可奈美のお兄ちゃんは妹のために最強の剣士に目指す!   作:黒崎一黒

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今話があまりにも長かったので、2話に分けます。それと、プールでの内容は一応自分と家族と親戚の妹とプールに遊ぶ経歴から使うものです……。(彼女いないけど( ・ั﹏・ั))


幕間:プールでの遊び(前編)

 ーーある日 美濃関教務員室ーー

 

 

 

 

 「衛藤、これをくれてやる」

 

 美濃関での雑務を終わり、都は自分の教師である田中妙子先生に呼ばれ、あるチケットを渡された。

 

 「これはなんですか?先生。」

 

 「プールのチケットだ。ちょうど近くのプール施設が営業再開なので、お前は誰かさんと一緒に行きな。」

 

 「なんて俺?それと、なんてこれを持っているんだ?」

 

 先生の個性からすると、彼女は自分と同じ娛樂施設に縁がなく、興味がない人間である。故に、プールのチケットを持つのがありえないことである。

 

 「それは昔生徒から没収した物だ。アタシは使わないから、お前のような過労的、自己犠牲な生徒にちょうどいい物だ。」

 

 「いや……俺もプールに興味ないし。しかも、今はもう10月だし。」

 

 「言うだと思った。だが、お前には休憩が必要だ。この後も群馬に行く予定じゃないか?ならば行く前に身体をちゃんと休ませろ!」

 

 「でも、仕事がまたあるんじゃん。」

 

 「いいから!お前がバカみたいに働くのは教師として見てられないわ!早く休め!馬鹿野郎!」

 

 なぜか先生にビシバシ叱られた。加えて教務員室から追い出された。

 

 鍛治科担当教師田中妙子先生は普段いつもこんな調子で都のことを関心している。

 

 なぜなら、彼は自分の健康を重視してない生徒なんですから。昔は良く夜遅くまでに作業し続けていて、学長たちに良く関心された。

 

 しかも、彼は美濃関刀使たちの剣術指導や荒魂討伐指揮、学院内の手伝い、柳瀬家の執事仕事を全部担う。

 

 彼は益子 薫と違い、嫌そうに過労されではなく、文句言わずに過労する人だ。

 

 「さて……これからはどうしようかな」

 

 追い出された後、都はブツブツと手に持っているニ枚のチケットを見て悩む。

 

 自分は別にいらないし、誰かを誘うのも迷うし……。

 

 「とにかく同性の知り合いから一人一人聞くか」

 

 そう言って、彼は早速電話をする。

 

 そして、最初の人は最も親しい親友である。

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

 ー美濃関学院 グラウンドー

 

 

 

 

 

 「あと三周!みんな、頑張って走り抜けろ!」

 

 体育教師の野太い声が響く。

 

 刀使の体力向上を目的に、昔から執り行われているマラソン行事。

 

 走ることにより、スタミナをつけることや自身にとって最適な呼吸法を理解でき、少しでも荒魂との戦闘での生存性を高める側面もある。

 

 この前、荒魂の討伐により酷い怪我人が出たので、これ以後五箇伝は刀使たちが荒魂との戦闘において慎重に彼女たちを鍛え始めた。

 

 「はあっ……はあっ……結構、きついね……」

 

 任務がない時、いつも刀使の訓練を怠けない舞衣は、まさに今このグラウンド内で走っているところだ。

 

 本部長の要請で、なかなか美濃関に戻ってこれない可奈美のことを思い起こしつつ、彼女も彼女でやれることをやっている。

 

 ………とはいえ、長距離走を行うことで体力がつくかどうかは、個々人に依るところが大きい。

 

 「舞衣、大丈夫?」

 

 「ふ、ふたばちゃん……はあっ……はあっ……うん、まだまだ大丈夫だよ。」

 

 彼女と並行走る同級生の長江ふたばは大きく呼吸している舞衣に関心している。

 

 彼女もかなり荒い息だけど、舞衣と違って胸部の負担がないため、ふたばは舞衣より調子がいい。

 

 「無理しなくてもいいのよ。私たちは舞衣が美濃関二番目強い刀使なのはよく知っていますから。それに今だに強力な荒魂がまだ美濃関地域に出現していません。」

 

 「あ、ありがとう……ふたばちゃん。でも……私はもっと頑張らないと……いつも可奈美ちゃんに追いつけなくなるから」

 

 そう言い、舞衣は辛いけど続く走る。その話を聞いたふたばも仕方なく舞衣と同じ速度で走った。

 

