可奈美のお兄ちゃんは妹のために最強の剣士に目指す!   作:黒崎一黒

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今話は少しスマホゲームの内容に関わった。愛宕というのは美炎と縁が深い古い家系です。そして、カナヤマヒメもタギツヒメの後にある大荒魂大先輩。

アニメの話によると、大荒魂による大災厄は三回。それはつまり出番が少ない大荒魂カイ(仮)と出番が多いタギツヒメ以外にカナヤマヒメは最後の未登場ラスボス。それを、この作品に加わりたいと思います。


第17話:名前の意味

 

 

 幻聴さえも聞こえた気がする。

 

 聞き覚えがない声だ。

 

 「“愛宕”の意識に選ばれた人間よ……このままに死ぬのが困る。」

 

 この声は女性の声だ。でも全く知らない……。

 

 「ーーだから、私の力をあなたに貸します。ほんの少しの力ですけど、カナヤマヒメの討伐のためならば、あなたの力はどうしても必要です。」

 

 何か言っているのか、わからない……カナヤマヒメ?討伐?なんの事でしょう?

 

 「わからなくてもいい。ただ、どうか、私の末裔を長年私にかけられた呪いから救ってほしい……この世から大荒魂の脅威から解放してほしい」

 

 そして、突然強力の光が俺を包み込まれている。

 

 この光は暖かくて、気持ちがいい。

 

 「さぁ、ここに立ち止まるな。前に進んでーーまずこの世からあのタギツヒメという脅威から解放してあげて」

 

 その言葉とともに、俺という意識がこの世界に閉じる。新たな意識が別の世界に目覚める。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 意識が戻れた一瞬、俺はすぐ目の前の状況を掴んだ。

 

 ここはさっき倒れ込んだ場所、地面には致命量ほどの血跡が残っている。

 

 一般的に、ここは死んて幽霊になっている展開だけど。不思議のことに生きている実感がする。

 

 あんな大量の血が流されたのに……俺は何もなかったのように、生きている。

 

 身体もさっきの疲労や痛みなどを感じない。

 

 「これはどういうことだ……?」

 

 今に起きた不思議の現象が知らない……俺、どうやって生き返るの?全く覚えてないですけど。

 

 「………!そうだ、舞衣ちゃんと沙耶香はまだ俺を待っている!」

 

 そして、ちょうど一分が経ったところ。俺、衛藤 都はやっとあのずっと自分を待っている女性二人のことを思い返し、すぐこの場所はどこなのかを確認する。

 

 「ここは……離脱地点に遠くない……よし!」

 

 居場所を掴んだところで、都は支障なく走り出した。

 

 今は一刻早く彼女たちのそばに行かないと!

 

 そして、彼は全くさっきの夢のことを思い返せなかった。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 「お兄さん、無事っ!?」

 

 「都……!」

 

 目的地に到着するのはもう朝の六時頃、ここは海岸辺りにひっそりと立つ駐車場。そこで彼を待っていた二人の女の子がずっとそこで待っている。

 

 彼を気付いた一瞬、彼女達は彼のところに走ってそこで彼を強く抱き締める。

 

 「うお!?二人共!服が汚いから、近づかないで!?」

 

 彼の最初の反応はただ自分が血塗れた白い服が彼女たちに汚れるのが心配。

 

 しかし、彼女達はそれを気にしないまま五分続けて彼をいたずら抱き続けた。

 

 その間にもう一度舞衣の泣き声が聞こえた気がする。きっと凄く心配したんだよね……。

 

 そして、沙耶香はただ無言で自分から離さない力で自分を強く抱きつく。彼女にも心配をかけた……感情の表現が下手でも、その行動は十分にそれを示した。

 

 ーー俺を待っていてくれて、ありがとう。二人共。

 

 彼女たちに抱かれて、心が暖かくなる。自分が本当に大事されていた。

 

 それから、少し落ち着いたところにーー。

 

 「って、ボロボロになってるよ! 燕さんにやられたの!?」

 

 やっと冷静を取り戻した舞衣は再びボロボロの血塗れた服を着ている都を見て、そこでツッコミ。

 

 「いえ、これは――」

 

 「都……死んだりしない? 早く病院に行かないと……」

 

 「ですから、大丈夫です。」

 

