可奈美のお兄ちゃんは妹のために最強の剣士に目指す!   作:黒崎一黒

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今回はエレン編を書きました。エレンは本当に素晴らしい女の子だと思う。アニメをもう一度見れば見るほど、彼女の魅力に少し惚れた……//////。

故に、今話の文字量は長すぎたのかも……。


幕間:騒ぎ出す恋心(エレン編)

 ーー特別希少金属利用研究所ーー

 

 

 

 「いや〜〜いいデータを取れたよ。ありがとう、都くん。君のおかけでS装備の進涉はますます進んだよ。」

 

 エレンのパパ。古波蔵公威がテストを終え、S装備を解除した都に褒める。

 

 彼は孝則の依頼によって、偶にここでの手伝いをする。

 

 第一は忙しい孝則に代わってここを視察。第二は彼が不完全の男性刀使であるゆえ、非常に研究価値がある。

 

 それどころか、本人も美濃関学長とフリードマンにいい評価がもらったことで公威も彼という人材を欲しかった。

 

 何より、娘さんのエレンも彼のことを高く買った。あの襲撃事件以降、滅多に異性の話を盛り上がるエレンはとても楽しそうで、一人のパパとしては嬉しいもんだ。

 

 「そんなことないですよ。俺はただS装備を着るだけなんだ。別に褒められるほどのことをしていない。」

 

 「いやいや、ただS装備が君のような特殊刀使に反応があるかどうか確認しただけで充分研究価値があるんだよ。」

 

 「そうでしょうか?」

 

 「ええ、君からもらってきた実験データからすると、S装備の効率は普通の刀使より低いですが……新たな可能性が見つかるかもしれません。」

 

 「可能性?」

 

 「ええ、君が元々一般人だ。だがある原因によって本来ありえないことが君の体に起きた。それは君自身が御刀の力を得て、刀使になったことだ。でもその力はまだ完全ではないと観測してきた……非常に不思議の現象だ。」

 

 公威が自分に関する現象を説明したところ、都も自分が何度も体験してきた現象を思いついた。

 

 自分が三回の死を体験した。本来普通の人間では死亡が人生一回しかないけれど、都は三回ほど体験してきた。

 

 しかも、体験した直後、身体の致命的な損傷が綺麗に消え去った。もちろんタギツヒメと決戦する時は、傷口がまた残っているんだけど……それでもぎりぎり戦える状態に戻った。

 

 それと、刀使の力を覚醒したばかりなのに、自分はすぐ写しと迅移の応用を覚えてた。この感覚はまるで身体自体がこの力を最低辺程度を馴染んでいたようだ。

 

 一体自分の身体が何か起きたのだろ……。

 

 「もしそれが解明できれば、刀使だけではなく一般人もS装備を適用になるかもしれません。そのため僕とこの施設の研究者たちは力尽くで君を研究対象として実験するよ。もちろん、君の自由意思を尊重する」

 

 「ありがとうございます。古波蔵さん。」

 

 「いえいえ、お礼を言いたいのは僕ですよ。君が来たことで色んな研究も大部進んできた。妻とエレンも君がここにいることを凄く喜んでいるよ。」

 

 「あの母娘(ははむすめ)か……ちなみに、エレンさんの個性は母親の方の遺伝が多かったなんですか?」

 

 「ええ、…よく周りの人たちに言われるのよ。妻の方に似ているって」

 

 苦笑する公威。確かに父親の影があまり娘のエレンさんから見かけなかった。

 

 にしてもあんな母親があったから、娘も同じなのか……道理で俺のことを凄く歓迎しているようだ。

 

 「ハーイ!ミヤミヤ!お疲れ様デース!」 

 

 「おうふぅっ!?」

 

 そんな時、噂の娘か入室した。そして、僅か数秒ほどの時間で都に突っ込んでいて抱きつく。

 

 「むふふっ、ミヤミヤは相変わらず抱き心地良いデスネ!」

 

 「エレンさん!急に抱くなよ!あ、あたってるだろか!!//////」

 

 恥ずかしながら、都はすぐでも自分に押し付けた彼女を離させたい。

 

 彼女の胸は舞衣より大きくて柔らかい。加えて身体もいい匂いがしてきて、理性としてはやばい!

