イッセーが魔法使い?【一時凍結】   作:ハラパンダ像

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 久しぶりに【トリコ】のDVDを1巻から見ていたら、いつの間にか書いていたので投稿します。


隠された真実

<イッセーside>

 

「学園全体を結界で覆いました。 余程のことがない限り外へ被害は出ません。」

「助かるわ。 さすがはソーナね。」

 

 リアスが連絡しソーナさんが直ぐに駆け付けて下さり迅速に行動し

 

 ソーナさんが生徒会総出で学園中を巨大な結界で覆ってくれている

 

 ソーナさんとリアス、やはり親友なんだな…

 

 ソーナさん達によって学園は大きな結界に覆われている

 

 しかし、これはあくまで内部で起きたことを外部へ漏らさないための措置であって

 

 とはいえ、感心ばかりもしてられないか…

 

 コカビエル………ちょっと調子に乗りすぎかもな~!

 

 一発『ガッツン!』と仕置するかな!

 

 結界を通り抜けて校庭に移動しようとするとそこへ

 

「待てよ! 俺も行くぜ!」

 

 匙が突然、名乗りをあげる………どうしたというんだ?

 

「匙⁉️ 今は結界の維持に集中を…『会長!』…っ!」

「男は守るだけじゃなくて、時には攻めにも回らないと!」

 

 匙の行動が妙にいつもとは違ってソーナさん達もぎこちない様子

 

 尻叩きの反動か?

 

 木場を除いたグレモリー眷属とイリナは全員、駒王学園の前にいるが相手はコカビエルだ

 

 正直、この結界では心もとないだろ?

 

「これは飽くまで最小限の措置ですので…正直、コカビエルが本気を出す前に崩壊を防げれば良いのですが……」

 

 ソーナさんが現場説明する中でやはりそれだけの存在なのか

 

 コカビエルっていう奴は…?

 

 学園の上空全体に描かれた魔法陣

 

 その中央には神々しい光を放つ柱には4本の聖剣から発しながら宙に浮いたが……

 

「あの魔法陣は………良くないモノであるのは確かだ!」

「そうね……ありがとう、ソーナ。 後は私達がなんとかするわ! 結界を開いて中へ通してくれるかしら⁉️」

「リアス、相手のレベルがケタ違いの化け物なのですよ? 今からでもサーゼクス様を…」

 

 ソーナさん言う通りだ……いくら上級悪魔といえど、相手は先の大戦の生き残り

 

 俺もサーゼクスさんに助けを願い出るのが賢明だと思うよ?

 

「ソーナだって………お姉さまを呼ばないの?」

 

 なにやら、二人で言い合いってはいるが………サーゼクスさんはリアスを溺愛しているのは知っているけど

 

 もしかして、ソーナさんのところもかな?

 

 そして、朱乃さんが一歩前に出て答える

 

「サーゼクス様は一時間程で到着するようですわよ、リアス。」

「朱乃! あなたは何を勝手に…『リアス!』……っ!」

「あなたがサーゼクス様に心配をかけたくないのは分かりますが……でも、それでも………っね!」

 

 この時、朱乃さんはいつになく真剣にリアスを『ガン』と目線を合わせると次第に

 

「……、フゥ~…聞き分けの無い下僕たち(・・)を持つ主はこれだからね?」

 

 そのたち(・・)って俺も含まれているのか………まあ、主は無視して教会側と結託する下僕だから仕方ないかな……

 

「一時間………分かりました。 その間は私達シトリーで全力で結界を張り続けて見せます!」

 

 ソーナさんが決意を示すと

 

「匙! 無理をしてはなりませんよ!」

「はい! 会長!」

 

 ソーナさんが残ったメンバーで結界を維持するようだが匙元士郎(コイツ)は本当に使えるのかな?

 

「さあ、私達も行きましょう! みんな、無理はしてはダメよ! 生きてあの学園に通いましょう!」

 

「はい! 部長!」×グレモリー一同

 

 俺もこの時ばかりは『リアス』とは言わなかった

 

 気合いを入れたくて、つい……

 

「行くぞ! 兵藤!」

「ああ…、一応は……頼りにするけど………本当に大丈夫だよな?」 

 

 コイツの実力を知らない俺にとっては匙も結界の維持に協力して欲しがったんだがな……?

