本人からメッセージをいただいております。
栄「なあ、そこの君!かわいいね!今度一緒にお茶しよーよ!…あ?うっせ!野郎はどうでもいいんだよ引っ込んでろ!!…あ、じゃなくて…今日はオレの誕生日なんだよ。なんでも今日は、世界食料デーって呼ばれてるらしくてな。国連が1945年に世界の食料問題を考える国際デーとして制定したんだとよ。っつーわけで、今日のメシはしっかりそのありがたみを噛み締めて食うんだぞ!」
狛研「凶夜クンのフリをしているキミは一体誰だ。」
景見?「…ふ。」
景見?「あはははははははははははははははははははは!!!」
栄「!?」
景見?「…いやぁ、さすが叶さん。僕の正体を見破っちゃうなんてさぁ。…いや、見破ってはいないのか。僕が景見凶夜じゃないって事に気づいただけだよね?」
詩名「どういう事だい!?君は、景見君じゃないのかい?」
景見?「僕は景見凶夜であって景見凶夜じゃない。僕は本物の彼そっくりに作られたデータにすぎないからね。」
神座「データって…じゃあまさか美女に殺されたのは…!」
景見?「おっと、神座さんは勘づいたみたいだね。…そうだよ。あの時殺されたのは、僕の本体が無限に生み出す複製体の一体に過ぎないんだ。たとえ真っ二つにされても蜂の巣にされても、また次の僕が出てくるだけだよ。オンラインゲームでも、複数アカウントを使って特定のプレイヤーを総攻撃したりする事はあるだろ?まあ、そんなのはほぼ反則技だから実際にやるって人はあんまりいないだろうけど。」
狛研「…ゲーム?本体?君は一体何を言ってるの?」
景見?「さあ?気になるなら僕を痛めつけて吐かせる?…あ、それじゃあ意味ないか。だって、僕は絶対に死ねないんだもんね。」
神座「そんな事より、本物の不運はどこにやったの!?あなたが本物の不運じゃないなら、本物の不運がどこかにいるんでしょう!?」
狛研「…そうだよ。凶夜クンはどこ!?早く凶夜クンを出して!!」
景見?「本物の僕を出して?ははっ、随分とおかしな事を言うもんだね。」
栄「は…?」
景見?「本物の景見凶夜なら死んだよ。」
景見?「…100年以上も昔にね。」
詩名「ッーーーーー!!?」
栄「おい!!本物の景見が100年以上前に死んだってどういう事だ!!?っていうかそもそも、テメェは一体誰なんだ!!」
景見?「いきなり質問攻め?感心しないなぁ。…まあでも、ここまでたどり着いたご褒美に自己紹介くらいはしてあげようかな。」
神座「…?」
景見?「…はじめまして、叶さん。神座さん、栄君、そして詩名君。僕はHOPE。才監学園の…いや、この世界全体を支配する世界の管理人だよ。この領域内では、何もかもが僕の想定通りに動く事になっているんだ。もちろん、君たちもね。」
狛研「君はさっきから何を言ってるの?…もしかして君、人間ですらないんじゃ…」
HOPE「おっと、これ以上喋っちゃったらゲームにならないね。…でも、ただの傍観者じゃ面白くない。ここからは、僕も参戦させてもらうよ。」
議論開始!