 

 「慌てるミヤミヤも可愛いデスネ。」

 

 「からかうではない!エレンさん!!//////」

 

 「“エレンさん”ではなく、もっと親しくエレンで呼んでクダサイ!」

 

 「なんですか!!そんなのできるわけねだろ!それに公威さんも見ているよ!//////」

 

 「あはは、僕のことを気にしないで欲しい。無視してもいいぞ。」

 

 なんて満開の笑顔で娘が他の男とイチャするのを認めるのよ!早く止めろよ!お父さんでしょう!?

 

 「それともミヤミヤはワタシのこと嫌いデスか?」

 

 「……べ、別に嫌いではないけど。ただ親しく呼ぶのはちょっと…」

 

 「でもヒヨヨンとサヤのことを親しく呼んだよね?なんてワタシにそう呼んでくれないの?」

 

 「それは………………ん〜〜ああ‼わ、わかった。呼ぶよ………え、エレン///////」

 

 「oh………なんか思ったより恥ずかしいデース/////」

 

 「こっちのセリフだ!///////」

 

 彼に名前を直接呼ばれたせいなのか、エレンも滅多に平常心を失い、照れ始めた。

 

 普段は名前呼ばれても、彼女がそんなに動揺しないはずなのに……彼女も多少都のことを異性だと認識している。

 

 「思ったより親しいですね……」

 

 そして二人の交流に公威は呆れた。何にせエレンが異性の前に失態を現すなんて一度もなかった。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 「え、えっと……ゴホン、パパ。彼を借りてもいいデスか?」

 

 それから、少し両方が落ち着いて離れるところ、エレンは公威にそう尋ねた。

 

 「別にいいけど、どうしたの?」

 

 「実は紗南センセイから連絡があって、ワタシとミヤミヤは急ぎに本部に戻らないと」

 

 「なるほど、こちらも、後は確認作業くらいなものだから。安心して彼を連れてもいいですよ。」

 

 「うん。ミヤミヤ、早く行きましょう!」

 

 「あっ、ああ。すぐ行く!」

 

 エレンに返事して、彼女のあとに部屋から出る時、不意に声をかけられた。

 

 「そうだ。出る前に、いくつか聞きたいことがある」

 

 「もしかして、エレンさんのこと?」

 

 「まあ…、そうだろうね。」

 

 少し迷うところが公威の顔から見えた。もしかして意外に重い話題?

 

 「都くんはエレンのこと、どう思っているの?仲間方面ではなく、一人の男として」

 

 「……そうだね。元気で、明るくて、勝手に人懐く、心優しいかわいい女の子かな?一人の男として彼女はとても素晴らしい女の子と思っている。」

 

 「そうか……」

 

 都からエレンを素晴らしい女性だと褒めた口を聞いて、公威はちょっとだけ嬉しかった。

 

 エレンの良さをよく知る人間は少なかったからだ。古波蔵エレンは我慢強い、例え親の前でも我儘を言わないとてもいい娘である。

 

 だから彼女を理解するやつは少なかった。

 

 「それと、彼女はかなり我慢強い子なんだから、ちょっと放っておけなくて」

 

 「………よくエレンのことを見ているんだね。君は」

 

 「まぁ、人間観察は得意なんで。それに色々似ているんだ、俺たち」

 

 あの里の祭りから、都はエレンがそういう人間だと察した。ですので、彼女のことも一生懸命助けたいと思ってた。

 

 「……そう。都くん、私たちが傍に居られない間、エレンのことを頼めるか?」

 

 真顔で都に娘のことを頼ませた公威。その目は都も孝則さんから何度も見ていた。

 

