可奈美のお兄ちゃんは妹のために最強の剣士に目指す!   作:黒崎一黒

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いよいよ、アニメの中で一番面白い第十五話に突入!今話の話も念入りに書いていただきます。そして、この任務にて沙耶香と都は大きく成長する。


第39話:群馬の任務

 薫が群馬県に出勤された前、刀剣類管理局下の作戦指揮本部にて。

 

 

 

 「荒魂討伐任務終了したぞド畜生!じゃない!本部長!!」

 

 「誰がド畜生だ!誰が!」

 

 荒魂討伐任務を終えた薫は、本部長の真庭紗南に報告を行う。しかし、二人の交流は相変わらず火薬がすごい。

 

 「とにかく、ご苦労だった。では次の任務だ。」

 

 「待て待て待て!あれから4ヶ月ほとんど休みなしで飛び回ってるんだぞ!少しは休ませろよ!」

 

 「……次の任務だが。」

 

 「くそっ!ここまで白々しい聞こえなかったフリは見たことがない……」

 

 真庭本部長に無視された薫はぶつぶつと文句を言う。この間も彼女の依頼に此花寿々花を尋問しに行くところだが、成果はゼロだ。

 

 あのノロ強奪事件に彼女は犯人が獅童真希だと思わないらしい。自分でも彼女を犯人だと思いたくない、何にせ彼女は折神紫との最終決戦の時に手を貸したから。

 

 「お前には隊長としてチームを率いて、群馬に行ってもらう。」

 

 「いや、パスポート持ってないし。」

 

 「群馬舐めんな。……まあ、現場はいわゆる秘湯ってやつがあるんだ。喜べ、早期に任務を片付けたらあそこには待望の休暇だ。」

 

 「やっぱりド畜生野郎だな……そういう糞タレサービスはブラック企業でも採用しないんだぞ。」

 

 「はぁ?何言ったか?薫」

 

 「なんでもありません!」

 

 といった具合に、薫はチームを率いて群馬へと向かうこととなった。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 一週間後、群馬のとある温泉旅館内ーー。

 

 「つーわけでだ、桐生副隊長。一週間は経ったものの目撃情報はあやふやで、ファインダーの反応もちっぽけすぎて正確な場所を特定できなかったため、ねねですら反応を追い切れなかった。まさに糞タレの任務と言いたいところだが、ここの温泉旅館を使わせてもらってる以上、ちゃんと休憩……じゃなかった。ちゃんと遊んで、荒魂を探すっていうポーズだけでも取ろうじゃねか!」

 

 「……隊長。せめてもう少し本音を隠す努力をしてください。それと、言い直す必要がありません。」

 

 問題発言をする薫にこのチームの副隊長の桐生は呆れつつも、そのことについてのみ注意する。

 

 さっき彼女はどうやらまた真庭本部長に叱られたぽくで仕方なく仕事の方に戻った。

 

 全く……なんて本部長は彼女を隊長として任命したのでしょうか。

 

 だがしかし、薫隊長の言う通り、スペクトラムファインダーの反応が曖昧すぎて正確な場所を特定できず、目撃情報もあやふやで、目撃された荒魂の正確な場所を特定できなかった。そのため、取れる手段は肉眼頼りの人海戦術しかなかった。こうして荒魂を発見できず一週間があという間に過ぎちゃった。

 

 もしや、この地域は最初から荒魂がなかったのでは?と、部隊の隊員たちも疑い始めた。士気が低落しているうちに頼れるはずの隊長はあんな調子だし……。仕方なく、桐生副隊長はだらだらの隊長の代わりにこの部隊を引き上げろと思って、まず点呼を取ろうとする。

 

 「それでは点呼。」

 

 「1。」

 

 「2。」

 

 「3。」

 

 「4。」

 

 副隊長である桐生の声に応え、点呼を取る隊員達。

 

 「5。」

 

 「6。」

 

 「よーし、全員いるな……。って、増えてる!?」

 

 ですが、そこで何となく隊員の数が合わず、むしろ増えたと気付いた薫は隊員たちの顔を見回すと、そこにいるのは糸見沙耶香と美濃関制服姿の衛藤 都だ。

 

