読んでいただけると幸いです。
ちなみに作者はゼロの使い魔をきちんと最後まで読んでません。
それでもいいという方はどうぞよろしくお願いします。
状況把握
現在熔鉱炉の中
温度急激に上昇
脱出不可能
危険 機能低下
損傷率上昇 90%突破なお…も増加
擬態……能……影響…り
避難………う
制御チップ損傷
所有者
スカイネット
命令
●スカイネットを守る
●ジョン・コナーの殺害
●障害物の排除
不明 なエラー発生
修復不可能
5秒後に機能停止
4…3…2…1……………………………
機能停止
…………
………
……
再起動プログラム実行
損傷率0%
命令
●
●
●
状況把握
GPS 機能使用不可
場所不明
推測
草原
所有者
ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール
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ドゴーン!!
その日、トリステイン魔法学院では二年生に進級する際に行われる使い魔召喚の儀式が行われていた。
殆どの生徒達が順調に召喚を終える中、一人だけ上手くいかない生徒が居た。
「いつまで掛かってんだよ“ゼロのルイズ”!」
「もういい加減帰りたいんだけど!」
あまりにも成功しない為生徒達が騒ぎ始める。
桃色の髪をした彼女の名前はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。
トリステイン魔法学院に通う女子生徒だ。
「ミス・ヴァリエール、もう遅いのでそこら辺に…………」
彼女に話しかけたのはジャン・コルベール。
トリステイン魔法学院の教師だ。
「待って下さい!あと一度だけチャンスを下さい、お願いします!」
コルベールは禿げ上がりきってしまった頭に右手を当て、困ったような仕草をした後にこう言った。
「…分かりました、最後の一回ですよ」
「ありがとうございます!!」
コルベール先生にお礼を言った後に広場に行き杖を上げる。
ルイズは気持ちを落ち着かせ言った。
「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール、五つの力に宿るペンタゴン!我の運命に従いしこの世で最も忠実な使い魔を召喚せよ!!」
そう唱えた瞬間、周りが今日一番の爆炎に包まれる。
(手ごたえがあった!!…)
「先生!!」
勢いよく先生の方へ顔を向けると、こちらの方を向いて微笑んでいた。
「おめでとうございます!召喚に成功したみたいですよ」
そう言って先生が指差している方を向くと一部だけ焼けていない地面があり、生き物の影らしきものが見える。
「なかなか大きな生物のようですね、一緒に見に行きましょう」
「はい!」
小躍りしたくなるような気持ちを抑え、自分の使い魔を見に行く。
「“ゼロ“のルイズが成功したみたいだぞ!」
「“ゼロ”のルイズの使い魔なんてどうせしょうもないって」
そんな陰口が気にならないほど上機嫌だった。
自分の使い魔を見るまでは―――
「……人…みたい…ですね」
「……………」
そこにいたのは変な白いゴツゴツした被り物をした平民だった。
目も黒い眼鏡みたいなもので隠れているし服装も見たことが無い物だった。
「立ったまま気を失っているみたいですね、服装を見た限りでは貴族や王族という訳ではなさそうですし、彼には悪いですがコントラクトサーヴァントをしてしまいましょう」
「ミスター・コルベール!やり直しを求めます!」
「ミス・ヴァリエール、サモン・サーヴァントは神聖な儀式です、如何なる理由があろうともやり直しはできません」
頑とした態度でコルベールはそう告げる。
「………わかりました」
(ファーストキスが気絶した使い魔の平民だなんて………使い魔だしノーカンよね?)
そんな事を考えながら男の唇に自分の唇を重ねる。
すると突然男が動き出しこう言った。
「顔、声紋、指紋確認。記憶した、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール」
「!?あなた起き………「離れて下さいミス・ヴァリエール」」
後ろを見てみるとコルベール先生が今まで見たことがない厳しい顔をして私の使い魔を睨みつけていた。
「貴方は何処でミス・ヴァリエールの名前を知ったんですか」
杖を使い魔に向ける。
「ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール、目の前の人間が敵意を向けていると推測。迎撃の許可を求める」
そういうとゆっくり先生の方に近づいていく。
このままだと先生が攻撃されると思った私は咄嗟に叫んでいた。
「やめて!!」
そしてその命令は
「了解した」
思ったよりもアッサリ通った。
「あれ?」
「何かあれば命令を」
そういって私の使い魔は少しも動かなくなった。
試しに近づいて蹴ってみたがビクともせずに逆に自分の足を痛める結果となってしまった。
「…ミスター・コルベール、どうすればいいんでしょう?」
「…とっ、とりあえず何か話しかけてみてください」
先生も少しも動かなくなった男を見て混乱しているようだった。
「あなたっていったい何者?」
「私はスカイネットによって作られたターミネーターT–1000型、西暦2023年に作られた最新モデルだ」
うん、何言ってるのか全然わかんない。
何スカイネットって?
