<イッセーside>
堕天使レイナーレを拷問の末に自白させた甲斐があったかはわからないが
堕天使がこの駒王町に潜んで何を企んでいるのか判明した。
レイナーレの話では自分達に害を成す存在
神器とかいう特別な力を持つ人間を探し
その所有者を殺すらしい。
俺のは魔法であってそんなモノではない。
しかし、堕天使のせいで面倒な事になったのは間違いない。
それはレイナーレを処刑しようとしたあの時。
「待ちなさい!」
死刑寸前の瞬間
地面に紅い魔法陣が出現し光と共にリアス・グレモリー先輩が現れる。
「あなた! ここで何をしているの⁉️」
先輩に気を取られていたらレイナーレを見失った。
おまけにさきに始末した堕天使の部下の残骸も放置状態。
「ちょっと! 聞いてるの!」
話を無視する事が気にいらなかったかリアス先輩がこちらに寄って来る。
「…あっ? あなたは?」
暗闇の中で俺の顔を見ると誰だかわかったようだ。
<リアスside>
「ちょっと! 聞いてるの!」
人の話を聞いていないのかしら?
まったく、よくも私の領地で好き勝手してくれたわね。
何かしら…服装は
「…あっ? あなたは?」
顔を見て驚いたわ。
それは駒王学園の生徒でソーナの教育係2年生の兵藤君だったわ。
彼の事は親友のソーナから聞いていたわ。
入学時に新入生の中で首席合格者に選ばれたと
でも、その程度の事なら気にかける程じゃないと初めは思ったけど。
ソーナの話では彼は中学時代は変態3人組の一人『エロ兵藤』という問題児だったらしく
それが中学3年の2学期から人が変わったように勉強やスポーツに熱中するようになり
体の身体能力は軍人並で学力は学年トップ
そして、現にソーナとその眷属である
私も薄々興味はあったけど…
まさか、彼が?
それに辺りを見回して見れば黒の翼を生やした堕天使の死体が2つ
それに彼の手に何故剣が…交戦?
これは彼に聞いてみないと領主として…
「…あなたはたしか、うちの学校の生徒よね?」
「…ど……どうも、こんばんは…リアス先輩」
いかにも動揺しているわね。
「それでこれはなんなの? あなた、普通の人間じゃないみたいだけど?」
これを彼がやったとすればかなりの実力者だということよね。
「あなた、たしか2年の兵藤君よね? 私と同じ学年のソーナの教育係の?」
私は彼に呆然一方に質問責めにする。
このまま行けば自白させられそうね。
その後は眷属に介入して…
「先輩は何がしたいんですか?」
「え?」
突然、彼は反旗を翻す。
「リアス先輩いえリアス・グレモリー。 名門グレモリー家の直当主にして上級悪魔で駒王町の領主…ですか? 」
「えええー⁉️」
その瞬間
私は声が出なかった。
<イッセーside>
まさかリアス先輩に目撃されるとは不覚だった。
あの後リアス先輩には悪い事をしたと反省しているがこれからの事を考えると…
リアス先輩が悪魔でグレモリー家の素性と領主の事を告げると先輩は声を張り上げ
「あ…あなたいえ兵藤君がどうして?」
「その事は明日学園でソーナ先輩も交えて…」
「ちょっと、まちなさ…え?」
そうして無属性魔法『ゲート』でその場から消える。
気は重いが行くしかない…でないとソーナ先輩に迷惑が掛かるし
これからは普通の生活は期待できなくなるからな。
それから学校で授業を受け放課後にソーナ先輩に事情を話し
リアス先輩がいるオカルト研究部の部室へ同行してもらう。
部室は今は使われていない旧校舎にある。
ドアの前には『オカルト研究部』と書かれたプレートがある。
「いかにもって感じがしますね。」
「イッセーくん、覚悟は出来てるんでしょうね? リアスは私と違って我が儘なところがあるから。」
ソーナ先輩はなんだかんだ言ってはいてもこうして同行してくれるのは面倒見は良い人だ。
そして、ドアを開けると中は薄暗く魔術師の研究所的な感じがするけど…
ソファーには1年生の塔城小猫ちゃんが座っている。
よく見ればモグモグと羊羹を食べている。
彼女は下級生ではあるが学園のマスコットキャラとして同級生だけでなく
上の学年からも妹的な人気のロリッ娘なのだ。
「・・・・」
小猫ちゃんがなにやら横目でこちらを見るが無言で何も喋らない。
それと辺りをよく見れば他にも…
「あらあら♪ これはこれはソーナ会長と…あとは、あなたは?」
部屋の隅から黒髪の女性が…質問
この人は大和撫子を再現したリアス先輩と並ぶ駒王学園の2大お姉様の一人
背が高く黒髪超ポニーテールの姫島朱乃先輩
そのスタイルはまさにダイナマイトボディ。
制服の上からでもわかるリアス先輩に勝るとも劣らない
バスト100を越えるおっぱいサイズいや…
そもそも高校生で100って何?
