可奈美のお兄ちゃんは妹のために最強の剣士に目指す!   作:黒崎一黒

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今話のタイトルはアニメ第十話と同じタイトルをしました。今回の内容は強制捜査された美濃関学院の視点と立ち直る可奈美たち。いよいよ、決戦が始まりですね。


第24話:明日への決意

 美濃関学院ーー

 

 

 

 「なぁ!服部、これはどういうことだ?」

 

 朝のホーム時間から数時間経ち、服部達夫は警察からの調査からようやく解放されたところ。鍛治科二年生の生徒たちはすぐ彼のところへ行き、不安そうな顔で尋ねる。

 

 「なんて刀使たちと関わっていない俺達は警察の捜査を受けなければならないのだ!」

 

 「それに、なんで警察はいきなり学校に強制捜査をするの!?怖いよ!」

 

 「俺達は何もしてないよな?」

 

 「落ち着け、お前ら。事情はよくわからないが……とりあえず、俺達の無実を証明してくれれば、警察はこれから何もしないはず。」

 

 そんな彼らを慰める服部は平穏の息で向う。こんな突発状況はできるだけ冷静しなければ。

 

 「そうだよな!俺達は別に怪しいことでもしてないよな?」

 

 「うん、うん!きっとそうだよ!」

 

 「でも、さっき新聞を見たのよ……うちらの学院は大規模テロの疑いで各県警に強制捜査されたのよ!なんて平和の美濃関はテロの疑いに被られているの!?」

 

 三人の一人はまだ凄く不安そうな顔だ。そして彼の口から出すのは事実。

 

 今朝から美濃関はその理由で警察に強制捜査された。本来は刀使たちだけか疑われているが、突然なんの関係もない鍛治科も突入された。

 

 今朝からはずっと調査されて、全然仕事や授業がやってられない。学長も警察たちに連れされた……最悪。

 

 こういう時は“あいつ”はどこに行った!彼なら絶対無理でもなんとかしてくれるはず。

 

 あの人がそばにいないせいで、服部もかなりイライラの状態。

 

 「わからない、とにかく落ち着けば何もなく終わるに決まる。」

 

 「まさか……“衛藤”の野郎は何かをやらかしたのか!?最近全然姿が見えないんですけど……」

 

 そして、三人の一人は唐突にあの人のことを口に出した。それを話題に他の二人も次々と話す。

 

 「中等部の彼の妹 可奈美とあの柳瀬舞衣も行方不明のまま……」

 

 「まさか……あの三人はテロのーー」

 

 「それはないだろう?衛藤はそんなやつじゃないですよ。シスコンだよ!それに妹さんもすげぇ可愛かったし。兄の前にあんなに浮かれているだぞ!」

 

 「でもあの衛藤だよ!高等部の刀使にも喧嘩を売る美濃関随一の大馬鹿さん!それに、妹の方も色々面倒ことをしたのよ!可愛いけど!」

 

 「まさか……御前試合でご当主様と手合わせしたの!?あの衛藤の妹ならあり得る……」

 

 「確かに、あれからあの三人は戻ってこない。」

 

 「やっぱり衛藤の野郎はいつも面倒ごとを起こす災厄だよ!学院内でも無茶のこともーー」

 

 「いい加減にしろ!……衛藤はそんな面倒を好きそうなやつじゃない!お前らもちゃんとわかっているんだろう!」

 

 この状況を見てられない服部は少し怒っていた。都と一番仲良くする男性の友人は彼一人だった。

 

 「それは……そうですけど。」

 

 「………なら、彼は一体どこにいるの?早く戻ってくれよ!でないと、俺らようなバカは何かをしようかわかんないよ!」

 

 「うん……よく考えば、彼がいないときはそんな不安になるとは……そのせいで、冷静が失った。」

 

 三人は不安そうな顔。

 

 どうやら衛藤の存在は彼らにとって柱のようなものだ。それもそうか……彼は鍛治科一番強いやつ、高等部の中に一番強い男。そして、一番頼れる男だ。

 