 舞衣と可奈美は仲良い親友であり、ライバルでもある。そんな二人の関係はまるでふたばと美炎のような関係だ。

 

 故に、ふたばは彼女を止めない。

 

 誰かを追いつく気持ち、ふたばもよく知っているからだ。

 

 それからしばらくして、授業としてのマラソンは一旦終わった。

 

 「はあ~。疲れちゃったなぁ……」

 

 「お疲れ、舞衣。」

 

 「結構大変だったわね。」

 

 更衣用のロッカールームで、ベンチに腰掛ける舞衣。そして、彼女に水を渡すふたばと同級生の須原(すはら)里香(さとか)がいた。

 

 「うん……そうだね。でもこの程度で疲れるなんて、私はまだまだだね。」

 

 「何を言う!あれほどのスパルタ課程は一般の生徒たちにとってかなりキツいものよ!最後までに続いた舞衣はすごいのよ!」

 

 「流石大荒魂を倒した英雄と言ったところかしら?諦めない心は刀使として、とても大事なものよ。」

 

 「英雄か……実際そんな感覚がないなぁ‥。」

 

 英雄という文字を聞いて、舞衣は自分がそういう偉いやつじゃ思えない。実際大荒魂を倒したのは姬和ちゃんだ。自分たちはただ先に大荒魂に倒された。

 

 だから英雄の名は舞衣たちには荷が重すぎるが……世間では彼女たちを英雄だと伝える。

 

 これも世間から刀使への信頼を取るための政治操作である。でないと、刀使たちは今より人々に酷く晒される。

 

 故に、舞衣たちはそのまま英雄という名を受けた。が、……やっぱりちょっと納得できない。

 

 「そういえば、可奈美はまだ美濃関に帰ってこなかったっけ?」

 

 「うん、可奈美は現在最優秀の刀使だから、荒魂一番頻繁に出現する鎌倉に滞在している。噂にすると、本部長もかなり彼女のことを重用していたそうですよ?」

 

 「へぇ〜〜あの可奈美か。」

 

 可奈美の噂をしている二人に対し、舞衣は何も言わずに着替える中。

 

 彼女に会いたいけど、非常時期にそうはいかない。それに、来週は彼女がいる鎌倉へ行けるから。

 

 まぁ……その時は都くんも群馬へ行くだけど。ちょっと嬉しような、寂しいような……。

 

 「ん……?着信?」

 

 制服に着替え終わって、ロッカーを閉まると、携帯が鳴った。

 

 「え……!?都くん!」

 

 携帯を取り出してみると、そこに表示されていたのは彼の名前であった。

 

 それで驚く舞衣はうっかりと声を漏れた。

 

 「都くんって……確か、可奈美のお兄さん?」

 

 「うん、衛藤先輩は可奈美のお兄さんであり、美濃関高等部最強の剣士なんだよ!」

 

 「そうなんだ……私はあまり可奈美から聞かれなかった」

 

 「まぁ……悪名の部分は確か言い辛いですが。彼は尊敬できる先輩なんですよ!」

 

 ふたばが自慢そうに都のことを紹介するところ。舞衣は心の準備をしている。

 

 彼からの電話はなくはないが……それでもかなり珍しいことである。そのせいで舞衣はちょっとドキドキしている。

 

 好きな人からの電話は一人の女の子にしては、かなり心がきゅーとするポイントなんだ。

 

 そして数分後、舞衣はようやく通話ボタンを押した。

 

 『もしもし、舞衣ちゃん?』

 

 「都くん、私に何が用?」

 

 『実はさっき近くにいるプール施設のチケットがもらってたけど……明日は“二人で”一緒に行かない?』

 

 「え……、“二人で”プールに?」

 

 二人で……つまりデートの誘い!?

 

 二人と一緒に何処かで遊ぶと聞いて、舞衣は少しドキドキしてきた。

 

 『うん、二人で。実はさっき服部先輩に酷く叱られたのですよ。舞衣ちゃんがこの間ずっと寂しがっているから、大切にしなさいって言われた。だから、改めて二人で遊ぼうと思って』

 

 「そうなんだ……でもこの時期にプール?」

 

 『その点はすでにつっこんだから、放っといて……。それより誘いの返事は?』

 

 「うん……個人的に都くんと二人で行きたいけど、任務が……」

 

 自分の仕事の分を他の人たちに任せると気が不味くなる舞衣。

 

 柳瀬舞衣は優しくて、責任感があるいい女の子。そんな彼女だから、皆に好かれて、慕われている。

 

 だが、その点は逆に彼女を縛る。強すぎた責任感は時々人に一息ができないほどの圧力を与えられる。

 