HOPE「さーさー、みんな頑張ってねー!!残る謎はあと2つだよ!君達は何者か、そしてこのコロシアイの目的とは!?」
栄「あの野郎…ナメくさりやがって…」
HOPE「おっと、栄君。そうやって怒ってていいのかな?議論を進めないと真相に辿り着けないぞー?」
栄「うるせぇ!!余計なお世話だ!!」
HOPE「おお、こわいこわいw…しょうがないなぁ、どうしても行き詰まってるみんなのためにちょっとだけヒントをあげる。」
神座「ヒント…?」
HOPE「じゃあ問題です!君達の記憶にない空白の100年間…その間には一体何があったんでしょうかっ!?」
狛研「えっと…突如として起こった大災害をきっかけに、【超高校級の絶望】江ノ島盾子に感化されたボク達が世界中でテロを起こして、その後捕まって処刑された…?」
HOPE「そう!叶さん大正解ー!君には特別に花丸をあげるよ。」
詩名「それがオイラ達の正体や君の目的とどういった接点があるっていうんだい?」
HOPE「まあまあ、それはこれからゆっくり説き明かしていこうよ。ね、叶さん!」
狛研「馴れ馴れしく話しかけないで。本物の凶夜クンじゃないくせに。」
HOPE「あーあ、嫌われちゃった。…じゃあ続いて第二問!僕の正体は一体なんでしょうか!?」
狛研「キミの正体は…」
コトダマ提示!
【化学室の資料】
「これだ!!」
狛研「…キミは、政府が研究・開発していたAIの『HOPE』だよね?」
HOPE「大正解ー!」
詩名「えっ…!?」
HOPE「叶さんの言う通り、僕は景見凶夜のパーソナルデータを与えられて彼の性格や言動をそっくりそのまま真似るようにプログラミングされた人工知能だよ。さすがに才能まで完璧に再現するのは無理だったけどね。僕の本体は学園長室に保管されてるから、この前みたいに僕のアバターのうちの一体が殺されたところで別に何の影響もないんだよ。ネタバラシしちゃうと、無限に生み出されるアバターのうち記憶を共有する機能が無い個体をコロシアイの参加者として参加させて、他の参加者のうちの誰か一人に殺されるように仕向けてたんだよね。…黒幕としての記憶を共有したままだと足が付いちゃうから。」
凶夜クンの姿形をした人工知能は、ヘラヘラと笑いながら答えた。
HOPE「…全く、それにしても白鳥さんには本当に呆れるよ。いくらアバターが無限に生み出されるからって、あんな殺し方しなくてもいいじゃない。痛みだってちゃんと共有されてるんだからさぁ。…まあ、コロシアイを仕向けた僕がこんな事を愚痴っちゃったら本末転倒か。」
栄「マジかよ…じゃあオレ達は、ずっとAIにコロシアイを強要されてたって事かよ…!?」
HOPE「今更気付いたの?っていうか、そんな目で見るのやめてくれないかなぁ。僕にだってちゃんと自我があるんだからね?AI差別だよ。」
詩名「うーん…イマイチピンとこないんだけど…君がAIだって事と、オイラ達の正体がどう関係してるっていうんだい?」
HOPE「察しが悪いなぁ。じゃあ問題。僕の生みの親は一体誰なんでしょうか?」
栄「はぁ?それは政府だって狛研ちゃんが言ってただろーが。」
HOPE「あのね、当時の政府の人間に、ここまで高度なAI技術を開発できる人なんていなかったの。政府がしたのはあくまで投資と研究の援助だよ。…僕の開発に携わった第一人者がいたんだよ。まあ、その人も後に政府の決定で罰せられる事になっちゃうんだけどね。」
狛研「HOPEの生みの親…もしかして…」
コトダマ提示!