 「なんで沙耶香がここにいるんだ!?それと、お前は都じゃねか!?」

 

 「お久しぶりです。薫さん」

 

 「お久しぶり〜〜じゃーねよ!なんでここで普通にいられるんだよ!四ヶ月ぶりの感動の再会を台無ししたじゃねか!」

 

 「何言ってんの?お前」

 

 薫の驚きとツッコミを無視する都。そこで、沙耶香は都の服を引っ張る。

 

 「そろそろ説明したほうがいい。」

 

 「おう、そうだね。」

 

 沙耶香の意を理解し、なぜかそこで彼女の頭を撫でるという行為を取るシスコン。

 

 そして、彼は薫たちに大声でこの部隊に配属することを説明する。

 

 「衛藤 都と糸見沙耶香は真庭本部長の指示により、この部隊に配属することになりました。因みに、俺と沙耶香は途中偶然に会って、感動の再会を行ったせいで予定より遅く着任しました。申し訳ございません!」

 

 「全然歉意が感じませんけど!?」

 

 同じツッコミキャラに回す薫。ちょっと面白いな。

 

 「衛藤隊員と糸見隊員ですね。私は副隊長を務めていた桐生と申します。以後はお見知りおきを」

 

 「こちらこそ、俺と沙耶香は能力の範囲内に副隊長の命令に従って働きます!」

 

 「待て!なんて俺じゃなくて!?」

 

 「何となく、副隊長の方は頼れるかと……」

 

 「かぐっ!」

 

 「賢明の人ですね。貴方と糸見隊員の期待を背けないように頑張ります。」

 

 本物の隊長を隣に置いといて、二人は勝手に共識していた。因みに、薫は重傷のようだ。

 

 「ん?どうしたの?後輩たち」

 

 隣の視線を感じ、都は美濃関の二人の方へ向く。

 

 「えっと、貴方は衛藤さんのお兄さん?」

 

 「噂の刀使を倒した高等部最強のシスコンという人?」

 

 「ええ、そうです。この度はお世話になりますから。どうぞ、よろしくお願いします。」

 

 「は、はい!///////」

 

 笑顔で二人に向く都。そこで、彼の笑顔に照れてしまった二人の刀使。

 

 そういえば、彼はイケメンの類にも入れる男性だなと思い出した薫。

 

 「……………」

 

 「ん?どうしたの?沙耶香」

 

 なぜか、沙耶香はちょっと拗ねたぽい顔で都の服を強く引っ張る(それでも大した力ではない)。

 

 「……そろそろ、任務をしたい。」

 

 「お、おう?そうだね。」

 

 よほど任務がしたいのだな……。彼女の思惑をちっとも察しない都。

 

 「薫、少し話がある。沙耶香以外の隊員にしばらく待機させてくれないか?」

 

 「あん?なんで」

 

 「真庭本部長のご指示です。」

 

 そう言って、薫はしばらく部隊の隊員たちに待機させ、都たちを人気がない部屋に連れて行った。

 

 「早速ですが、俺は男性刀使です。」

 

 周囲が人気がないと確認する都は単刀直入本題に入る。その話を聞いて、少し驚く反応を取る沙耶香と慌てがない薫。

 

 どうやら、薫さんは特に知っているみたいだ……。

 

 「きっかけは四ヶ月前の決戦で、俺は燕 結芽を操るタギツヒメの一部と戦って、刀使の力を覚醒した。そこで、俺の存在は新たな争いの種になり得る故、現在はなるべく刀使の力は使えない状態で任務を遂行する身になった。」

 

 「燕 結芽と二回やったのか……やっぱりすげぇよ。お前は」

 

 都の凄さに感服する薫。

 

 あの最強の少女と二回ほどやり合えるなんて、例え刀使でも彼女と対戦すらもならない。

 

 「……」

 

 「大丈夫。新たな争いを起きないように注意する。それより、荒魂と遭遇したら、沙耶香たちに頼らせてもらうよ。」

 

 そして彼が危険人物として見られることを心配する沙耶香に都は彼女の頭を優しく撫でながら、彼女を安心させる。

 