 なのに、関心な時はこの場にいない。

 

 まぁ、きっと妹の面倒を見るため何処かに走り回ったのだろう……無理し過ぎで、倒さなければいいのだけど。

 

 「とにかく、彼が戻ってくるまでは、何とかこの場から乗り越えよう!でないと、彼はあのムカつくの顔でお前たちを嘲笑うのよ!」

 

 「それは絶対嫌だ!」

 

 「あの野郎のその顔を見たくない!」

 

 「クソ!あいつはとんでもない強いから、殴れないよ!」

 

 不安の後輩たちを慰めながら、服部はあの馬鹿(美濃関一のシスコン)のことを心配している。

 

 知り始めから彼が相当無茶なことをする男だと知った。後輩の件も精一杯手助けした、おかけでふたばも笑顔で学院生活を楽しんでいた。

 

 けど、その代償も大きかった。彼は美濃関では悪名が高い人物であり、刀使科の高等部クラスに行けば、彼の悪い噂が天井までに飛んでいく。

 

 本人は気にしてないけど、彼の仲間としては見過ごせない。だから、あの時は彼の妹とその妹友に彼のことを託せた。

 

 「ははは、そうならないように何とかこの場から抜き出すよ!俺達の美濃関は俺たちが守る!」

 

 「おうーーー!!!」

 

 彼らの士気を上がり、服部はいつもより積極的にやる気が出る。

 

 彼の代わりにここを守らなければ。あいつがボロボロになって疲れる時は、帰る場所が必要なんだろう?なら、ここはその場所だ。

 

 大事な妹とその妹友を守り尽くし。すべてが解決したら、ここに戻れ。お前のうちはここにいる!

 

 ーー待ってるよ、衛藤。

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 同一時刻ーー美濃関腹地。

 

 

 

 「大丈夫……衛藤先輩なら、大丈夫!」

 

 自己に元気をつけようとするなのか、長江ふたばが自分の御刀を特祭隊に提出した後、ブツブツと呟く。

 

 彼女は御前試合決勝戦を見届けた可奈美の友達から可奈美がご当主様を襲う襲撃者と共に逃げたことを聞いた日以来、ずっと彼女のことを心配している。

 

 別に彼女と仲が良い友達関係じゃないけど、一応彼女は美炎の親友だから、彼女のことを友達だと意識している。

 

 そして、彼女が最も心配するのは彼女の兄ーー衛藤 都だ。学院内悪名高いシスコンは決して妹を放っておけるわけがない、きっと無茶なことをして、彼女を守るのだろう。

 

 都の素性を知り尽くした一人として、彼の無茶苦茶の行為はよく知っている。だから心配していた。

 

 そして、数日前で本来学院に戻るはずの柳瀬舞衣が失踪した。そのことでこの心配する気持ちはますます増えた。

 

 どっちでもあの人の大切な人。きっと今まで以上の無茶なことをやるのだろう……心配だ。

 

 でも、さらなる心配は美濃関がテロ行為の疑いで警察の人たちに強制捜査をされたこと。これはどう見ても、普通じゃない。

 

 そして、可奈美たちとの関係性はないとは限らない……ううん、絶対関連があるに違いない。

 

 あの美濃関随一の迷惑をかけるのが得意の衛藤兄妹なら、今でも面倒ことに巻き込まれて、この場面を作ったのだ。

 

 ………本当に、迷惑なんだよ。あの二人。

 

 けど、無事にいて欲しいとふたばは心の中にそう願っている。

 

 なぜなら、中等部(ここ)の誰でも可奈美とその兄のラブラブ交流が好きだから。

 

 「だから無事に帰ってきて、美炎も先輩のことを待っていますから……」

 

 この場にいない美炎と代わって、ふたばはそう祈っていた。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 同一時刻・鎌府女学院学長室――――。

 

 

 

 「長船、美濃関、平城の刀使の帯刀権の一時的な剥奪、武装を解除しました。また、折神朱音の行方は海上保安庁が全力で…」

 