 「言われなくても、彼女のことを任せろ。その代わりにちゃんと後ろで彼女たちをサポートしろよ。刀使なんだけど、背後から支える人が必要なんだから」

 

 彼はそう言い終えると、部屋から離れてエレンの下へと向かった。

 

 「………思った以上凄い若者ですね。僕も彼に負けないよう、早く自分の役目を果たさないとだね。」

 

 そして、部屋に残された公威は都の刺激によってまた研究に戻った。

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 ー東京都千代田區 秋葉原ー

 

 

 

 

 「まさかの宣伝任務か……」

 

 「イエス!鎌倉特別危険廃棄物漏出問題発生以降、世間が刀使たちへの信用が下げてしまいましたゆえ、管理局は積極的に刀使の宣伝仕事を受けることが始まりマシタ!」

 

 わざわざ愛知県から東京に飛んできた都とエレンはこのいつも賑やかなの街で観光しながら、任務の目的地に向かう。

 

 本部から受けた仕事は刀使の宣伝。鎌倉特別危険廃棄物漏出問題以降、世間が刀使への信頼が下げてしまいました。

 

 それを改善するため、エレンの言うとおりに管理局は人々に刀使のこともっと知ってもらえる宣伝仕事を受けることになりました。

 

 そして、エレンはその宣伝対象として選ばれた。

 

 「そうか。お前ら刀使は大変だね……」

 

 「そう言うけど、ミヤミヤも大変そうじゃないデスか?美濃関でずっとみんなの剣術指導と指揮役を回しましたとマイマイから聞きマシタ」

 

 「舞衣ちゃんが……まぁ、あれくらいは普通よ。お前たちの力にもっとなれますように、後方にいる俺はそれくらいしかできないですよ。」

 

 「そんなことないデスヨ。むしろミヤミヤがやりすぎたと思いマス!だって、ミヤミヤは後方で見守るではなく前線まで行って何度もワタシたちの力になりました。」

 

 「あれは、当然のことさ。お前たちの助けになれるため、俺は何度でも……」

 

 「……お人好しデスネ。でも、そんなミヤミヤは素敵だと思いマスよ」

 

 彼のその腕は、ギューッとエレンに締められる。

 

 「エレン!?」

 

 そして当たり前のような恥ずかしい反応をする彼。

 

 「えへへ、実は紗南センセイから任務中にミヤミヤに甘えてもいいと言ってもらいました。ちょうどまた時間がありますし、このまま恋人ふりでデートしましょう♡」

 

 「デ、デート!?//////」

 

 「ハイ!それでもワタシと嫌デスか?」

 

 いたずらの顔でわざと腕をぎゅ〜と抱きつくエレン。

 

 「いや、別に嫌いではないけど……//////ただ、エレンが俺の彼女だと勘違いされる恐れが」

 

 「ミヤミヤなら構いマセンヨ/////」

 

 「え……?」

 

 「ううん、なんでもない!さぁ、行きましょう!ダーリン♡」

 

 「おい……!ちょっ……!?エレン!」

 

 さっきの発言を誤魔化しているように、彼を強引に引っ張るエレン。

 

 (やっぱりダメですネ。ミヤミヤはマイマイとカナミンとヒヨヨンの者だから。仮デスが、彼の彼女になることを喜んでいる自分はダメですネ。)

 

 そして、僅か彼の恋人に誤解されることに抵抗がない自分は反省しながら彼とデートすることにした。

 

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

 ー某アニメグッズ取扱店ー

 

 

 

 「うわ~っ!凄い!俺がずっと探してたグッズが沢山ある!」

 

  「ミヤミヤは意外にそういうの好きなんですネ」

 

 グッズの取扱店の中に入った都とエレン。一人はさっきと違う反応で興奮しそうにグッズを一つ一つ鑑賞する。もう一人は彼が楽しそうな様子を見て微笑む。

 

 彼も子供みたいにかわいい一面もあるだと改めて認識していた。

 