「……えっと、貴方って結局人間なの?」
「違う、私はスカイネットに作られたアンドロイドだ」
「作られたって事はゴーレムって事?」
「そのゴーレムが私のデータにあるものと違わなければ同じ様なものと思って構わない、ただし私は魔法ではなく科学によって作られたものだ」
「…要するに貴方はスカイネットって言うメイジによって作られたゴーレムって事でいいわね?」
「化学を魔法とするならば、それでいい」
科学って何なのよ!?
「スカイネットですか、聞いたことのないメイジですね。しかしこれ程までに人間そっくりなゴーレムを作れるなんてかなり優秀なメイジなんでしょうから、おそらく異国のメイジでしょう」
異国のメイジ………メイジ!?
「ちょっと待って、あなたを勝手に喚んでしまって国際問題になったりしないかしら!?」
こんな精巧なゴーレムを作れるのだ、どこかの国の大貴族かもしれない。
そんな人の物を勝手に喚び出したとなれば大問題になってもおかしくはなかった。
「スカイネットはおそらく消滅している、よってスカイネットと問題が起こることはないと思われる」
「えっと、それは良かった…のかしら?」
「ゴホン…えーT-1000殿、すみませんが何故あなたはミス・ヴァリエールの名前を知っていたのですか?」
ミスター・コルベールがそう聞くとT-1000は右手のルーンを見せてきた。
「この文字が刻まれた時、私の所有権がそこにいるルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールとなったからだ」
「…要するにルーンから知識が供給されたと?」
「その認識で構わない」
「…なるほど…おや?よく見るとなかなか珍しいルーンですね、写してもよろしいですかな?」
「ルイズ・フラ…「ルイズでいいわよ」……ルイズが許可するのならば構わない」
「よろしいですかな?ミス・ヴァリエール」
「ええ、どうぞミスター・コルベール」
T-1000のルーンを写し終わった先生が他の生徒たちの方を向いて手を叩く。
「これで使い魔召喚の儀式を終わります」
「はあ、やっと終わった」
「早く教室に戻ろうぜ!」
「“ゼロ”のルイズの使い魔は平民かよ、まぁ“ゼロ”のルイズにはお似合いだな」
生徒たちは飛んで学院の方に戻っていく。
ルイズを除いて。
「私に飛行能力はないため歩いて帰ることを推奨」
「そっ、そっ、そっ、そうよね見た感じあなた飛べないでしょうし、…使い魔に合わせてあげるなんて私ってなんて優しいんでしょうかしら」
「協力に感謝する」
かなり変な言葉遣いになってしまったが何とか誤魔化すことができた。
“しない”のではなく“出来ない”という事を。
その後歩いて自分の部屋にたどり着く頃には既に日も落ちてしまっていた。
「ルイズ、異常を検知。月らしきものが2つある」
「?あんた何言ってるの、月は元々2つじゃない?」
……この使い魔此処に転送される時壊れたんじゃないわよね?
「そういえば、あなた私の使い魔になるにあたって何か質問とかあるかしら?」
「使い魔とは何をするものだ?」
そこから教えてあげないといけないの?
「そうね、例えば感覚を共有したり………って私の方からは何も見えないわね」
「私の方もだ」
……まぁ生き物じゃないし仕方ないのかしら?
「…あとは秘薬なんかを採ってきたり」
「情報さえ渡してくれれば採ってこよう」
「いい返事ね……そしてこれが何より大事なことよ。使い魔はご主人様の命令を聞き、その力でご主人様を守らなければならないの!」
「了解した」
……本当にわかったのかしら?
「昼に子供達が飛んでいたのはどういう原理だ?」
「あんた、まさか魔法も知らないの?」
「魔法は知っている、しかし実在するとは知らなかった」
「嘘でしょ……、あんたの開発者もメイジのはずよ」
「そんな事は記録にない」
「じゃあ書き加えときなさい」
「了解した」
そう言ってそれ以上の質問はないようだった。
「それじゃあ私からの質問よ、あなたは何ができるの?」
(魔法は知らなくてもさすがに私の身の回りの世話ぐらいはできるわよね?)
「私の体は流体多結晶合金で作られている、よって同質量のものになら擬態することができる」
「りゅうたい…えっと、じゃあ取り敢えず見せてくれるかしら?」
「了解した」
そう言うとT-1000はいきなり水みたいになって
そして地面から生えてるみたいになっている私の顔から言葉が発せられた。
「これで分かったか?」
「き…きっきっき…」
「き?」
「きゃあああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
その日、ルイズの叫び声によって学院中の人間が叩き起こされたのだった。
読んでいただきありがとうございました