 だから舞衣と同質の都よりその点を早く見抜いた田中先生と服部先輩はこうして二人に一息ができる時間をくれた。

 

 『大丈夫だ。本部長と学長もそこまで鬼じゃないと思う。それに、舞衣ちゃんは皆のためにずっと動き続けてきたんだ。ちょっとくらい休んだって、罰は当たらんさ』

 

 「……うん、そうだね。ありがとう、都くん」

 

 彼女から感謝の言葉がちょっとだけ通話向こうの都の心を癒やした。彼女を助けたことは何より喜びなんだ。

 

 『本部長には俺から話を通しておくから、舞衣ちゃんは明日の水着を用意してあげて』

 

 「うん、わかった。明日は楽しみします!」

 

 『うん、それじゃ……』

 

 向こうとの通話を切り、舞衣は一息を吐く。

 

 (……都くんからデートの誘い//////)

 

 さっきから胸のドキドキが止まらなく、顔もすごく熱くなった気がする。きっと今の顔が真っ赤だろう。

 

 例え彼は“そちらの意”がないとしても、舞衣は二人だけの遊び……通称“デート”というものを薄々期待していた。

 

 これは彼と距離を縮めるチャンスだ。ちゃん把握しないと!

 

 そう思い、舞衣は携帯を納めて、ここから出る時……。

 

 「舞衣、放課後、一緒に必勝水着を買いましょう!」

 

 「絶対最高にかわいい水着を選んで見せます!」

 

 舞衣に忘れ去ったふたばと里香に止められた。

 

 「まさか……さっきの話……」

 

 「盗み聞きは良くないけど……衛藤先輩とのデートは何とかしても成功させます!」

 

 「せっかくのデートなんですから、一番じゃなきゃね!」

 

 デートの話はどうやらこの場にいる他の二人に聞かれた。

 

 うわあぁぁぁーーー!!恥ずかしい!

 

 顔を両手で隠すくらいに恥ずかしがっている舞衣は心の中にめちゃ叫んでた。

 

 確かに聞かれたのは自身の配慮不足だけど、流石に知り合いにデートの話を知られて、死にそうくらいに恥ずかしい。

 

 そのせいで、舞衣の顔は真っ赤で可愛い。

 

 「舞衣は彼にいい一面を見られたいでしょう?可愛いと褒められたいでしょう?」

 

 「…………う、うん//////」

 

 素直に頷く舞衣。

 

 好きな人に褒められるのは恋している女の子にとって嬉しいことだ。その点は舞衣より恋愛を意識しているふたばはよくわかっている。

 

 舞衣は衛藤先輩のことを恋している。自分の親友美炎みたいに。

 

 「なら水着のセンスは私とふたば二人で選びましょう。」

 

 「ちょうど私も衛藤先輩の好みも知っているよ〜〜」

 

 自慢げな顔にするふたば。彼女はよくよく都の協力で服部先輩を攻略していく、その途中に彼の好みも知ってしまった。

 

 例え舞衣たち以外の人に興味がないけど、彼もちゃんとした男なんだから。女に興味がないわけではない。

 

 そう思い、ふたばと里香は放課後すぐ舞衣を専門店に連れて行き、そこで水着を選ぶことにした。

 

 ちなみに、その場で二人の親友は舞衣のサイズがまた大きくなったことに驚いた。

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 一方ーー

 

 

 

 「明日は舞衣とプールですか」

 

 「はい、この件は既に管理局から休暇の許可がも下されたので、明日は休みです。」

 

 しばらく日本に滞在する孝則さんに明日のスケジュールを報告する彼。一応舞衣のお父さんに雇われる身なので、娘さんとの何事も彼に報告しなければ。

 

 「そうか……明日は思う存分舞衣と楽しく遊べばいい。」

 

 「……反対しないのですか?舞衣様が執事とプールに遊ぶということを」

 

 「明日は休憩だろ?だったら、執事身分ではなく、都くんの身分で彼女と昔みたいに遊べば?」

 

 そうしたら、軽く同意した。

 

 「……ありがとうございます。」

 

 「お礼を言いたいのはこちら。しっかり舞衣を楽しませるんだぞ。」

 

 「はい…!」

 

 雇い主から許可をもらい、都は伝うべくことをすべて終ったら、そのまま退室した。

 

 「明日は娘とのデートか……本当に子供の成長が早いものだ。」

 

 また在学中の男女がデートすることに少し早い気がする孝則。

 