 「うん!だって、ずっと好きだもん!小さい頃から剣術以外にも好きな作品もたくさんあるから」

 

 「そうなんデスか」

 

 「ちなみに、エレンは好きな作品がありますか?」

 

 「うーん。ワタシの趣味では薫と同じですから、スーパー戦隊ですかネ?ちょっと古い過ぎたけど……」

 

 「ううん、そんなことはない。古い作品だけど、今でも人気がある良い作品だと思う!」

 

 「本当デスカ!?薫は昔からヒーローが好きな女の子なんデスから、自分も薫と仲良くするため、見ていたら、完全にハマっちゃいマシタ!」

 

 「そういう経歴があったんだ……薫さんがヒーローが好きなんだ。」

 

 「ハイ!ワタシと薫もそれが大好きデース!」

 

 楽しそうで彼に趣味を話す彼女。

 

 やっぱり好きなものが同じだった場合、話し合うと楽しくなるわね。

 

 しかし、薫はヒーローに憧れるんだ……これも彼女が刀使になるきっかけなのかもしれません。

 

 「それじゃ、一緒にヒーロー戦隊のグッズを探しましょう!例え古くても人気があるならば、きっと何処かに眠っているはず!」

 

 「ハイ!」

 

 彼に応じて、お互いは目当てのものを探す。

 

 そして、間もなく二人が深いところから眠ったグッズを見つけ出し、買いました。

 

 しかし、偶然なのかもしれませんが……二人が見つけたのは、ちょうど店内に唯一残したお揃いのヒーローグッズだった。

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

 一ヶ所目の買い物を終え、路地を歩く二人。

 

 「…気付かないうちに、たくさん買っちゃいますわね……。まあ、後悔しないけど。」

 

 予想以上に買い物にお金を使っちゃった彼。右手にはグッズが入れた紙袋がいた。

 

 「ふふっ、ミヤミヤは本当にグッズが好きなんデスネ。」

 

 そして彼の左手はクスクス笑っているエレンに親しく組まれて、柔らかい胸の感触が半端なく感じ取れた。

 

 (改めて見ると、エレンが笑っているところはすごく可愛いだな……まぁ、外見は美人でスタイルも抜群の美少女だし。)

 

 そんな美少女とデートをするのは、やはり周りの視線が凄い。

 

 何より心が辛い。だって、彼女にはもっと相応しい相手がいるはず。

 

 なのに、友達の俺にこんな親しく接触してくれているとは……少し異性と距離を考えて欲しい。

 

 「そういえば、エレンは……俺以外の男の人に腕を組んだことがある?」

 

 「……え?そう言われると、なかった気がしマスネ。ミヤミヤは初めての相手なんデス」

 

 ふと思う質問なんですが……返ってきたのはかなり恥ずかしい答えなんだね。

 

 「アメリカにもそんな相手がいないの?開放感がすごい国家だと思うけど」

 

 「うーん、いないと思うけど……どうして突然そんな質問に?」

 

 「……何となくかな?エレンは凄くいい女の子なんで、もっと自分を大切にして欲しいと願いたいんだ。ほら、相手は悪いやつだったらまずいじゃん?」

 

 「心配してくれたの?」

 

 「それは心配よ!エレンは俺の大切な友達なんだから!」

 

 「そう……/////」

 

 ちょっと顔が赤くなってきたエレン。

 

 彼に心配されたこと、大切されたことに凄く嬉しくて胸がドキドキしている。

 

 「なら、ミヤミヤ以外の相手をしないようにする///」

 

 「いや、未来の彼氏さんにしろよ!いつかエレンにも素敵な殿方に会えるよ!」

 

 「もし……出会わなかったら?」

 

 「きっと出会える。エレンの魅力はこんなに溢れていることは、俺がよく知っているから」

 

 「………/////」

 

 問題なのは、そんな相手はちゃんとエレンのこと好きかどうかの話。もし相手はただエレンの身体を狙うなら、あ奴は決して許さん。

 

