可奈美のお兄ちゃんは妹のために最強の剣士に目指す! 作:黒崎一黒
「マイマイ、薫、サヤ。カナミンたちを連れて来たよ!」
「みんな!」
「ただいま。」
「うん。」
「おいっす。」
鎌府の食堂に到着したあと、あそこは既に残るメンバが一番遠い位置に座っている。薫、沙耶香、舞衣三人だ。
「みんな、お帰り。舞衣ちゃん、美濃関の皆、元気だった?」
「うん、相変わらずだよ。それと、可奈美ちゃん分の課題はこちらに預かって来たから」
「うええ〜〜課題あるの……?」
課題という名詞を聞くと、可奈美はすぐ皆に会える喜びが凹んちゃった。彼女たちが刀使の前では学生だった……。普段は荒魂討伐という重大の任務があるけど、学生方面もちゃんと気を締めないといけません。
「当たり前だ。私達はまた学生だぞ。」
「そうだった……!」
そのことを思い出した可奈美はすぐ泣きそうな顔。彼女が勉強不得意ということは姬和もこの間の付き合いに知られた。
「頑張れよ〜〜」
「薫、ワタシ達の分も長船から届いたのデスよ〜」
「こっちもかよ……。俺たちを散々使われるんだ。それくらいは免除しろ」
「それとこれは別。」
面倒臭がりの薫もどうやら宿題から逃れられないみたい。この場で宿題を嫌いな人間は可奈美と薫くらいだ。
ちなみに、薫の成績はまぁまぁ普通の程度。ただ普段はやる気がなく、エレンがいない時は勉強もしないままでテストは大惨事になる時もある。
「また騒がしくなりそうだな。」
五ヶ月ぶりの六人との交流に姬和は懐かしく、暖かく思う。また六人と一緒にいることは彼女にとって何より温かい日常である。
「そういえば、エレン。あいつはまだ来てないか?」
「あいつ?ああ……ミヤミ……もうすぐのはず」
危うく彼の名前をバラすエレンは急ぎに言い直した。可奈美と姬和にサブライズするのはこの場全員の共識である。
「そういえば、エレンちゃんはもう一人がここに来そうで言ってたよね?誰なの?私たちでも知った人?」
「それはちょっと言い辛いですケド……」
「……?」
「まぁ、会えばすぐ分かるぞ」
……と、薫が可奈美にそう言う間、ちょうど噂の彼が帰ってきた。
「六人分のクラッカーを買ってきたぞ〜〜。ていうか、なんで六人分なんだ?エレ……」
「………え?」
「……」
その声に引き寄せられ、全員の視線は彼の方へ集中する。そして、六人の一人は彼の出現に見動きが固まった。
それと同じく男の方も固まっている。意外の再会にこの二人はお互いを見つめ合う。
絶対会いたい、抱きしめたい相手がそこにいる。五ヶ月ぶりにこの兄妹はやっとお互いのことを会えた。
だが、双方は動かないまま……いや、誰か先に反応するのを待っている。だって、これは幻だったら、きっと失望するのだろう。
けど、このままじゃ固まって見つめ合うのも気まずそうなので、彼から先に反応をした。
「………お久しぶり。可奈美。」
「………おにい……ちゃん?」
「………えっと……ただいま?」
気まずそうな顔で最愛の妹に言う都。彼もこの場でどうすればいいのかは知らない。可奈美のことになると、頭が多数の選択が現れて、どれにしようか迷ってしまう。
抱きたい、頭を撫でたい、お喋りたい、妹の声を聞きたい、彼女の顔をしっかり見たい、彼女の元気ふりの笑顔を見たい。それらは都が五ヶ月間、ずっとやってみたいことだ。
「…………!」
ただ一瞬。その一瞬、彼女が彼の方へ走っていた。そして、彼のことを強く抱きつく。
懐かしい匂い、懐かしい感触、お兄ちゃんの匂いだ。これはお兄ちゃんだ。幻なんじゃない、大好きなお兄ちゃんなのだ。
ずっと会いたかった。都が思うことは可奈美も思ってた。これは兄妹……いや、兄妹関係を超える兄妹愛である。
「お兄ちゃんだ!本当に……お兄ちゃんだ!幻覚なんかじゃない!」
強く彼を抱きしめる。ずっと会いたかった
彼女の囁きは都の胸あたりによく伝わってくる。正直とてもなく恥ずかしいだけど、お互いを思う気持ちは理性すらも遠くへ吹き飛ばされた。
何にせ、五ヶ月ぶり会えない
「ああ……まさしく本物のお兄ちゃんだよ。長く待たせだな、可奈美。」
「うん、そうなんですよ!ずっと…ずっと寂しかった!私はずっとお兄ちゃんのことを……ずっと会いたいよ!」
