ダンガンロンパ -Lost Believe-   作:海風

2 / 8
続きです、ニューダンガンロンパV3を今久しぶりにやってるんですが、楽しいですね……東条さん好きです。


Prologue② 『出会い~Ⅱ~』

青空姉に手を引かれて走っていると、やがて一人の少女が駆け寄ってきた。

 

『あ、青空姉~その子誰? もしかして……彼氏とかぁ?』

『ち、違うって!』

『ははは~冗談だよ~可愛いなぁもう。 とまぁそれは置いといて……多分さっき遅れてきた子だよね。どもども~、村戸 加奈(むらと かな)っていうんだ~【超高校級の釣人】って呼ばれてるんだっ、魚の事なら何でも聞いてね~』

 

 

 

【超高校級の釣人】村戸 加奈(むらと かな)

 

 

 

『加奈ちゃん凄いんだよ、未だ誰も釣った事のないサイズのマグロを一本釣りしたことある程の腕前なんだ』

『それは凄いな……』

『えへへ~それほどでもあるかなぁ?……それより、何とかしてよ青空姉! あっちで紬と門目が喧嘩してるんだよ~』

『また!?』

青空姉と加奈さんは二人そろって現場に急行した、これって僕もついていったほうがいいよね……喧嘩って危ないし……

 

 

『ぶつかったら謝る、当然の理由だろう?』

『んだよ、てめぇが前見てねぇからだろうがヨォ!』

今にも殺し合いが起こりそうな感じだった。

『二人とも! いい加減にして!』

真っ先に声を上げたのは青空姉だった。

『……っち、面倒なのが来た』

『全く、君からも言ってやってくれ……この紬が、的を射た発言をしないんだ』

『んだと!?』

『やめなよー……』

『門目、一言多いよ』

『……はぁ、君の説得は全て的を射ているから、反論しずらいな』

『え、えっと……』

『ん? おい、こいつは?』

『え、あー……さっき言ってた遅刻の』

『あー、成程。なら名乗らなければならないな、門目 佳次(かどのめ よしつぐ)だ、【超高校級の射手】』

『僕は佐藤 尊、宜しく』

 

 

 

【超高校級の射手】 門目 佳次(かどのめ よしつぐ)

 

 

 

『そうか、まぁ宜しくしなくてもいい。俺と話す時は、的を射た発言をしてくれれば、それでいい』

『そういや喧嘩が気になりすぎて、名前聞いてなかったねぇ、佐藤君ね、改めて宜しく~』

『うん、加奈さん、宜しく』

『んで、そこの大柄バカが紬 大河(つむぎ たいが)。【超高校級の脱獄犯】という、見た目も肩書も犯罪の奴だ』

『てめぇ……バカにしてんだろ』

『門目君!』

『……はぁ』

 

 

 

【超高校級の脱獄犯】紬 大河(つむぎ たいが)

 

 

 

『脱獄犯!?』

『そう、紬君ね、今まで何回も投獄されたけど、どんな牢に入れられようが、脱出不可能の要塞に閉じ込められようが、難なく脱獄した子なの』

『っち……人の情報ベラベラと……』

『でも、自己紹介は必要でしょ? これから一緒に過ごす仲間じゃん』

『そ、そうだよね。僕は佐藤 尊。よろしくね、紬君』

握手しようと、手を出したが直ぐに弾かれてしまった。

『気軽に話しかけんな! クソ……』

不機嫌そうに立ち去っていった。

『……やっぱり怖い人だね』

『佐藤君、絡まれそうになったら、何時でも言ってね?』

『う、うん、ありがとう、青空姉』

 

 

そんな会話をしていると、足元にペンがコロコロと転がってきた。

『ん? これは……ペン?』

転がってきた方を見ていると、背丈が小さい少女が何かを探しているかのように、カバンの中を漁っていた。

僕は近づいて、ペンを差し出した。

『これ……君の?』

『あ……うん、ありがとう』

そういって彼女はペンを受け取り、スケッチブックのページにペンを走らせ始めた。

『……えっと、何書いてるの?』

『お絵描き』

『お絵描き?』

少女はコクッと頷いた。

『えっと……僕は、佐藤 尊。【超高校級の空想家】って呼ばれてる。君は?』

『……浦川 瑠璃(うらかわ るり)……才能はないよ』

『え、でも絵上手いじゃん……』

『別に……私より上手い人なんて他にいっぱいいるし……【超高校級の絵師】なんて呼ばれてるけど……私には、そんな才能ないよ』

 

 

 

【超高校級の絵師】浦川 瑠璃(うらかわ るり)

 

 

 

『才能がないなんて、僕には思えないよ。だから自信をもって』

『……』

 

 