 「うん……都は私が守る。」

 

 「俺を忘れんなよ。一応俺はおめぇの隊長だから、隊員を守るのは俺の役目。」

 

 「………ありがとう、二人共。」

 

 二人から返事をもらった都は再び彼女たちに出会うことが良かったと思う。今までの自分はただ可奈美と舞衣をメインに守るとするが、今はこの六人とお互いのことを守り合う関係になった。

 

 この先の未来もこの六人と歩き続けるのだろうと、心の底からそう願っていた都。

 

 「……あ、それと、薫がサボっていましたら、本部長にご報告下さいと本部長から直々の命令ですので、サボらないでくださいね。」

 

 「何!マジ!?クソババァめ!」

 

 そのことが都の口から聞いてた薫は再び本部長をババァと叱る。

 

 「沙耶香も気をつけてくださいね。」

 

 「うん、わかった。」

 

 「待て!沙耶香まではいかんだろう!?」

 

 「これもお前への対策です。」

 

 「嘘でしょっーー!!!?」

 

 薫の悲鳴はこうして、旅館の中に響いた。

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 「おお、ありゃ身の丈5mはあった。何十頭もの熊を手に掛け、その鋭い爪と牙から真っ赤な血を滴らせてなぁ――――」

 

 荒魂の目撃者である、近くに住むご老人から情報を再確認する薫たち。ひとまず新入り隊員の沙耶香と都に任せた。

 

 そして、沙耶香は老人の話を真面目……いや、無言に聞く。でも、ちゃんと聞くのだろう。

 

 その後、情報の再確認を終えた都と沙耶香は薫の元に戻り、目撃者である老人の話しを報告していた。

 

 「目撃者からの聞き取り完了。」

 

 「………それほどやべぇ荒魂がいる群馬にいるとは…」

 

 「いや、あのジジイは毎回提供した目撃情報が変わってるし、熊の死体なんて一匹も見つからない。あまり本気で受け入れ必要がないぞ。新入り」

 

 薫の“新入り”というのは都のこと。彼は刀使になったばかりに刀使としたの経験がまだまだ。荒魂に関する認識は普通の人間レベル。

 

 「わかりました。これからはどうしましょうか?スペクトラムファインダーより頼れるねねも荒魂の気配を感じないと聞きました。」

 

 「スペクトラムファインダーを信じていないですね。衛藤隊員は」

 

 少し都の軽い発言に不満する桐生副隊長。しかし、彼はただ一言「舞草が襲撃された時に、これのせいで、何人の刀使は荒魂として見られて、銃で撃たれた」を言って、桐生副隊長を黙らせた。

 

 都はまたあの時のことを気にしていた。同じ人間なのに、化物として見られて、無情に攻撃された。そのことは決して忘れません。

 

 それを同じ体験した沙耶香と薫も特に何も言えない。何にせ、彼女たちも当初その気持ちだ。

 

 「とにかく、これからはどうするのかを考えましょう……あまりスペクトラムファインダーを頼りたくないけどね。」

 

 ひとまず、捜査の話に戻る。

 

 「……目撃地点に法則性が感じられない以上は捜索範囲を広げる」

 

 「しかし、あまり広げしすぎると、逆に穴が大きくなりすぎませんか?」

 

 「私が捜査範囲の二倍を担当する。」

 

 「沙耶香、あまり無理しなくてもいいのよ。俺も一緒に探すから、二人で1倍ずつ分けましょう。」

 

 「……うん、わかった。」

 

 都に軽く頷く。自身の高い身体能力を活かして木々の中を飛び回って行った。それは、第三者から見ればニンジャのように見えたことであろう。

 

 「俺もやるか……!」

 

 沙耶香の真似を取る都も軽く木々の中を飛び回っていく。

 

 「………あれは、凄まじいですね。あの二人は八幡力を頼らずに、あんな行動ができるんだ。」

 

 「沙耶香はともかく、都は親衛隊の燕 結芽と戦ったことがある。あまり彼を舐めんなよ。」

 

 「親衛隊の人と……彼は一体何者なのですか?隊長。」

 