彼女が顔を上げた瞬間、彼女が泣いていること、身体が震えていることがわかっていた。舞衣と同じく、彼女も自分のことを同じレベルと思っていた。そんな思いに都が嬉しかった。
「そうか……本当に悪かったな。もう離れないから」
「うん……絶対だよ。絶対!」
「ああ……約束する。」
彼女を抱き返して、頭も撫でる。まるで恋人再会のようなシーンがこの食堂広まる。
それを見届けた五人は、もちろんこの兄妹に超える親しさに呆れたが、誰もあの二人の間を邪魔しない。
彼がどれほど妹のことを思うのか、この場にいる姬和たちはよくわかっている。
「もう少し抱く?」
「うん……このままにいたい//////」
「わかった。」
ずっと都から離れないわがままの可奈美。これはずっと強がっていた可奈美の本性だ。それを知っているのは沙耶香と薫以外の全員である。
彼女はかつて都を失う絶大の悲しみからエレンのことを叱ってた。その時の可奈美はとても冷たく、理性が失う状態。幸い姬和がいたこそ、可奈美はやっと立ち直した。
けど、その時に晒す一面は間違えなく可奈美の一面の一つである。彼女はずっと都がいたからこそ、その感情を抑え続けた。
それは親友たる舞衣でもできないことだ。何にせ、可奈美を真っ先に支えるのは確か他でもない、彼だった。
「可奈美ちゃん……良かったです。」
「良かったデスね、カナミン。」
「良かった。」
「めでたいじゃないか。」
「…………おめでとう、可奈美。」
五人のお祝いの下、この兄妹は五分ほど抱く体勢を続けた。この間は周りから色目やコメントが流れてくるが……多くにいるのは「おめでとう。」というコメントでした。この場で、この兄妹にお世話された刀使たちもいるらしい。
数分後ーー
「皆、悪かったな。長く待たせてしまった。」
「…………////////」
激動した感情を少し冷めた後、可奈美と都はやっと離れ、皆に向かう。だが一人は平然とした顔、一人は真っ赤な顔。
こいつは羞恥心がないのか?と全員は一斉に思ってた。
「別にいいんだよ。せっかくの家族の再会だ。他の連中の感覚を気にする……いや、気にするよ!」
「薫、そこはツッコミいらないデース。」
「でも薫ちゃんの言う通り。こうして再会できて良かったです。」
「そ、そうだな/////」
「うん……ありがとう。舞衣ちゃん/////」
なぜか舞衣に照れた都。彼と舞衣はどうやらある程度に進んだらしい。
「むふふ、ヒヨヨンもミヤミヤに言いたいことがないデスか?」
その時、エレンは姬和の近くにこう囁く。何の目的があるかは知らないが、確かに言いたいことがある。五ヶ月前のあの夜から。
エレンに精神的に押されられて、姬和は都の前までに立つ。五ヶ月ぶりに二人もようやく会えた。
「姬……和……」
さっき可奈美と再会するときも同じく、都も姬和に何かを言うのが迷う。そのせいで、彼は姬和の前にかなり落ち着かない様子。
「都。」
「は、はい!」
姬和に呼ばれ、都はさっきよりも緊張している。なぜか姬和の前に冷静になれない。
「ひとまず、お帰り。それと、今後とも勝手に可奈美や舞衣の前から消え去るな」
「……は、はい」
「はい、しか言えないのか?」
「そ、それは……」
「まぁ、とりあえずお帰り。ずっと待ってたよ、都。」
「………た、ただいま」
そう言い、姬和の表情はさっきより柔らかくなった。そんな姬和に彼はちょっと胸がぎゅっとした。
それと同じ、姬和も再び彼と会うことに嬉しく思いながら胸の鼓動が止まらない。きっとこれは喜びの表現だと彼女はそう勘違いしていた。
「……それじゃ、やっと七人が改めて集まったところで……エレン。」
「ハイ!ミヤミヤ、サヤ、ワタシ達と一緒についてきてクダサイ」
「……え?」
「私も……?」
「ハイ!とっておきのサブライズがまた残っていますから」
そう言い、都が正式に七人の行列に帰還したあとは、沙耶香と二人でエレンに薫、舞衣と他の二人に沙耶香の部屋までに連れていた。
◇
「「「「「「ハッピーバースデー!」」」」」」
六人が鳴らしたクラッカーの弾ける音と発射された色テープが沙耶香と都の頭に降り注いだ。二人の肩には『本日の主役』と書かれた
それを驚いた二人は同じ反応だった。
この二人は誕生日会とあまり縁がない仲間同士。特に都は母がなくなった後は、父が仕事の件でよく彼の誕生日会を参加できないせいで、彼は凄く寂しい誕生日を過ごしました。