浦川さんの絵をマジマジと眺めていると、男女二人がその奥の席でお茶を飲みながら、何やら話し合いをしていた。

『ここは……だから……すよね』

『えぇ……』

僕は、その2人に近づき声をかけてみた。

『あ、あの……』

『うぉっと、だ、誰だい君は……』

『落ち着きなさい……初めまして、ですね。私は倉家 志津(くらいえ しず)。【超高校級の茶道家】です。』

 

 

 

【超高校級の茶道家】倉家 志津(くらいえ しず)

 

 

 

『僕は佐藤 尊、宜しくね』

『はい、宜しくお願いいたします。そして彼が私の弟……まぁ、双子です』

『双子!? 似てないような……』

『し、失礼だなお前ー!』

『いえ……男女の双子って、顔は似ない事は多いようですよ』

『そ、そうなんですね』

『ふぅ……俺は弟の倉家 神楽(くらいえ かぐら)。【超高校級の信者】だ、信じる者は救われるんだよ』

 

 

 

【超高校級の信者】倉家 神楽(くらいえ かぐら)

 

 

 

『成程……宜しく、ところで……さっき何の話をしていたの?』

『あら、気づいてなかったのですか? この学校、出入り口が全部ふさがれているのです』

 

……え?

 

『まじで気づいてなかったのか……その他の人から聞いてると思ったんだが……』

『いや、ごめん、初耳だったけど……え?』

『玄関はもちろん、窓も全部塞がれてました。いわば密室ですね』

『そんな……』

 

 

と、僕が今置かれている状況を知った時、体育館の檀上から甲高く陽気な声が響き渡った。

うぷぷぷぷ……皆揃ったみたいだね~!

!? 皆が檀上に目を向けた。

『誰……?』

『(フッ) おやおや?』

 

皆が皆、その声に反応を返していた。

 

うぷぷ……オマエラ、おはよーございます!

『えっと……』

『お、おはようございます?』『おっはおっはー!』

 

青空姉はとりあえずといった感じに、多恵ちゃんは元気にそう返事をした。

 

『(フッ) 子猫ちゃんの集まりの次は、子熊ちゃんの集まりかい?』

『熊……可愛い……着ぐるみ見たいだけど……』

『おい誰だテメェ! 窓も出入口もふさいで、どうするつもりだ!』

『少しは落ち着いたらどうです? 脱獄バカさん』

『あぁ!?』

『二人とも……』

 

工藤君と睦月ちゃんは相変わらずだけど、紬君はやっぱり口悪いなぁ。

 

 

全員の自己紹介が終わるのを待ってただけさ! てことで、ボクも自己紹介するね!

ボクはモノクマ! この希望ヶ峰学園の、学園長なのさ!

学園長……? この着ぐるみが?

『ふざけやがって……! どういうつもりだァ、テメェ!』

『落ち着けバカ』

『アァ?』

まったく、【超高校級の脱獄犯】って呼ばれてるだけの事はあるね、口調が荒っぽい……

『んだとコラ!』

『まぁまぁ……』

うぷぷぷ……やっぱり今期生は面白い子達がいっぱいだ! どんな学園になるのか、今からワックワクのドッキドキだねぇ!

『話題がさっきからそれまくっているぞ、的を射ていない。さっさと要件を話せ』

『多恵、難しい事はわからないから……わかりやすく話して―!』

『zzz……ん、うるさい……何?』

そうだねぇ、君たちも気になる事だし、さっさと要件を言っちゃおう! これより君たちは、共同生活をしてもらうよ

『共同生活……?』

そう! これは一種のレクリエーションみたいな物だよ! そして、この共同生活に拒否権なんてないし、この学園から出る事もできないよ!

『テメェ……やっぱり出られないのはテメェの仕業か! さっさと、ここから出しやがれ!』

『……』

もちろん……そんな事を言う人も当然いると思ったんだ、だから当然帰還する方法も用意したよ……そして、これがボクの目的の本題でもあるんだ! 勿論共同生活してもらうのが一番なんだろうけど……

『あぁ!? さっさと教えろよ!』

『そうだね、そんな的を射ていない生活、俺はゴメンだね』

『……私も、妹が待ってるし』

『猫ちゃん……30匹……』

『……zzz』

 

皆が自由きままに叫んだり、戸惑ったりしたが、次の言葉でそれは一瞬にして消え去ってしまった。

 

 

じゃぁ教えちゃうね! 帰還する方法……それは……

 

 

 

 

 

人を殺す……それだけだよ

 

 

 

 

 

……え?

 

今、何ていったんだ……?

 

『人を……殺す?』

方法……場所……問わず、なんでもいい! それを誰にも知られずに完遂できた人が、この共同生活から脱退する事ができるのです!

『そんな……そんな事、できるわけないじゃないか』

『……成程、熊って時点で常識が通用しないのね……情報バカと歌唱バカの次は、熊バカでしたか』

コラーッ! 熊バカじゃない! ボクには、モノクマって名前があるんだからね!