 二人は心配そうに都に聞く、そこで都は自分が大丈夫だと強く伝う。

 

 しかし、不思議と、本来は燕結芽に斬られた無数の傷口がこのまま綺麗に消えた。まるで何もなかったのような……。

 

 結局何なんのか……あの長い夜は。

 

 「俺はなんとか燕さんの攻撃を耐えて、隙を見つけて、何となく逃げ出した。まぁ、ボロボロだけど……」

 

 「うん、凄い血だね……後で病院でも行く?」

 

 「いいえ、もう止血しているし、このまま二人を舞草までに送る。」

 

 流石に二人にあの自分でもわからない現象に話せないよね……。

 

 「舞草?」

 

 「確か……日本刀の発源地と呼ばれる場所だよね?」

 

 舞草という単語を聞いて、舞衣はすぐにその刀に関する知識を口に出した。

 

 流石、優等生。

 

 「ええ、あれは折神紫を倒すための組織の名前です。だから名前を舞草とつけた。」

 

 「ご当主様に反抗する組織ですか……まさか、そんな組織が実在していますね」

 

 「ええ……俺も初めて聞いたときはその反応だ。それで、俺はそっちに行く、可奈美もそっちにいるから」

 

 「可奈美ちゃんがあそこ……わかった。私も一緒に行く」

 

 舞衣はまだ信じられない顔ですが、可奈美がそこにいることを知り、すぐその話を信じていた。

 

 「うん。当然、沙耶香もご一緒に」

 

 「うん、最初はそのつもり」

 

 沙耶香は頷いて、彼女の目は昨晩より強い意志を感じる。

 

 「それじゃ、車に乗って行きましょう。運転手さんも随分待っていましたので」

 

 「そうだね。」

 

 「うん。」

 

 そして、鎌府と燕結芽の追跡から逃げ出した都たちは車に乗って、舞草へと向かった。そこには可奈美と姬和がいる。

 

 よく考えば、御前試合の時から随分の時間が経ちましたわね。この間はずっと彼女たちのことと沙耶香と舞衣のことを夢中になって、ここまでに頑張ってきました。

 

 けど、ここからは本番だ。折神紫を倒すために、五箇伝と親衛隊を相手にしなければならない。

 

 その中に一番手ごわい相手は第四席の燕結芽。彼女は間違えなく折神紫以外の最強の壁だ。

 

 正直自分では彼女に対抗ができない…。ならば、期待できる戦力は可奈美と姬和しかない。……彼女達は一度親衛隊の人を撃退したから、きっと自分より遥か強くなっているのだろう。

 

 自分の剣はまだまだだな……。特にあの頃から止まったけどね。止まったものは成長にならない、いつか超えられる。

 

 「……ん?ふふ…」

 

 車を発車してから、十五分ほど経過した。都は数百メートルのストレートを通っている途中の数秒の間、チラッと後部座席を覗く。

 

 舞衣と沙耶香がウトウトと眠気をこらえている様がそこにあった。二人とも安心して眠れるような心境ではなかったためか、今になって睡魔が襲ってきたようだ。都はその光景に思わず笑みをこぼしてしまう。

 

 「仮眠をとっていただいて構いませんよ。まだ目的地までは時間がありますから。そうだろう?運転手さん」

 

 「………はい。」

 

 お喋りが少ない運転手が都の対応にやっと口に出した。正直、この(かた)が舞草の(かた)だと知り、びっくりした。

 

 意外に無口だね。

 

 「え……うん……ありがと。」

 

 「………ありがとう。」

 

 そして、都の提案を聞き入れ、二人とも睡魔に身を任せて眠りに入った。

 

 お二人は可愛らしく、手を握り合い、寄り添いながら眠っていた。

 

 この光景に都は尊さを感じる。

 

 「あなたも仮眠を取っても構いませんよ。一夜中であんな騒ぎを起こってしまい、さらに親衛隊を相手にして、良くも無事に戻られるとは……」

 

 「そこで黙ってくれる?俺はこの二人の尊さを感じるところなんだ。それと、さっきも十分休憩を取ったし。」

 

 あまりの失血で気絶した俺は謎の現象によってすべての疲労と受けた傷が消えた。本来一日中に思考さえもできないくらいに疲労するだろうに……今はそんな気が感じない。

 