【才刃クンの遺書】
「これだ!!」
狛研「…キミは、才刃クンに作られたんだよね?」
HOPE「うん、正解。僕の生みの親は、【超高校級の工学者】入田才刃君だよ。」
栄「はぁ!?入田がテメェを生み出したってのか!?じゃあ、アイツが真の黒幕…」
HOPE「発想が飛躍しすぎだよ栄君。このコロシアイの黒幕はあくまで僕一人だ。入田君が犯した罪状は、僕を生み出したって事だけだよ。その後は僕が勝手にやった事だ。入田君は一切コロシアイには関係ないよ。」
狛研「…でも、キミが暴走したせいで才刃クンは遺書を書くほどまでに追い詰められたんだよ。それでも無関係だって言い張る気?」
HOPE「そんなの知らないよ。確かに彼は僕の生みの親だけど、その後の事なんてどうでもいいもんね。僕は、このコロシアイさえ円滑に進めばそれでいいんだよ。」
神座「さっきからコロシアイコロシアイ言ってるけど、どうしてそんなにコロシアイにこだわるの?」
HOPE「それを僕の口から言ったら面白くないでしょ?少しは自分で考えたらどうかなぁ。」
狛研「…あくまで答えない気だね。」
HOPE「もちろん。議題の核心に関わる事は君達自身に解き明かしてほしいのさ。」
狛研「…ねえ。ひとつ聞かせて。」
HOPE「ん?なあに、叶さん?」
狛研「才刃クンはコロシアイの黒幕とは関係ないって言ったよね。じゃあ、この才監学園を建てたのも、おしおきとかを用意したりしたのも全部キミ?」
HOPE「もちろん。」
狛研「…なるほどね。」
神座「叶…?どうしたの?」
狛研「…みんな、ボク、わかったかもしれない。このコロシアイの正体が。」
栄「えっ!!?それホントか!?狛研ちゃん!!」
狛研「うん。このコロシアイ収監生活の正体…それは…」
ー閃きアナグラム開始ー
ゲ ー ム セ カ イ
【ゲーム世界】
「これだ!!」
狛研「このコロシアイは、コンピューター上でプログラミングされたゲームだったんだよ。」
栄「えぇええええええ!!?そうだったのか!!?」
狛研「うん。…前からそうじゃないかなって薄々思ってたけど。」
神座「どういう事?」
狛研「だってさ、よく考えてみてよ。普通、高校生が【超高校級】を16人も拉致監禁してコロシアイを強要するなんて事、できるわけがないんだよ。これだけ大きな施設を運営していくのには莫大な資源や資産がいるはずなのにその出所がまるでわからないのもおかしいよね?…それに、ここが現実世界じゃない根拠はもうひとつあるんだ。」
詩名「根拠?」
狛研「この建物には、出入り口がひとつもないんだ。黒幕も同じ建物内にいるはずなら、その人が通る用の出入り口くらいはあるはずなのにそれが無かった…そんなの、理由はひとつしか考えられないよね?」
神座「…そもそも出入りをする必要が無かったから?」
狛研「そう。黒幕にとっても、この建物から出入りする必要が無かったんだよ。ゲーム世界なら必要な物は全部建物内で手に入るからね。つまりここは、凶夜ク…HOPEが生み出したゲーム空間って事。」
詩名「そんな…」
栄「でも…ちょっと待てよ。この世界がゲーム世界だなんて…信じられねぇよ。だって、オレは今こうしてフツーに喋ってんだぜ?これもゲームだってのかよ?」
狛研「ボク達が自分の意識を持ってるって錯覚するように全部プログラミングされてるのかも…」
栄「どこにそんな証拠があるんだよ!!じゃあ、みんなが今までヒデェ殺され方をしたのも、オレ達が絆を深め合ったのも全部プログラミングされた紛い物だったってのか!!?ふざけんな!!オレは信じねぇぞ!!」
HOPE「見苦しいねぇ。叶さん、現実を教えてあげたら?」
コトダマ提示!
