「…資産家が薬を悪用しないように、放送員が鍵付きの木箱の中に薬を入れて保管してたの。開ける事ができたのは、私と放送員と看護師だけよ。」

「ああ、なるほど…」

「それで私、一回化学室に来た事があるんだけどね…その時は、ビンはこの中に全部で4本あったの。でも、今は…1本しかない…鍵が壊されてるし、誰かが盗んだのかも…」

「ゐをりちゃん。ビンの色は覚えてる?」

「えっと…確か、透明、赤色、青色、桃色の4本よ。全部色が違ったから…はっきり覚えてるわ。」

って事は、透明なビンと青いビンとピンクのビンがなくなったのか。

それに、1本だけ残ってる赤いビンも半分くらい減ってるし…

そんなに薬を使ったのかな?

 

コトダマゲット!

 

【薬瓶の木箱】

化学室に置いてあった木箱。盗難防止に鍵付きの木箱に薬品を入れていたが、鍵が壊されていた。

元々透明、赤、青、ピンクの4本のビンが木箱に入っていたが、赤いビン以外がなくなっていた。

 

コトダマゲット!

 

【赤いビン】

木箱に1本だけ残っていたビン。中身が半分減っている。

 

「それから、あの…マスクもなくなってた。あのマスク、体に悪い物を全部防いでくれるのに息苦しくないから、誰かが持っていっちゃったのかも。」

「ホント?いくつなくなってたの?」

「2枚よ。」

2枚…?

「そっか、教えてくれてありがとう。」

「…うん。」

ゐをりちゃんの頭を撫でてあげると、ゐをりちゃんは少し笑いながら俯いた。

「…叶に褒められた。私、もっと頑張る。」

「ん?なんか言った?」

「…なんでもないわ。」

 

コトダマゲット!

 

【マスク】

化学室に置いてあった超高性能マスク。2枚だけなくなっていた。

 

「痛っつ…」

「叶…!?大丈夫!?」

「…ああ、うん。ちょっと昨日の頭の傷が痛んだだけ。そんなに大した事ないから心配しないで。」

「ダメ!…ケガ、よく見せて。」

「え?ちょっと、ゐをりちゃん!?」

ゐをりちゃんは、半ば強引にボクの頭のケガを確認してきた。

ゐをりちゃんってば心配性だなぁ。

「叶、まだ傷が塞がりきってないから、無茶はしちゃダメよ。」

「いや、ホント大丈夫だから…」

「…昨日、聞いたわ。叶の脈が無いって…何が大丈夫よ。もう少しで死んじゃうところだったのよ。」

「…そっか。ごめんね、心配かけて。」

「…。」

 

コトダマゲット!

 

【頭のキズ】

昨日天理クンを庇って殴られた時にできた。

 

そういえば、陽一クン達の方も気になるね。

捜査は順調なんだろうか。

「陽一クン、何か収穫はあった?」

「収穫って言っていいのかわかんないけど、コレ見てみろよ。」

「消火器?」

「ここ、少しヘコみがあるだろ?それに少し血が付いてる。」

「…確かに。ありがとう陽一クン。」

 

コトダマゲット!

 

【消火器】

少し底がヘコんでいて、少量の血が付着している。

 

「柳人クンは?」

「オイラかい?オイラは、こんなものを見つけたんだ。」

柳人クンは、透明なビンを見せてきた。

「それは?」

「え、知らないのかい?」

「知らないのって…どう言う意味?」

「このビン、ちょうど君が昨日倒れてたところで見つけたんだけど。」

「へー、そうなんだ。でもボクはそんなビン知らないよ?」

「…そう。」

 

コトダマゲット!

 

【透明なビン】

ちょうどボクが倒れていたところに落ちていたらしい。中身は入っている。

 

「あ、そうそう。事件と関係あるかどうかはわかんないけど。」

「何かな?どんなに小さな事でもいいから教えて。」

「オイラ、実は犯行時刻の数分後に栄クンの声を聞いてるんだ。」

「陽一クンの声を?」

「うん。研究室で詩を作った後、息抜きに映画でも見ようと思ってね。ちょうど3階にいた時かな。確か、『うわぁああああああ』だったかな?」

「…へえ、そう、ありがとう柳人クン。」

「いやいや、お役に立てたのなら何よりさ〜♪」

 

コトダマゲット!

