日乃本帝國召喚   作:背の高い吸血鬼

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おはようございます。
めっちゃ遅くなりました。申し訳ありません・・・( ;∀;)
あと、こんな亀でも誤文字報告をして下さった方には感謝しかないです・ありがとうございます。


13話 ギム防衛戦【下】

『光の矢が追ってくる!!避けられn―――』

『来るな来るな来るな、うわぁあああああッ―――』

 

先遣隊として派遣されたアデム率いるロウリア王国東方征伐軍上層部は、魔道通信機が設置された天幕の中で沈黙に包まれた。栄えあるロウリア王国軍竜騎士団の一員として出撃した兵が、要領を得ない【光の矢】という魔道兵器に次々と落とされ、数分でギムに差し向けた兵力75騎が全滅してしまったのだ。

 

亜人と農奴しか存在しない蛮国の一地方都市なんぞ、この程度で簡単に灰燼に帰せる兵力だったはずであった。

 

一体、何が起きたと言うのか。一体、何処で間違ったのだろうか。回答の無い疑問符が冷や汗と共に溢れでして行く。

 

「・・・許さん」

 

静まり返る天幕の中、アデムのどす黒い感情に彩られた声音が、ぽつりと小さく反響する。

 

「全軍に告げる。ギムへと突撃しますよ・・・ゴミ共が魔道兵器を生意気にも保有しているのは癪ですが、此方は全兵力3万であたれば、どんな魔法をもってしても蹴散らせるでしょう・・・」

 

アデム以外の将兵は、この戦争は失敗なのでは無いか?撤退した方がよいのではないだろうか?という思いでいっぱいで有ったが、報告をしに来た斥候を無慈悲に惨殺する様な危険人物であり、そのような者が此処の司令である。とても、反対意見を言えるような状況ではなかった。

 

もし反対意見を述べようものなら、本国にて平和に暮らす彼等の家族が、大変悲しい事になってしまいかねない。

 

口に出かかる反対意見を無理矢理押し込んだ将兵は、進軍の為に奔走した。

 

 

 

 

 

しかし、その努力は無駄に終わる事となるが、その事に彼らは気付かない。

 

 

       *   *   *   *   *

 

 

「【ギム防衛作戦】はこれより第二フェーズに移行する・・・海軍さん、航空支援攻撃を宜しくお願いします」

 

ロウリア竜騎士隊による第一次攻撃を防いだ風間少佐は、もとより計画していた第二の作戦行動を開始する。

 

『了解!これより攻撃隊を発艦させる。少々お待ちを』

 

 

       *   *   *   *   *

 

 

日乃本帝國海軍 第三艦隊 旗艦【加賀】

 

「陸さんより入電!航空支援攻撃を求む!」

「よし来た!艦載機を上げろ!!」

 

珈琲を片手に暇をしていた艦長が、命令を下す。

 

全長400m、全幅90mと広大な飛行甲板の上に待機していた複数の第六世代艦載機【F-3C海神】に搭乗員が駆け寄り、急いで搭乗すると、キャノピーを閉めた。各種装備点検を素早く終わらせると、隣を見る。其処には、妙にのっぺりとした印象を受ける大型の無人機が存在した。

 

随伴無人戦闘機【XQ-3C青雲】

 

第六世代戦闘機に随伴できる無人の戦闘機である。元からF-3Cと共に行動するようにとのコンセプトで有った為、F-3Cと同様に超音速巡行(スーパークルーズ)能力を獲得しており、見た目もコックピット部分が存在しないだけで殆どF-3Cと同じであり、部品の約47%を共有しているので整備性が良い。

 

武装も同様の物を搭載できる【XQ-3C青雲】だが、有人機の護衛という任務も受け持っている為、対艦誘導弾を搭載する事は殆ど無く、対地、対空誘導弾を多く搭載している。

 

又、全機能を電子戦に振った特殊機体も存在するが、今回は加賀に搭載されていないので詳細は省こう。

 

XQ-3C青雲の制御は全て人工知能が管轄しており、全機能が問題ないかを各種感知器にて装備点検を終わらせ、隊長機となる有人機へと点検完了を知らせる。確認した搭乗員がタッチパネルを操作すると、AI補助誘導装置にて、搭乗員や誘導管制官の指示を受けずに自ら四基存在する電磁射出投射機(リニアカタパルト)に前輪を固定した。

