可奈美のお兄ちゃんは妹のために最強の剣士に目指す! 作:黒崎一黒
それでは、どうぞ。
「はい、これ。寒いだろう?」
まだ5月の夜に、沙耶香と都は商業地区の路地裏に身を潜め、地面に座り込んでいる。
彼は沙耶香の身体の調子を考えて、暫しの休憩を取る。
そして、彼はさっきコンビニで買った暖かい飲み物とおにぎりを沙耶香に渡す。
「うん……ありがとう」
彼の好意を受け取り、沙耶香は早速おにぎりを食べ始める。
ちょうど良い温度で包まれた白いご飯が美味しい。
「美味しい?まぁ、コンビニで売ったやつだから、学園の食事と比べられないけど……」
「美味しい……学園よりも暖かくて、美味しい。」
小さい口でゆっくりおにぎりを食べている沙耶香。その様子はまるでハムスターみたい。
「へぇ〜初耳だな。そこの食事はそんなにやばいなの?」
「ううん、違う……おいしいけど、暖かくない。」
「熱食がないの?」
「………違う、この暖かさは都がくれた物。」
「そう……」
なんかそう言われると、恥ずかしい。
「……ねぇ、何で助けてくれたの? さっきも、この前も。私、何もしてないのに……」
一段食事を終え、沙耶香から質問してきた。
恐らく、何となく気になったことを聞きたいのだろう。それにしても、理由か……今更、聞かれても思い浮かばない。
「なぜ……でしょうか。何となくそうしたのよ。俺も自分がなぜ手を貸したのがわからないんだ……」
「そう……」
消え入るような声で相づちを打つ沙耶香。納得はしていないようだ。都も自分が言っているけど言っていないのと同じことをよく理解している。
なぜだろう……自分はただ彼女を助けたいという欲望に従っている。もしや、正義感?いや……そんな大層のやつじゃない。自分はそんな偉い人なんかじゃない。
ならば、なぜ手を貸したんだ?
ーーいや、ちゃんとした理由がある。
一年前と同じ理由なんだ……彼女は昔の俺と重ねていた。
都は少し迷いながら、もう一つの理由を口にした。
「貴女に、少しだけ昔の自分を重ねていたんです」
「え……?」
沙耶香の顔が上がり、都を見上げる形になる。都は視線を一瞬だけ沙耶香に移し、すぐにそらした。
「貴女があんなにいじめられたところを見て、まるで昔の自分を見ているような気分になった……」
「都も、同じようなことがされたの?」
「あなたのような道具扱いされるのと違うけどね。……でも少し似ているのよ。」
そう言い、都は小学校の時を思い返す。
あの時は母が亡くなったばかりに、大好きだったはずの剣を恐れ始めた時期。弱くなった俺はすぐ周りの悪いやつに散々いじめられて、色んなひどいことをされた。
あの時から俺は知った。この世界には光がないことを……。
「………もしや、俺は貴女に同情し、憐れんでいたのかもしれない。そこで、あなたを救うことを利用して、自分の憂さ晴らしのようなことをしたのかもしれない……」
よく考えれば、自分も最低最悪の人間なのかもしれない。彼女を救うことで自己満足に浸っていたとは……これはまるで俺がしたことはあの女がやっていることと全然変わらないじゃない?
人間としては最低の思いを取ってしまった俺はやっぱり人間のクズだろう。
「……別に怒ってない。優しくしてもらって嬉しかった。」
ゆっくりと沙耶香は言う。哀しみや苦々しさはない、微かに笑みも感じられる表情で。
そんな表情を見て、少しでも心が救われた気がする。
彼女はとてもいい子だ。可奈美達と同じくらいの良い子だ。
「本当、俺に勿体無い子がばかりいるんだな……。沙耶香、そばにいてもいいのかな?」
答えは既に知った。それでも聞きたい……俺のような救いがない人間は彼女のそばにいる資格があるかどうかは……。
「いて欲しい。」
そうしたら、彼女は都の服を掴んで、純粋の目と顔を都に向かう。
そっか……いいんだよな。
彼女の答えに、涙が危うく溢れ出す。
本当にありがとう、沙耶香。
「………うん。それじゃ、そろそろ移動しましょうか。ここでグズグズしすぎると、見つけられるし……飲み物は俺がお持ちしますね。」
「うん。」
沙耶香は小さく頷いて、飲み物を都に渡す。
温度はまだあるが……このあとは暖めておかなくちゃ。
そう思うと、二人は再び行動し始めたところで、二人の目の前にとある人物が駆け付けてきた。
「いたっ! 沙耶香ちゃん……お兄さんも!」
「舞衣ちゃん……!?」
「舞衣……」
柳瀬舞衣は息を切らせて路地に佇む二人の前に顔を出した。美濃関の制服に着替え、腰には御刀を差している。額に汗をかき、頬も少し赤くなっている。まるで二人を必死に捜して走り回っていたみたい。
「舞衣ちゃんはなぜここに……!?」
思わぬ人物の出現に都は驚いている。
そして、舞衣はほっぺを膨らんで怒っているように話す。
「私はここにいるか何も、お兄さんはまた勝手の行動を取ってたからだよ!」
「え…?」
「お父さんに執事の仕事をやめて、沙耶香ちゃんを守るために一人で鎌府の人に喧嘩を売っているのよ!なんていつも自分勝手にやっているのですか!」
そこまでに怒る舞衣は見たことがない!?それに、なぜ事情が知っている?