 

【柳人クンの証言】

犯行時刻の数分後、3階で陽一クンの声を聞いていた。

 

待てよ?これは陽一クンに話を聞く必要があるな。

「ねえ、陽一クン。」

「おう、なんだ狛研ちゃん?」

「キミ、3階にいたってホント?」

「ん?ああ。数分前までな。」

「どういう事?キミは研究室にいたんじゃないの?」

「ああ、ちょっと図書室に寄ってたんだよ。」

「図書室に?なんで?」

「借りたい本があったのを思い出したんだよ。それで、ついでに本を読み漁ってたら、本が雪崩みたいに落ちてきてよ。生き埋めになっちまったってワケ。」

だから叫び声…

 

コトダマゲット!

 

【陽一クンの証言①】

犯行時刻の数分後、図書室で生き埋めになっていた。

 

「あ、そうそう。それから、俺が生き埋めになる前の事だけど、図書室に行く前、財原を見たよ。」

「天理クンを?」

「おう。なんか、風呂入りに行くってよ。そのまま大浴場行ったよ。なんか、盛大に飲み物こぼしたらしくてな。」

「そうなんだ。ありがとう陽一クン。」

「いいって事よ。」

 

コトダマゲット!

 

【陽一クンの証言②】

陽一クンが生き埋めになる前、天理クンの姿を見ている。

天理クンは、体に飲み物をこぼしたから大浴場に向かっているとの事だった。

 

さてと、情報は大方揃ったし、星也クンにも話を聞いてみようかな。

「星也クン。」

「あ、狛研さん…捜査お疲れ様。」

「ねえ、腕のケガ、本当に大丈夫なの?」

「うん。これくらいへっちゃらだよ。自分で手当てできたし。」

「いや、でも心配だよ。ボクも手当て手伝った方が…」

「いいってば!!」

 

「…あ、ごめん。」

「いや、こっちこそしつこく聞いてごめん。」

「狛研さんは悪くないよ…僕の事、心配してくれてたんだよね。ありがとう。」

「いや、星也クンが本当に大丈夫ならそれでいいんだけどさ…うん。」

 

コトダマゲット!

 

【星也クンのケガ】

誰かに襲われて腕をケガしたようだが、自分で治療したらしい。

 

「ねえ、星也クン。」

「何かな、狛研さん。」

「…本当に誰に襲われたのかわからないの?」

「うん、わからないや。全体的に体型を隠した服を着てて、その上すぐに立ち去ってしまったものだから顔どころか体型も確認できなかったよ。ごめんね。」

「いや、いいんだ。確認できなかったなら仕方ないよね。」

「…せっかく、方神のしっぽを掴むチャンスだったかもしれないのに。逆に返り討ちに遭っちゃうなんてね。」

 

コトダマゲット!

 

【星也クンの証言①】

星也クンを襲った犯人は、体型を隠した服を着ていて、顔も誰かわからない。

 

コトダマゲット!

 

【星也クンの証言②】

星也クンは、ハコガミメイに返り討ちに遭ったと言っていた。

 

「…そういえば、星也クン。治奈ちゃんがやってたゲームってどうなってるんだっけ?」

「ああ、えっとね…それが…」

星也クンは、ゲームのプレイ履歴を見せてくれた。

 

4日目 GAME OVER 11:35

 

「…え?」

「この履歴が正しければ、治奈は11時35分にゲームをプレイして失敗してるんだ。つまり、11時半に死んだ治奈とその頃にゲームをプレイしている治奈がいるって事になっちゃうんだ。」

「治奈ちゃんが2人いる…?そんなの、おかしいよね…」

一体どう言う事なんだろう…

 

コトダマゲット!

 

【ゲームの履歴】

11時35分に治奈ちゃんはゲームオーバーになっている。

 

「…ちょっと借りるね。」

ボクは、星也クンからタブレットを借りた。

このゲームって、他の人でもプレイできたりするのかな?

…あー、ダメか。

ゲームの開始画面に指紋認証がある。

 

コトダマゲット!

