41.少女、1週間のその後で。
「「アッハッハッハマジか!! マジか爆豪!!!」」
1週間ぶりの雄英高校。1年A組の教室を開けたわたしの耳に飛び込んだのは、ゲラゲラと賑やかな笑い声だった。それが向けられる先が爆豪くんだということが意外で、思わず目を向ける……と、爆豪くんがイメチェンしていた。
「笑うな! クセついちまって洗っても直らねぇんだ。……オイ笑うなブッ殺すぞ……!」
「「やってみろよ
瀬呂くんと切島くんが言うように、爆豪くんの髪は綺麗な
(……そっか、そういえば爆豪くんはNo.4ヒーロー、ベストジーニストの元に行ったんだっけ)
だからあんな髪型に……いや何で職場体験に行って髪型を変えられて帰ってくるんだろう? ……あ、爆発で元に戻った。瀬呂くんたちが締め上げられてる。
「……賑やかだなあ」
入学初日は、この濃い面子の中でうまくやっていけるのか不安だったけれど、今は慣れてきたのか逆にほっとしてしまう。口許に緩い笑みを浮かべた時。
「おはよう、
「! 梅雨ちゃんおはよう」
挨拶をしてくれた梅雨ちゃんの元に歩み寄ると、今職場体験のことを話していたのよ、と彼女はけろりと口許に指を添える。そこには芦戸さんが、耳郎さんの話に目を輝かせていた。
「へえー! 耳郎のとこは
「避難誘導とか後方支援で、実際交戦はしなかったけどね」
「それでもすごいよー! ね、
「うん、すごい。梅雨ちゃんはどうだった?」
「私もトレーニングとパトロールばかりだったわ。一度隣国からの密航者を捕らえたくらい」
「それすごくない!!?」
ぎょっとして目を丸くしたのは芦戸さんだけではない。わたしも胸元を握り締め、梅雨ちゃんを見た。
「つ、梅雨ちゃん大丈夫だったの? 怪我とかは……」
「セルキーたちが守ってくれたし、大丈夫よ」
「そ、か……よかった」
「心配してくれてありがとう。そういう愛依ちゃんたちこそどうだったの? ホークスのところの職場体験は」
梅雨ちゃんに問われて、わたしは常闇くんと視線を交わした。わたしの無許可の“個性”使用や常闇くんの暴走は“不可抗力”として扱われたものの、ヤクザが深く関わったあの事件をむやみやたらに口外すると他の団体を刺激するおそれがあるからと、箝口令が敷かれることとなった。わたしと常闇くんは何の事件に巻き込まれることなく、職場体験を終えた──その認識を頷き合って、わたしは口を開く。
「ん、と……こっちもパトロールばかりだったよ。後半、少しだけトレーニングをつけてくれたけれど。ね?」
「ああ。……実りの多い日々だった」
「! うん、本当に」
フ、と口許に微笑を浮かべる常闇くんが嬉しくて、わたしも笑う。そんなわたしたちを見て、梅雨ちゃんも目元を柔らかくした。
「よかったわ。愛依ちゃんも、常闇ちゃんも」
「うん」
「お茶子ちゃんはどうだったの? この1週間」
「とても──有意義だったよ」
静かな声に、据わった瞳。綺麗な構えから繰り出される左ストレートは、ボッ──と音を置き去りにするような速さで空を裂いている。……いつもの麗かな感じじゃない、どこか歴戦の拳士を思わせる風格に、わたしたちは息を飲む。
「目覚めたのねお茶子ちゃん」
「バトルヒーローのとこに行ったんだっけ」
「確か、ガンヘッドのとこだよね……?」
ゴリゴリの武闘派であるガンヘッドの事務所では、本人は勿論、サイドキックたちも皆
「たった1週間で変化すげぇな……」
「変化? 違うぞ上鳴……女ってのは……元々悪魔のような本性を隠し持ってんのさ!!」
「Mt.レディのとこで何を見た」
何故か青ざめる峰田くんが自分の指をガリガリ齧るのを止めながら、上鳴くんが顔を上げる。
「ま、一番変化というか大変だったのは、お前ら3人だな!」