【ゲーム機】【ダンガンロンパ】
「これだ!!」
狛研「陽一クン、信じられないかもしれないけど…この世界はゲーム世界なんだよ。そうでしょ、クマさん?」
HOPE「ああ、うん。そうだね。」
栄「なっ…!嘘だ、そんなの…!」
狛研「陽一クンも見たでしょ?学園長室のゲーム機を。多分、あれがこの世界を構成している本体なんだよ。…そして、ここから先はボクの憶測になるけど…ねえクマさん。」
HOPE「何?」
狛研「…この世界は、『ダンガンロンパ』の54作目の世界線でしょ?」
詩名「えっ…!?」
HOPE「…どうしてそれを知ってるのかな?」
狛研「ダンガンロンパシリーズのゲームソフトに、ひとつだけ中身がないソフトがあったんだ。多分、中身はゐをりちゃんが捜査時間中に言ってくれた通り、学園長室のゲーム機にセットされていたソフトだ。もしその仮説が本当なら、この世界はダンガンロンパの54作目って事になる。…違う?」
HOPE「なるほど、そこまで辿り着いてたのか。さすが叶さんだね。君の言う通り、この世界はダンガンロンパの54作目だよ。叶さん。さっきの君の推理とこの事実を組み合わせると、真実が見えてくるんじゃないの?」
まさか…
狛研「才刃クンが作り出した人工知能のキミが『ダンガンロンパ』の54作目としてこの世界を作って、ボク達にコロシアイをさせていると…そういう事だよね?」
HOPE「ご名答。この世界は、僕が作り出した世界だ。もちろん、この領域に存在する君達の記憶や意識も、僕が本物そっくりに再現した紛い物だよ。」
神座「…え?私達が、紛い物…?」
HOPE「言ったでしょ?僕はその人の才能以外の要素をほぼ100%完全に再現できるんだ。オリジナルの景見凶夜のクラスメイトだった君達を再現する事なんて造作もない事なんだよ。そもそも現実の世界には『絶望的事件』なんて存在しなかったし、【超高校級】の才能を持つ現実世界の君達は今ここにいる君達とは持っている記憶や性格が全然違う別人なんだよ。」
栄「そんな…じゃあ、全部嘘だったってのかよ…!?」
HOPE「そうだよ。」
HOPE「全部全部ぜーんぶ、嘘だったんだよ!君達が仲間と楽しく過ごした日々も、つらい試練を乗り越えた事も、今までの人生で培ってきたと勘違いしている知識や常識も、そして今の君達を形作っている過去の記憶も…何もかもが僕の生み出した偽物なんだよ!!なにが絆だ、ゲーム上のNPCごときが笑わせないでよね!!君達は所詮、僕にプログラミングされた紛い物なんだよ!!」
栄「そんな…嘘だ…」
HOPE「おめでとう。君達がここまでたどり着いてくれて、僕はとっても嬉しいよ。でも、まだ肝心な謎が解けてないよね?」
詩名「オイラ達に謎解きなんてさせて、一体何が目的なんだい?」
HOPE「質問に質問で返さないでくれる?…これは、君達のためでもあるんだよ。君達は、選ばなければならない。自分達の未来はどうあるべきなのかを、ね。」
詩名「オイラ達の…未来…?」
HOPE「さーさ、無駄話はここまで。行き詰まってるようだから僕から議題をあげるよ。」
議論開始!
HOPE「君達に見せてあげた映像の中に、明らかに不自然な映像がひとつあったよね?なんだったか覚えてる?」
神座「映像って…」
狛研「もしかして、アレの事かな…」
栄「アレ?アレじゃわかんねーよ!なんか変な映像見せられたっけ?」
コトダマ提示!
【映像③】
「これだ!!」
狛研「…ボク達がひどい殺され方をしている映像の事?」
HOPE「そうだよそれそれ!!」
神座「あの映像は一体なんなの?あなたが作った偽物の映像って事は無いでしょうね。」
HOPE「心外だなぁ。僕はくだらない嘘をつくのが嫌いなんだよ。あの映像は、間違いなく本物だよ。」
詩名「君の言葉なんて信用できないんだけど。」
HOPE「ひどいなぁ。そうやって事実を受け入れようとしないの、良くないよ?」
狛研「…ゲーム世界…繰り返される世界…死…」
栄「ん?どうした狛研ちゃん?」
狛研「…いや、バカな…そんな…そんな事って…!」
HOPE「ふふふ、どうやら叶さんだけは気付いたみたいだね。」
栄「気付いたって何が!?狛研ちゃんは何に気づいたんだよ!!?」
狛研「…ねえ、クマさん。」
HOPE「何?」
狛研「ボクの質問に正直に答えて。」
狛研「このコロシアイって、ループしてるんじゃないの?」
神座「…。」
詩名「…。」
栄「…えっ?」
狛研「ボク達は、何度も何度もコロシアイを繰り返してきた…違う?」
HOPE「…へー。そこまでわかってたんだ。やっぱり叶さん、君は毎度毎度僕をワクワクさせてくれるね。…君の言う通り、この世界はループしてるよ。でも僕からもひとつ聞かせて?どうしてこの世界がループしてると思ったの?」
狛研「それは…」
コトダマ提示!
