桜才学園一般生徒の日記   作:←↙︎↓↘︎→あの辺にスズヘッド

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€月☆日

 

 

来週は文化祭があり、準備が始まった。男子なのでやはり力仕事を任されることが多い。

 

まぁ慣れたことだから特に不満はない。適材適所だからね。休憩中に三葉にチラシをもらった。柔道部は文化祭で招待試合をするらしい。

特に装飾のない真っ白なチラシには桜才柔道部VS英稜空手部と書かれていた。

 

「異種格闘技で盛り上げて部員増だよ!」

 

三葉は張り切っていたが大丈夫だろうか。強いのは知っているけど、怪我とかしそうで心配だ。

 

 

€月♪日

 

 

学校に出島さんがいた。普通に廊下でバッタリと会い、軽く挨拶をしてから避けようと思ったら出島さんに呼び止められた。嫌な予感がした。

 

「すみません。道に迷ってしまって、お嬢様にメイド服を渡して頂けますか?」

 

彼女はそう言いながら服を脱ぎ始めた。服を、脱ぎ始めた。

本当に焦った。いきなり目の前で脱ぎ始めたのだから。

 

「メイド服を渡す予定でしたが、忘れて来てしまいましたので私が着ているものをお渡ししようかと」

 

どうにか止めたが出島さんに羞恥心は無いのだろうか。……無さそうだな。

というか、脱いで行ったら出島さんがお縄になる。ので、というか仕方がないから体操服を渡した。

 

裸で返すよりは100倍マシだろう。今日体育が無くてよかった。出島さんはそのあと本当にメイド服を脱いで僕の体操服を身に纏ったまま帰っていった。それでいいのか、メイドさん。

 

問題は脱ぎたてのメイド服をどうやって七条先輩に渡すかだったが、案外すんなりと渡せた。ここに来てから耐性が付いたのかもしれない。七条先輩はメイド服を受け取った後

 

嗅いだ? とか、使った? とか聞いてきたが無視をした。そういう技術も覚えたんだ僕は。

 

 

€月%日

 

 

文化祭当日! 寝不足だ。何処も男手不足で作業が終わればこの作業を手伝って欲しいという声がわんさかやってきた。頼られる事は嫌いではないので受けてしまった。その結果寝不足なのだが、あんまり不快感はない。

 

津田も柳本もおんなじ感じだったと言っていた。柳本は筋肉痛でプルプルしていた。

でもこの筋肉痛は勲章だと誇ってる柳本。女子に頼られて嬉しかったらしい。

 

津田は生徒会で見回りがあるからと別れ、柳本と二人きり。何処から回る?と聞かれたのでまずは三葉の所に行った。三葉は流石というべきか、空手部相手に負けてないし、相手の選手も負けないくらい強かった。バトル漫画でも見てるような試合に観客は大盛り上がりだ。

 

休憩中に柔道部にクラスのみんなから預かった差し入れを持って行ったけど三葉との距離が何故か遠かった。

 

 

 

€月%日 2ページ目

 

 

柳本が色々食いすぎて腹を壊したので僕一人で回っていた。文化祭とは言え、何にも買うことができず雰囲気しか楽しめない自分が情けない……。

でもアイスキャンディー一本200円とか、焼きそば400円は高いと思うんだよ僕は。

 

ベンチで惚けていたら津田がフラフラしながらやってきた。自由時間が出来たから休憩しにきたとの事。5分くらい寝かせて、と言われたので待っていたら七条先輩と天草先輩がやってきた。津田を探していたらしい。

 

疲れて寝てますよ、と言ったら納得していた。

 

津田の隣に天草先輩が座り、

 

「津田は私が見ておくから、君はアリアと文化祭を楽しんでくるといい。我々も自由時間だからな」

 

と優しいお言葉を頂いたので七条先輩と見て回ることになった。メイド服とか、体操服の事とか色々お礼を言われた。

 

後夜祭のフォークダンスは楽しかった。初めてでとても戸惑った。

 