そう言って視線を向けたのは、緑谷くん、轟くん、飯田くんの3人だった。その声に他のみんなも注目し、ある人は声を弾ませ、ある人は眉を下げる。
「そうそうヒーロー殺し!」
「……心配しましたわ」
「命あって何よりだぜマジでさ。エンデヴァーが救けてくれたんだってな! さすがNo.2だぜ!」
面構署長の提案した
「……そうだな、
「うん……」
同意した轟くんを、彼の事情を知る緑谷くんが気遣わしげに見ている。そんな2人に頷いて、それにしても、と尾白くんが声を上げた。表情が強張っている。
「俺ニュースとか見たけどさ、ヒーロー殺し、連合とも繋がってたんだろ? もしあんな恐ろしい奴がUSJに来てたらと思うとゾッとするよ」
「……、そう、だね」
連日の報道で、それが真実か嘘かはともかく、ヒーロー殺しと連合が繋がっているのだと沢山の人が思っている。それは尾白くんのようなヒーローの卵だけでなく、ヒーローをはじめとした表側の人間だけでなく、きっと、
(ホークスが危惧していた通りだ。
そして、何気なく続いた上鳴くんの言葉も、ホークスは想定していた。
「でもさぁ、確かに怖ぇけどさ、尾白動画見た? アレ見ると一本気っつーか執念っつーか、かっこよくね? とか思っちゃわね?」
『何をもって正しいとするかも、1人1人が決めることだ。俺らがとやかく言えることじゃない』
『だから、ステインに感化されて、思想に共感する者がきっと現れる。“ヒーローを粛清する”……今の“個性”社会を壊す。そんな考えを持つ者たちが──
ホークスが厳しい眼差しで告げた未来の話。上鳴くんは“今のヒーローは間違ってる、だから粛清する”──そんなところまで共感しているわけではないけれど、じわりと影響は受けている。そんな人がきっと、彼の他にもたくさんいるのだろう。これから増え続けていくのだろう。ネットに上がり続ける動画のように。
……でもわたしは、未来永劫、それに賛同することはない。
「上鳴く、」
「──違うよ」
緑谷くんも止めようとしたのだろう。それに被る形になってしまったけれど、既に言葉は放たれていた。
「あ、え? 空中?」
「かっこよくなんか、ないよ。……絶対に」
“粛清”の結果、失われた未来があった。それが悲しくて、悔しくて、憎悪が止められなくて、苦しんだ人がいた。わたしはそれを目の当たりにしたんだ。治癒で治せない傷跡が、“取り返しがつかなくなること”が、どんなに人を傷つけるのか──
「空中くん、いいんだ」
「飯田くん……?」
「確かに信念の男ではあった……クールだと思う人がいるのも、わかる」
「っそんなこと……!」
そんなことないと声を荒げそうになったわたしを、飯田くんは止めた。静かな、落ち着いた眼差しで。
「ただ奴は信念の果てに“粛清”という手段を選んだ。どんな考えを持とうとも、それだけは間違いなんだ」
あの保州事件後、病院にて、飯田くんはわたしに言った。
俺の気持ちなど、わかってはいけないと。
どんな気持ちを抱えていようと、“粛清”という手段を選んでしまっては、ヒーロー殺しと同じになってしまうと。
『ステインと、ヒーローは、違う。俺がなりたいのは、兄のようなヒーロー・インゲニウム』
過去の自分への自戒と、未来への夢を込めて、飯田くんの目が輝く。
「俺のような者をこれ以上出さぬ為にも!! 改めてヒーローへの道を俺は歩む!!!」
「飯田くん……!」
「……すごい、なあ」
やっぱり、飯田くんはすごい。
「さァそろそろ始業だ席に着きたまえ!!」
「なんか……ワリィ。ごめんな、飯田」
「構わんぞ上鳴君!! 気にしないでくれ!!」
ああも簡単に上鳴くんを許せるのも、心が強い証拠だ。