 

【指紋認証】

ゲームの開始画面に指紋認証があるから、誰かがなりすましてゲームをプレイする事はできない。

 

「…それとね。一個気になった事があるんだ。」

「何?」

「この部屋、少し荒らされてるだろ。多分、犯人と治奈は揉み合いになったんだ。だから、犯人にも反撃された痕が残ってるはずなんだけど…今ここで確かめる事も出来ないし…」

「それ、裁判で言ってみる?」

「…そうだね。」

 

コトダマゲット!

 

【反撃された痕】

犯人は、治奈ちゃんを殺した時に抵抗されて怪我をしている可能性が高い。犯人につながる重要な証拠。

 

みんなから集められる情報はこれくらいかな。

…あとは。

「ベルさん。」

『はい、お呼びですか狛研様。』

「このビンに入ってた薬の中身を教えて。」

『かしこまりました。そちらは、クレハミンXという睡眠薬です。飲んだ人の記憶を奪う効果がございます。その薬を飲んだら急に眠気に襲われて、目が覚めたらあら不思議!記憶がなくなってしまうのです。個人差はございますが、大体飲んだ直前の数分間から数時間の記憶がスッポリ抜け落ちます。』

「ふーん。」

 

コトダマゲット!

 

【クレハミンX】

透明なビンの中身。強力な睡眠薬で、飲む直前の数分間の記憶を奪う事ができる。

 

「じゃあ、ピンクのビンは?」

『そちらは、ワタクシ達が調合した特製の媚薬、『モノナミンH』でございます。フッフッフ、たった1mgで三日三晩休まずハッスルできる優れものですよ。ただし、必ず100倍に薄めてから使うように。それと、溶媒への溶解度と揮発性が非常に高い薬品ですので、取り扱いには十分注意してください。』

「使う予定なんてないよ。」

 

コトダマゲット!

 

【モノナミンH】

クマさん達の手作りの媚薬。溶媒への溶解度と揮発性が非常に高い。

 

「じゃあこの赤いビンは?」

『そちらは、『モノトキシンα』。ワタクシ達が調合した毒薬でございます。無色透明で無味無臭の液体ですが、たった1mgで象をも殺す猛毒です。摂取量にもよりますが、ちょうど致死量摂取すれば、死に至るまでに飲んだ場合は1時間、血管の中に入った場合は5分程度かかります。まず、服用してから数秒で体温が劇的に上がって、目眩や頭痛に悩まされて…最終的には胃や肺をやられて、血を吐いてもがき苦しみながら死にます。』

…ん?血を吐くって言った?今。

 

コトダマゲット!

 

【モノトキシンα】

毒薬。無色透明で無味無臭の液体。症状に発熱や目眩、頭痛、内臓損傷、喀血などがある。

 

「青い方は?」

『そっちは『モノキソールω』。モノトキシンαの解毒剤でございます。こちらはモノトキシンαとは違って即効性で、飲んだ場合は3分、血管の中に入った場合は30秒ほどで効果が現れます。』

「ふーん。」

『…あ、でも、一個だけ注意点が。』

「何?」

『実はこのモノキソールω、特定の条件下では猛毒になり得るのでございます。』

「猛毒?」

『最近とある国の地層で発見された、『珀銀』っていう金属があるのですが…モノキソールωは珀銀を融かしてその毒性を強める性質を持っております。最悪の場合、急性珀銀中毒で死に至る場合がございます。』

 

コトダマゲット!

 

【モノキソールω】

即効性の解毒薬。モノトキシンαを中和する効果があるが、珀銀と一緒に摂取すると急性珀銀中毒を引き起こす。

 

「そっか、ありがとう。もう行っていいよ。」

『おやおや、相変わらずトラ使いが荒いですねぇ。』

 

「…天理クン。」

「んー?なんだね狛研サン。」

「あのさ、ゲームの履歴って、どのタイミングで残るの?ゲームを開始した時?それとも終わった時?」

「終わった時だよ。クリアしてもゲームオーバーでも、どっちにしろ履歴に残るみたい。」

「…へえ。」

 

コトダマゲット!

