ダンガンロンパ -Lost Believe-   作:海風

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初投稿となります。
ダメな点は多々あると思いますが、頑張りますのでよろしくお願いします。




Prologue
Prologue① 『出会い~Ⅰ~』


 都会の中心部……いわば一等地と呼ばれる場所に……その場所はあった。

 

 ――"私立希望ヶ峰学園" 世界の"希望"と呼ばれる高校生を集め育成する学園だ。

 

 この学園に入学するには、何かの分野で超一流である必要がある事が前提条件なんだが……まさか呑気な僕が呼ばれる事になろうとは。

 

 ――僕の名前は佐藤 尊(さとう たける)

 

【超高校級の空想家】という肩書を持ち、今僕は"希望ヶ峰学園"の校門の前に立っている。

 

 

【超高校級の空想家】佐藤 尊(さとう たける)

 

 

 

 

 

 〇

 

 

 

 

 僕には昔から取り柄なんてなかった。

 でも好きな事にはとことん追求するタイプだった……僕が最初に好きになった事、それは小説だった。

 小説を読んでいると、いろんな妄想が膨らんだ、まるで自分の世界が広がったかのように。

 

 何時しか、小説を書きたいと思うようになった。でも、僕にそんな技量はないし、これから技量が伸びる事も思えなかった。

 だから、僕は小説を読むことで鍛え上げられた妄想……いや"空想"を、全世界に発信してみる事にした、SNS等で。

 

 そしたら、いろんな小説家がこぞって僕の"空想"を使って小説を書きたいと言ってきた。

 それが僕にとっては非常にうれしい事だった、取り柄のない僕が皆に注目されたんだから。

 

 でも、それが超一流だとは思っていなかった。

 

 

 

 

 

 

『……まさか、超一流だったなんてね~』

 

 嬉しいようなパッとしないような……、そんな感情を抱きながら……

 

 僕は、その後者に足を踏み入れた。

 

 ここから僕の新生活が始まるんだ。

 

 

 僕の……新しい……出会いが……

 

 

 あれ? 新たな空想でも思いついたか?

 

 

 視界がだんだん歪んでいく、意識も遠のいていく。

 

 

 僕が空想する前は大体こんな感じだ、意識がだんだん現実から離れていく。

 

 

 でも、それ以上に不思議な感覚だ。

 

 

 いったい……どういう……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 〇

 

 

 

 

 

 

 

 

『……あれ?』

 

 目が覚めると、視界には見知らぬ天井が広がっていた。ここは……通路だろうか? あと何故か身体が宙に浮いているような……それに、誰かに抱えられいるような感覚も……。

 歪んだ視界をよーく凝らしてみると……銀色の髪をした少女が息を切らしながら、僕を抱えながら走っていた頃だった。

 

『え……うわぁあ!?』

『あ、目覚め、うわっ!』

 

 僕が暴れたせいで、少女は通路の硬い床に尻もちをつき転んだ、運ばれていた僕も当然落下して、通路の硬い床に尻もちをついた。

 痛かったが、僕を運んでいた彼女のほうが相当痛いだろう……。

 

『ご、ごめん……大丈夫?』

『いった~……あ、うん、こんなもの……摩ってれば直るよ、ははは……』

『それはよかった……でも、なんで僕を運んでいたんだ?』

『それは……さっき校内放送で、8:30までに新入生は体育館に集合するようにって言われて、私達以外は集まってたけど、君だけがいなかったら呼びにいったんだけど……全然起きなかったから』

『そ、それは……ごめん』

『あぁいや、大丈夫だよ、はは』

 

 彼女は手を振りながら、そう言ってくれた、その言葉一つ一つには優しさが籠っていた。

 

『何故か私って……誰かを見過ごす、なんて事苦手で……誰にでも優しくしてしまうんだ……』

『それって……すごく素敵な事だと思うよ、助けてもらった僕が言うのもなんだけどね』

『あ、ありがとう……あ、自己紹介してなかったね、私は茅野 青空(かやの そら)。【超高校級の姉御肌】って呼ばれてる、宜しくね。』

 