「雅ちゃんが電話ですべてを話したの。お兄さんは沙耶香ちゃんを守るために、一人で彼女を助け出すことと私を守るために彼女に頼むことを」
あの野郎、せっかくお前を信じているのに……舞衣ちゃんに危険を晒したくないから、貴女に頼んだのに……!
「どれくらい知っていますか?」
「沙耶香ちゃんがどんな危険に落ちるかは聞いていませんが…それより、なんていつも私を置いて自ら危険事に入るの?約束したじゃない!一緒に背負って……」
舞衣の怒っている顔がどんどん悲しい顔になっていく。
言うまでもない、それを作ったのは俺だ。約束を破って、一人で無茶をするから。
「………ごめん、舞衣ちゃん。俺はどうしてもお前を守りたかった。こんなことをしたら、また可奈美のような状況に落ちるから。……お前だけは無実の罪を背負わせたくない」
舞衣に自分の思いを必死に伝っていく都。彼はただ舞衣を危険から去らしたいだけ。
「そんなの求めてないから!私はお兄さんにそんなの求めていない!私はただお兄さんのそばにいて欲しいだけ……だめ?」
彼女が都に近づき、彼のスーツを強く掴んで、そのまま頭を都の胸あたりに押し込んだ。
そうしたら、熱い感触がしてきた。ヌルヌルで熱いもの……涙だ。
また彼女を泣かせた……辛い、痛い。
これは何度目だろう……また彼女を辛い思いをさせてしまった……。
「舞衣ちゃん……俺と一緒にいると不幸になるよ」
思わぬ言葉が口に漏らした。ずっと胸に隠した言葉だ。
「……それでもいい。私はお兄さんと可奈美ちゃんと沙耶香ちゃんといるだけで、もう十分幸せですから。だから、私の我が儘を聞いてーー」
視線を都と向く、彼女が泣いたばかりの様子はとても愛おしくて、可憐だった。
いつもそんな彼女に何回のドキドキをさせられた。
多分、俺はいつの間にか、彼女に惹きつけられたのかもしれない。
「ああ……聞かなくても、わかったから。いいよ、三人で逃げよう。」
「………うん!」
そんな彼女の視線に負けて、都は彼女の我が儘を聞いた。
そうしたら、舞衣はようやく笑顔にを見せてくれた。
これは彼女が望んだことだ。ただ一緒にいるだけで……全く、どんだけ俺の心をドキドキさせるんのだよ!恥ずかしいだろう!