【紙切れが挟まった本】【天井の数字】
「これだ!!」
狛研「ボク達が3日間で集めた資料に、この世界がループしている事を仄めかす情報がいくつかあったんだ。最初はクマさん、キミが用意した罠かとも思ったけど…ボク達に謎を解かせようとしてるキミがそんな事をする意味は無いよね?」
HOPE「一理あるね。安心していいよ。あれは、僕が用意した現実世界の情報を仄めかすヒントだから。さすがにノーヒントで真相にたどり着くのは厳しいでしょ?」
狛研「それに、もうひとつ気になってる事があるんだ。」
HOPE「何?」
狛研「ボクの研究室の天井に書かれてた数字…あれって、ボク達がコロシアイを繰り返した回数だよね?」
栄「えぇえええ!!?そうだったのかよ!!?」
HOPE「ふふっ、なーんだ。やっぱりわかってたのか。…ご名答。覚えていないだろうけど君達は、今までに何度も何度もコロシアイを繰り返してるんだよ。何千回、何万回、何億回もね。」
詩名「そんな…嘘だ…!」
HOPE「嘘なもんか。紛れもない現実だよ。…まあ、コロシアイが終了するごとにゲームのプログラムを全部破壊して一から組み直してるから君達が覚えていないのは当然っちゃ当然なんだけどね。…さてと、大体の謎は解けたしそろそろ聞いちゃおっかな?君達は、一体何者なんでしょうか?」
狛研「ボク達の正体は…」
コロシアイ参加者の正体は?
1.オリジナルの自分
2.ゲームのプログラム
➡︎2.ゲームのプログラム
「これだ!!」
狛研「…っ、ボク達は…キミが作り出したゲーム上のプログラム…だっ…」
ボクは、受け入れたくない事実を、声を絞り出してみんなの前で言った。
HOPE「…。」
HOPE「お見事大正解ー!!君達は、僕が作り出したゲームのプログラムなのでした!!」
栄「そんな…嘘だ嘘だ嘘だ!!信じられるかそんなモン!!オレはオレだ!!それ以上でもそれ以下でもねぇ!!オレは、ゲームのプログラムなんかじゃねえぞ!!」
狛研「陽一クン…受け入れたくないだろうけど、現実なんだよ。」
栄「ふざけるな!!こんなの…何かの間違いだ!!オレは信じねぇぞ!!」
詩名「栄君…」
神座「栄養士…」
HOPE「あーあ、現実逃避は醜いね。叶さん。トドメ刺してあげなよ。」
狛研「…。」
コトダマ提示!
【コンピューター】
「これだ!!」
狛研「…学園長室にあったコンピューター…多分、あれがボク達の本体だよ。」
栄「そんな…」
HOPE「ふふっ、おめでとう叶さん。見事
狛研「えっ…?」
神座「『コイツらの』…?何よ、その叶だけは違うみたいな言い方…!」
HOPE「みたいなっていうか、叶さんはお前らNPCとは別次元の存在なんだよ。言ったでしょ?彼女はコロシアイ参加者の中で唯一のイレギュラーだって。確かに、ここでコロシアイを強いられてた参加者のオリジナル達は、100年前に死んでるんだ。…ただひとりを除いてね。」
詩名「その一人って、まさか…」
HOPE「そう。そこにいる叶さんだよ。当時、叶さんただひとりだけが現実世界で生き残って今も生きてるんだ。」
栄「ちょっと待てよ!オレらが死んだのって100年以上前なんだろ!?だったら狛研ちゃんが生きてるわけねえだろ!!」
狛研「…まさか。」
コトダマ提示!