 

 

【超高校級の姉御肌】茅野 青空(かやの そら)

 

 

 

『青空さんか、宜しくね。僕は佐藤 尊。【超高校級の空想家】って呼ばれてる』

『尊君ね、宜しくっ。さて……って、やばっ今7:55だ! 急がないと……』

 

 そういうと、青空さんは僕の手を掴んで走り出した。

 

『い、急ぐって、例の体育館集合!?』

『そうそう! こういう集合って、遅刻したらダメじゃない?』

『た、確かに……って、自分で走るよ!?』

 

 僕の言葉もお構いなしに、青空さんは僕の手を引っ張りながら走り、勢いよく目の前に現れた体育館の扉を開けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 〇

 

 

 

 

 

 

 

 

 体育館の眩しい光が僕の視界を包み込んだ……それが晴れた先には、僕たちを除いた13人の超一流が待っていた。

 皆が皆、困惑と怒号をまき散らしながら、僕たちの到着を待っていた。

 

『おっと……青空ちゃん、遅刻さんを連れてきてくれたみたいだね…… (フッ)遅刻さんなんて放っておけばいい物を』

『ちょっと……そういう言い方はないでしょ、工藤 佐助(くどう さすけ)君っ』

『えっと、遅れてごめん、皆集まってたのに』

『(フッ) 次から気を付ければいいさ……それより青空ちゃん、僕の名前を憶えてくれていたようだね、嬉しいよ』

『人の名前覚えるのは当然じゃ……』

『(フッ) 言えてるな、おっと、遅刻さんにも自己紹介しておこうかねぇ、僕の名前は工藤 佐助(くどう さすけ)。【超高校級のナルシスト】なーんて呼ばれているが……罵倒にしか私には聞こえないよ』

 

 

 

【超高校級のナルシスト】工藤 佐助(くどう さすけ)

 

 

 

『あ……はは、僕の名前は佐藤 尊。宜しくね』

 

 確か、工藤佐助って……噂には聞いていた程度だが、中学生時代で熱狂的に自分の容姿を自慢し、女性を口説こうとした人物……だったよな? その口説こうとした数は、世界一とも噂されていたはず……。

 

『その性格、直したほうがいいと思うけど……ま、「超高校級」なら仕方ないか』

『(フッ) 僕の容姿がかっこいいから、仕方のない事さ』

『う、うん、かっこいいと思うよー……はは』

 

 変な超一流もいたもんだな、と思った瞬間だった。

 

 

 他の人にも挨拶しようと、足を歩もうとした瞬間、何かに足をつっかえ、盛大に体育館の硬い床に転んだ。廊下より痛かった。

 

『いって……』

『さ、佐藤君、大丈夫?』

『(フッ) 前方不注意……いや、足元不注意……かな?』

『足元……え?』

 

 そう言われ、つっかえた所を確認すると、一人の少女が「うぅ~……」と不機嫌そうに言いながら、こっちを睨んでいた。

 

『ごめんっ! ……でも、なんで床に?』

『……てたのに』

『え?』

『寝てたのに……』

 僕はあっけにとられた。

『寝てた?』

『寝てる以外にある……?』

『ゆ、夢喰(ゆめぐい)ちゃん、佐藤君も悪気はないみたいだし……ね?』

『うぅ~……』

『夢喰ちゃん?』

『(フッ) 子猫ちゃんみたいで可愛いだろう? 彼女は夢喰 夏帆(ゆめぐい かほ)。【超高校級の睡魔】なーんて呼ばれている子だ』

『……しくよろ』

 

 

 

【超高校級の睡魔】夢喰 夏帆(ゆめぐい かほ)

 

 

 

『ここ……寝心地悪い』

 

 夢喰 夏帆……たしかいつでもどこでも眠れる才能を持った少女で……あと、寝ているのにも関わらず成績が常に上位だったっていう……凄いような凄くないような才能を持った子だったよな?