 こんなに素敵な女の子なんだから、もっと大切にしないと駄目だ。

 

 「なんか……ミヤミヤは時にずるいデスネ////」

 

 「ん?何か?」

 

 「なんでもないデース。」

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 ーー某メイド喫茶店ーー

 

 

 

 

 秋葉原といえばメイド喫茶。故に二人はグッズを買った後、そこに立ち寄った。

 

 しかし、これにはキチンとした理由がある。間もなく日本が学園祭という時期が迎えられる、例え五箇伝でも普通の学校のようにそういう行事があるため(特に美濃関は自由とした男女学校であり、他の五箇伝よりそういうイベントが重視している)、各クラスはそれぞれのテーマで店を経営しなければなりません。

 

 でも刀使の学校だから、今までは刀や刀使と関わるテーマだったが……今年は鎌倉特別廃棄物漏出問題の件があり、管理局は刀使の柔らかいイメージを人々に宣伝するため、刀の展覧や立ち合いだけではなく、メイド喫茶、お化け屋敷などを関東以外の五箇伝に自由をやらせた。

 

 そして、ふたばから彼女のクラスがメイド喫茶をやると聞いた。ちょうどいい機会なので、後輩の代わりに現地調査をする。

 

 エレンもどうやら日本のメイド文化に興味があるから、そのまま入店した。

 

 「お帰りなさいませ、ご主人様、お嬢様。お席はこちらです」

 

 二人が入店すると、すぐかわいいメイドが近づいていて、二人を席に連れていく。

 

 そして、どうやら腕が抱かれたところでカップルだと勘違いされた二人は同じ席に案内された。

 

 「これが噂のメイド デスか?なんか新鮮ですネ」

 

 「わからん。俺も初体験なので……」

 

 「ミヤミヤはメイドに興味がないデスか?ワタシはグランパから日本のオタクはメイドが大好きだと聞きマシタ。」

 

 「まぁ……俺はそういうオタクじゃないけどね。それと、孫娘に何を教え込んだ。フリードマンさん」

 

 そもそも俺はシスコンだ。妹属性以外や気になる子と好きな対象以外に興味がない。

 

 「ご主人様、お嬢様二人方ご注文は?」

 

 「お薦めはなんデスか?」

 

 「お勧めなら、この一日メイド体験イベントがお勧めですよ!メイド姿で彼氏をご奉仕するこの店の特別イベントなのです!」

 

 「いや、俺たちは恋人では……」

 

 「ワタシは参加しマース!」

 

 「エレン!?」

 

 彼女が唐突の参加意願にびっくりした彼。

 

 「わかりました。それではお嬢様はこちらへどうぞ」

 

 「ハイ!ミヤミヤ、ここでしばらく待ってクダサイネ!」

 

 「いやいや、なんて参加するのですか!?」

 

 「なんてって……それは面白いから!日本の文化はもっと知りたいデース!」

 

 「そうか……じゃ、行ってらしゃい。」

 

 「ハイ!」

 

 彼女らしい返答に少し安堵の反応をする都。

 

 彼女はそういう人なんだから、一緒にいると楽しかった。この度は任務なんだか、彼女とこうして遊ぶのも悪くない。

 

 「それではご主人様、少々お待ちください」

 

 そして、エレンがメイドに何処かへ連れされた。

 

 「さて、待つ間に任務の時間を確認しよう。ついでに現場にいるフリードマンさんに事情を話しますか」

 

 今回の宣伝任務はただの刀使の宣伝だけではなく、ノロの処置方法も宣伝するのが仕事のうち。

 

 これによると、人々はもっと刀使の仕事や管理局の仕事を知られることになります。

 

 まさに、一石二鳥の企画。

 

 そして、一応スマホでフリードマンに今の現状を説明したら「ゆっくり我が孫娘とのデートを楽してたまえ」と変な返信が返って来ました。

 

 だから、デートじゃないのよ……。

 

 数分後、フリードマンに数回の解釈をメールで送ったら、突然背後から声かけられた。

 