 

 校門を潜り堂々と正面から入りコカビエル達のいる校庭へ俺たちは立っていた

 

 目の前には魔法陣の傍にいるバルパー

 

 そして、宙で浮かぶ玉座らしからぬ椅子に座って俺たちを見下ろすコカビエル

 

 どうでもいいんだけど………王にでも成ったつもりかよ?

 

 堕天使の幹部とはいえ、調子に乗りすぎだな?

 

「こんなデカい魔法陣を敷いて何をするつもりなの?」

 

 疑問を口にするリアスに対して

 

「4本のエクスカリバーを一つに束ねるんだよ!」

 

 バルパーが笑みを浮かべながら答える

 

「バルパー、後どれぐらいで剣は統合できる?」

「五分もかからんよ…?」

「そうか! では、引き続き頼むよ!」

 

 コカビエルはバルパーの答えを聞いて俺たちの方に視線を戻すと

 

「初めましてだな、リアス・グレモリー。 その紅髪がおまえの兄にそっくりだ。 忌々しくて反吐が出そうだ、それで? 今回は来るのはサーゼクスか? それともセラフォルーか?」

「魔王の代わりに私たちが相手になるわ!」

 

 リアスが答えた瞬間、閃光が走り体育館を吹き飛ばした

 

 体育館が跡形も無くなってしまった

 

「実につまらん⁉️ だが、まあ~…余興にはなるだろな~…‼️」

 

 バカデカい光の槍だった……

 

 ドーナシークが使っていたものとは比較にもならない程の大きさだ?

 

 悪魔が生身でくらったら即死だろ

 

 しかし、あれぐらいの攻撃なら異世界の戦で嫌と言う程、味わって来たしな…

 

「さて、まずは俺のペットと遊んでもらおうかな?」

 

 コカビエルが指を鳴らすと

 

 魔法陣がいくつも展開され、十メートルはあるであろう三つ首の犬が出てきた

 

 数は十体は超えている

 

「ガァアアアアオォォォンッッ‼️!」

 

 三つ首から発せられた咆哮が唸り周囲を震わせるとリアスが……

 

「地獄の番犬、【ケルベロス】よ! 異名を持つ有名な魔物よ!」

 

 ケルベロスか………漫画とかにも出てくるアレか?

 

「本来は冥界に続く門の周辺に生息しているんだけど、それを人間界に連れてくるなんて……行くわよ、朱乃!」

「リアス達とイリナは下がってろ! コイツは俺と小猫ちゃんで行く!」

「……、私もですか……?」

 

 突然、自分の名が上がったことに小猫ちゃんは

 動揺する

 

「大丈夫だ! 小猫ちゃんの実力はリアス以上に俺が補償する! フェニックス戦でも実力が向上したことは小猫ちゃん自身も既に承知しているはずだからな! ……それに今のイリナは聖剣を奪われて丸腰だからな!」

「…………わかってるわよ、もう…」

 

 ハッキリと『戦力にならん!』という俺の言葉に嫉妬したか、イリナは頬を膨らましてしかめ面

 

 まっすぐに視線を小猫ちゃんへ向け反応は…

 

「………分かりました。 ただし、危なくなったら助けに入って下さいね……絶対です!」

「分かってるよ! まだまだ、心配な点は多いけど……小猫ちゃんは筋がいいから必ず強くなれるはずさ!」

 

 俺の言葉に厚恩し頬を赤く染める小猫ちゃん

 

 そして、小猫ちゃんは『咸掛法』を発動し魔力と気を練り上げて肉体強化で戦闘体勢に入り

 

 ケルベロスに挑み、うなり声をあげながら突っ込んで来た

 

「ハアアアァー‼️」

 

 小猫ちゃんが拳にバトルオーラを纏い右ストレートでブッ飛ばす

 

ドカァーンッ‼️

「キャ……アン‼️」

 

 地獄の番犬とは思えないくらいにケルベロスは呆気ない位に吹き飛んで子犬の鳴き声を上げる

 

 やはり、小猫ちゃんの『戦車』は格闘タイプならば、戦闘モードでは『咸掛法』を教えたのは正解だった

 

「アーシアは下がってろ!」

「は……はい。」

 

 アーシアは指示に従い後退

 

