海軍専門の泥棒   作:兵庫人

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七頁目

「ディボスグループ船長〝幽霊船〟バトレム・D・ディボス、懸賞金2300万ベリー」

 何だか知らないがいきなり俺の懸賞金額が一気に二倍以上になった。

 今日届いた新聞に新しく更新された自分の手配書も一緒にあって、どうして急に懸賞金が上がったのか俺が首を傾げていると、モニカが「私達を助けたからじゃないの?」と言ってきた。

 モニカの話によると彼女が連れて行かれる予定だった国、テキーラウルフで行われている橋の工事は「天竜人」から命じられたものらしい。

 天竜人といえば現在の世界政府の原型を作った二十人の王の末裔で、世界政府の頂点に立つ人々の事だ。なんでも天竜人に危害を加えた者は、海軍の大将自ら一族もろとも抹殺されるという話を聞いたことがある。

 なるほど。確かにそんな天竜人が出した工事の為の労働力を横から奪うようなマネをすれば、懸賞金も上がるだろう。

 それに加えて俺は、海軍が世界政府に加盟していないとはいえ、何の罪のない国民を奴隷にしていたというあまり世間に出したくない情報を知ったことも、懸賞金が上がったことに関係していると思っている。

 それにしてもモニカって、よくそんな情報を知っているよな?

 俺がモニカの意外な情報力に驚いていると、彼女の方も俺達ディボスグループの活動に興味を覚えたようで聞いてきた。そしておれたちが主に海軍から金や貴重な代物、時に汚職の証拠を盗んでいることを説明すると、

「それって怪盗じゃない! 海賊の上に怪盗とか属性重ねすぎじゃない!」とか、

「この海賊の仲間になるんだったら、私も怪盗っぽい服を用意した方がいいのかな?」とか、またよく分からないことを言い出した。

 というか、やっぱり俺達について行く気なのか。

 

 

 

 今日は朝からモニカがうるさかった。

 アマゾース姉妹の誰かから俺が悪魔の実を持っていることを聞いたらしく、大声を出しながら俺の部屋に飛び込んで来て、悪魔の実が自然系(ロギア)だと知ったらまた大騒ぎをした。まったく、騒がしい奴だ。

 そしてしばらく騒いだ後、モニカは俺に悪魔の実を寄越せと言ってきたがフザケンナ。

 悪魔の実だぞ? 最低でも一億ベリーもする代物。確かに俺達には悪魔の実を売りさばくルートが無いし、アマゾース姉妹の誰も食べたがらないけど、会って間もない人間に食べさせる気はない。

 悪魔の実が欲しかったら俺達に能力を得ても裏切らないという信用を得るか、一億ベリーで俺から買うかしかない。

 そうモニカに言うと、彼女は「だったら体で払う♩」と言い出し、妙に迫力のある笑みを浮かべて俺に近づいてきた。

 気がつけば朝から夕方になっており、俺は裸でベッドの上で横になっていた。

 この数時間何があったのかほとんど思い出せない。何か、色々と凄いことがあった気がするのだが……。

 意識を取り戻して数分呆然とした後、俺が部屋を見回すとそこには裸のまま悪魔の実を食べているモニカの姿があった。

 後でモニカに聞くと、悪魔の実は尋常ではないくらい塩辛くて不味かったそうだ。

 

 

 

 どうやらモニカはアマゾース姉妹と仲良くなれたみたいだ。

 アマゾース姉妹に囲まれて何やら楽しく話をしているところを見て少し安心した。

 ……しかしモニカの話を聞いているアマゾース姉妹の顔が赤いのは一体何故だろうか? 気になるのだが、俺の直感が「聞かない方がいい」と訴えてくるので聞かないことにしておこう。

 とりあえず先日モニカと一緒に海軍に運ばれていた奴隷達に食糧を分けたこともあって、そろそろ食糧が不安になってきた。

 この近くにはリゾート地として有名な島があるらしく、そこに食糧の補給を兼ねて遊びに行くとしよう。

 

 ◆◇◆◇

 

 東の海(イーストブルー)でもリゾート地として有名なとある島。

 

 そこでディボス達は以前出会った海賊〝麦わら〟のルフィが率いる海賊団「麦わらの一味」と再会をした。しかしその直後にディボスは……。

 

「死ねコラ! 羨まし過ぎるんだよ、このクソ野郎っ!」

 

「グボホォッ!?」

 

 何故か結婚式の新郎のような白いタキシードを着た、先端がグルグルに巻かれた眉毛が特徴的の金髪の男に蹴り飛ばされる事になった。

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