 

『……馬鹿にしてる眼』

『え!? 僕が!?』

『……あっちで寝る』

 

 そういって、彼女は体育館のベンチの方へ行ってしまった。

 

『な、なんか冷たい子だね』

『根は優しい子なんだけどね……』

『(フッ) これがツンデレってやつかい?』

『絶対違うと思うよ……』

 

 工藤君は、相当マイペースだなぁ……。

 

 

『あっ、青空姉(そらねぇ)ー!!!』

『えっ? うわっ!』

 

 ドサッ!! っと大きな音を立て、一人の少女が青空さんにタックルという名の抱擁をかました。

 

『に、二回も尻もちつく事になるとは……』

『そ、青空姉大丈夫!?』

『青空さん、大丈夫?』

『二人に心配されちゃった……姉役失格かな?』

『(フッ) そういう青空ちゃんも、可愛いね』

『はいはい……』

 

 姉御肌っていうのも、大変だなぁって思った。

 

『ん!? 君はさっき来た子かな?』

『そ、そうだけど……』

『じゃぁ自己紹介だね! 私の名前は松丸 多恵(まつまる たえ)! 【超高校級の歌手】だよ!』

 

 

 

【超高校級の歌手】松丸 多恵(まつまる たえ)

 

 

 

 松丸 多恵……そうだ、現在人気が急上昇している期待の高校生歌手だ……僕も何回か歌声を聞いたことがある。

『それじゃぁ、出会いを祝って、一曲歌おうかな~!』

『な、長くなるから今度でいいよっ、はは』

『えー!? もう8:00過ぎてるし、先生的なの来ないからいいじゃんか~』

『はーい多恵ちゃん、佐藤君困ってるから……姉の言うことは聞けるよね?』

『ぶ~……青空姉の言うことなら仕方ないなぁ』

 

 すごい、あの破天荒な子を一瞬で落ち着かせた、さすがは【超高校級の姉御肌】だ。

 

 

『ふむ……君は……そうか、君が残りの【超高校級の空想家】の佐藤 尊君か! 宜しく頼むぞっ!』

 

 大きな声をあげながら、一人の青年が声をかけてきた、しかも僕の名前を的確に当てている……何者なんだ!?

 

『あ、貴方は?』

『ふむ! 名前を知ったからには、こちらも名乗らなければならないな! 我の名前は枢木 誠(くるるぎ まこと)! 【超高校級の情報屋】だ、つまり諸君らの情報を知る事なぞ、造作もない事なのだ!』

 

 

 

【超高校級の情報屋】枢木 誠(くるるぎ まこと)

 

 

 

『情報屋……明らかにヤバそうな雰囲気だ』

『ふむ! 肩書で人を判断することはいけないことだぞ!』

『そんなこと言ってー! この前私の秘密を堂々とぶちまけたじゃないの! 歌手の秘密って、結構恥ずかしいんだよ!?』

『はっはっは! 有名歌手の秘密ともなれば、結構高値で売れるからな!』

『プライバシーの侵害だよ? 枢木君……』

『はっはっは!』

 

 ダメだ、常識通じないな……。

 

 

『うるさいですわね……少しは静かにしてくれませんの?』

『あ、ごめん……ソフィアさん』

『青空さんが謝る必要はありません……そこにいる情報バカと歌唱バカにいってるのです』

『じょ、情報バカとはなんだね! 【超高校級のバイオリニスト】よ!』

『歌手バカー!? あんたもバイオリニストって、音楽関係者じゃないのー!』

『はぁ……バカは何度いってもバカですね……おっと、遅刻した人もいるようね、私はソフィア・クラウディア。名前は覚えてもらわなくてもいいわ』

 

 

 

【超高校級のバイオリニスト】ソフィア・クラウディア

 

 

 

『……それじゃぁ』

 そういって、彼女は去っていった。

『な、なんか冷たい雰囲気の子だね』

『心、開かないんだよね……仕方ないとはいえ』

『……そうなんですか』

 

 