 すると……ケルベロスはアーシアの方に狙いを変えやがった

 

「ガアアアアアァー!!!」

「お前等の相手は…俺だ⁉️ 3連……釘パンチーッ‼️」

ドッ ドッ ドン‼️! バアーン‼️

 

 

 突進してくるケルベロスの体にパンチを打ち込むと……

 

 胴体が徐々にめり込むようにへこみ衝撃が回数を分け

 

 その反動でケルベロスは吹き飛ぶ

 

 その光景に息を飲むリアス達は驚愕する

 

「イッセー、……あなた…今、何をしたのよ?」

「 (くぎ)パンチ……デコピンの応用で溜めを造ることで威力を連続して放つパンチなんだ‼️」

「!」×5 

 

 動揺するのはリアスだけでなく、その場にいるアーシアや朱乃さん、小猫ちゃんや匙は硬直する

 

 異世界の大戦や戦を死ぬほど味わって来た俺は時に武器が使えなくなったら、『魔法で補う』とだが………魔素が尽きれば魔法も頼りには出来ないと悟り

 

 だから………拳いや、自身の肉体全て(・・・・)を武器とすると考えた結果

 

 その内の1つが………コレだ!

 

 簡単に言えば、パンチを何発にして打つのを拳一発に乗せて衝撃を連続して相手に与えられる

 

 一点に釘を打ち続けて衝撃を持続される技

 

 それが証拠に俺のパンチで吹き飛んだケルベロスは校舎にまでめり込んでいた

 

「よし、次だ!」

「………、地獄の番犬を意図も簡単に……やっぱり、イッセーは色々と規格外というか? ……ズレているというか?」

 

 なんか………凄く失礼な事を言われた気がする?

 

 というより、そう言っている間にも小猫ちゃんは既に残りの殆んどは倒したようだし俺が出るまでもなかったようだ

 

 見ると………小猫ちゃんが圧倒したケルベロスは至る所が凄い形に変型してる

 

 小猫ちゃんには……手加減というモノを教えるべきかな?

 

 ロリッ子の小猫ちゃんの後ろにボコボコの魔獣が倒れてる………まさに、地獄絵図

 

「ガオオオオォー‼️」

 

 …っと、そこへ生き残りが飛び込み背後を取られるが…

 

ズバァーッ‼️

 

「加勢に来たぞ、グレモリー眷属達よ。 それと兵藤一誠! 後、イリナも無事だったか⁉️」

「後って、何よ⁉️ ゼノヴィア⁉️」

 

 ケルベロスの首を斬り落として倒れたのはゼノヴィアだった

 

 イリナはゼノヴィアの言葉が不快なようで納得いかなくて反論

 

 それと…

 

「待たせたね…みんな!」

「祐斗!」

「祐斗先輩!」

 

 木場の登場に反応してリアスと小猫ちゃんが嬉しさ共感している

 

 それと俺も

 

「とりあえず、遅れた分はきっちり働いてもらうからな!」

「勿論だよ。 君達の想いと死んだ同士達の想いを全てアイツ等に知らしめてやるまでは僕は……死ねないからね!」

 

 

 木場はそう言うとバルパーに近づいて行き

 

 ゼノヴィアはというとケルベロスに斬りかかっていた

 

 破壊力抜群の一撃がケルベロスの腹を割き

 

 傷口からは煙が立ち込め胴体が大きく消失していく

 

「さすがは、魔物に無類のダメージを与える聖剣ですわね♪」

「悔しいけど……来てくれたのは心強いわね。」

 

 トドメの一撃を受けたケルベロスは体が塵と化して消滅

 

 朱乃さんも自らを雷化で上空へ

 

 リアスも翼を広げ飛び上がる

 

「リアス、私達も負けていられませんわよ!」

「ええ! 一気に片付けましょう!」

 

 朱乃さんとリアスが飛び上がり特大の魔力を圧縮して放つ!

 

 雷と滅びの魔力がコカビエルを襲うが……あんなのは絶対にくらいたくないな

 

 まともにくらったら重傷だろうな

 

「消し飛びなさい!!」

バシィィ!!

 

 リアス達の攻撃がコカビエルに襲い掛かるが滅びの魔力は全然効かない

 

 リアス達の攻撃を受け止めながらコカビエルは嬉々とした表情を浮かべる

 

「フハハハ‼️ 良いぞ、おまえ達! ここまでとは思わなかった! 面白い……実に面白いぞ‼️」

 

 おいおい、マジかよ………しかも、笑っていやがる?