 

〈こちら一番機。発艦準備完了。発艦許可を求む〉

〈了解。発艦を許可する〉

 

管制塔の指示にて、高性能演算機によって精密に制御された射出機が動作し、約四秒で一気に時速250kmまで加速。制御の難しい蒸気式射出機よりも搭乗員に対する負担が大きく軽減された機体は母艦より解き放たれ、快晴の大空へと飛び立つ。

 

隊長機(有人機)一機と無人機3機、計4機の小隊となり、ギムへと侵攻するロウリア王国軍に鉄槌を下す為に超音速巡行にて、現地に急行。

 

ギム上空まで、あと4分―――

 

 

       *   *   *   *   *

 

 

〈間も無くギム上空に差し掛かる。攻撃用意―――〉

 

一瞬にしてギム上空へと到達した攻撃隊は、一定の間隔を取ると、下方の無人偵察機から送られた情報を頼りに目標を自動割り振りを行い、各目標に対しての攻撃準備が整うとピーという電子音が響く。完了の合図だ。

 

搭乗員は僚機に攻撃許可を発令。

 

〈―――投下!〉

 

ステルス性を極限にまで精練されたF-3CとXQ-3Cの機体から、対艦誘導弾共用の爆弾庫(ウェポンベイ)が開き、一機1発、合計4発の大型の爆弾が投下された。

 

それは慣性に従い自由落下を開始すると、落下降を開いて静かに敵侵攻軍の上空へと忍び寄る。

 

 

       *   *   *   *   *

 

 

始めに気が付いたのはロウリア王国の村々より招集された農兵の一人であった。

 

彼は進軍準備に慌ただしく喧噪の広がる王国軍の隙を見て、近くの木に縁りかかって休息を取っていた。元々、彼はこの戦争に参加したくなかったのだが、国からの強制的な出兵令である。逆らったりでもしたら、召集しにやってきた正規軍人に首を一閃されてしまうと渋々行くしかなかったのだ。

 

なので、彼の戦争に対するやる気は殆ど無い。ハッキリ言って面倒だし、迷惑。

 

そのやる気の無さが、結果的に壊滅したとはいえども自陣営に対する攻撃の予兆を感知したのだ。

 

「・・・ん?なんだ、あれは・・・」

 

彼は青空に咲く無数の白い花を見た。それには、鈍色に光る筒の様なモノがぶら下がっており、よく見れば、それが自然な物では無く人工物だと一目でわかった。そして、言いようの知れない焦燥感に駆られる。

 

ゆっくりと落ちて来る物体が何なのか分からない。

 

しかし、アレが何らかの攻撃であると、反射的にそう判断した彼は、大きく息を吸って味方に警告を飛ばした。

 

「上空より敵襲ぅうううッ!!!」

 

彼の叫び声に、進軍準備のため奔走していた将兵が空へと顔を向けると、視界が真っ白に包まれた。

 

そして―――

 

 

 

 

ドゴンッッッッッ))))))))))))))))))

 

 

 

煙が目を焼く光りに変わり、強烈な衝撃波と熱線が四方八方に吹き荒れると、ロウリア兵の一農兵から高貴なる貴族諸共関係なく爆散しながら吹き飛んだ。

 

一次爆薬で特殊爆薬が気化、放出弁が開いてスプレー状の気体を放出し、二次爆薬で着火する。強力な衝撃波で半径300メートル内のロウリア兵や待機していたワイバーンなどは跡形もなく爆散する他、急激な気圧の変化を引き起こし、生物の内臓を破裂させる。数マイル先にいる人の鼓膜を破壊する、ナノテクノロジーを応用したこの爆弾の名は帝國軍正式採用兵器【8式燃料気化爆弾】である。

 

帝國軍内部では単に8爆やら気化爆と呼ばれるが、使う爆薬から【サーモバリック爆弾】と呼ばれることも。

 

そして、この爆弾の威力はTNT火薬44トン分に相当し、核兵器に次ぐ威力と言われていて【貧者の核爆弾】との異名を持つこの爆弾は、陣地に存在した約3万のロウリア王国軍の、おおよそ2万7000人を爆散させ、残りの2000の内約8割は内臓破裂による死亡判定、生き残った2割の者達も何等かの重傷を負う事に成り、奇跡的に軽傷で済んだ者は、僅か3名であった。