もし、わたしなら。わたしがホークスを失ったとしたら、きっと何もかもを許せなくなる。下手人も、
(……そんな自分に、なりたいわけではないけど……)
だからこそ、そうならないために、わたしは何だってするだろう。ホークスを失わないためなら、きっと、
始業のベルを聞きながら、ぼんやりと熱に浮かされるように、そんなことを思っていた。
「ハイ私が来た」
そんな台詞と共にヌルッと始まった、今日のヒーロー基礎学の授業。講師は(緑谷くん曰く)
「職場体験直後ってことで今回は遊びの要素を含めた、救助訓練レースだ!!」
飯田くんの「救助訓練ならUSJでやるべきではないのですか!?」という質問に対し、オールマイトは人差し指を立てた。
「ここは運動場
「指さすなよ」
入学当初の出来事だとはいえ、初めての戦闘訓練で爆豪くんがビルを吹っ飛ばしたことは記憶に刻まれている。オールマイトもニカッとした笑顔で釘を刺し、爆豪くんは苦い顔をしていた。
そんなこんなで組分けも終わり、わたしたちは目の前に掲げられたモニターを見上げた。そこには1組目の、緑谷くん、飯田くん、芦戸さん、尾白くん、瀬呂くんの様子が映し出されている。
運動神経のよい芦戸さん、尻尾を使った移動が可能な尾白くん、テープを用いた滞空性能の高い瀬呂くん、スピードに特化した飯田くん……【誰が1位になるか】予想が上がる中、ひとり、名前が上がらなかったのは緑谷くん。彼は今まで“個性”を使うたびに大怪我をしていたから、こうしたレースでは不利なのではと思われていた。
……そう、
「おおお緑谷!? なんだその動きィ!!?」
身体中に緑の閃光を纏わせて、ビルの間を跳躍して進む。そんな緑谷くんを見て、麗日さんが頬を染めている。
「すごい……! ピョンピョン……何かまるで……」
爆豪くんみたい、とその言葉は続いたのだろう。確かに【爆破】の推進力で宙を行く爆豪くんと移動の仕方が似ていた。緑谷くんは建物を蹴りつける脚力で、あの推進力を生み出している。蹴って、跳んで、また蹴って──繰り返しているにも関わらず、怪我をしていない。
「“個性”の制御の仕方、身に付けたんだ……!」
保州で言っていた通り、グラントリノさんというプロヒーローの元で過ごした1週間で、たくさんのことを学んできたのだろう。……まあまだ1週間ということで慣れていないのか、緑谷くんは途中で足を滑らせてしまったけれど、それでもわたしは嬉しくて堪らない。あのぼろぼろになって赤黒く変色していた腕が、足が、あんなにも綺麗な緑の光を纏っていたのだから。
「そろそろ私たちの番よ、愛依ちゃん。行きましょう」
「あ、うん、わかった。ありがとう」
梅雨ちゃんに呼び掛けられ、わたしは立ち上がる。2組目はわたし、常闇くん、轟くん、爆豪くん、梅雨ちゃんという組分けになった。移動し始めるわたしたちの背に、わいわいと話すみんなの声が掛かる。
「ここも機動力ある奴集まったなァ」
「どう見る?」
「やっぱ飛べる空中じゃね? さっきの見たろ、こんなごちゃついたとこは上行くのが定石だって!」
「でも瞬間的な速度っていえば爆豪や轟のが速くない?」
「デクくんのピョンピョン具合を見たら、脚力強い梅雨ちゃんもなかなかいけると思う!」
「常闇くんは……この中ではちょっと不利かなあ?」
【誰が1位になるか】、【誰が1番速いか】──その話し合いの中、不利かなあと予想された常闇くんは、そんなこと気にした様子もない。
「空中」
「常闇くん、」
歩み寄って来た常闇くんは、静かにわたしを見据えて、宣言した。
「俺は、おまえにも挑戦する。……勝つぞ」
「、わ……」
“わたしなんて”、とは、もう言わない。
退いたりしない。前へ、空へと、進むと決めた!