 「……糸見沙耶香と柳瀬舞衣と衛藤 都の行方はどうなっている?」

 

 鎌府女学院職員からの報告を遮った高津学長はあの三人の安否をまず第一に尋ねていた。

 

 「以上の三人方たちは現在鋭意捜索中とのことで…」

 

 「甘い!海自にも圧力をかけて捜査させなさい。」

 

 それを聞いた高津学長は海自にも圧力を掛けてでも協力させるように指示していた。

 

 「ですが……」

 

 「これまで我々がどれだけ連中に貸しを作ってきたと思う?それにだ、むしろ今まで静観して来た奴らの防衛力とやらを見せて欲しいものだと思わんか?」

 

 高津学長は若干苛立っていた。彼女はまだ叛逆者の二人を許していない。特に衛藤 都はあれだけの屈辱を彼女に与えたから、死ぬほどの痛みと苦しみを与えないと気分が済ませない。

 

 「ハッ!…失礼致します!」

 

 そのことを理解した鎌府女学院職員は、足早く部屋から退室した。そして、学長室に一人残った高津学長は指先を噛みながら一人事を呟く。

 

 「沙耶香…あなたの居場所はここだけなのよ……決してあの男に奪うものか!」

 

 「…………」

 

 けど、その言葉はちょうど扉の外にある誰かに聞こえいた。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 「反省の気がないですね……あのババァ。」

 

 学長室の前に竹島 雅は盗み耳をしていた。彼女は一応“結果”を確認しに来たのだから。

 

 「幸い、衛藤 都に関する情報が全部私が事前に受け止めた。が、まさか彼があの燕結芽と戦うとは……流石英雄様だね。」

 

 扉から離れ、彼女は昨日深夜で耳に入った情報を思い返す。

 

 ただ一夜で舞草を壊滅する情報は彼女の眠気を一気に覚ました。舞草は全国に広がっている対折神家の叛逆組織である。

 

 情報専門の彼女も多少この組織のことを知っている、そして足も中に入っていた。まぁ、正式に入るのは数日前の沙耶香の件で、舞草と関わったけどね。

 

 入る条件として鎌府の情報提供と偽り情報を鎌府の邪魔にする。これくらいの情報操作は彼女にとって大したことではないので、それを交換条件だけど……まさか、ただ数日で組織が壊滅するとは……。

 

 流石ご当主様……いや、何処かの偽りの何かという方が正しい。だって舞草の情報コントロールは完璧のものだ。向こうから連絡しなければ、絶対にその組織の動きを掴められない。

 

 なのに、ご当主様は何かしらの方法で組織を見つけて潰した。さらに、早速五箇伝3つの学校の封鎖は見事の一手という。これは長年の計画じゃなければ、実現できないこと。

 

 これまでの計画なのに、情報一切こっちに振ってこないのが怪しい……いや、例え情報を探るとしても見つからない。

 

 ご当主様は一体何者なのかな……?自慢ではないが、情報収集とコントロールは私以上に回すものがいない。

 

 例え20年前の大英雄でも、そこまで万能ではないはず……。

 

 「とにかく、折神家の動きを注意しながら、英雄様の居場所を探しますか!」

 

 実のところ、雅はまだ都の居場所を捕まってない。彼女が知っているのは彼が重傷で綾小路武芸学舎に一時に転移されて、それ以後の情報が途切れた。

 

 「まずはしばらくの休暇だね。みなきさんに私の職務を代わろ!少し心配だけど……鎌府のほどんとはババァの言うことを聞く人間なんだから。」

 

 そう決めて、彼女は早速秘密行動を始まってしまうとーー

 

 「ーーーー!?」

 

 その時はちょうど奇妙の現象は日本全土に広がり、刀使たちのみがその現象に影響されていた。

 

 この現象はまるで幽体離脱のように、自分が身体から離れている謎の現象。

 

 「これは……かなりまずいわね。」

 

 第一反応に彼女はすぐ事態のヤバさを理解している。

 

