共感覚待ちの偽善者とちびっこ革命家   作:ゼファー@神界書庫

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神界書庫です。
皆さんのおかげでUAが9000を突破しました!ありがっとうありがっとう!
最近寒くなってきましたね。
個人的に朝ごはんは、コンポタ派です。


赤メッシュ再び

姫川を家へ送り届けた後、オレはコンビニに相棒にのり向かっていた。急にアイスが食べたくなるあの現象が起きたのだ。なんなんだろうなこれ。中に入ると、

 

「ラッシャッセ〜」

 

とやる気のない声で喋るバイト、雑誌コーナーで立ち読みしてる中年、そしてジャージでアイスを買いに来た俺。

 

俺は適当にアイスコーナーにあるアイスを見ながら考える、明日のことを。

前回学校で俺は、軽く問題を起こした。不良に目を着けられるような事したり、赤メッシュにキレられたり。

改めて考えるとヤバくね?虐められたりしたら、面倒くさいんだけど。

まぁ、高校でそんなことしたら、相手のことを社会的に終わらせるけど。

 

お、スーパー○ップの限定味だ。人間は限定ってだけでテンションが上がる。これにするか。

レジに持っていき、

 

「124円です。ちょうどお預かりします。あざしたー。」

 

会計を終え、帰路を辿ろうとすると、

 

(入り口に不良、囲まれてるのは女子か。助けてもいいが、現在腹は満ちてる。無理に助ける必要もないか。)

 

スルーして帰ろうとすると、不良達の声が聞こえてきた。

 

「学校では断られたけど、君のその髪、こっち側の人間だろ?遊び行こーぜ。」

 

「意味分かんない。勝手な想像しないで。私はあんた達と違う。」

 

「いいねー黒髪で強気な子、やっぱりオレ好みだわ。」

 

「ちょっ、触らないで。離してよ!」

 

イラついてきたな、助けるか?判断するためにふと不良達の方へ向くと、見覚えのある奴が絡まれてた。

 

「赤メッシュじゃん。何やってんだ?」

 

そこに居たのは学校で色々あった美竹だっけか。

そいつが不良達に囲まれてた。

あ、目が合った。泣きそうになってるし。

ハァ~~~~(糞デカため息)

助ける以外の選択肢消えたな。

 

別に放置してもいいんだけど、寝覚が悪すぎるだろ。あの、幼馴染軍団に何言われるか分かったもんじゃないし。

 

 

「あれ?美竹さんじゃん。なにしてんの?」

 

オレは、あたかも今気付きました風に近く。

 

 

「なんだぁ?テメェは。ってテメェは、こないだの!」

 

おっと、相手は我のこと知ってる様だ。誰?

 

「えっと、どちら様?」

 

「忘れてんじゃねぇ!羽付きのワニだ!」

 

だっさい二つ名付きの不良だ。

初日に問題起こしたのに、懲りずにこんな事してんだな。馬鹿だね。

 

「そんなダサい二つ名持ちの俺に負けて初日に教師に連行されて行ったやつなんか知らん。」

 

「覚えてんじゃねぇか!ぶっ殺してやる!」

 

 

すると相手はポケットから、折りたたみナイフを取り出してこちらに突撃してくる。

野蛮だねぇ。

 

俺はそのナイフをわざと腹部で受ける。

 

「へへ、やっちまったぜ。ザマアミロ、俺様に楯突くからこう言う目に遭うんだよ!」

 

「それで?俺はなんで言えばいいんだ?腹ぁ抱えて笑うのが正解か?」

 

そこには腹部にナイフが刺さっているのに、平然と立っている男がいた。無論わたしだ。

 

「はぁ?!なんで立ってんだよ!腹にはナイフが刺さってんだぞ!普通倒れるだろ!」

 

「ナイフが腹に刺さった程度で俺が倒れるとでも思ったか。」

 

「ば、化け物じゃねーか。」

 

酷いなぁ、ただ少し痛みに強いだけなのに。

 