 

この戦闘とも言えない戦闘により、ロウリア王国東方征伐軍上層部は壊滅。最高司令のアデムも、この戦闘により行方不明というなの事実上の死亡判定が下された(爆散により死体が消失したため)

 

日乃本帝國の損害

死者:0名

重軽症者:0名

 

クワ・トイネ公国の損害

死者:0名

重症者:0名

軽傷者:7名(動員中の転倒などによる事故)

wvn:0騎

 

ロウリア王国東方征伐軍の損害

死者:2万9467名(治療も儘ならない為に死者が増大)

重症者:530名

軽傷者:3名

wvn:150騎

 

この戦闘により、ロウリア王国東方征伐軍は壊滅することとなる。

 

 

       *   *   *   *   *

 

 

中央暦1639年 皇歴2693年4月12日 日中 日乃本帝國 帝都【日之出】 

渋谷区 大型有機電界発光(EL)受像器前

 

高さ24m、幅30mの大型有機電界発光受像機前では数多くの帝國民が足を止めて画面に注目していた。つい先程まで、帝國内のニュースが流れていた画面だったが、帝國民の中でも注目度が高い【鍬派兵】についての速報が入ったからである。

 

『え~緊急速報をお伝えします。本日早朝、クワ・トイネへと進行するロウリア王国軍と鍬日両軍が戦闘状態へと突入。これの戦闘に勝利したとの発表がありました。』

 

原稿をめくるニュースキャスターは続ける。

 

『この戦闘による鍬日両軍の死者は0名に対し、ロウリア王国軍の死者は推定で約3万弱ほどであるとの政府発表がありました。続いて、政府より入手した戦闘映像がありますので、ご覧ください』

 

映像が切り替わり、帝國軍仕様の迷彩を着た男性が映し出される。

 

『・・・それでは、風間将軍。ギムを、頼みます!』

『了解しました!この命に掛けて、ギムを、クワ・トイネ公国を防衛させていただきます!』

『―――【ギム防衛作戦】開始!!』

 

代わり、96式装輪装甲地対空誘導弾搭載車が映し出される。

 

『<―――1号車から4号車まで、目標振り分け完了!>』

 

ピッ―

 

『<座標、ギム西南西上空より侵攻中のWVNワイバーン!06式短距離地対空誘導弾、発射用ォー意!>』

『<―――撃ェッ!!>』

 

―――ドシュッ・・・シュゴオォォォォオオオオッ!!

 

上空7000mより、とのテロップの下、()()()()()()()()()()無人機映像として、射出された06誘導弾が次々にワイバーンを撃ち落としてゆく映像が流れると、其処で映像は終わった。ニュースキャスターは『18歳以上の方で、見る覚悟があれば政府及び国防省ホームページにて機密外無編集戦闘映像を閲覧する事が出来ます』と告げると、再度同じニュースを繰り返し始めた。

 

因みにだが、無編集戦闘映像とは、普通に人体がはじけ飛ぶところなどのモザイクすらない本物の映像である。規制が無いので【覚悟のある方】ときちんと伝えられるのだ。心臓が弱い方は見ない方が良いだろう。

 

「おぉ~やっぱ凄いな~」

「相手はたかが235kmの低速目標なんだろ?撃ち落とせて当然じゃね?」

「それ聞くと、あれね。ロウリアが不憫に聞こえるわ・・・」

「実際に不憫でしょう?魔法はあっても中世レベルの相手に現代兵器って・・・まるで【日〇国召喚】みたいね」

「わぁ~カッコいい!僕も将来、へいたいさんになる!」

「息子よ。軍隊は辛いぞ?まぁなってもいいが、死ぬなよ?俺は無論、妻が一番悲しむからな?」

「う~む。ワイバーンに高い兵器は無駄な気が・・・・・・」

「そんな事より仕事仕事・・・」

 

この放送に帝國民は、市井、ネットなどで様々な反応を見せる。

 




この帝國民は良く教育がなされている!
まぁ、敗戦国となった日本みたいに牙を抜かれたり、洗脳されたり、報道規制がどうたらとされて無いので・・・w
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