 これは“決して普通ではない”だと。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 奇妙の現象が起きる数分前・舞草逃亡用潜水艦内ーー

 

 

 

 可奈美たちは朱音たちから今の現状を聞いて、六人揃って寝るところに戻ってそこで沈黙する。

 

 美濃関、平城、長船が封鎖されて、学長さえも連れ去られた。さらに各地に潜伏中の舞草の人たちも身動きが取れない。

 

 絶大の絶望感に抑えられた彼女たちですが、舞衣だけは決心が揺るげない。

 

 「私は……やっぱり都くんを助けたい。」

 

 「舞衣ちゃん……」

 

 「舞衣………」

 

 「お前、状況をちゃんとわかっているのか?もう打つ手がないですよ。」

 

 「ね……」

 

 舞衣の決意にペットで横にする薫はわざと彼女と対論する。

 

 「それでも助けます。前からはもうたくさん助けられたのだから、今度は私が彼を助けます!」

 

 自分の決心を示して、彼女は姬和に向けた。

 

 「十条さん。私は、前からあなたに戦い理由がないなら戦わないほうがいいと聞きました。確かに、それを聞いたあとの私はこの戦いに参加する理由が見つけられなかった。理由がないなら、戦わない方がいいんじゃないかとも思ってた。でも、気づいたの。」

 

 以前、姫和から受けた提案だ。可奈美と姫和にはタギツヒメと因縁があり、薫とエレンには舞草としての目的を遂げる理由がある。だが、舞衣と沙耶香は結果的に舞草と関わりを持っただけだ。タギツヒメと強く敵対する理由はない。迷いを抱えたまま戦うくらいならいっそのこと関わらなければいいと。

 

 「私には全ての人を救う力はない。でも、目の前で大切な人が傷つくのには堪えられない。だったら、目に見える範囲の人たちくらいは何とか助けたい――助けられるって思ったから。だから私は……」

 

 言葉が途切れる。舞衣は一度唇を引き結び、再び開く。

 

 「都くんを助けます。何があっても彼を助けたいのです!これまでに散々に助かれましたから、今度は私が彼に助けられてもいいって伝えたい!」

 

 「………そうか」

 

 姫和は表情を崩すことなく簡素な返答をする

 

 「………うん、やっぱり舞衣ちゃんは強いな。そうだね、何を決心を揺れるものか!お兄ちゃんは私の大事な家族だもん!何かあっても助けたい!」

 

 「私も、たくさん暖かさがもらったから……彼を助けたい。」

 

 一度絶望感に抑えられた可奈美と沙耶香ですが、舞衣の決心に染まれて同じ決心を示した。一方、薫、エレン、ねねは……

 

 「俺は一応先輩に頼まれたからな。それに、ねねも口うるさくて彼を助けたいと言っていた。」

 

 「ねねーっ!」

 

 「ワタシもデス!理由はカナミンとヒヨヨンとこの前に言ったけど、ミヤミヤはワタシの初めての異性フレンドなんですから、どうしても助けたいのデス!」

 

 「みんな……ありがとう!」

 

 迷うことなく承諾してくれた。そうなれば、自然と全員の視線は目を閉じた姬和に収束されていく。

 

 「………姬和ちゃん。」

 

 「言うまでもないでしょう、可奈美。お前の半分を持ちたいのは本気です。それに、お前を悲しませて、心配させたあいつに説教したいだし。」

 

 そう言って、姬和は目を開き、柔らかい表情をみんなの前で示した。

 

 それは、つまり彼女もついていくということ。

 

 「姬和ちゃん!ありがとう!」

 

 「来るな!抱いていいのは昨日だけだ!」

 

 また姬和に抱きつこうとする可奈美に、彼女は速やかに回避する。

 

 よく見れば、彼女の顔は僅かに赤く染まる。

 

 「これで六人が共同意識を揃っているな。ならば、早速朱音様に俺達の決意をーー」

 

 薫がそう言っている間に、突然奇妙の現象が起こり。全員が幽体離脱のような現象に襲われた。

 