妹の可奈美がずっとそばにいるけど、親がいない誕生日はやはり寂しく思う……。それ以後、彼は自分の誕生日に関心しなくなった。誕生日の日にも毎日のように普通に過ごす。
誕生日は一体何なんだろう?と、彼は時おりそう思ってた。
「今日、糸見さんと英雄様の誕生日だって聞いたから皆でパーティー開くことにした。ちなみに提案者は柳瀬さんです。」
今回のサブライズパーティーの計画者の一人。竹島 雅は今回の主旨を話す。
今日は俺の誕生日だったんだ……。
本日、11月17日は沙耶香の十三歳の誕生日また衛藤 都の十七歳の誕生日でもある。この二人の誕生日はたまたま同じ日であるため、沙耶香以外の六人は少し前からサプライズのバースデーパーティーを計画していたのだ。
ちなみに、可奈美は剣術に夢中で完全に都の誕生日を忘れた。それでも沙耶香の誕生日に手伝いをしたのだ。
「都くんは普段から誕生日なんで気にしない人なんだから、こちら側から誕生日のお祝いを行いたいと思います。もちろん、沙耶香ちゃんの誕生日もお祝いしたい。」
「糸見さんは確かに誕生日なんで全然関心しないから、聞くときも「……?」って反応でした……誕生日という情報を探すのも結構大変だった。」
「にしても、まさか沙耶香と都は同じ誕生日だったとは…運命しすぎるだろ。」
「うん、私もびっくりした。でもおかけで一緒にお祝うことができた。」
「そうだな……って、可奈美はどうした?」
「あはは……お兄ちゃんの誕生日を忘れるなんて……妹失格だ……」
「都の誕生日をすっかり忘れたことに自責め中。ったく、このくらいで落ち込むなよ、可奈美。」
そして自分の兄の誕生日をすっかり忘れた可奈美はちょっと泣きそうな顔。何にせ、自分の家族の一番大事な日を忘れたから。
姬和も薫に説明しながら、可奈美を慰めている。
「でもお兄ちゃんの誕生日を忘れたのよ……私。」
「だから、そのくらいのことは気にすんな。都も気にしないと思う」
「そうだぜ。なぁ、都もそう思うだろ?」
「まぁ……うん。」
薫は都に意見を投げたが、彼はただ無力に返す。
正直、こういう時にどういう反応を取るかわからない。お母さんがいなくなったあと、俺は特に誕生日のことを忘れた……妹の誕生日でも、ただ妹のことを夢中に祝うだけ。
自分のを祝うなんて……わからない。自分を祝う誕生日はもう過ぎたことだ。
「…………なあ、可奈美。これが普通なのか?」
「………多分。お兄ちゃんは誕生日の日にずっとそういう反応です。お祝いしたいけど、いつも避けられた……一年中、その日だけは私のことを見てくれない。」
「誕生日恐怖症なのか?あいつは」
「それは……多分そうです。都くんはその日に可奈美ちゃんだけではなく、私のことも避けてた……都くんにとって誕生日は辛い日なんだろう。だから、ずっと自分の誕生日をお祝いしたい私達のことを避けたのです」
「意外に重症なんだね……重い過去があったの?」
「それは……」
都の暗い反応を見てた薫が可奈美に聞くと、周りの仲間たちも密かにその話をした。
その時にエレンが元気つけの言葉を持って、部屋に入り、その手に持っているのはケーキです。
「ハーイ、ケーキの登場デース!」
エレンがテーブルに置くと、その四角い箱を開く。
そこには『さやかちゃん&みやこ おたんじょうび おめでとう』と可愛らしい字が書かれたチョコレートの板と、それを乗せているショートケーキタイプのホールケーキがあった。
「これは、店に特別頼んで特製ケーキなんデスヨ!」
「……うん」
「俺の名前も書いてあるんですね……本当に誕生日なんだ……」
微笑んで頷く沙耶香に対し、都は驚く顔。彼がまだ自分の誕生日だと自覚していない。もう久々に自分の名前を書いてある誕生日ケーキを見なかった。
「やはり誕生日となればチョコミントケーキの方が良かったんじゃないか?」
都の反応を少し覗った姬和はわざと不満そうな顔でこう言った。
「いや、これ沙耶香ちゃんと都くんの誕生日用だから……」
「チョコミント好きなのは、お前だけだから」
「ねー……」
苦笑いする舞衣とは打って変わって、薫とねねは姫和のチョコミント案をバッサリと正面から切り捨てる。