 「ダーリン!お待たせ!」

 

 「おう!やっと着替えられ………」

 

 声の方向に向くと、そちらにいるのはメイド姿のエレンだった。

 

 「どうデスか?似合う……でしょうか?//////」

 

 少し恥ずかしい顔をしているエレン。彼女の身に纏ったのは黒、白色をデザインをしたメイド服だ。

 

 これはいわゆる正統の西洋メイド服ですが……元々彼女は金髪巨乳美少女なので、ある豊かな部分はともかく、全体的にとても可愛く見える。

 

 加えて彼女が恥ずかしい顔をしているところは最高だった。

 

 「…………と、とても似合う///////」

 

 「本当に……似合うデスか?」

 

 「ああ……//////」

 

 「えへへ、嬉しいデース//////」

 

 普段の彼女と違って、大人しく勝手にこっちの方に突っ込むことがない彼女。まるで本物のメイドが目の前にみたい。

 

 照れているところも凄く可愛くて、こんな可愛い姿を自分に独り占めしてもいいのでしょうか?という考え方もした。

 

 「ご主人様、こちらはオムライスです。お金はメイド体験コースから取りますから、心配しないでください」

 

 さっきのメイドが注文していないはずのオムライスを机の上に置くと、エレンにケチャップを渡す。

 

 「さぁ、古波蔵さん。さっき教えたのをご主人様に示しましょう。」

 

 「本当にやるのデスか?」

 

 「ええ、これは日本のメイド文化なんです。どうぞ、ご主人様に自分の思いを伝えなさい」

 

 「わ、わかりマシタ」

 

 何か勇気を絞られた顔をしているエレンはケチャップでオムライスの上に文字を書き始めた。

 

 「irreplaceable friend」。……日本語だとすれば、替えようがない友達という意味。

 

 正直、嬉しいよ。俺のことをそう思ってくれたのね、エレン。

 

 「で、出来上がり。ダーリン……my mindうまく伝えたのでしょうか?」

 

 「ああ……嬉しいよ。ありがとう、エレン。お前の気持ちは大切にいただけるよ。」

 

 「うん……/////。でも、いただくのはちょっと待って欲しいデース。」

 

 「ん?」

 

 深呼吸し、エレンはどうやら羞恥心を抑えて自分の隣に座った。手に持っているのはスプーン。

 

 この展開はまさか……

 

 「ダーリン、あ〜〜んしてクダサイ」

 

 やっぱりか……。

 

 「エレン、そこまで無理しなくてもいいのよ。さっきの気持ちだけで俺はすごく嬉しいだから」

 

 「無理してないデース。ワタシはミヤミヤにデートで楽しめさせたいとこうしたんのデース。いつも美濃関で忙しいアナタに少しでも心を軽くさせたいと……それとも、ミヤミヤに迷惑をかけたのでしょうか?」

 

 そう言いつつ、杞憂の顔をになったエレン。

 

 自分では彼に迷惑をかけたのかなと心配する彼女。

 

 彼との面識が長くないため、彼の好みや嫌なことはあまり知らない。

 

 こうやって甘えてもいいのかな?彼を楽しませるのかな?彼女は彼の腕を組んで一緒に歩く時、ずっとそう心配していた。

 

 彼は唯一の異性友人であり、エレンは実際彼とどう正しく接触するのもわからない。

 

 「あむっ」

 

 「あ……」

 

 そんな時、彼は一口でエレンが盛っていたライスを食べた。

 

 「迷惑なんてない。エレンのような可愛い彼女とデートするのは幸福なことだと思うから、余計な心配は捨てろ」

 

 「ミヤミヤ……///」

 

 彼の手がエレンの頭において、なでなでする。

 

 「エレンがやりたいことをやってもいい。俺は暫くエレンの彼氏なんだから、どんどん彼氏に甘えてもいいのよ。それと、エレンの不安を気付かず済まなかった。」

 