 「こ、これは……!?」

 

 「私が身体と分離された!?」

 

 「………」

 

 「what!?」

 

 「ねっ……」

 

 「なんだ……これは…」

 

 当然のところに、全員はこの奇妙の現象に驚かされた。あまりの唐突の事態だから、全員は混乱している。

 

 いや……全日本の刀使や元刀使たちにもその現象にも襲われて混乱している。まさに大事態だ。

 

 「朱音様……朱音様に聞いてみる!」

 

 そして、この場に一番行動を取るのは可奈美。直感だけど、折神家の人間たる彼女がきっとこの現象を知っているはず。

 

 「私も行く!」

 

 「全員行くぞ!」

 

 まだ混乱しているが、五人は可奈美についていく。

 

 そこで、同じ現象に襲われた混乱している累と冷静いられる朱音と他にも起きなかったフリードマンが部屋に座っている。

 

 「朱音様……これは……?」

 

 「始まってしまった……20年前と同じ現象を」

 

 「それって……」

 

 「ああ……これは大荒魂の復活の前兆だ。」

 

 可奈美たちの疑問にフリードマンが朱音の代わりに答える。

 

 ーーいよいよ、行動し始めたのか……禍神(まがかみ)よ。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 「これは国家レベルの災害です。一刻の猶予もありません。この事をすぐにでも人々に知らせなければ!」

 

 「けど、どうするんですか?」

 

 奇妙の現象が終わり、朱音はすぐ決断を下す。このままでは日本は大荒魂によって滅ぼされる。一億に超えるの死傷者が必ず出るのだろう。

 

 「まっすぐ横須賀へ向かって下さい。報道陣を集められれば、私が全てを話します。折神家が隠していたことを、タギツヒメのことを全て」

 

 朱音は何が起ころうとも自分の姿を曝し、自らが知っている全ての真実を明かそうとしていた。

 

 けど、それは最良の策とは言えない。リクスが高すぎる。

 

 「……それが明らかになれば、最早この国だけで済む問題ではなくなるかもしれないな。だが、折神紫がそれを許すとは思えん。最悪の場合もあり得ます。」

 

 紫の中に居るタギツヒメが黙って見ているだけとは思えなかったフリードマンは、朱音を制止しようとする。きっと、この場にいない都くんもそうするのだろう。

 

 「私に何が起きようと、舞草には協力者がたくさんいます。」

 

 しかし、朱音はそれで黙って言うとおりにせず、行動しようとする。

 

 「駄目です!朱音様の代わりはいません!」

 

 「逆に言えば、貴女さえ無事ならチェックメイトにはならない。」

 

 「ですが……!」

 

 累も朱音を制止する方に加わり、どうにか朱音を抑えようとする。

 

 そして、数秒の沈黙に姬和からこの沈黙を破る。

 

 「…ならば、横須賀から私達は別行動をとります。折神紫の中に潜っているタギツヒメを討てば全てが終わる」

 

 姫和はそう言って、他の五人も次々に自分の決意を語る。

 

 「それに、ミヤミヤもきっとそこにいマス。」

 

 「うん、何にせ可奈美の親族だし。いざという時は利用して、我々を脅かすのだろう。そうされる前に奪い返さなければ」

 

 「都を、取り戻したい。」

 

 「私も……大事な人を取り戻すために、折神家と戦います。」

 

 「なんだか、紫様は“ついでに”なったのですけど……私もお兄ちゃんを取り戻して、紫様の中にあるタギツヒメを斬る!」

 

 「うん……私はあいつのことを信じる。彼が折神紫をいいやつだと思っていたなら、私は中にいるタギツヒメを討つのみ!」

 

 あいつは私の選択を尊重してくれた。折神紫を討つか、タギツヒメだけを討つか……私のありのままに、背中から優しく押せられた。

 

 ならば、今度は私があいつの信じていることを尊重する。

 

 「貴女たち……」

 

 六人の刀使は決意の目で朱音たち三人に示す。

 