 

【履歴のタイミング】

ゲーム終了時に履歴が残る。

 

「それと気になったんだけど、なんで天理クンがゲームに失敗した時、おしおきが執行されなかったんだろうね。」

「それはバグが見つかったからだろ?」

「うん。でもさ、それを正直に報告する必要なんて全くないんだよね。なかった事にしてそのままおしおきしちゃえばいいじゃん。」

「…そりゃあ、殺す気がないからじゃねえの?もしくは殺せないとか。」

「殺す気が無い?」

「だって、クマちゃんと知能犯が組んでるって時点で知能犯の乗っ取りはクマちゃんのゲームの一部なんだよ?コロシアイ以外で人数を減らすようなマネ、クマちゃんがすると思う?」

「…うーん。」

 

コトダマゲット!

 

【ゲームのバグ】

ゲームのバグが原因で、おしおきが免除された。でも、おしおきを免除する必要なんてなかったはず…?

 

…大体証言は揃ったな。

あとはアリバイをまとめて…あれっ?ボク、犯行当時何してたんだっけ?

ああ、ダメだ。殴られたダメージがまだ残ってるせいか、記憶が曖昧だ。

えっと、確か倉庫に行く前に一度トイレに寄って…

そのあと…あ、思い出した。

そこで気を失ってたんだった。

その後、その記憶がすっぽり抜け落ちたまま倉庫に行こうとしてたのか。

 

コトダマゲット!

 

【全員分のアリバイ】

星也クンは、図書室にいた。

ゐをりちゃんは、研究室にいた。

天理クンは部屋にいて、事件の数分後にお風呂にいった。

陽一クンは研究室にいて、その後図書室に行った。

柳人クンは研究室にいて、その後映画館に行った。

ボクは、トイレにいて、そのまま気を失っていた。

 

 

 

 

『オマエラ、時間切れです!ついにこの時がやってきました!お待ちかねの学級裁判、始めるよ〜!5分以内に、内エリア1階の噴水まで集合してね〜!』

『遅刻欠席は許しませんよ!校則違反とみなし、問答無用でおしおきさせていただきます!』

…もう時間か。

まだ色々と気になる事はあるけど、行かなきゃ。

ボクは、噴水に向かった。

 

 

 

 

【噴水】

 

今回は、陽一クンと柳人クンが早く来ていたようだった。

珍しく天理クンは早く来ていて、ビリッケツはボクだった。

「ごめん、遅れた。」

「ううん、集合時刻1分前。…いつもより早い集合だよ。」

「…そう。」

『うぷぷ、全員揃ったみたいだね。じゃ、裁判場行きのエレベーターに乗ってね!』

クマさんが指を鳴らすと、噴水の中からエレベーターが現れた。

クマさんに急かされて、ボク達はエレベーターに乗った。

 

 

 

まだ信じられない。

この中に治奈ちゃんを殺した犯人がいるだなんて…

でも、何があっても絶対生き残らなきゃ。

…いや、今回は違うな。

治奈ちゃんの無念を晴らすために、絶対に真相を明らかにしてみせる!

 

 

 

 

 


 

 

 

『フッフッフ。さァて、ここでクイズのお時間ですよ。癒川様を殺した犯人は、一体誰だと思いますか?』

 

【超高校級のアナウンサー】穴雲星也

 

【超高校級の工学者】入田才刃

 

【超高校級の不運】景見凶夜

 

【超高校級の絶望】神座ゐをり

 

【超高校級の幸運】狛研叶

 

【超高校級の資産家】財原天理

 

【超高校級の栄養士】栄陽一

 

【超高校級の詩人】詩名柳人

 

【超高校級のマドンナ】白鳥麗美

 

【セキセイインコ】翠

 

【超高校級の曲芸師】朱雪梅

 

【超高校級のダンサー】羽澄踊子

 

【超高校級の生物学者】日暮彩蝶

 

【超高校級の侍】不動院剣

 

【超高校級の喧嘩番長】舞田成威斗

 

【超高校級の看護師】癒川治奈

 

【超高校級の国王】ラッセ・エドヴァルド・シルヴェンノイネン

 

『…そうですか。次回は学級裁判前編でございます。お楽しみに。』




今回はコトダマ40個…ひえっ。
こんなに数が多いという事は…言いたい事はわかるな?
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