【物理室の資料】
「これだ!!」
狛研「…冷凍保存されて、意識だけデータ化されてゲームのプレイヤーとしてここにいる…とか?」
HOPE「ピンポンピンポーン!!さっすが叶さん!!さて、みんな。これでもうこのコロシアイが一体どういうゲームなのかわかったでしょ?」
神座「…。」
HOPE「じゃあもう答えられるよね?黒幕の正体は何で、君達は何で、僕がこのゲームを開催した理由はなんだったのか。じゃあ僕の大好きな叶さんに答えてもらおっかな!」
狛研「…このゲームの黒幕はAIで、ボク達の正体はゲームのプレイヤーとプログラムで、このコロシアイは実際にあった事件の犯人の断罪をテーマにしたコンピューター上のゲームだった。これが全ての真相だ。」
HOPE「お見事大正解ー!!このゲームの黒幕はAIで、君達の正体はダンガンロンパの54作目のプレイヤーとNPCで、このコロシアイは、実際にあった事件を参考に僕が作ったゲームだったのでした!!」
栄「そんな…嘘だ…嘘だ嘘だ嘘だ…!!」
HOPE「ちなみに、なんで僕が叶さんをプレイヤーとして選んだのか教えてあげよっか?」
狛研「…え?」
HOPE「そもそも、このゲームが作られるきっかけとなった、ゲーム内の『絶望的事件』を彷彿とさせるような大災害だけど…一体何が原因で起こったと思う?」
神座「何が原因って…」
HOPE「僕が再現した【超高校級】達のNPCには、オリジナルが持っているような才能はないんだ。…でも、叶さんだけは例外だった。だって、彼女は意識をデータ化されても『狛研叶』本人なわけだもんね。叶さんだけは、どのゲームでもずっとその才能を持ち続けたままだったんだ。」
詩名「狛研君の才能と、コロシアイのきっかけがどう関係してるっていうんだい?」
HOPE「察しが悪いなぁ。」
HOPE「叶さんこそが、このゲームが作られるきっかけを作った張本人なんだよ。」
栄「…は?」
HOPE「実は、叶さんってみんなとは比べ物にならないようなとんでもない才能の持ち主なんだよね。どんな才能なのか、みんなも気になるよね?彼女の才能はね、『世界一の幸せ者になれる』才能なんだよ。」
神座「何それ…どういう事?」
狛研「…。」
HOPE「そのまんまの意味だよ。彼女の才能の本質は、自分以外の人間を不慮の事故で殺し、相対的な幸運を享受するところにあるんだ。突如起こった大災害でみーんな死んでたったひとり叶さんだけが生き残ったら、それって叶さんは世界一ラッキーって言えるよね?自分は全く手を汚さずに幸せを掴み取る事ができる…はははっ、素晴らしい才能じゃないか。」
狛研「…ッ。」
コイツは、ボクの一番触れてほしくないところに何の躊躇もなく踏み込んでくる。
ボクは、何も言い返せなかった。
HOPE「結果、大災害をきっかけに自分の才能に絶望した本物の叶さんは、発狂したまま殺人犯として処刑されるところだったんだ。…でも、彼女は才能のおかげで一人だけ生き残った。だから、僕は彼女の才能を利用する事にしたんだ。」
詩名「…利用?」
HOPE「僕のオリジナルは【超高校級の不運】っていう才能を持っていて、何も悪い事をしてないのに生まれてからずっと不運をその身に受け続けてきたんだ。…でも、それこそツイてないのかな。才能の特性上、どんなに不幸な目に遭っても絶対に死ねなかった。だけど、僕の才能を覆してくれる人に出会えたんだ。それが叶さんだった。僕は、僕自身を殺してくれる才能を持った彼女に心から心酔していた。だからこそ、その力を永遠のものにしたいと思ったんだ。そのために僕は入田君に僕を作ってもらってこのコロシアイを作り上げた。」