「……わたしも! 負けない、から!」
「フッ……それでいい。それでこそ、我が好敵手だ」
わたしは退かない。だってあの常闇くんが、好敵手だと、対等だと認めてくれている。
それが嬉しくて、背中を押してもらえるようで、わたしは決意を込めて頷いた。彼と別れて所定のスタート位置について、ゴーグルを装着する。深呼吸をして前を向いた。
瞬間的な速さ。……確かに今までわたしは、加速するために羽ばたく時間が必要だった。【爆破】や【氷結】で瞬間的に推進力を生み出せる爆豪くんや轟くんには、入学時の“個性”把握テストで後れを取った。
(でも、わたしだって……!)
わたしだってこの1週間、さまざまなことを学んだんだ。誰よりも速いヒーロー……ホークスの元で。
「
その声が轟くと同時に、ダンッ!、とコンクリートを蹴りつけて上昇。翼を広げて大きく羽ばたき、身体を雨覆いで押す。羽ばたく羽根と、推進力を生む羽根。それぞれを操作し、前へ、前へ。
強くなる風圧に負けず、飛行姿勢を保つこと。翼を正しく広げて、風を上手に受け止め、流すこと。ひとつひとつ、あの空で教わったことを実践していくたび、わたしの身体は前に進んでいく。
びゅうびゅう感じる風の向こうで、常闇くんが
(彼に負けないよう、わたしも頑張るんだ……!)
そんな思いを込めて、羽ばたき、急降下。眼下で手を振るオールマイトの元に、ふわりと風を受けながら着地した。
「ゴォォーーール!!」
No.1ヒーローの声と笑顔が輝いて、彼はわたしに襷を掛けてくれた。【助けてくれてありがとう】と、その文字が煌めく。
「すごいぞ空中少女! 見違えるほど速くなったな!!」
「あ……ありがとう、ございます……!」
手放しで誉められて、わたしの頬に熱が集まる。嬉しい。ホークスから教わったことがちゃんと身についていると実感できて、……嬉しすぎて、頬が蕩けそうだ。
「そして君もだ! 常闇少年!! まさか1週間で飛べるようになってたとはな!!」
「恐悦至極。……しかし、2番手に甘んじた」
「ンーッ! クヤシイっ!」
わたしに次いで到着した常闇くんは、
「やはり、速いな、空中」
「常闇くん……」
「次は、俺も負けん」
「……! うん、わたしも、負けないよう頑張るね」
好敵手だからこそ、気は抜けない。対等な仲間だからこそ、互いの力を認め合う。そんな関係は初めてのことで、嬉しくて胸が熱くなる。
「……“少しは飛ぶの上手になった”って言ってたが、“少し”どころの話じゃなくねぇか?」
「すごいわね、びっくりしちゃった」
「轟くん、梅雨ちゃん……」
2人からも頑張りを認めてもらえたようで、わたしの頬は更にだらしなくふにゃふにゃ緩んでしまう。
「──ックソが……!!」
だから、だろうか。ひりつくような怒りと焦燥感を吐き捨てる、爆豪くんの表情が気にかかった。
「ん~……ウチ、機動力ないなぁ……改めて思ったよ」
救助訓練レース後、更衣室でコスチュームから制服へ着替える中、ぽつりと耳郎さんがそう溢した。先ほどのレースで順位が奮わなかったことを気にしているみたいで、俯いた目に悔しさが滲んでいる。そんな彼女の隣で着替えていた透ちゃんが、でもでも!と声を上げる。
「でも耳郎ちゃんは音で
「透ちゃんは、【透明】で
「っ愛依ちゃーん! 嬉しいよう、ありがとー!」
「わっ……どういたしまし、っだから、羽根はくすぐったいの……!」
ぎゅっと後ろから抱き締められて、羽根に顔を埋められてぐりぐりされる。決して乱暴な仕草ではないからこそ、羽根の付け根がぞわぞわしてしまう。身悶えするわたしに、透ちゃんは透明な顔でごめんごめんと笑っている。
「いやあ久々のもふもふ感! 癒されるねぇ」
「っもう、透ちゃん絶対わかってやって、……?」
そんな時、ぴく、と羽根が音を拾う。音というか、声を。