「よし、それじゃ移動を再開だ。ひとまず撤退地点までに行こう!そこで車が用意しているから」
「都と舞衣の顔が赤い……」
「ふふっ、なんかちょっと恥ずかしいな/////」
沙耶香に指摘されて、舞衣はちょっと恥ずかしい反応。
そして彼は照れ隠して逃亡ルートの確認。そんな彼に後ろにいる女子二人はそれぞれの反応を取る。
沙耶香は無表情で、舞衣は赤い顔で微笑む。
それから、徒歩で二分ほど経ち、舞衣が沙耶香に話を切り出す。
「私ね、沙耶香ちゃんと同い年の妹がいるの。前に言った、上の妹なんだけど」
「うん……覚えてる」
舞衣には現在中学一年生の妹、美結がいる。舞衣が実家に帰った折には彼女を頻繁に注意している。何にせ、妹というものは我が儘の生き物。舞衣は何度も彼女の世話を焼けた。
ちなみに、都はただ一度妹達の世話をしているが……すぐ舞衣に追い出された。彼女が曰く:このままじゃ、妹達は可奈美になる。
あれ?これは褒め言葉じゃないの?可奈美のような可愛い子は増えれば、この世はもっと素晴らしい世界に変わるのよ。
というのが駄目なシスコンの発言である。
「普段はすっごくワガママで自分勝手なんだけど、本当大変なときに限って助けてって言わないの。私はお見通しなのに、変だよね?」
「お見通し……何でわかるの?」
「だって、私はお姉ちゃんだから」
舞衣は沙耶香の白い髪をすくように優しく撫でる。沙耶香はくすぐったそうにしながらもそれを受け入れていた。そして、都がしたようにいい顔になった。
「………」
後ろの光景を少し覗けている都は自然とほっぺが緩んでいた。微笑ましくて愛おしいというのはこの場に使用するのでしょうか。
「沙耶香ちゃん、みーっけ!」
「!?」
唐突に何処からともなく、陽気な声が響いた。一瞬前までの穏やかな気分が一変。都は反射的に警戒心を強め、感覚を研ぎ澄ませる。
「こっちこっちー!」
月明かりに照らされ、頭上に揺らめく少女の姿がそこにあった。左に見える高層ビルの屋上に彼女がいた。そう、燕結芽だ。
「やっと見つけたー、捜したんだよっと!」
結芽は屋上の手すりに足を乗せ、跳躍。都たちの目の前に華麗に降り立った。
これは普通の人間では真似できないことだ。これが刀使……普通の人間では絶対に対抗できない存在。
「そんな危ないところから飛び降りると、危ないですよ。」
冷や汗を流して、都はできるだけ冷静の様子を保って彼女と直面する。
「そーだねー。でも、そっちの方が格好良いじゃん!」
「……そうですか」
結芽は不敵に笑っているが、都は対称的に細目で睨み付けている。警戒を怠らないよう、結芽の一挙手一投足に注意を配る。
彼女とここで出会うのはこっちの本意ではない……むしろ最悪。
「んじゃ、帰ろっか沙耶香ちゃん。高津のおばちゃんが待ってるよ?」
「……う」
沙耶香は怯えて、後ずさりする。それを見た結芽は不思議そうに目を丸くした。
「あれ? 帰りたくないの? うーん、どうしよう!」
「……沙耶香ちゃん」
舞衣は横目で沙耶香を見つめる。沙耶香の目にはまだ迷いが見える。自分一人ならともかく、舞衣と都を危険に巻き込むことを考慮すると踏ん切りがつかないのかもしれない。
「わ、私は……」
「沙耶香ちゃん」
舞衣は沙耶香の両肩に手を乗せ、正面から向き合う形で問う。
「沙耶香ちゃんはどうしたいの? 私たちのこととかは抜きにして、教えてほしいの。本当の沙耶香ちゃんの気持ちを」
「舞衣……」
沙耶香の目線が都へと移動する。都にも確認したいのだろう。でも、そうする必要がない。
「お前の思うのままがいい。誰か、お前の思いを邪魔しちゃやつは俺が斬る」
「へぇ〜、そっなんだ。」
結芽からは今度敵意が満ちた目で送られている。もちろん、身体が本能的に彼女のことを怖がっているが……沙耶香のためにここで退くわけにはいかない。
彼女は強い……全力を出しても、勝算がゼロに近い。
「……うん。」
舞衣はゆっくりと手を戻し、沙耶香は結芽に向き直る。今度彼女、沙耶香は決意が込められた表情に引き寄せられる。
「私は……帰りたくない。舞衣と、都と……一緒にいたい。だから……帰るのが嫌。」
「……うん、わかった!」
舞衣は沙耶香の手を握り、同じく決意を固める。一方、沙耶香の口から出た言葉に結芽は面白そうに口を歪めていた。
「へー、そういうこと言っちゃうんだー」
醜悪な笑みを浮かべた後、結芽は何かを思いついたように人差し指を立てる。
「じゃあこうしよっか! 今から十数えるから、その間に私から逃げ切れたらここでのこと、見なかったことにしてあげる。」
結芽は腰の御刀を抜き、正眼に構えた。口で足りぬなら実力行使というわけだ。舞衣と沙耶香の表情が強張り抜刀しようとするが、都がそんな二人の前に立ち、結芽との間に割って入った。