 「ううん、ワタシの方こそミヤミヤの意願を確認できずにアナタを引っ張って……」

 

 「良いのよ。結構楽しかったし、それにそういうエレンが魅力すぎで好きなんですよ。」

 

 「…………!////////」

 

 「さぁ、続きをしようか。俺はまたエレンにあ〜〜んされたいしね。」

 

 「………あ…ああ……うん///////」

 

 さっきより顔が赤くなったエレンは軽い反応をして、さっきのを続いた。

 

 (なんか……胸はさっきよりバクバクしている気がシマス/////)

 

 彼の無自覚のずるい言葉で普段よりドキドキしている彼女。

 

 「なんだ……このカップルは」

 

 そして、ずっと傍観していたメイドはこのような可愛らしい暖かい光景に呆れつつ、ご馳走された気分になった。

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 ー神田神社ー

 

 

 

 東京都千代田区外神田二丁目に鎮座する神社。

 

 震災や戦災も乗り越えたこの神社は、大黒様や恵比寿様、更には平将門を祀っており、商売繁盛を願ってここを参拝する経営者も多い。

 

 近年では、アニメを中心としたサブカルチャーや、日本の伝統文化の発信地として精力的な活動を行っている。

 

 そして、今日はここで管理局の特殊イベントがあって、都とエレンは一緒にここに来たが……。

 

 すぐイベントの開催準備で忙しく回された。が、現場のスタッフと管理局の人たちの協力下で何とかこのイベントを無事に終わらせた。

 

 主役のエレンの明るさも現場の大人と子供たちに安心感と笑顔をくれた。やっぱり彼女も立派の刀使なんだな……と思う。

 

 人々に安心させ、希望を与える神聖な巫女さん。それが刀使。

 

 俺たちのような無力な人間にとっては、輝く希望なんだ。

 

 そんな立派な彼女を支えるため、これからはもっと頑張ろうと、エレンの笑顔を見ながら、そう決めた。

 

 そして撤収準備をするところ、フリードマンさんはなぜか俺とエレンに二人きりの時間を与えた。

 

 そこで俺とエレンはせっかくなので、ここで参拝することに決めた。

 

 一応神社は巫女(とじ)たちと縁がある場所だから。

 

 「ミヤミヤは何かを祈ったのデスか?」

 

 「みんなの健康と安全を祈ります。それと、可奈美がうまく学校から卒業できるように……」

 

 「ミヤミヤはいつもカナミンのことを思っていますネ。少し羨ましいデス」

 

 「大切な妹なんだから。そういえば、エレンは?」

 

 「秘密デスヨ。願いが口に出したら、無効になりますので」

 

 「………早く言えや。可奈美が留年したら、まずいですよ。」

 

 彼女(可奈美)は中学に進学しても、成績も相変わらず心配させるほどやばかった……。

 

 お兄ちゃんとしては、何とか彼女を無事に卒業したい。

 

 そして、二人は賽銭箱に金を投げ込んで参拝し終えた後、おみくじや御守りなどを売る場所へ移る。

 

 「ミヤミヤはおみくじを引かないのデスか?」

 

 「そういう運試しに興味がないから、俺は御守りだけを買うよ。」

 

 「うーん、ミヤミヤとおみくじで運試しをしたかったな。」

 

 残念そう思う彼女はおみくじの方へ引く、都は効果がいい御守りを選ぶ。

 

 「これでよし!エレン、そっちはどうだった?」

 

 健康、安全、学業の御守りを全部六人分に買う都。彼としてはみんなの健康と安全が第一なんだから。

 

 特に荒魂出現が頻繁になった今は、もっと自分の安全を注意しないと。

 

 ちなみに学業のは可奈美の一人分だ。六人の中で彼女の成績が一番危ない。

 

 そして、彼はエレンの方に向かうが……彼女が開いたおみくじを持ったまま固まった。

 

 「どうした?エレン?」

 

 「な、なんでもないデース!!! ////////」

 