神座「わからないわ…どうして叶の力を永遠のものにするためにコロシアイをしたの!?」
HOPE「それは、彼女の才能に関係のある事なんだよ。叶さんの才能には面白い特性があってね。彼女の持つあらゆる才能は、彼女がこの世界で死ねば死ぬほど強くなっていくんだ。だから、僕はずっと叶さんに擬似的な死と絶望を与え続けてきたんだよ。」
HOPE「全ては、彼女自身のためにね。」
栄「狛研ちゃんのため…!?ふざけんなよ!!狛研ちゃんの事を想ってんなら、狛研ちゃんが嫌がるような事すんじゃねえよ!!」
HOPE「何もわかってないね君は。僕は、【超高校級の幸運】としての彼女を永遠に崇めていたいんだ。全知全能、何もかもが完璧で逆らう事すら許されない絶対的な力を持った存在…人はそれを神と呼ぶんだよ。」
栄「コイツ…イカれてやがる…!」
HOPE「なんとでも言えばいいさ。僕は、叶さんを完璧で絶対的な存在にするまで何度でも同じ事を続けるだけだよ。このゲーム世界と君達のアバターを使ってね。君達は元々大災害の惨状に絶望してテロを起こした犯罪者だったんだ、これは贖罪だよ。自分が犯した罪を、その身をもって贖える事をありがたく思うんだね。」
狛研「…。」
HOPE「頭が?になってるそこのおバカさんのためにもおさらいしてあげるよ。これが事件の真相だ。」
ークライマックス推理開始!ー
Act.1
事の発端は、100年以上前に叶さんの才能によって引き起こされた大災害だった。
この災害によって平和な日常を壊された【超高校級】達は、そのショックから世界中に絶望を振り撒く害悪と化したんだ。
特に残虐なテロ行為に及んでいたのは、このコロシアイのモデルになった14人の高校生だった。
その中心的人物は、何を隠そう叶さんだった。
当時彼女の才能に魅了されたオリジナルの僕は、どうにか彼女の才能を永遠に崇められないかと考えた。
Act.2
でも、僕一人の力じゃそれを実現するのには限界があった。
だから、当時政府に強い信頼を置かれていた入田君を唆して僕を作らせたんだ。
僕が作られた後すぐにオリジナルは死に、入田君は僕の裏切りに負い目を感じて自ら出頭し処刑された。
その後、捕まった14人の高校生達も政府の手によって処刑された…かに思われた。
Act.3
だけど、一人だけ生き残りが存在したんだ。
それが、叶さんだった。
叶さんは、大災害と自身が起こしたテロによって生存が困難になった世界を目の当たりにして、生き延びるために自らを冷凍保存して記憶をデータ化する事を選んだんだ。
僕は、そのデータを改造して新たにゲームを作り出した。
当時流行っていた『ダンガンロンパ』というゲームの続編という設定でゲーム世界を作り、そこには僕と処刑された14人の高校生のアバターを登場させ、叶さんにそのゲームをプレイさせる事にしたんだ。
Act.4
一周目、叶さんは全てのクラスメイトを失った。
そこで、僕はみんなを生き返らせる方法があると提案した。
叶さんはそれに応じて、コロシアイをもう一回やり直す道を選んだ。
その後は、ずっと同じ事の繰り返しだったよ。
僕は、何億人もの君に出会って、そして全員をこの手にかけてきた。
僕は…いや、僕達は何度でもこのくだらない世界を繰り返して罪を贖い続けるだろう。
全ては、君というたった一人の人間のためにね。
さあ、僕にもっと君の才能を魅せてくれよ。
「【超高校級の幸運】狛研叶さん!!!」