「二人はそのままに逃げてください。さっきメールで逃走ルートを舞衣ちゃんの携帯に送っているから。そこで、俺が雇っている運転手がそこにいる。」
「そんな……お兄さんは!?」
「俺は燕さんを食い止めます。」
「無茶だよ! 一人でなんて……私も一緒に――」
「ここで彼女を受け止めるのは俺しか……言い方は悪いが、舞衣ちゃんは瞬殺される分だけだ。」
「………っ!」
「それに、沙耶香を逃がさせるのが今の目的。敵の目的は彼女だから」
「都………」
沙耶香は
「大丈夫。約束通りお前を邪魔するやつを斬って、お前たちのところへ行く」
「………」
「早く、行って……!」
彼が必死の様子を見て、舞衣も切迫した状況と結芽の脅威を理解した。
彼女を相手にお兄さんさえも倒す自信がない……。
舞衣は渋々と首を縦に振る。
「……死なないで、絶対に」
「……はい。」
舞衣は沙耶香の手を取り、迅移の高速移動を駆使して姿をくらました。
意外にも、結芽はぼんやりとその行動を見ていただけで引き止めることも、後を追うこともない。
「やっぱり狙いはこっちか……」
借りた御刀を抜いて、都は柳生新陰流の構えを取った。
「半分正解のところかな。沙耶香ちゃんは天才って言われるのにも興味が引くけど……第五席のおにーさんとやり合うのも楽しみにしている〜よ」
「だったら、ここに残るのは正解なんだね。良かった。」
互いに不敵な笑みを浮かべながら対峙する。
相手は最強と呼ばれる刀使、手を抜くわけにはいかない……何より自分はただの一般人だ。だったら、この戦いには全力でしかない。
「……可奈美さえも見せない技はここで使うか……いいだろう。ここでーー俺の本気を見せてあげる」
「へぇ〜、少しおにーさんを期待できそうだ。」
対峙した二人は構えを取って、この大通りで最強対最弱の対決を始まった。
◇
「へぇ〜予測通りだね!」
最初の一撃を防げて、都はすぐ彼女に反撃の一閃を浴びる。けど、彼女は見事に後ろへと回避し、その一撃を避ける。
「なら、こっちから行くよ!」
そうしたら、彼女はすぐこっちに攻め入れ。都はその動きを捉え、ぎりぎりに横に避けられて御刀で次の攻撃を防げる。
そうしたら、彼は隙を見て足で蹴り攻撃する。
「うっ!」
当たったようで、彼女は都に蹴られて飛ばされたが、すぐ立て直した。
「足!?おにーさんは剣だけじゃないんだ。」
「言っただろう?全力でいくって……すべてが武器になるやつを使う……それは俺の全力だ!」
もちろん、そうではない。都の全力はそれだけではない。
「へぇ〜〜おもしろーい!」
再び彼女から3度目が攻めてきた、今回は迅移を使う。
「………!」
刀と刀とのぶつけ合い。結芽は驚きの顔をしながら、連続迅移を使って攻撃する。
迅移状態下の彼女の攻撃が確かに彼にダメージ与えた。肉を斬る感触があった。血も斬撃で傷口から飛ばした。
けど、そんな彼女の迅移の初撃は“いつも読まれて、防げられた”。
本来は誰もそんな状態の彼女の攻撃を耐えられないというのに……彼は耐え続けた。
どんどん増えた傷口と血がどんどん彼の服を染み込んで、顔も手も足も腹も結芽に手加減の攻撃で浅い傷が作られた。
結芽は生身の人間を殺したくないと思い、ただ要害を避けて攻撃するというのに……彼は痛みを恐れずに必死に結芽の攻撃を防げる。
「おにーさんは思ったより強いね……傷たらげだけど、私の攻撃をたまたま防げるのを褒めてあげる」
そう、都は傷だらけの状態だ。ただ数分の攻防にいくつのところが出血している。
流石に最強か……今までの相手と違い、全く追い付かない。
大部分を読んでいるか、それでも身体の反応は思考に追い付かない。
これは刀使との差だ。人体を超える速度での斬撃は流石に一般人速度の人間にはどうにもならない。
例え相手はどういう動きを取るのが知り、脳内で対応動作を作るとしても、身体が重くて、追い付けない。
防げて、斬られて、避けても、次は斬られる。そういう悪グループに回された都はどんどん自分の困境を知っている。
「お褒め預かりありがとうございます。それと、手加減してくれてありがとう」
「当たり前じゃん〜!私が本気を出したら、おにーさんは死ぬよ?」
ああ……それはよく知っている。彼女はまた少しの本気でも入ってない。彼女にとって、これはただの遊びだ。
“そこまでの差があるんだ”……。
「なら、続けようか」
「ああ……第四ラウンドだっけ?いつの間にか“コンビニが隣にいるね”〜。迷惑をかけられるのかな?」
冗談を言って、都は再び重くなる両手をあげて刀を結芽に向かう。
……もうかなりやばい状況だ。……手が重い、身体が重い。出血しすぎたせいかな?