 都が近づくと、彼女が慌てておみくじを隠す。

 

 「………顔が赤いぞ?本当に大丈夫?」

 

 「だ、大丈夫デスッ‼心配しないでクダサイ‼//////」

 

 「少し怪しいですが……まぁ、いいか」

 

 「うん、ありがとう、ミヤミヤ//////」

 

 慌ている彼女が大丈夫と言う以上、追及をやめよ。

 

 にしても、おみくじの内容は少し気になるな……彼女があそこまで慌てるなんて。

 

 「それより、そろそろ帰るとしようか?美結と詩織の下校時間も近いですし。」

 

 「……あ、うん。そうだね、帰りましょうか/////」

 

 「お、おう。」

 

 やっぱりエレンの反応が気になるな……。

 

 こうして一日の秋葉原のデート及び仕事が終え、二人は電車を乗って美濃関の方へ帰った。

 

 しかし、その途中にエレンはわざと彼と距離を取ること。

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

 ーー美濃関学生寮ーー

 

 

 

 

 

 

 一時滞在用の部屋の中にエレンはお風呂の後、すぐベットの上に倒れた。

 

 一日の疲れが身体に溜まったからな。

 

 「疲れマシタ……」

 

 ベットに身を伏せ、彼女は一刻も動きたくない。今日は身体だけではなく、心理にも凄く疲れた。

 

 特に今日一日中、心臓がずっとバクバクしていて、頭も思考できないほど熱い。

 

 自分が今日どうしたんだろうと思ってたら、無意識あの人の顔が脳内に浮かぶ。

 

 「なんか……マイマイたちの気持ちがわかった気がシマス」

 

 彼の無意識の優しさと甘い言葉はあまりにも危険すぎた。女の子にそんなこと言ったから、彼に好意を抱く女の子はこんなに増えていた。

 

 今は知る限り、また三人がいるなんですが……彼が自分たちと再会する前に各地で刀使たちを指揮していた。

 

 どんな子が彼に好意を抱くのもわからない。

 

 そして、自分もまた危うく彼に落とされそうな人だった。

 

 「おみくじを引かなければ良かったのデース……これのせいで、余計にミヤミヤのことを意識しちゃう。」

 

 おみくじの結果を思い返す。

 

 自分が引いたのは『大吉』。とても幸運なことだ。

 

 そして待人(まちびと)は『待人がすぐ側に』。多分自分の待ち人は薫だろう。

 

 だって彼女は一番大切な親友だもん。

 

 最後一番気になる恋愛は『恋愛意識したくない人はあなたの支えになる』だと書いてあります。

 

 そういう相手は知り合いの中ではほぼ存在しないけど……心当たりがある。

 

 「ううん、ワタシと彼はただの友達。ただ彼は素敵すぎるんだから。」

 

 顔を枕に埋めて、エレンは自己説得する。

 

 いくら彼は素敵な彼氏さん(#偽だけと)なんだけど、自分の恋愛対象にはならない。

 

 だって、彼は既に相応しい相手がそばにいたから。自分が介入する間がない。

 

 それでもこの胸の鼓動は素直だった。

 

 「ん……?」

 

 そんな時、彼女の携帯がメールの着信が来た。読むと、その人からのメールだ。

 

 『今日は楽しかった。明日も頑張ろうな。』

 

 「………まったく、こちらもだよ。ミヤミヤ」

 

 エレンは彼の他意がない着信に少し気分が良くなってきた。

 

 自分が彼に対する思いがどう変わっても、彼は今までのように自分を接するのだろう。

 

 本当、カナミンたちに羨ましいデース。

 

 そう思いつつ、エレンは微笑んながら、そのまま意識が夢の中に落ちてた。




少しエレンの感情を恋の方面に向けたが……大丈夫かな?

それと、今後とも幕間と番外篇の区別も決まりました。

以後、メインストーリーと関わる内容があるのは幕間。番外編では大体誕生日ストーリーです(今のところは)。
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