マクロスΔseed 飛翔するグリープ   作:kurogane

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お待たせしました。
今回はかなり長いです。
前回の倍はあるので読みにくいかもしれませんがよろしくお願いします。
それではどうぞ


新しい名

クロウside

あれから1日がたちこのまま寝てるのもどうかと思い、おれは少しでもこちらの世界の事を知ろうと医務員に頼みタブレットを借り、この世界の歴史について調べた。

 

2008年 宇宙から飛来した「ASS-1」の技術を巡った人類同士による戦い「統合戦争」

 

2009年 ゼントラーディと人類による生存圏の戦い「第一次星間大戦」

 

2045年 知的生命エネルギー体"プロトデビルン"と地球文化圏の戦い「バローダ戦役」

 

2059年 地球外生命体"バジュラ"との戦争「バジュラ戦役」

 

そして現在···2067年 球状星団で起こっている謎の奇病「ヴァールシンドローム」による暴動

 

こちらの世界でも同じくらい争いが起きていたが、一つだけ違うことがある。

 

それは必ず"歌"があったことである。

 

"風の歌"の巫女"マオ·ノーム"

 

星間大戦を止めた最初の歌姫"リン・ミンメイ"

 

歌を使いプロトデビルンとのコンタクトをとったバンドFIRE BOMBERのボーカル"熱気 バサラ"

 

バジュラと歌を通じて分かり合おうとした銀河の歌姫"シェリル・ノーム"と超時空シンデレラ"ランカ・リー"

 

ヴァールの鎮静薬となり戦場に歌を届ける戦術音楽ユニット"ワルキューレ"

 

どの戦争でも必ず"歌"があり、過去の戦争は"歌"で終結させ今も"歌"で戦っている。

 

もしかしたらラクス姉が目指していたのはこういう事だったのかもしれない。

 

だけど···あの人は····

 

------------

 

それからもう1日過ぎた頃、アラドさんがやってきた。

 

「よっ。体調は大丈夫か?」

「はい。おかげさまで」

「そいつは良かった。ならもう動いても大丈夫だな。」

「お前さんの今後の事についてうちの艦長から言いたいとのことだ。」

 

そう言うと医務員が持ってきた服に着替え、俺とアラドさんは医務室を出てとある部屋まで来ていた。

 

おそらくこの船の艦長の部屋なのだろう。

 

「ここがうちの偉い方がいる部屋だ。と言ってもあんまり緊張とかしなくていいぞ。失礼します。艦長」

 

そうアラドさんは笑顔で答えていた。

 

そして艦長室の扉が開けられ、俺とアラドさんは部屋に入った。

 

艦長か····一体どんな人なん·····

 

「あぁ、君か。別世界から来た人と言うのは。」

「私はアーネスト・ジョンソン。アイテール及びマクロス・エリシオンの艦長を務めている。君の事はアラドから報告を受けた。」

「···········」

「ん?どうしたのかね?」

「···はっ!?失礼しました!自分はオーブ連合首長国国防軍所属、クロウ・サカザキです。階級はニ尉であります。」

 

部屋には数名の人がいたが、特に真ん中にいる人が異様だった、普通の人の何倍も大きい緑色の肌の巨漢だったからだ。

 

「ははは。そんなに緊張しなくていいぞ。こういうのは慣れているのでな」

 

そう言ったアーネスト艦長。慣れてるって···それって自慢なのか···

 

そんなことを思っているとは裏腹にアーネスト艦長は話を続ける。

 

「それで君の処遇に関してだが···我々ケイオスで保護しようと思う。IDがまだ出来ていないからしばらくはエリシオン内の部屋を用意する。そこを使ってくれ。」

「何から何までありがとうございます。」

 

そう言ってお辞儀をした。

 

「服に関してはこちらで準備しているもう少し待ってくれ。それと君のコックピット内にあった私物は部屋においてある。」

「了解しました。」

 

まぁとりあえず生活はなんとかなるな。

 

「では話は一旦ここまでだ。カナメ君、悪いが彼を部屋に案内してもらえるか?」

「分かりました。こちらへどうぞ」

「はい。ありがとうございます。」

「とりあえずは、ゆっくりしてくれたまえ。」

「ありがとうございます。」

 

そう言って俺は敬礼をし、部屋を出ていった。

 

side out

 

 

 

アラドside

 

「で。例の話は本気なのか?アラドよ。」

「えぇ本気ですよ。艦長だって見たでしょう。彼の操縦技術を···」

「うむ。たしかにそうだが」

 

そう言うと俺は端末を操作し例の映像を再生した。

 

そこに映っていたのはあの半壊した機体の戦闘映像だった。相手は1つ目の背中に羽が生えたような機体や肩に2本の突起物があるやつ、鍵爪型のビーム刃付きの盾を装備したやつが彼の機体を射撃や斬撃で襲っていた。