 でも、鈍感の二人がいよいよ近づくことが親としては嬉しいことだ。何にしろ、二人はあんなに相思相愛なんだから。

 

 例え舞衣を止めようとしても、彼女は頑固に都くんを選ぶでしょう……。

 

 「いつか詩織と美結もいい相手……。そうなった時は柴田に調べさせよ」

 

 そして、舞衣のことを放心すると、他の娘の将来の相手を心配し始めたバカ親であった。

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 翌日

 

 

 ーー岐阜県 あるプール施設ーー

 

 

 

 

 

 入口で手荷物検査を受けた後、着替えのため彼と一度別れた舞衣。

 

 膨大な数の人間が着替えられるように、この施設では更衣室もかなり広めに取られている。

 

 だが、初めて来た人間にとっては最早迷路である。地下にある多数のコインロッカーが方向感覚を狂わせ、目眩すら覚えさせるほどである。

 

 「ビキニは…目立っちゃうかな……?」

 

 なるべく人目につくものは避けたいと考えている彼女。都くんの前では見せてもいいのですが、流石に彼以外の人前で曝すビキニ姿を恥ずかしく思う。

 

 しかしながら、彼女の場合は年齢が中学生といえども、モデルと遜色ないほどの容姿を誇っている以上、どう足掻いても目立つ。最も、本人がそれに気付いているかどうかは別だが。

 

 「それにしても、人が多いわね。」

 

 ピンク色のビキニを着替えた舞衣は人にぶつけないように更衣室から離れる。

 

 平日とはいえ、歩き回るには少し大変な量の人波が、彼女の視界に入る。

 

 「…これ、はぐれないよね?」

 

 再会すらも思わぬ程の人の数に気圧されながら、舞衣は都の姿を探る。

 

 「お嬢ちゃん、一人?」

 

 「結構かわいいね。名前は?」

 

 「え……?」

 

 そんな時、彼女はすぐ出口の近くにナンパ目標を待ち伏せるナンパ男二人組に狙われて声かけられた。

 

 理由は言うまでもなく、舞衣はスタイルが抜群の美少女。可愛い顔をしながら、豊かな身体を持つ若い女の子。

 

 そんな舞衣は当たり前のように男に狙いつけられた。

 

 「良かったら、俺たちと一緒に遊びませんか?」

 

 「絶対お嬢ちゃんを楽しませるのよ〜〜」

 

 「えっと………」

 

 そんな二人のナンパに困惑の顔をしていた舞衣。彼女もこれがナンパだと知っている。

 

 だが、目の前の男たちはどうにも舞衣より年上に見えるから、また中学生の舞衣では軽く敵う相手じゃない。

 

 何より御刀も持っていないから、強引されたら彼女が間違えなく力で負ける。

 

 「ビビるなよ、俺たちは優しいお兄さんたちだよ〜〜」

 

 「そうだよ。何かあったら、お兄さんたちが守ってあげる。」

 

 そう言いつつ、舞衣に迫ってくる二人組。

 

 そんな二人の圧に少し怖っていた舞衣は後退しつつ、なんとかこの二人を断りたいと内心でそう決めると……

 

 「あの……」

 

 「“舞衣”、お待たせ」

 

 聞き慣れた声と共に、舞衣の視線先、二人の男の後ろにあの人がいた。

 

 「都くん!」

 

 「なんだ……?てめぇ。」

 

 「お嬢ちゃんの知り合い?」

 

 彼が現ると、舞衣がすぐ嬉しそうな顔を晒した。彼の出現に舞衣はとても嬉しかった。

 

 そして、彼女をナンパする男二人は邪魔されたことによって不愉快の目で彼を睨む。

 

 「ええ、一応“彼氏”だもの。お二人は俺の彼女に何か用?」

 

 「ちぇ……彼氏がいるんだ。」

 

 「こんな美人だから、いるのもおかしくないが……こんな男と付き合うだとは……」

 

 「おっと、これは所謂名誉毀損罪かな?少し軽い発言問題なんだけと、本人のメンタルがかなり傷つけられた場合になると、裁判所に打っても受けられる気がするよ。」

 

 「てめぇ……!」

 

 「こんな証人がたくさんいる公共場所で俺を殴ったら、さらに罪が重ねるのですよ。いいのか?」

 

 「ちぇ……!」

 

 だが、彼はただ笑顔で一番手早い方法でこの二人を制圧しながら、この場から追い払った。

 

 時に、単なる力だけは武器ではない。法律がある国では口論も凄い武器になれる。

 

 彼はそれを利用して、自分より体格が大きい二人を無傷に追い払った。

 