 

€月○日

 

 

だんだんと寒くなってきた、そろそろ冬だ。家の割れた窓から入る隙間風を防ぐため、ダンボールで塞いだ。見栄えが悪いけれど、凍えるよりはマシだろう。

 

大家さんからお餅をもらった。相変わらず優しいおばあちゃんである。祖母が居たらこんな感じなんだろうか。

 

お礼に肩たたきをしたら喜んでくれた。

 

 

€月*日

 

 

ありがたい事に七条先輩からクリスマスパーティーに誘われた。二泊三日、別荘でやるそうだ。誘ってくれるのは嬉しいけれど本当に僕が行っていいものなのかと疑問に思う。生徒会でも無いし。

 

泊まるんだから、いつも家で着るようなボロボロの服じゃダメだよな……明日古着屋に行こう。予算は2000円!

 

 

€月#日

 

 

古着屋から帰宅途中、萩村とその母親に遭遇した。散歩をしていたみたいで、デカイ犬がいきなり飛びついてきたからびっくりした。

 

何をしていたのと聞かれたので服と生活用品を買いに行ったと言ったら萩村母が今日はお赤飯ね! と萩村に向かって言った。萩村は大きなため息を吐いた。

 

見た目は似ている部分はあるが、性格はあまり似ていなかったな。主に下ネタとか。萩村は父親似なんだなぁ……。

 

彼氏では無いことを一応念を押して言っておいたので安心しておいてくれ萩村。

 

 

€月<日

 

 

クリスマスパーティー当日。まさか自分がリムジンに乗るとは思わなかった。ウチの前に止まる一台のリムジンは迫力がありすぎて、夢かと思った。大家さんが玉の輿だのなんだの言っていたが、ただの優しい先輩ですよ。ハハハ。

 

出島さんに荷物を預けてから車に乗ると津田とその妹コトミちゃんが居た。軽く挨拶をしてゆっくりと椅子に座る。ウチにあるどの座布団よりもふかふかで、車内は広くいい匂いがした。

 

乗っているだけで緊張する。津田も初めて乗った時は緊張したらしい。コトミちゃんは興奮していたけど。

 

途中で天草先輩を拾い、車に乗ること数時間。山奥に佇む大きな家が見えた。

 

立派としか言いようがない別荘をポカーンと見上げていると、出島さんに尻を叩かれた。

 

「叩かれるのを待っているのかと思いまして」

 

尻を叩かれることを待つなんてこの先も絶対無いと思う。待っている人が居るとすれば一部の人だけだ。僕はノーマルなので関係ない。

 

 

€月+日

 

 

クリスマスプレゼントの交換会をやった。これを選ぶのに僕は人生で一番時間をかけたのは間違いない。男女誰でも受け取って嬉しいもので、尚且つ僕が買えそう、作れそうなものを考えた結果マフラーになった。高めの毛糸を買って頑張って編みました。

 

大きな箱から小さな箱、振動音が聞こえる箱など様々なプレゼントがあるなか、僕は手で持てるマッサージ機をもらった。津田はずっと振動している箱を見て悟った表情を浮かべていた。中身は何だったのだろうか。

 

僕のマフラーは七条先輩に当たっていた。喜んでくれていて助かった……

 

夜はみんなで寝る前にボードゲームをして遊んだ。ボードゲーム上ではお金持ちになれました。

 

後出島さんは料理がめちゃくちゃ上手だった。

 

 

%月☆日

 

 

新年明けましておめでとうございます。

 

人が多い神社へお参りに行った。願うのは健康第一である。僕はお金に縁がないと思っているから、願うなら健康しかない訳だ。

 

神社には桜才学園の生徒が結構居た。五十嵐先輩とか、生徒会の面々とか、カメラを持った畑先輩とか、三葉とか、柳本とか。女子は振袖を着ている人が多く、大変そうだ。

 

おみくじは中吉。悪くも良くもなく、今年も平和に終わりそう……というか平和に終わって欲しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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