 

だが機体は俺たちが乗っているバルキリーのようにファイターモードに変形し攻撃を難なく躱しながら、今度は足だけを出したガウォークに変形、そして機体の中央部の砲撃を放ち大量の敵機を破壊した。

 

そして実物で見た人型に変形し、棒状の武器を出したかと思うと武器の先端からビームの刃を出し錨のような形にし、残った敵機に斬撃を放ち撃墜しているのがわかる。

 

「たしかに、奴の操作技術は喉に手が出るほど欲しいが···」

「艦長。その事で試したいことがあるのですが。」

「なんだ?メッサー?」

「VFの取説を彼に閲覧させる許可を。」

「ほう。メッサーそれは・・・。」

「奴をVFに搭乗させる気か?」

「個人的な意見ですが···彼は直に化けると思います。」

 

そう言いメッサーは艦長室から出ていった。

 

あのメッサーがあんなこというとはな···こいつは面白くなりそうだ。

 

 

side out

 

 

 

クロウside

 

俺はカナメさんという女性に自室に案内してもらいながらまた周囲を見回していた。

 

 

 

「あなたの世界ってどんなところなんですか?」

 

「え?」

 

「あっまずは自己紹介ですね。カナメ・バッカニアです。デルタ小隊のマネージャーみたいなことをやらせてもらっています。」

 

「クロウ·サカザキです。知り合いからは『クロウ』と呼ばれていましたので、そう呼んでください。」

 

「クロウ君ね。じゃあ、さっきの質問。どんなところ?」

 

「結構この世界とは違いますね。まだ地球圏での戦争状態を抜け出していませんからね。西暦が終わって、アフター・コロニー、コズミック・イラと呼ばれる年号に変わった後も短期間で多数の紛争・戦争が起こりましたから。」

 

「こちらも同じようなものよ。地球上の星間大戦にバロータ戦役、バジュラ戦役等、テロ運動とか起こってるから。」

 

「それでも、この世界の方がまだマシかも。少なくても多種族との和平等に繋げられているのですから。」

 

「そうかも。あっ、この部屋ですね。」

 

「ありがとうございます。助かりました。」

 

「また、夕食時間に食堂に行きましょう。呼びに来ますので。」

 

「わかりました。」

 

そういいカナメさんは出て行った。

 

部屋に入ると左に机、右に寝床があり机の上にはおそらくコックピットに入っていたものが置いてあった。

 

その中には前の世界で撮った写真もあり、手にとって写真を見た

 

特殊戦略攻撃チーム「G-UNIT部隊」の仲間たち

 

強襲機動特装艦「アークエンジェル」のクルーのみんな

 

そして···MS専用運用母艦「エターナル」内で撮った写真があり、そこには2人の親友と1人の女性がいた。

 

"自由の翼"を纏う蒼天使でありスーパーコーディネイター「キラ・ヤマト」

 

"正義"という盾を持った騎士そしてキラの親友「アスラン・ザラ」

 

「·····」

 

MS専用運用母艦"エターナル"の艦長にして"プラントの歌姫"と呼ばれた俺の義理の姉

 

「ラクス姉さん···」

 

今は無きみんなの写真を見ていたら扉を叩く音が聞こえた。

 

「(誰だ?カナメさんかな?)はい、今開けます。」

 

そう言って玄関まで行き扉を開けた。

 

「カナメさん。どうしたんですか?····」

 

開けた扉にはカナメさんではなく身長は俺よりかなり低く、とんがった耳と薄緑色の髪が特徴の女性がそこにいた。

 

「隊長から頼まれて君の服···一通り持ってきた。」

 

そう言うと女性の手には俺のサイズであろう隊員服を持っていた。

 

「ありがとうございます。····えっと?」

「···レイナ・プラウナー···戦術音楽ユニット『ワルキューレ』のボーカル兼ケイオスのサイバーハッカー担当。」

「ワルキューレ?ヴァール沈静化を目的に組まれている···?」

「そう。その一員。よろしくクロウ·サカザキ二尉」

 

そう言ってレイナさんは俺に隊員服を渡した。···てか!?