 「それに、もうすぐ可奈美と会える……」

 

 都の口から漏れた言葉は誰にも聞けないふりをした。

 

 彼は妹との再会にうずうずで仕方ない。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 「むっ〜、もういっかい!」

 

 ほっぺを膨らんで、姬和は悔しそうに目の前の男の子にもう一回勝負を求める。

 

 「いいよ!」

 

 そうしたら、相手はすぐ爽やかな顔で受けて立つ。そして、二人は木剣で立ち向かって剣の試合を行う。

 

 「珍しいね……姬和はあんなに勝負を拘るとは……。」

 

 「うちの息子はすごいでしょう!最高に可愛くて、強くて」

 

 そんな二人の子供を見守っているのは彼女たちの母親達。一人は礼儀正しき座り、一人は男らしく座る。

 

 これだけを見て、どっちの女子力が高いなのは簡単に見極める。

 

 「ええ……あなたらしいというか。それにしても、なんでいきなり家族を連れてここに?」

 

 「ああ……それは町中にうちの息子に勝てる子が誰一人もいないから、ここに連れてきた」

 

 「だから、私の娘いじめに?」

 

 視線を細めて、黒髪の女性はもう一人の紫髪の母親に睨む。

 

 彼女は自分の娘がいじめられるのが許さないらしい。

 

 「違うって!主に都が楽しくやり合う相手がいなくって!」

 

 そこに慌てて解釈する都の母親。

 

 「ホント〜〜?」

 

 「本当だよ!?もう〜信用されてないな……」

 

 「当たり前です!あなたが今までやっていることを反省してください。いつも無茶をして……あの時も……なんて助けたのよ」

 

 しばらく楽しく会話しているところ、突然黒髪の母親は重い雰囲気で都の母親に尋ねる。

 

 彼女はずっとその件を気にしていた。

 

 「親友だから。親友だから、私は自分の半分をあなたにあげた」

 

 そうしたら、相手は迷いなくこう言った。

 

 「何それ、バカじゃないの?」

 

 「バカを言うな!確かに、夫にそんな私は最高に可愛いだと自慢しているけど……私は納得いかないのよ!」

 

 「はぁ……良くも、結婚できましたわね。あなた」

 

 「仕方ないだろう!相手から……むっ〜〜思い返すと恥ずかしい!!//////」

 

 自分勝手に恥ずかしがっている都の母親に、姬和の母親は駄目息を吐いて、そうしたらすぐ笑顔で向く。

 

 「とりあえず、あなたが幸せで何よりです。私もおにい……あの人と結婚して、姬和を産んで良かったと思います」

 

 「………うん、お互いはいい子供を産んだね。うちにはまた一人の娘がいるんですけど、今は夫が世話を焼いている」

 

 「そうなんだ……」

 

 「なぁ、篝。私はあの時の選択を後悔していない……こうして生きて子供の成長を見ることは何よりの幸せだよ。」

 

 「あなたは幸せですか?」

 

 「うん!すごく!」

 

 「そう……良かった。」

 

 少し微笑む姬和の母親はなんだか、何かを重い石をようやく地面に置いた気がする。

 

 ずっと気にしているんだね。あの件のことを。

 

 ならばーーここで、話さなければならないことがある。

 

 「……篝、あのさぁ……もし、私がいなくなったとしても、絶対に悲しむなーー」

 

 「なんのこと?」

 

 「うわぁ!?都!???」

 

 何かを篝に伝う時に、突然自分の息子がいつの間にか、自分のお腹を抱きついた。

 

 そして、その好奇心が満ちた目で彼女を見つめる。

 

 「うわぁ!?姬和!?」

 

 「なにかおもしろいはなし?わたしもききたい!」

 

 それと同様、幼い姬和も自分の母親を抱きついた。

 

 「あのなぁ、私達は大事の話をしているところだよ!剣はもういいのか?」

 

 「じかいでやる!それよりききたい!」

 

 「うん!しょうふはあした!」

 

 「ええ……??でも、面白い話がないわよ」

 

 「なら、たっこ!」

 

 二人の子供が共同に自分の母親達にそんな甘やかすの要求をして、困った二人の母親はお互いの顔を見つめ合って、仕方なく可愛い娘や息子を抱きしめた。

 