「む……そんなことはないぞ」
「大体、誕生日に歯磨き粉食わされる身にもなれ」
「ねねぇ……」
「だから、歯磨き粉じゃないと何千回言わせる気だ!」
「まぁまぁ、俺は結構チョコミントが好きなんだよ?チョコミントとケーキの味が合うかどうかわからないだけど……」
姬和の味方をしたのか、それともこういう対話の雰囲気に引いたのか。都はその会話に入った。
「じゃあ、次の誕生日はその味のケーキをしよう。お前のお気に入りになるはずだ。」
「え…次の?」
「ああ……絶対お前をチョコミントの素晴らしいさをわからせてやる。そして、堕ちろ」
「姬和……」
「ええぇ〜〜!!?それじゃお兄ちゃんの味がおかしくなっちゃうよ!歯磨き味の誕生日なんて嫌よ!」
「そうだ!都をおかしいの道に導くな!」
「ねっーー!」
「だから、チョコミントは歯磨き粉じゃないと言ったのに!!」
「もう〜〜、可奈美ちゃん、薫ちゃん。もう姬和ちゃんのことをいじめないの!確かにチョコミントは歯磨き……」
「だから、チョコミントは歯磨き味ではない!」
そんな姫和と薫&ねね&可奈美のやりとりに舞衣は止めに行ったが、禁断の言葉をつい口に漏れたことで姬和はさっきより怒っているように見えた。
「……ぷっふふ、さっきから何やってんだよ。」
「都が笑っている……」
そんな時、都はなぜかそこで笑った。少し声を抑えているが、さっき元気がない様子よりマシになった。
「なんか今まで寂しい誕生日と違った気がする……皆と一緒にいるかな?とても賑やかな感じ。」
そして、彼は早速自分の感想を現場の人たちに伝う。
正直、こんな温かい誕生日はお母さんがなくなった以来初めて。今になって、もう一度こんな暖かさを味わえるとは……本当に不思議な気分だ。
「そう……なら、次の誕生日会は逃げるなよ。逃げたら、私は3段階迅移を使うからな」
「そこまで……!?」
「私も使います。都くんを何度も捉えます。」
「私も。同じ誕生日同士。逃さない。」
「私もお兄ちゃんのためなら、全力でお兄ちゃんを捉えます!」
「こっちもだ。だから諦めろ」
「ワタシもデース。逃げるのは諦めてクダサイ!」
「ええ……??」
皆の本気さを感じて呆れた都。
だが、それは彼女たちは全員、都を誕生日に少しでも楽しませたいと思っているからだ。
それを見た雅は、少し都のことを凄いと思ってた。こんな大勢な女の子に関心されていることは五箇伝でも見れない光景だった。それって、つまり彼はそういう魅力がある。皆を集まる力が持っている。これこそは“英雄”なんですね……。
その後、パーティーは何もなく順調に進んでいた。
◇
「真庭本部長、お話ししたいことがあります」
パーティーを終え、七人は管理局指揮本部に足を運んでいた。ちなみに、雅は別件で来なかった。あの人はいつも忙しいだな。
とりあえず、今は例のフードの刀使について、情報をもらうために管理局指揮本部に参りました。
誕生日パーティーが終わる時はたまたまフード刀使の話題を振った。もちろん、都はそれの情報を皆に知らせていない。何にせ、二天一流という特徴では、折神紫を打倒した姬和に刺激が強すぎから。
そんで、その情報を気になってた都以外の皆はこうして指揮本部へ参ったのだ。
「何だ、お前たち。騒々しいぞ」
「それについては申し訳ありません。ですが、早急に解決したい問題がでして。お時間をいただけませんか」
「……わかった。話してみろ」
「二人のフードの刀使。獅童真希ともう一人、この二人について掴んでいる情報を教えていただきたいのです」
都の質問に朱音がほんの少しだけ反応したのを都は見逃さなかった。どうやら、何かを知っていたみたいだ。
「都さん、真庭本部長から、貴方は既にもう一人と手合わせをしていたのですね?そして、流派のことも」
「はい。ですから、折神家の貴女にどうしても聞きたいことがあります。」
「いいでしょう」
朱音は重々しく了承した。
「あなたたちにも伝えようと思っていたところです」
「やっぱり知っているのですね……」
「はい。ですが、知ることができたのは昨日のことです。それは、信用してください」
「……それはもちろん。貴女は大局を見る大物です。“そのようなこと”は軽く部下たちに伝えませんと思う。」
「貴方もそうです。衛藤 都。的確の判断です。」