 

 だよな………コイツは過去の大戦で魔王、神を相手にして生き残ったのだよな……あれくらいは当然だろうけど

 

 リアスもフェニックス戦の特訓で魔力の使い方もマシになったはずなんだがな?

 

 やっぱり、アイツを倒すには【闇魔法】の奥義じゃないとキツいかな…

 

「完成だ‼️」

 

 突然、聞こえて来たのはバルパーの嬉々とした声

 

 神々しい光が校庭を覆う

 

 あまりの眩しさに俺を含めた全員が顔を手で覆った

 

 4本のエクスカリバーが一本に統合され

 

 そして、陣の中心に聖剣が異質な形に遂げ現れた

 

「エクス……カリバーッ⁉️」

 

 木場が憎々しく呟く

 

 エクスカリバーが統合されたことで憎む木場に対して笑みを浮かべるバルパー…

 

「エクスカリバーが一本になった光で下の術式も完成した。 後、20分でこの町は崩壊するだろう。 早く逃げることをオススメするぞ?」

 

 バルパーの言葉にこの場にいる全員が驚愕する

 

 町が崩壊だと?

 

 嫌な感じがすると思ったのはコレかよ?

 

 そんな中で木場がバルパーに近づいて行き

 

「バルパー・ガリレイ。 僕はあなたの聖剣計画の生き残り……いや、正確にはあなたに殺された身だ。 今は悪魔に転生したことで生き永らえているがな。」

 

 冷静な口調で言う木場だがはっきりとした憎悪が木場から感じられる

 

「僕は死ぬわけにはいかなかったからね。 死んでいった同志のためにも!」

 

 木場が剣を構えてバルパーに斬りかかろとするがコカビエルが木場を狙っている

 

「避けろ! 木場ァ!」

「!」

ドオオォォォォォン‼️

 

 コカビエルの放った槍が木場を襲う

 

 間一髪で避けたから直撃はしていないが攻撃の余波で木場はボロボロになってしまった

 

「直撃は避けたか? 仲間に感謝するんだな。」

 

 コカビエルの野郎‼️

 

「フリードよ!」

 

 コカビエルは下衆神父を呼ぶと

 

「へいな! ボス!」

 

 バルパーの横にいたフリードが前へ出ると

 

「エクスカリバーを使え、最後の余興だ! 出来れば、倒してみせろよ!」

「ヘイヘイ! 超素敵試用なったエクスなカリバーちゃん~…確かに拝領しましたでござます! 感謝感激の極み……さーて、悪魔ちゃんでもチョッパーしますかね! いや、ここはまずイッセー君をやっちゃいましょうかね⁉️」

 

 相変わらず、下品でふざけた喋り方は治っていないな?

 

 下衆のエクソシストと異端として排除された大司教………似た者同士的で気があったのですかね?

 

 しかも、合体したエクスカリバーを握りご指名かよ………執念深い奴だ

 

「うっ………」

 

 木場が立ち上がろうとするがその場に膝を着き息も荒かった

 

 思った以上にダメージが大きいようだが…

 

 そんな木場にバルパーは近付き

 

「被験者が一人脱走したとは聞いていたが卑しくも悪魔になっていたとはな?」

 

 そこから語りったことは……

 

「君達には感謝しているよ、おかげで計画は完成したのだからな!」

「………完成?」

 

 バルパーは笑いながら聖剣計画の真実を語る

 

「聖剣を扱うには因子という人に潜在するモノが必要だったが君達、被験者達の持つ因子は聖剣を操るほどの数値を示さなかった。 そこで一つの結論に至った。 被験者から因子だけを抜き出せば良い。」

「っ!」

 

 バルパーの言葉に木場は目を見開いて自慢げに話を続け懐から輝くクリスタルのような結晶を取り出した

 

「そして、結晶化することに成功した。 コレ(・・)はあの時の因子を結晶したモノだ。 最後の一つになってしまったがね!」

 

 あれが………?