 「ただのシスコンだよ。ちょっと異質な人だけど、とても頼れる人間だと俺は断言できるんだぜ。」

 

 驚く身体能力を持つ沙耶香と都に対して疑問が生まれた桐生副隊長にそう答えて、薫も調査任務に加えた。

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 「ありがとうございます。衛藤先輩//////」

 

 「助かりました//////」

 

 捜査の途中にたまたまイノシシに襲われた美濃関の隊員たちを見つけて、手助けをした。

 

 しかし、ここは野生の動物にも襲われるんだ……熊がないことに祈ろう。

 

 「二人共はこれからも気をつけろよ。刀使とはいえ、貴女達は女の子です。自分の身体をちゃん気付かないと、お嫁に行きませんから」

 

 「はい!//////」

 

 「さて、俺は別のところに荒魂がいるかどうかを探します。二人は何か気付いたら、連絡してね。」

 

 「あの……!」

 

 「ん?また何かあるの?」

 

 また木々の上に飛び上がるつもりの都ですが、彼が突然呼び止められた。

 

 そうしたら、二人は乙女の顔で都にある質問を尋ねる。

 

 「衛藤先輩は好きな人がいますか?」

 

 「それとも、彼女さんとか?」

 

 「え……?」

 

 都はそう聞かれて、一瞬反応ができなかった。何にせ、あの類に関する話題ですから。

 

 最近の自分もそういうの気にしていた。4ヶ月ぶりに正式再会した舞衣に都は自分の気持ちを気付いた。

 

 自分は恐らく彼女に恋していたと思う。恥ずかしいけど、自分は彼女にそういう感情を抱いていた。

 

 なんて俺は彼女を好きになっちゃったのよ……どうせ、実現できない恋なんだろう。

 

 「いや、まだないけど。今だにそういう気がないんだ。」

 

 とにかく、適度に誤魔化する。ついてに彼女たちに告白される可能性も途絶えよ。

 

 見た目は可愛い、接しやすいのいい子たちに見えるが、心の中にはもう思う人がいたので……。

 

 「そうか……」

 

 そうしたら、彼女たちは残念そうな顔をしている。

 

 俺のことを好きしてくれて、本当にありがとう。だが自分は思う相手がいたから、貴女たちの好意を受けるわけにはいかないのだ。

 

 これも両方のためである。

 

 その後、美濃関の後輩たちと別れ。彼が再び捜査の方に戻った。

 

 

 

 ◇

 

 

 

 日が暮れ。今日の捜査は成果なしで終了した。

 

 元々着任した日で任務を終わらせるつもりがなかったけど、一日走り回ってた成果が全くなかったのはやっぱり落ち込む。

 

 せめて手かがりでも……

 

 「んっ?」

 

 「あっ?」

 

 そんな時に、都と沙耶香の二人は廊下で予期せず出会ってしまった。そのことに互いが驚くが、すぐ平常心を取り戻した。

 

 「沙耶香?こんな時間に御刀を持ってどこに行くの?」

 

 平常心を戻した都はすぐ青いジャージを着ている沙耶香の手に握っている御刀を指して聞く。

 

 「素振りの練習。」

 

 そうしたら、彼女が淡々と答えた。

 

 にしても、空振りか……懐かしいな。昔は可奈美とよくやってた。あの時の可奈美(4歳頃)は本当に可愛かった。

 

 「俺も一緒でもいい?ついでに稽古を」

 

 「………う、うん。」

 

 うん?どうしたの?何かを思い浮かぶような反応をして。

 

 沙耶香の僅かな表情反応から少し違和感が感じた都ですが。その後、彼も部屋に戻って御刀を取りに行く。

 

 因みに、途中でたまたま“ねね”と会って、勝手に自分の頭を特等席にした。

 

 なんの?俺はいつお前と仲良くなったのか?記憶がないですけど……まぁ、特に嫌じゃないから、ねねの我儘を許す。

 

 「ね~~……」

 

 「見た目だけは可愛いだな。お前。見た目だけは」

 

 胸に執着しなかったら、確かに可愛い無害のペットに見える。そういえば、ねねは荒魂だっけ?外見は可愛いから、ずっと気にしていなかった。

 