「ありがとうございます。本部長。」
本部長からの褒め言葉を受けた後、全員は局長室に移動した。何にせ、内容的には管理局内では極機密のことだから。
「一人は獅童真希ということは貴女たちは既に知ってますよね。そして、彼女の動機と目的も知っていたのですね?」
「先程は皆に伝えました。」
都の話に頷く他の六人。彼女たちは最初都の口からそれを聞くと、驚いたが、獅童と手合わせする可奈美と姬和はすぐその推測を信じていた。
「ならばもう一人の話をしましょう……と言っても、彼女は刀使ではありません」
「刀使……では…ない?」
朱音の答えに都だけでなく、六人も疑問符を浮かべる。犯人は刀使、という前提の元に考えていたため、この言葉は意外だった。
「刀使ではない……では一体誰なのですか?」
「タギツヒメです。」
「……!?」
またもや七人の顔に動揺が走る。だが、先程の比ではない。
何にせ、隠世に送ったはずのラスボスがまたこの世に存在している。
「タギツヒメが復活したと言うのですか? こんな短期間で……」
「タギツヒメを隠世に追いやったのは五ヶ月前デスよ?」
真っ先に舞衣とエレンが朱音に詰め寄る。
姫和が放った『一つの太刀』は相手を隠世の彼方に葬り去る技。いずれ現世に復活してしまうものの、その時間は極めて長い。
少なくとも、数ヶ月程度で復活するなど絶対にあり得ない。
「原因については後日説明します。長い話になりますので」
「………誰に憑依したんですか?」
姫和が青ざめた顔で朱音に尋ねる。無理もない。自分の命を賭して葬った相手があっさりと戻ってきたなど、彼女にとっては最大級の衝撃だ。
「誰かに憑依したわけではありません。今回のタギツヒメは荒魂自体が人の姿を成して現世に現れています。」
「人の形を成す……ありえない、とは言い切れませんね」
そもそも荒魂の外見がどのような形状になるのかなど、不明な点が多い。
大荒魂だからといって、天を衝くほどの巨体になるとは限らない。
コンコンーー
そんなときに扉が叩かれて、朱音は「入ってください」と言い、黒スーツを着る、間違えなく政府側の人間が入ってきた。
「局長代理に市ヶ谷から連絡が……」
そして、彼は朱音にある資料を渡した。
さっき市ヶ谷って……つまり防衛省の人間?
「…………ようやく、許可を降りましたわね。」
その資料を真庭本部長と一緒に見た後、朱音からは何かを待たせた顔でこう言い、都と可奈美と姬和のことを見る。
その目は結構深刻な目だ。
「衛藤さん、十条さん、都さん三人。明日、私と一緒に市ヶ谷の織田防衛省に同行してください。護衛任務です。」
「……ひとまず、聞きたい。なんて俺も一緒に行かなければならないのですか?」
「……貴方の力が必要なんです。男性刀使の力……ううん、
「…………」
「無理な要求だと存じております。ですが、これから会う人物は二人だけでは押さえきれないのかもしれません。」
彼女は誠の誠意が含めたその目で都の方へお願いする。彼女は決して悪意ではないのも知っている。
「都くん……」
「ミヤミヤ……」
「わかっている。朱音様、申し訳ありません。さっきはちょっと貴女をからかいすぎた。」
舞衣にエレンに名前を呼ばれられて、都も彼女たちは何か言いたいなのもわかる。だから、彼女をからかうのをやめた。
「朱音様、俺で良ければ、ご一緒させてください」
「………ご協力ありがとうございます。都さん。」
もう一度頭を下げて、朱音は本心で都のことを感謝している。本当に可愛い人なのね。
「……痛っ!何すんのよ!二人共。いや、三人!?」
都は朱音のことを思うと、姬和は左腕をつま先でめり込む、それと同時に可奈美は右腕、舞衣は背後。
「朱音様をからかうな」
「そうです!」
「都くんは少し痛みが必要ですね。」
なんか三人からすごい圧力が感じます。どうしたのだろう?ただ可愛い大人の女性にからかうだけなのに……。
三人の気遣い全然わかっていない都。彼女たちが嫉妬していることは彼が永遠にわかる日が来ないだろ。
それを見た沙耶香以外の人もだめ息をついた。どうやら、ここから先はまだ長いようだ……。
なんか誕生日回のシーンが短った気がする……原作もそうですが、ここでは作家の力不足です(´・ω・`)
次回、女神の会見。