「……見ろよこの穴ショーシャンク!! 恐らく諸先輩方が頑張ったんだろう!! 隣はそうさ! わかるだろう? 女子更衣室!!」
峰田くんだ……と、思わず眉間に皺が寄る。ふと視線を上げると、耳郎さんも同じように表情を険しくしていた。……そうか、音のスペシャリストの耳郎さんにもこの騒ぎは届いているはず。
「……耳郎さん、聞こえた?」
「……うん、空中も?」
「うん……」
2人で頷き合ってる間にも、峰田くんの悪いところは暴走を始めていた。飯田くんの制止も何のその、テンションが鰻登りって感じだ。
「峰田くんやめたまえ!! ノゾキは立派なハンザイ行為だ!!」
「俺のリトルミネタはもう立派なバンザイ行為なんだよォォ!!」
「クソが」
「じ、耳郎さん……気持ちはわかるけど……」
「八百万のヤオヨロッパイ!! 芦戸の腰つき!! 葉隠の浮かぶ下着!! 麗日のうららかボディ!! 蛙吹の意外おっぱァアアア!!」
「クソが」
「本当にそれ」
わりとガッツリ見てるのを知って、遠慮は要らないことがわかった。耳郎さんは音が漏れ出る穴に近づき、【イヤホンジャック】を突き刺す。そうして1コンマ後、
「──あああ!!!」
声にならない叫び声が聞こえてきた。きっと耳郎さんの【イヤホンジャック】で心音を爆音で流されたのだろう。その威力は相当のものだろうけれど、可哀想と思う気持ちは既に掻き消えていた。
「次、わたしね」
「おっけ」
耳郎さんがプラグを引っ込めるのと同時に、雨覆いを幾つか穴に通す。
「……あ?」
壁越しで姿は見えないけれど、ホークス程の性能は無いけれど、それでも峰田くんはよく叫んでいたから、見えなくても羽根が感知できる。衣擦れ、悲鳴、荒い呼吸音──聞こえる。わかる。その位置が。
「っうおおっおおおうお!!?」
峰田くんの首根っこを羽根で引っ付かんで、ダンダンダン!!と床に打ち付ける。これでいくらか記憶がトんでくれればいいのだけれど。
「ヒェ……」
「凄まじいな、空中……」
「聞こえてるよ、緑谷くん、常闇くん」
それだけ言って羽根を回収した。後ろを振り返ると、胸元を服で隠した梅雨ちゃんが、困ったように眉を下げている。……梅雨ちゃんにこんな顔をさせたんだから、やりすぎってことはない、よね?
「ありがと、響香ちゃん、愛依ちゃん」
「なんて卑劣……! すぐに塞いでしまいましょう!」
「うん、お願い、八百万さん」
八百万さんの【創造】ならこんな小さな穴を塞ぐなんて朝飯前だろう。そう思いながら前へ進み出る彼女を見ていた。コスチュームのレオタードで守られた胸元が、ぽにょん、と揺れる。
(…………、)
自分の身体を見下ろす。起伏の少ない、細いだけの身体。
……いや別に峰田くんのコメントが欲しかったわけでは決してないし、これは空を飛ぶための身体なんだから細い方が何かと都合がいいし、……別に気にしてなんかないもの。うん。
「空中……」
「! ……耳郎さん……」
でも何だか、何だろう。ポン、と耳郎さんに肩を叩かれると、少し虚しい気持ちの中に、ほんのりとした仲間意識を感じた。顔を見合わせて、ふへ、と笑い合う。
そんなドタバタ劇もあってか、ああ今わたし、“学校にいる”んだなあと改めて実感して、そんなくすぐったい気持ちを笑みに浮かべた。
41.少女、1週間のその後で。
職場体験後に変わったあれこれ、得たあれこれを書きたかったのですが、タイトルのネタ切れ感が毎回すごいです……。
内容は学園に戻ってきた!って感じでA組のみんなでわいわいできるのが楽しくて比較的早く書けました。本誌も早くこんな感じで僕のヒーローアカデミアしてほしいですね……。
オリ主は耳郎ちゃんと同じくらいか、それ以上に華奢な体型を想像して書いてます。耳郎ちゃんの引き締まった足の良さがわからない峰田くん的にはオリ主も圏外なのでは??と思ってこの展開。やっぱり峰田は書いてて楽しいキャラですね。