 「あ、……ねねも来た。」

 

 「ね!」

 

 「勝手についてきたのよ。俺の頭を特に気に入ったみたい。」

 

 宿から出て、沙耶香は先に待っていた。

 

 「ねっねっね!」

 

 「はいはい、お前の特等席だよ。」

 

 「ねねの言葉わかるの?」

 

 「いや、わかんない。でも何となくそう言ってた気がする。」

 

 「そう……」

 

 そう、こいつはわかりやすいタイプからな。声だけでも何か表示したいのもわかった気がする。

 

 「それより素振りの方から始めよ。先に身体を暖まるのは筋肉にダメージがないからな」

 

 「うん。」

 

 沙耶香は頷いて、都と同様に御刀を抜け出す。

 

 「…………」

 

 「沙耶香?どうしたの?」

 

 そうすると、沙耶香の視線はなんか都の御刀に注目している。

 

 「その御刀は都の?」

 

 「うん、名前は江雪左文字(こうせつさもんじ)。愛称は(せつ)。」

 

 「その御刀は都に力を?」

 

 「うん、お前を鎌倉連れ出す時から、ずっとそばにいた相棒だよ。本当に色々助けられたのよ……この子」

 

 結芽の時も俺に力を貸してくれた。本当に大事な刀なんです。

 

 「そう……」

 

 少しこっちに微笑む沙耶香。きっと都と雪の絆を聞いて喜んでいるのだろう。

 

 「さて、口だけ動くではなく、手も動こう」

 

 「うん。」

 

 いよいよ空振りが始まり、都と沙耶香は同じペースで刀を振る。

 

 こうしていると、まるで可奈美と空振りをしている頃に戻ったみたい。

 

 本当にとても懐かしく気がする。いつか可奈美ともう一度やろうか……空振りを。

 

 「ねねっ!」

 

 その時、都の頭から飛び降りるねねも自分のしっぽを掴んで上下で振る。

 

 「ねっ!ねっ!ねっ!」

 

 「俺たち/私たちの真似をするの?」

 

 それを気付いた二人は刀を振りながらねねの方へ見る。

 

 しっぽを上下に振るねねはちょっと可愛く見えるな。何より、その姿はちょっと昔の可奈美と似ている。

 

 昔、彼女も母と俺の動きを見て真似をした。動きが鈍く見えるが、それでもそんな妹は可愛くて、俺と母はつい可奈美に空振りの正しい振る方を教えた。

 

 その後、俺、母、可奈美三人は毎日空振りをする。あの時も凄く楽しくて、大切な思い出になった。

 

 「ねね、それは違う。こう……です。」

 

 「ねっ!」

 

 御刀を収めて、沙耶香はねねに正しい振り方を教えようとしてた。沙耶香も人……いや、荒魂に教える時が迎えたのか……。

 

 これもまた一つの成長と言えるのだろう。とりあえず、都はしばらく沙耶香とねねの交流に温かい目で見守る。

 

 しかし、ねねは沙耶香に教えられた後、すぐしっぽを振り過ぎで倒れた。

 

 本当に何やってんだ、あやつは。

 

 「平気?……気をつけないとだめ。」

 

 「…………」

 

 あんな表情も出るんだ……。

 

 ねねの状態を心配する沙耶香。都は初めてそんな心配する顔を見た気がする。

 

 本来彼女は無感情の人形だが、色々なことを経験してどんどん感情を得て、個性と顔は豊かになった。

 

 それはとても喜ばしいことだ。これが糸見沙耶香本来得られる姿であった。誰の人形でもない、自分のままに生きる少女。

 

 あの時の選択はやっぱり間違えなかったな……こうして彼女の成長を見るのが良かった。

 

 「沙耶香はどんどん素敵な女性になったな」

 

 「それはどういう意味?」

 

 「なんでもない」

 

 沙耶香に優しく微笑んで都は再びこのような光景を何としても守ると心の中に決めた。




今日は沙耶香ちゃんの誕生日なんですが……彼女の誕生日シーンは既にメインストーリーにあるから、ここは普通にメインストーリーで行きたいと思います。
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