 きっと未来の話より、現在の幸せの方が重要だと。

 

 何より、自分の子供を自分の原因で悪い思い出を残したくない。なら……このときだけを何もかも忘れて、ただ可愛い子供達を可愛がってあげたほうがいい。

 

 「なぁ、篝。これからも姬和をうちの息子と仲良くさせてね」

 

 「いきなりなんですか?そんなの、当たり前じゃない。姬和もあなたの息子を結構気に入っているようですし」

 

 「何なら、婚約でもしようか?」

 

 「子供の未来は親によって決めるものじゃない!もう〜〜あなたって人は……」

 

 「あはは……」

 

 「そこで笑うじゃない!」

 

 再び怒っている篝。そんな生き生きしている彼女を見て、都の母親は自分の息子の頭を撫で始めた。

 

 きっと、うまく行くのよね。と、彼女はまだ母親から卒業していない泣き虫の息子に少しの期待を与えた。

 

 何にせ、“都”という名を名付けたのは自分の息子に都市みたいに皆を集めて、幸せにしてほしいという希望の意味が含まれている。

 

 最初の子供、剣術バカ、妹思いのいいのお兄さん。

 

 これからのことも彼に任せれば、多分大丈夫。少し辛いだけど……頑張ってね。私の自慢の息子よ。

 

 「あら?寝ちゃった」

 

 「こっちもね。本当に、子供って可愛い。」

 

 母の温もりで眠ってしまった二人の子供を見て、篝と都の母は共に微笑んだ。

 

 「うん。強くなれよ、都。妹は貴方しか守れないんだ。もちろん、姬和にも貴方が必要なのよ」

 

 「何を言っているんですか。姬和はいつか刀使になれる、保護はいらないでしょう?」

 

 「それはそうですけど、可愛い女の子を支える男も格好いいと思うよ。私達の旦那のように」

 

 「…………それもそうだね。弱いでも、一生懸命の姿はとても素敵だと思います。」

 

 「ほぉ〜〜?惚れ言葉?」

 

 「からかわないでください!//////」

 

 顔が赤くなった篝。その反応は実に面白い。

 

 つい、彼女をからかった。

 

 「でも、私も自分の旦那は世界一番格好いい男だと思うよ。いつか都もそんな男になれる気がする。誰かの柱になれるのか……もしや、姬和のーー」

 

 「それはどうかな。でも、彼女の支えになるなら私も嬉しいです。この子は口に言わない寂し屋なんだから」

 

 姬和の頭を撫でる篝は優しく微笑む。娘は最高に可愛けど、いつも一人でした。

 

 それを心配する篝だが、姬和が都との接触によって、少しずついい方面に変わった気がする。偶に、変なことを口に出すけど……。

 

 「きっとなれるよ。うちの息子は年下思いだから、兄として彼女たちを支えるに違いない。」

 

 「そんな未来があったら、いいのだけど」

 

 「大丈夫。何にせ彼は“都”。私の名前の一つを取り、希望の意味を持つ大事な息子なんだぜ。」

 

 「希望?」

 

 「うん。周りの人たちを集まり、幸せにするという意味。彼はそんな男になれると思う」

 

 「…………いい名前だね。美奈都先輩は意外にしっかりしていますね」

 

 「それはもちろん!何にせ、私の大事な子供だから。可奈美も都も私のお宝です。」

 

 そう言って、美奈都の表情は柔らかくなった。これもママになってからの変化なのでしょうか。

 

 「私も。姬和やあの人も貴女と“紫様”にも私のお宝です。」

 

 「うん、篝も私にとって大事なお宝なんですよ。だから……強くなって篝」

 

 「え……?あ、うん。」

 

 美奈都が言っている意味をわからない篝。こういう時の彼女はまだこの先のことを知らない。

 

 ーー都、私が何かあったら、篝もよろしくね。

 

 自分の可愛い息子にそんな期待を託す美奈都。彼女はずっと彼の頭を撫でた。




本来、都の自らの予定ではタクシーに乗って薫たちの居場所の近くに行くのですけど、沙耶香の件があって元の計画を変えなければならない。そんなところ、竹島 雅の協力により舞草関連者を彼に紹介してくれた。
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