 それをただ立ったままの舞衣も呆れつつ、彼をじっと見つめた。

 

 「舞衣ちゃん、改めてお待たせ。怪我がないか?何かされてない?」

 

 そして、ナンパ男たちを追い払った後、都はすぐ舞衣を関心する。彼女の呼び方も元に戻した。

 

 「ええ、大丈夫です……。それにしても、都くんはさっき凄かったわね。」

 

 「まぁ、あれくらいは普通よ。俺より本物の弁護士なら、もっとやれると思う。」

 

 「それはそうですけど、都くんはさっきとても格好良かったです/////」

 

 そう言い、舞衣の顔がまた赤くなってきた。そして彼女に褒められた彼も同じ色の顔だ。

 

 だが、それは単なる褒められて照れてるわけじゃない。彼女の水着も凄く可愛くて、魅力的なので、男性としては彼女の魅力の前に正常でいられる者がいない。いや、……むしろ、見惚れない者がいないだろう。

 

 「……そ、そう//////。それより、舞衣ちゃんのも可愛かったわよ……水着//////」

 

 「あ……//////」

 

 視線の置き場が困っていた都は彼女から視線を逸らしながら、彼女を褒めた。流石に女性の水着を見つめすぎるのは良くない。

 

 それに、視線も思わずとある豊かな部分の方に向かうから。

 

 「………かわいいですか//////」

 

 若干の上目遣いでもう一度聞いてくる彼女。そんな彼女の顔は赤くて、とても可愛い。

 

 「あ、ああ……凄く似合っててかわいい/////」

 

 「お、思ったより恥ずかしかったのですね……でも、良かったです/////」

 

 わざわざ水着を買う甲斐があると感じた舞衣は僅かに微笑んだ。

 

 そして、彼もまたそんな天使のような可愛さが持つ舞衣にドキドキした。

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

 「舞衣ちゃん、どんな感じだったか?」

 

 「結構ゆったりできますね。……でも、疲れませんか?」

 

 浮き輪に乗る彼女に並ぶように追う彼。

 

 現在、二人は流れる水道を遊んでいる。舞衣は浮き輪の上に乗っていて、彼はそのまま泳ぐ。

 

 「いいえ、水は冷たくて気持ちいいですよ。それにこうしていると、自分が逆境という感覚がしてきた。」

 

 「えっと……それはどういう意味?」

 

 「特訓にしては、ちょうどいいくらいかな?」

 

 「特訓って……なんか都くんはどんどん可奈美ちゃんになっちゃったわね。」

 

 「まぁ……色々あったよ。それにお前たち刀使の力にもっとなれるよう、俺はもっと自分の腕を磨き上げなきゃ。」

 

 泳ぎながら、彼は重そうな顔をしていた。

 

 舞衣はこの四ヶ月間、彼が一体何かを体験したのか知らないが……でも、あまり彼を無理させたくない。

 

 せっかく遊びに来たのだから、もっと気を抜かないと。

 

 「もう十分になったわよ。一部だけど、美濃関中等部の子たちもあなたの指導を受けることに感謝しているよ。」

 

 「……ううん、それだけじゃない。あなたの指示の下で動く刀使もきっと都くんのことを感謝している。だからあまり自分を攻めすぎないでください。都くんが充分みんなを助けたのだから」

 

 「舞衣ちゃん…」

 

 「たまには気を抜いてもいいですよ?私も今日で遊び気分で都くんの誘いを受けたのだから。都くんは違いますか?」

 

 「そうだね……悪かった。俺はあまり遊びなどを得意じゃないんだ。」

 

 「なら、遊びというものを今教えてあげる!えいっ!」

 

 「わぶっ!」

 

 彼の顔にかかる水。

 

 「ふふっ。どうですか?」

 

 舞衣が手の届くところから水を彼に掛けていた。

 

 「水が冷たい。……これは遊び?」

 

 「うん、都くんも私に水をかけてきて」

 

 「……わかった!」

 

 浮き輪に乗る舞衣目掛けて、水をぶっかける。

 

 「きゃっ!その調子だよ!それっ!」

 

 「こぶっ!そういう遊びなんだ……よし、お返しだ!」

 

 そのまま流されながら、水の掛け合いがしばらく続いた。

 

 彼は、彼女のおかけですっかり気持ちの切り替えができたのであった。そして、初めて遊びというものを少しずつ楽しめた。




前も言ってたように、都は設定では遊びと関わりがないキャラなので、遊びに関して彼はほぼ遊びのシロです。
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