「いやらしい顔…」
姫島先輩のおっぱいについ目が行ってしまったが
突如、声が聞こえた方角へ振り向くと…
パクパクとドーナツを食べる小猫ちゃんだった。
まあ知らんフリなんだろうな~…
さて、さっきから気にはなっていたがシャワーの音でわかる。
部屋の奥に白のカーテン越しに美しいシルエットが見える
滑らかな曲線が描くいやらしいラインが織り成すリアス先輩の姿は正に芸術
さっきまで姫島先輩が側にいた理由はオカ研の部長を務めるリアス先輩のお着きだろ。
駒王学園の中でもリアス先輩と姫島先輩は人気度が圧倒的に高い。
2人はほぼ毎日一緒に行動しているらしい
リアス先輩がオカ研の部長で姫島先輩が副部長だそうだ。
そして、ソーナ先輩が近付いてシャワー室に近づき…
「リアス、私よ。」
「その声はソーナ、どうしたの? あなたから来るなんて?」
リアス先輩はソーナ先輩が来る事は知らなかったのか?
昨日、『ソーナ先輩も』っと言ったのはまに受けなかったのか?
それとも二人が親友だからなのか?
「突然ですみませんが……私が兵藤くんをお連れしました。」
「……、悪いんだけど。 ちょっと、まってくれるかしら。」
そして、しばらくしてシャワーの音が止み
俺とソーナ先輩は姫島先輩にお茶を出された。
キイィィー
シャワー室のカーテンが開く音よりも早くドアの開く音が聞こえる。
「やあー! 遅くなりました…。」
こいつは駒王学園の全女子生徒の憧れの的木場祐斗。
イケメンの顔つきで学力は俺ほどでは無いが優秀なのは確かだ。
まあ俺はどうでも良いんだが全男子生徒からの天敵な存在だけどな。
「ちょっと…兵藤君?」
「え? …呼びましたか?」
リアス先輩はバスタオルを巻いた姿で俺に質問するけど
せめて着替えてからにした方が…っていうか
タオルが緩いせいかおっぱいが溢れかかってるけど…やっぱりエロい身体してるよな~。
…っとリアス先輩の湯浴み姿に淫靡な目でボーっといていると
小猫ちゃんが半目のまま眺めているのが気になるところだ。
側でソーナ先輩にも耳を引っ張られるけど…嫉妬かな?
そんなこんなで…
リアス先輩が制服に着替えた事でやっと話が進められる。
「それじゃ、始めるけど。 先ずは自己紹介からよ!」
始める前には先ずは名前くらいか…
「兵藤君はもう知っているだろうけど、私はリアス・グレモリー。 駒王学園3年のオカルト研究部部長。 上級悪魔グレモリー家直当主にして駒王町の領主よ。」
「私は姫島朱乃、3年の副部長にしてリアスの眷属で『女王』ですわ。 うふふふ♪」
「僕は木場祐斗、2年の部員で同じく部長の『騎士』。 よろしくね。」
「塔城小猫です……1年生でオカルト研究部の部員です…同じく部長の『戦車』です……よろしく…」
みんな自分の自己紹介をしてくれるが小猫ちゃんは愛想がなかったけど…まあいいか。
「それで兵藤一誠君、あなたは何者なの?」
来たか…まあ隠していてもいずれバレるしそれに
「初めましてオカルト研究部の皆さん。 俺は兵藤一誠、あなた方と同じ駒王学園の2年生です。 リアス先輩、俺が何故あの場にいたのかと言うとそれは…堕天使に襲われていたからですよ。」
「「「「「「!」」」」」」
俺の口から『堕天使』の名が出た瞬間
部室内にいるリアス先輩は愚か他の部員達も表情が固まる。
ソーナ先輩は無言で視線をずらすけど…
「あ…あなた、悪魔だけでなく…あっ……ソーナね? あなたが彼に?」
「ええ、今更隠す必要は無いですけど、イッセーくんを眷属に勧誘する時に私とあなたの素性も…」
ソーナ先輩は躊躇いも無しに親友であるリアス先輩に事の全てを打ち明けたが…
「…ソーナ、気は確かなの? グレモリー家と並ぶ名門シトリー家のあなたまで…」
「リアス! 彼はそう簡単に口を割るような殿方ではありませんよ!」
リアス先輩の追撃を緩和するようにソーナ先輩は俺への弁解をしてくれるけど。
「リアス先輩、そろそろ本題に入りませんか?」
「「!」」
必死に言い争っている二人に横槍を入れるように俺は先輩方に問う。
そして、先ずは落ち着くように皆で姫島先輩の淹れてくれるお茶で一服…
「それで…本題なんだけど、兵藤君は何故? 堕天使に襲われなくてはならなかったの?」
「そうですよ? 私もそれが聞きたかったのですが?」
リアス先輩とソーナ先輩が揃って堕天使に関わっていたかを問われるので…仕方なく。