 彼女たちにとって取り戻したいのはただ一人の男だ。

 

 「全く……都くんは幸せものですね。六人の女の子は彼のことを相当に大事するとは……男としては嫉妬するよ」

 

 「ふふっ……そうですね。古波蔵さんと益子さんはともかく他の四人は前からそう感じています。」

 

 冗談を言うフリードマンと微笑みで可奈美たちを見る朱音。

 

 「まぁ……家族だし////」

 

 「一応彼とは幼馴染関係だし……///」

 

 「大事の人ですから//////」

 

 「うん、大事。」

 

 そこで、沙耶香を除くデレデレ反応を取る三人。あれはどう見ても、“あれ”ですよ。

 

 一応乙女心が残っている朱音にとって、これは大人にしてはやらなければならないこと。彼女たちを応援したい。

 

 「わかりました。でも、せめて手伝わせてください。貴女たちが戦えやすいように、できるだけ多くの敵は私が惹きつけます。」

 

 「それって……」

 

 「ええ……さっき話したことです。いいですね?フリードマンさん。」

 

 「孫娘がそうしたいなら、私は異論なしだよ。」

 

 「グランパ……」

 

 「そろそろ私達だけではなく、家族以外の人も守れ、エレン」

 

 「うん!ありがとっグランパ!」

 

 嬉しく笑うエレン。彼女の笑顔は何より眩しい。

 

 「ところで、どうやって折神紫の元へたどり着く?」

 

 不意に薫に一番大事の事を聞かれた。

 

 「え?それは……確かに重大の問題だよね……」

 

 言葉に詰まる舞衣。確かに、移動手段はまだ考えなかった……。

 

 「……ねぇ。アレ、使えないかな?」

 

 舞衣の代わりに答える可奈美。

 

 「……アレって何だ?」

 

 しかし、抽象的過ぎる可奈美の答えに薫は何を言いたいのか分からなかった。

 

 「ええと、その、S装備のコンテナで屋敷まで飛ばしてもらうのが良いかなって思ったから……。」

 

 「え………?」

 

 可奈美の意外な返答に一同は驚くとともに、一筋の光明が差したかのような気持ちになっていた。

 

 「S装備のコンテナを使って折神家の屋敷に乗り込むとは思いつかなかった。だが、可奈美くんがそれを思いついてくれたお陰で紫を倒すことができるかも知れん。」

 

 フリードマンは素直に可奈美の発想に称賛する。

 

 ミサイルーのような速度なら、確か最速の移動手段になるかもしれない。そして、S装備もついでにつけられる。流石、都くんの妹。その発想は兄に劣ってないようだ。

 

 「ならば、早速それの準備を。それと、姉のこともよろしくお願いします……十条さん、衛藤さん。」

 

 頭を下げて、朱音は誠意の姿を彼女二人に向き合う。

 

 「うん、朱音様のためにもあの人を解放します!」

 

 「…………うん。わかりました。」

 

 朱音のお願いする態度から、彼女が紫を姉として愛することを感じた姬和も謹んで彼女の頼みを引き受ける。

 

 自分の母の仇は折神紫。

 

 どうしても復讐したい対象。けど、そんな彼女を愛する人も存在している。彼女のおかけで出会った仲間がこうしてそばにいる。

 

 彼女を憎んだが、感謝する気もある。ならば、できることはただ一つ、折神紫を殺さずに体内にある大荒魂を倒す!

 

 これは彼女(十条姬和)が選んだ選択だ。

 

 お前のおかけで、私は少しでも変わった……だから、説教と共にあなたに感謝の意を伝えなければ。

 

 ーーだから、死ぬなよ。都。




補充1:設定では朱音様は刀使としたの力が持っているが、御刀を持つことを放棄したらしい。彼女は姉の秘密を知ったあと、裏で舞草を創立し、身を隠した。だから御刀を持って大活躍になる刀使をやめて、裏で舞草の仲間たちと対折神対策を作成中。

補充2:みなきはとじとものサポートメンバーの藤巻みなきさんのことです。
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