「さてと、これは完全に傷害罪どころか、殺人未遂な訳だが、どうする?謝ってみるか?息の根を止めて口封じするか?大人しく尻尾巻いてにげるか?はたまた、自首するか?」

 

そう笑顔で聞きながらジリジリと近く。

ゆっくりと、一歩ずつ。

 

 

「ち、チクショー!お前らやっちまえ!」

 

後ろにいた取り巻き達に命令して俺を取り囲む。

なるほど、コレがそいつの選択か。

 

 

「五人でかかれば、勝てるとでも?」

 

「ナイフが刺さっているのに随分と余裕だな!一本なら大丈夫だが、複数刺さればいくら化け物でも!」

 

 

「哀れだ。本気で言ってンなら抱きしめたくなっちまうくらい哀れだ。

確かにオレは今腹にはナイフが刺さってる。

でもよォ、別にオレが弱くなったところで、別にオマエらが強くなった訳じゃあねェだろうがよォ。」

 

 

 

「「「「「舐めやがって!」」」」

 

 

5人が一斉にナイフ片手に襲ってくる。単細胞乙。

 

正面のやつの攻撃を右に避け足をを引っ掛ける。

すると勢い余って、後ろの奴にナイフが刺さる。

 

避けた先にも敵はいる。手首を掴み捻り上げナイフを奪う。そのまま、足を払い顔から地面に落ちる。

 

残った二人が同時に襲ってきた。

落ち着いて一人の手首を掴み、軸足起点に回転して、後ろに回り込みナイフを蹴り落とし当身。

 

最後の一人は他四人のやられっぷりを見て、腰を抜かしていた。

 

「一丁上がり〜。」

 

ブシュッとナイフをぬき、アイスで冷やす。

痛ぇ

 

「か、勝てねぇ……。」

 

「さてと、羽ワニくん。消えろ。二度と俺の目の前で不快な事すんな。次は、ねぇぞ。」

 

 

殺気を込めてそう言い放った後、抜いたナイフを羽ワニの足元に投げた。

あ、気絶した。

結局雑魚か。

 

 

「美竹ー、大丈夫?ケガ無いか?」

 

「だ、大丈夫だけど、あんたのお腹!ナイフが刺さって!」

 

「ん?あーコレか。内臓に損傷は無いから無問題。ほら、もう止血出来てる。」

 

そう言って腹部を見せる。

再生はしていないが、ある程度の止血は完了していた。アドレナリンじゃね?(テキトー)

 

「あ、ありがとう。助けてくれて。」

 

「別に知り合いだったから助けただけ。それじゃ気をつけて帰れよー。」

 

「ま、待って!あ、あのー。」

 

「なんか用?」

 

「家まで送ってくれたりしないの?」

 

は?え?なんで?コイツって俺の事嫌いなはずなんだが、てか眠い。色は、青?

あー、成る程ね。

 

 

「怖いんだ。」

 

 

「!わ、悪い?てか!普通こんな目に合った女子を一人で帰らせるっておかしいと思うんだけど。」

 

普通かぁ、ここではそれが普通なのか?

前に、不良から、女子助けた時に声かけたら、蜘蛛の子を散らすように逃げられたんだが。

 

 

「普通なのか?」

 

美竹は、無言で頷いた。

 

「じゃあ、送るわ。後ろ乗れよ。」

 

相棒に汐音以外を乗せるのは二人目か。

思い出したくもないな。「魑ー蜴滉サ、邇矩ぅ」の事は。

 

しばらく、自転車を走らせていると、

 

「黒鐘ってさ、なんであんなに強いの?」

 

「爺ちゃんが道場の師範なんだ。それで鍛えて貰って、強くなれた。おれ、両親いないから、爺ちゃんが父親代わりみたいなもんなんだよ。」

 

「そっか、いい人なんだね。私の父とは、全然違うね。」

 

そんな事を言って俯く美竹。

あーさては、親子喧嘩したな。

本で読んだことある。

 

「で、なんでお前はあんな時間に、コンビニにいたんだ?」

 