『バカはバカでしょう、それより……そんなバカな事言ってないで、私達を帰してくれません?』

生意気な奴だなぁ……

『テメェ……さっきから俺を無視してやがんな……クソみてぇな事言ってねェで、さっさとここから出せや! ま、お前に出してもらわなくても……俺はぜってぇ抜け出すぜ?』

 

紬君がモノクマを掴み上げ、殴りかかろうとした。

 

『だったらお前を殺して、俺が出る、それで解決だろうが!』

キャー!!! 学園長への暴力は、校則違反だよー!

 

ピッ……ピッ……ピッ……

 

どこからか音が聞こえる。

 

『あん? なんだこの音?』

 

ピッ……ピッ…ピッ…

 

だんだん音の周期が早くなっている。

 

『……これって……まさか……』

 

ピッ…ピピピ

 

音の周期が早くなったせいで、確信を得た。

この音……モノクマから出ている。

 

『紬君ッ! モノクマを離して!』

 

青空姉が叫んだ。

 

『アァ!? 何故だ!?』

 

ピピピピピ……

 

『いいからっ!』

 

青空姉が駆け出し、紬君からモノクマを奪い去り、宙に投げた。

 

ピピピピ――――。

 

その刹那、宙に投げ出されたモノクマは爆発四散した。

 

『うぉぁ!? 爆発ゥ!?』

『やっぱり……さっきの音、爆弾だったんだ……』

『あ、危ないな……青空姉、大丈夫!?』

『う、うん……ありがとう、多恵ちゃん』

『はっ……はは、でもだ諸君! これでモノクマはいなくなった! つまり、我々の勝利ってことだ!』

そんなわけないじゃんか!

檀上から再び、モノクマがひょいっと現れた。

『テメェ……さっき爆発しただろうが!』

そりゃ校則違反だからねー! でもこれでわかったでしょ? ボクが……本気だってことを……

 

体育館が静まり返ってしまった。

 

今回の爆発は警告だったけど……次からは容赦しないからね! おっと忘れていた、君たちに電子生徒手帳を渡しておくね! そこには校則とか色々書いてあるから、ちゃんと確認するように!

 

モノクマが檀上から取り出した、スマートフォンのような機械を僕達に投げ渡す。

 

僕はそれを起動してみた。

 

1.生徒達はこの学園内で共同生活を行うこと。共同生活の期限は無期限。

 

2.夜10時から朝7時までを『夜時間』として扱います。夜時間は立ち入り禁止の区域がある為注意すること。

 

3.就寝は学園内の寮部屋に設けられた個室のみ可能。他の場所での故意の就寝は居眠りとみなし禁止とします。

 

4.学園長であるモノクマへの暴力を禁止します。監視カメラの破壊を禁止します。

 

5.仲間の誰かを殺したクロは『帰還』することができます。ただし、自分がクロだと他の生徒に知られてはいけません。

 

『そ、青空姉……多恵、殺さなきゃいけないの? それとも殺されるの?』

『だ、大丈夫だよ……私を信じて?』

『青空姉……』

『……実に的を射ていない』

『こんなの……おかしいよね』

『(フッ) なんて恐ろしい事を僕にさせるんだ』

『はっはっは……なんとも面白、あぁいや、最低な事を……!』

『zzz』

『……クソが』

『神楽』

『し、志津……』

『……殺しなんて、絵にならないよ』

『女も殺さなきゃいけないのか……そんな辛くて悲しい事、プロデューサーではある僕にはできない!』

『猫ちゃん……怖いよ……ううっ』

『……』

 

皆が皆困惑し、怯えの声を上げた。勿論……僕も例外じゃなかった。

 

うぷぷぷぷ…… それじゃ、またねー! 楽しい学園生活にしましょう!

 

そういって、モノクマは去っていった。

 

『……どうする?』

『あんな熊、鮫の餌食になればいいのに……』

そうやって罵りあっていると、青空姉が真っ先に手を挙げた。

『とりあえず……さ、この学園に何があるか、調べてみない? ほら、何か手がかりとか掴めるかもしれないし』

『……ふっ、的を射ているな』

『はっはっは! ならば、さっさと調べようじゃないか、情報収集や解析は、この【超高校級の情報屋】に任せたまえ!』

 

そういって、皆体育館を離れていった、僕も決意を固め行こうとしたその時だった。

僕の背中を、誰かが掴んだ。

 

『え?』

 

振り返ると、そこには【超高校級の絵師】の浦川 瑠璃がいた

 

『浦川さん?』

『……一人怖いから、一緒に行こ、怖いの……嫌いだから』

『浦川さん……うん、一緒に行こう』

『ありがとう……』

 

そうして僕と浦川さんは、一緒に体育館を離れた。

 

――これが、僕達が送る絶望の共同生活の始まりだった。




これでPrologueが終了となります。

次から一章が開始します、どうなる事やら……。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。