 

 バルパーの横でフリードも不気味に笑う

 

「ヒャハハハ‼️ 俺以外の奴等は途中で因子に体がついていけなくて、死んじまったんだぜ‼️ そう考えるとやっぱ俺って、つくづくスペシャル試用ざんすねぇ‼️」

 

 その光景を目の当たりにしたゼノヴィアは何かに気付いたように呟いた

 

「あれは……聖剣使いの祝福を受けるときに、あのよう物を体に入れられるが……アレで因子の不足分を補っていたというわけか………」

 

 ゼノヴィアの言葉にバルパーが忌々しそうに

 

「偽善者め等が……私を異端として排除しておきながら、あつかましくも私の研究だけは利用しよって! どうせ、あのミカエルのことだ。 被験者から因子を抜き出しても殺してはいないだろうが……っな⁉️」

「………だったら、僕達も殺す必要は無かったはずだ。 それなのに何故………?」

 

 必死に立ち上がる木場はバルパーに対して屈指の睨むが

 

「おまえ達は極秘計画の実験材料にすぎん。 用済みになれば廃棄するしかなかろう?」

「僕達は……神へ役に立てると信じて、ずっと耐えてきた。 それを………実験材料⁉️ ………廃棄⁉️」

 

 木場は今の言葉に絶望の表情を浮かべるが

 

 俺だって信じられねぇよ………どう考えても人のすることじゃねぇだろよ⁉️

 

 バルパーが木場の足元に結晶を投げつけ

 

「欲しければくれてやる。 更に完成度の高い物を量産する段階まで来ているからな!」

 

 木場はその結晶を手に取って呆然と見つめる

 

 結晶を握り締めて体を震わせ涙を流す

 

 その時だった……

 

 結晶が淡い光を放ち校庭を包み込むように広がった

 

 木場の周りにポツポツと光が湧き人の影が……少年少女達の姿が見て取れる

 

 ………アレはいったい?

 

「この戦場に漂う様々な力が因子の球体から霊魂を解き放って具現化しているのでしょう……」

 

 朱乃さんが現場を解説

 

 木場は彼等を見つめ哀しそうな懐かしい表情を浮かべ

 

『逃げるんだ…』

『せめて、あなただけでも!』

 

 聖剣計画の記憶が脳裏をよぎる、そして………

 

「僕は……僕はッ、……ずっと、ずっと思っていたんだ。 僕が……僕だけが生きていいのかと? …って、僕よりも夢を持った子がいた。 僕よりも生きたかった子がいた。 それなのに………僕だけが平和な生活をしていいのかってと……」

 

 霊魂の少年少女達の一人一人が微笑みながら何かを木場へ訴えかけている

 

 口を動かしているが俺には読唇術の心得はない為、何を言ってるのは分からない

 

 すると、朱乃さんが教えてくれた

 

「『自分達のことはいい。 君だけでも生きてくれ。』彼等はそう言ったのですわ♪」

 

 それが伝わったのか、木場の両眼から涙が溢れる

 

 霊魂の子供たちが一定のリズムで口ぱくしだした

 

「聖歌………」

 

 アーシアはそう呟く

 

 彼等は歌っている唱っている

 

 木場も涙を流しながら口ずさむ

 

 【聖歌】彼等の生きるための希望

 

 すると、彼らの魂が青白い輝きを放って木場を中心に眩しくなっていく

 

『大丈夫…』

『僕達は独りだけでは駄目だった。』

『私たちでは聖剣を扱える因子は足りなかった。』

『けれど……皆が集まれば、きっと大丈夫だよ。』

 

 霊魂達の声が俺達にも聞こえた

 

 本来ならば悪魔が聖歌を聴けば、悪魔の俺達には苦しむところだが

 

 その苦しみを今は感じない

 

 むしろ、温かく清々しいものを感じる

 

『聖剣を受け入れよう。』

『怖くないよ。』

『たとえ、神がいなくとも。』

『神が見ていなくたって。』

『僕たちの心はいつだって。』

『ひとつだよ!』×複数

 

 彼らの魂が一つの大きな光となって木場を包み込んでいく

  

 そして、木場は叫ぶ

 

禁手(バランス・ブレイカー)!」

 

 夜天の空を裂く光が木場を祝福しているかのように見えた

 

 

 

 

 

 

 




 あまり、長い文書にはしたくはなかったんですが………どうも書き出すとこうなってしまいまして。
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