「父親と、喧嘩して家飛び出して、気づいたらあそこに。」

 

「他に行く場所無かったのかよ。あの幼馴染の家とか。」

 

「みんなに迷惑かけたく無いし。」

 

そういう気持ちはあるんだ。

 

「にしても、親子喧嘩か。した事無いな。したって勝てねぇし。」

 

「なにそれ、嫌味?」

 

捻くれものが。

 

「違げぇよ。てか、なにが原因で喧嘩したんだ?」

 

「私が本気でやってる事をお遊びって言うから、キレて言い合いになった。」

 

「本気でやってる事って?」

 

「バンドの事。アフターグロウっていうんだけど。あんたも楽器やってるなら分かるでしょ?音楽の楽しさ。」

 

音楽の楽しさか。ますきも同じ事言ってたな。「飯食うために演奏してんのか?」って。

そん時の俺はなんて返したんだっけ?忘れたわ。

 

「それを否定されて我慢出来なかった?」

 

そう、美竹に問うと、また無言で頷いた。

しばらく無言で自転車を走らせていると、

 

「着いた。」

 

そういうと美竹は、一軒の屋敷の前で降りた。

え?コイツの家ってコレ?イメージだけどやっぱりコイツ89●の娘?これ、俺ヤバいんじゃ。

 

 

俺がそんな事を考えてると、玄関から一人の男性が駆け寄って来た。

 

 

「蘭!どこに行ってたんだ!心配したんだぞ!」

 

「父さん、うるさい。ご近所迷惑だよ。」

 

「無事で良かった。ん?彼は?」

 

「黒鐘、私を送ってくれたの。」

 

「そうか、蘭は家に入ってなさい。私は彼と話がある。」

 

あれ?色が赤いんだが。おれなんかした?

 

「分かった。ありがとう黒鐘。」

 

そう言って美竹蘭は、家に入っていった。

さてとどう見てもヤバい状況だよな。

 

家出した娘を連れて帰ってきた男。

いや、家出って言うか家を飛び出したか?

 

 

 

「黒鐘君と言ったかな?」

 

「え?あ、はい。黒鐘真倉です。」

 

しばしの沈黙の後、美竹父は口を開く。

 

「きみは、娘とどういった関係なのかな?」

 

「えと、ただのクラスメイトですかね?」

 

「なるほど、では彼氏などでは無いと?」

 

「彼氏どころか友達と言われても怪しいと思ってます。」

 

儂自身、美竹には嫌われてるはず。

そんな奴と友達かと言われると、違うと思う。

美竹父が、ふぅと息を吐く。

 

 

「では、二つ目の質問だ。娘は何故あんなに怯えていたんだ?君はその理由を知っているかい?」

 

「コンビニで見つけた時に不良に絡まれてましたから。その影響だと思います。あ、心配しなくても、身体的には怪我してません。精神的には、といわれると分かりかねます。」

 

「なるほど、そこを君が助けてくれたのかい?」

 

どうなんだろうか。知り合いが絡まれてた。儂は偽善者だ。正義では無い。助けたと言えるのだろうか?

 

「違います。俺は偽善者です。結果論で言うと助けたと言えます。けれど、その行動の理由はいつでも俺自身の為です。人は人を助けられない。彼女が自分で勝手に助かっただけですよ。」

 

「結果論で十分さ。とにかく娘を救って送ってくれた事、感謝する。ありがとう。」

 

心が痛い。なんだ?この感覚?感謝されたのにモヤモヤする。何か引っかかる。

 

「救えはして無いです。精神的には、救えなかった。俺では役不足です。今はとにかく娘さんと、向き合ってあげて下さい。では。」

 

俺はそう言って帰路につく。

 

 




タイトル詐欺になって来たな。
次回から物語が大きく動きます?
文字化けは仕様です。解読すんなよ?
新キャラ二人でます。
あと活動報告にキャラ紹介載せますのでご覧ください!

感想、評価、お気に入り登録等して頂けると、心臓が止まりそうになります。

それでは、また次回。
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