「フゥー…堕天使はこう言っていましたよ。 『我々に害をなす存在だからね!』…っと。」
「…それって、もしかしてあなたに何か
出されたお茶を飲み干してティーカップを置いてから話すがリアス先輩が追撃を掛ける。
「その堕天使の名はレイナーレと言い、神器だと勘違いしていたようですけどね?」
「神器ですって? じゃあー、あなたは神器の所有者なのね?」
「いいえ、違います!」
『神器』の名を出した瞬間、リアス先輩は血相を変えて立ち上がり俺に所有者なのか?と問うけど否定する。
「…ちょっとまってよ⁉️ 神器の所有者でもない人間のあなたをなんで堕天使が襲うわなくてはならないわけ?」
「イッセーくん、あなたは初めにお会いした時から薄々勘付いていましたけど、やっぱり何か隠していましたね?」
リアス先輩だけでなくソーナ先輩までも
二人に対面させられては視線をずらすのは失礼だし…腹を括るか…
「俺は魔法使いなんです!」
「「「「「はあ?」」」」」
その瞬間、部室の時間と空気が止まった化のように俺以外の周りは思考が停止しているように見えた。
無理もない…
ここにいるのは悪魔だから大丈夫だろ…っと思うが…
「…ちょっ…ちょっとまってよ……いくらなんでもいきなり魔法って?」
「…イッセーくんは『魔法少女』ですか?」
「アニメの見すぎでは?」
「夢と現実の区別は付けようよ~?」
「あらあら♪ 特待生にも欠点はあるということですわね♪ うふふふ♪」
まさかとは思ったが悪魔であるアンタ等の方がよっぽど平和だっつ~うの!
「まあ、口で説明するよりは実際に見てみた方が早いよ……火よ! ボワッン‼️」
「「「「「「!」」」」」」
論より証拠、実際に見てもらった方がいいと判断し立ち上がり目の前で手の平に火を出して見せた。
「水よ! ジョー…」
飲み終えたティーカップにひとさし指をかざして水を出して見せる。
「雷よ! ビリビリ…」
それから、雷風土光闇を出して見せ魔法には属性があり中でも『無属性魔法』は個人差があり
俺はこれら全ての属性を使えると主張。
さすがに予想外のモノを目の当たりにされたリアス先輩達やソーナ先輩はガチガチに硬直状態だった。
しばらくして…
「兵藤君…あなたって、いったい何者なの?」
「私もイッセーくんの事を疑ったのは謝りますが…さすがにこれは……何かしらの事情があるはずですよね?」
先輩方二人は改まった表情で問いかける。
「…いいでしょ、全てをお話しましょう。 あれは中3の夏休みに…」
俺は中3の頃、夏休みに突然異世界に転移召喚させられ自分勝手な王族や貴族の異世界人の召喚理由。
それからの人生で自分が味わった異世界での出来事
魔法の習得に苦しい修行の日々
冒険者での不等な貴族共の扱われ方
長い道のりの末にようやく魔族の親玉の魔王を倒した時の記憶
そして、元の世界へ帰還して魔法で成長した自分の体を元に戻し何事もなく今まで生活していたと…
「ま…まさか、異世界の話題が出てくるなんて…?」
「私も何か事情は察してはいましたが…?」
「俺からすれば異世界よりも悪魔や天使や堕天使の存在の方がよっぽど非常識だよ!」
自分等の事は棚に上げ人間の俺からすれば悪魔だって架空の存在だろ?
「……っと言うことは兵藤君って、今いくつなの?」
話を聞き終わって最初の質問がそれか?
「まあ、単純計算で10歳足して27ってとこですかね?」
実際、歳はあまり気にした事はない。
異世界で数年も暮らしていたんだ。
実年齢なんざ俺にはどうでもいい
魔法でいつでも大人にでも子供にでもなれるわけだし…
「案外、軽い性格なのね…ソーナ?」
「…私も日頃、彼に勉強を見てもらっていますがここまで砕けているとさすがに…」
「…それにしても、今日は色々ありすぎてすごいですね?」
「…魔法…異世界………あああ~、頭がパンクします~ぅ!」
「あらあら♪ 兵藤君ってミステリアスな殿方ですわね♪ うふふふ♪」
リアス先輩とソーナ先輩はヒソヒソと話し込んでいるのに際して木場は困り果て
小猫ちゃんは頭をかかえ姫島先輩はなにやらクスクスと微笑みながら俺を見る。
そうして、全てを話終え何か質問があれば聞こうとすると…
「ねぇ~、兵藤君。」
何か言いたげな顔をしてリアス先輩が話掛けるので…
「ん? なんでしょうか?」
「あなた、私の眷属にならない?」
やはり来たか…