 そんな会話をしていると、一匹の子猫がすり寄ってきた。

『猫?』

『(フッ) 子猫ちゃんじゃないか、可愛いね』

『子猫ー!』

『ね、猫は無理だ! 我は退散させてもらう!』

 工藤はそう言って走り去ってしまった。すると、一人の少女がやってきて、その猫を抱き上げた。

『猫……可愛いのに』

『あ、貴方は……』

『ん、君は……遅刻組? 私は睦月 穂香(むつき ほのか)。宜しくね』

 

 

 

【超高校級の飼育係】睦月 穂香(むつき ほのか)

 

 

 

『あー多恵知ってる! 同時に手懐けた猫のギネス世界記録保持者の子だ!』

『そ、そんな有名になってたの……私』

『凄いな……僕は、手懐ける事できないから』

『うんうん……猫って、警戒心強いからね』

『うん……可愛い生き物だよね、でも……何時か川獺飼ってみたいんだよね』

『川獺?』

『うん、あのチャーミングな子……はぁ、想像しただけでも溜まらないよ』

『そ、そうなんだ』

 

 さすが【超高校級の飼育係】……動物に対する愛情は相当だな。

 

 

『おやおや、素晴らしい()()()が揃いに揃っている……青空ちゃんに穂香ちゃんに……多恵ちゃんは、既にアイドルのようなものだね』

『ま、また工藤さんみたいなのが』

『ん? それはどういう意味だい?』

『こんな男と一緒にしないでほしいよ、僕は正当なプロデューサーなんだからね……。緑川 慎二(みどりかわ しんじ)だ。よろしく頼むよ、少年』

『あ、僕の事か、僕は佐藤 尊。宜しく』

 

 

 

【超高校級のプロデューサー】緑川 慎二(みどりかわ しんじ)

 

 

 

『僕は君たちの志願をいつでも歓迎しているよっ、そう……超高校級が揃いに揃ったアイドルグループにね!』

 そういって彼は去っていった。

『げ、元気だね……』

『青空姉……なんか無視された気分なんだけど……』

『その方がいいのかもしれないよ、多恵ちゃん……』

『まったく、僕はなんか貶されたような気分で悲しいよ……ちょっと彼に抗議しに行くとしよう。(フッ) では、失礼!』

 そういって、工藤さんも去っていった。

 

『そういえば……青空さん、思ったんですけど』

『ん? どうかした?』

『今までやってきた人たち、皆青空さんに心を許していますよね、ソフィアさんとか……多恵さんとか……凄いですね』

『あー……皆、ここに呼ばれて困惑してたんだよね。それで、皆に"落ち着いて"って言ってる内に……なんか、心を許されちゃって……』

『違うよー、それだけじゃないよー! 青空姉は、私達にクッキー渡したり、会話したりして、不安を取り除いてくれたんだよー! それだけじゃないんだよー!』

『す……凄いな、青空さんは……僕には、そんな行動力ないし……』

 

 すると、青空さんは笑い、僕にこういった。

 

『当たり前のことをしてるだけだよ……それが、皆の安心に繋がっただけ』

 

 その言葉には、どこか僕を安心させるような何かがあったのだろう。

 

 いつの間にか、僕の中にあった不安は消え去っていた。

 

『あ、あの、青空さん』

『ん?』

『僕も……青空姉って、呼んでいいですか?』

『え? ……んー、最初は恥ずかしかったけど、もう数人に呼ばれちゃってるしなぁ……』

『い、嫌ならいいんですよ?』

『いや、いいよっ。【超高校級の姉御肌】だからね。この場所くらい、姉役やってあげるよ』

『ありがとう……それじゃぁ、改めて宜しく、青空姉』

『うん、宜しくっ。それじゃぁ、他にも仲間はいるから、会いにいこう』

『は、はい』

 

 そういって、青空姉は僕の手をつないで、皆の方へ駆け出した。

 その後ろ姿と、彼女の笑顔を見ると、どこか嬉しそうな感じだった……。




読んでいただきありがとうございます!

次回も是非楽しんでいってくれると幸いです!
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