確かに、彼女は手加減したが、これほどの出血量では流石に命の危険になるかも。
……十分の時間を稼げたはず。舞衣ちゃんたちの迅移なら、これくらいの時間が足りる。
ならば、これ以上彼女と付き合うのがごめんだ。
「大丈夫!気を付けながらおにーさんと遊ぶから、迷惑をかけられないよ〜。さぁ、続けよ!遊びを!」
結芽は楽しそうに迅移を使って、速度をさらに加速した。
これはやばい、追い付かないのかもしれない……けど、この時を待っていた。
ーー“超集中”!
自分の限界を超えて、彼女の初撃を横に避けた。
けど、彼女の攻撃はこのままでは止まらないのだろう。突刺攻撃を避けた一瞬、彼女はうっかり八幡力を使って横切りをした。
「へぇ〜~」
ただ一瞬の反応。彼女はまさか自分の第二撃が彼に防げられたとは思わなかった。
「うっがぁ……!」
そして、彼女からの人体を超える力で振り来る斬撃に都はそのままコンビニの方へ飛ばされた。
カラッーー
コンビニのガラスはその衝撃に耐えられなくて、割れた。
彼がそのまま、中にぶっ飛ばされた。
「えっ!?嘘!私の責任!?」
子供が悪いことをうっかりやっちゃったみたいな反応をする結芽は流石に自分のせいで、コンビニのガラスを割るところに罪悪感が生み出す。
きっと報償は高いだろう……真希おねーさん達にも叱られそう。
「うわぁ……どうしよう……とりあえず、おにーさんを見つけて、店の人に謝ろうか!」
あとのことに考えるのをやめて、結芽は「ごめんなさい〜〜」と店の中に入った。
けど、そこにいるのはただ血に汚れた地面ガラスの欠片と血に汚れられたスーツしかない。
「あれ?まさか……逃げられちゃった……?」
その光景を見て、結芽はすぐその可能性を思い浮かぶ。
その後、店の人がすぐ結芽を見つけ、彼女を叱ってくる。
◇
意識がもうすぐ途切れするところ。
都は傷だらけの体で目的地までに移動する。
けど、その結果までにたどり着くため、身体がこんなにボロボロ。それところが、余った力で周りを警戒しながら、移動したせいで体力もほどんと残されていない。
ここはどこだろう……いや、わからない。
≪超集中≫を使ったせいか、思考がだるい。
この技は自分の集中力は限界を超える技だ。一度解除すると、脳に大いなる負担をかかるため、使う機会がほどんといない。
けど、この技のおかけで何とか燕 結芽の3段迅移攻撃の対応ができた。
「うっ……!」
口から大量の血が出てきた。さっきの攻撃の衝撃のせいかな……。
「ここで……止まる……わけに……はいかない……」
最愛の人のことを思い、それを原動力とする都は自分の身体を無理矢理を動かす。
また会いたい、話がしたい、抱きたい、頭を撫でたい。
彼の脳内はもうそれしか残さない。
最愛の妹と舞衣とイチャイチャしたい……もっと触れ合いたい。
彼女達に……自分の思いを伝えたい。
それから、いつ経つかわからない時間を経ち。都は力尽きで倒れた。
彼はこのまま寝ちゃうのがまずいと知っているが、それでも身体はもう動けない……そして、意識もいつの間にか途切れた。
うちの作品は他の作品のように主人公が圧倒的に強いわけではない。何にせ、彼は刀使ではない点では既に彼の最大の弱点です。いくら強いでも一般人が刀使より強いのが不可能です。
もし条件が一致したら、可奈美と同レベルのチートかな?