 

「なんで俺の名前知ってるんです!?まだアラドさん達にしか言ってないのに···」

「"エル"が教えてくれた···君のことやあの機体のことも」

「···?"エル"?」

 

聞いたことのない名前が出てきて疑問を浮かべていると···

 

『私のことです。"マスター"』

 

聞き覚えのある声が聞こえたかと思うとレイナさんが自分の専用端末を出し、画面を見せた。

 

画面にはワルキューレのロゴが出ていたがその中に「A·R·」という文字が出ており音声表示が上がったり下がったりしていた。

 

『お久しぶりです。マスター』

「A·R·!?お前、どうして!?」

『そのことに関してですが、レイナ様から直接言いたいとのことです。』

「お邪魔···」

「····ちょっ!ちょっと!?」

 

そそくさと部屋に入って行き布団に座るレイナさん。なんというか自由な人だな···

 

「それで、なんで"A.R."がレイナさんの端末の中にいるんだ?お前はあの時エネルギー切れで停止したはず···」

「それは···私が整備に頼んであの機体にバッテリーを流したから···」

 

そう言うとレイナさんは俺が医務室で寝ていたときの間のことを話してくれた。

 

ざっくりまとめると···

 

 

 

レイナさん達が整備に頼んでガンダムにバッテリーを供給した

             ↓

気になる項目があり押してみたらA.R.が起動した

             ↓

アラドさんに報告しようとしたらA.R.が勝手にネットワーク移動をしたため侵入警報が作動してしまい一時騒動になった

             ↓

騒動は収まったもののその責任としてレイナさんはA.R.と俺の世話係をやることになり今に至る

 

 

 

「···A.R.···お前また"やった"のか···」

『挨拶は必要だとマスターが言っておりましたので』

「言ったけども·····それとこれとは違うぞ···」

 

そう言うと俺はレイナさんの方を向いて謝罪をした。

 

「すいません。レイナさんA.R.が···」

「いいの···むしろ楽しめた····」

「楽しめた?」

『レイナ様は私の高スペックの機能に興味があるようでマスターがぐうたら寝ぼすけのときにレイナ様の質問に答えていました。』

 

ぐうたら寝ぼすけって···お前そんなに口悪かったけ?·····そんなことを思っていると

 

『それよりマスター、レイナ様が言いたいことがあるそうです』

 

レイナさんから言いたいこと?

「レイナさん。言いたいことって···」

「···この子の名前の登録を承認してほしい」

 

···えっ?···何それ····名前って一体?···あっ···

 

「そういえばレイナさん、A.R.のことを“エル“って···」

「うん···この子の名前···“A.R.“をそのままつなげて読んで“エル“···マキナがつけてくれた」

 

 

マキナさんていう方がA.R.に名前をつけてくれたのか。後でお礼を言わないと···

 

「いい名前じゃないですか。かわいくて」

「うん···私もそう思う···でも···」

「でも?」

「この子が···中々認めなくて···」

「A.R.が?」

『マスターの認証がなければだめですので』

 

えっ!?そんな理由で···

 

「お前···自分で考えることできねえのか···」

『システムですので』

「···ずっとこんな感じ···」

「···わかった····名称“A.R.“から“エル“へ変更を許可する」

『名称変更···“A.R.“から“エル“へ変更』

 

そう言うと画面の文字名称が“A.R.“から“エル“へと変更された

 

『ありがとうございます。マスター』

「礼なら名前をつけてくれたマキナさんとレイナさんに言えよ」

『ありがとうございます。レイナ様』

「別に構わない···」

 

その後レイナさんから色々質問された。主にや俺のことや前の世界でのことを

 

「えっ···クロウって私と同い年···」

「身長のせいでよく年上に見られがちで···」

 

などを話していると扉を叩く音がした。

 

「クロウくん。今入っても大丈夫かな?」

 

声からしてカナメさんだな。俺が返答しようとしたところ

 

「···どうぞ···」『構いません』

「ってなんで君たちが返答するの」

 

カナメさんが部屋に入ってきて、レイナさんがいることに驚いていた

 

「あれ??レイナ??なんでここに?」

「隊長から言われて、服を持ってきた···ついでにエルも···」

「エル?」

『私です。カナメ様』

「A.R.ちゃん?」

「レイナさんとマキナさんから名前をもらったんです。」

「へぇ、いい名前ね。」

『ありがとうございます。』

「そういえばカナメさん。何か御用だったんじゃ?」

「あ、そうだった。食堂が開く時間になったから一緒にどうかなって」

 

そう言うと俺は机の時計を見た。たしかに、部屋に来てからかなりの時間がたっていた

 

「そうですね。ちょうどお腹が空いてましたし」

「···それじゃ、私はここで···」

「レイナさんもどうですか?まだエルと話し足りないようですし」

「···行く···」

というと俺達は食堂へと足を運んだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

 

「そういえば、エル?」

『何でしょうか』

「お前言葉遣い悪かったけど誰から習ったんだ?」

『レイナ様です。』

「···レイナさん?···」

「···友好関係は大事···」

side out

 

 

 




というわけでA.R.からエルへと名称が変わりました。

次からはバルキリーのテスト試験まで行ってようやく原作1話に入る予定です。(長えなぁ···)
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