突然なんでもできるようになった結果wwwww 作:geeeee
意味不明な状況に混乱していてその時は気づかなかったが、脳内のチップとはなんだろうか。
俺が誘拐されているときにそういうのを埋め込んだんだのか?
そもそも誘拐されてどのぐらい立っているのだろうか。
脳内にチップとなると相当な技術力が必要となりそうだが大規模な組織なのか。
それともただのハッタリか。
俺が部屋に転移したときも黒づくめの男たちに動揺は見られなかった。
目の前に突然人が現れたら驚きそうなものだが。
いや、これは能力が俺の虚像を部屋に映し出し続けただけかもしれないが。
それはないか。実態があろうがなかろうが奴らは触るなりして確認できたはずだ。
つまり、俺が転移能力を持っていることを知っているか、訓練されているから感情を表に出さないか。
そんな感じだろう。
チップには嘘判定機能があったし、居場所を特定するなんてこともできるかもしれない。
だとしたら尋問で俺の能力が転移だと断定していたのも納得がいく。
一応能力に聞いてみるか。
俺の脳内にチップは入っているか。
…入っているらしい。
そのチップはいつ入れられたものか。
…だいぶ前ってなんだよ。
この一年以内か?
…そうではないらしい。
いつ入れられたんだ。
俺の物心がつく前だろうか。
誰か来たときに聞けばいいか。
一時間ぐらいが経ったあと放送が来た。
ブッブー
「8623番出てこい」
耳がゾワッとした。
ささやき声なのはなぜだ。
ASMR要素は求めていないんだが。
それにこの間抜けなブザーはどうにか鳴らなかったのか。
というか8623番ってなんだ。
俺は椅子に縛り付けられて動けないんだが。
全体放送だろうか。
それから放送がないまま30分ぐらいが経ったとき、ガラガラボイスが部屋に入ってきた。
「合格だ。貴様は名誉あるティルスの特殊部隊に配属されることが決まった」
何の話だ。
特殊部隊に入れるということはこいつらは政府の機関か?
名誉なことだが何に合格したんだ。
困惑していると
「転移を使っていい」
と言ってきた。
椅子から抜け出せということだろうか。
能力の使用が封じられているのかと思っていたが、そうではなかったようだ。
とりあえず転移で抜け出す。
「ついて来い」
ガラボがドアを開けた。
ついて行ってみる。
部屋から出てみると、そこは床が青白く光った廊下だった。
近未来感があってかっこいい。
周りから不協和音が聞こえてくる。
なぜこんなにも音楽センスがないのだろうか。
気が狂いそうだ。
廊下をまっすぐに進んでつきあたりのドアの向こうは1面ピンク色の部屋があった。
「貴様は今日からここの住人だ。設備は大切に使え」
そう言ってガラボは出ていってしまった。
ドアは閉められていてドアノブはなく、鍵穴一つ見当たらない。
完全な密室だ。
廊下みたいにおかしな音がしないのはいいが色使いがおかしい。
それにガラボは設備と言ったが、机もベッドも家電もない。
ただのでかい箱だ。
これもまた特殊部隊の試練ってやつなのか。
それにしてもこの状況はまずい。
いつまで放置されるのかわからないが、糞尿、食事の問題がある。
今の俺は能力があるので困らないが、糞尿も食事もしないのにピンピンしているというのは怪しまれる。
飢えて、糞便垂れ流しにしないといけないのか。
いや流石にそれはないだろう。
この部屋に隠し部屋はあるか?
ないのか。だが転移してどうにかしたということもできるはずだ。
この部屋で特殊能力の使用はできるか?
できないだと!?
詰んだ。
いやまだわからない。
極度の便秘でおしっこも出ないということもあるかもしれない。
移動した形跡がなければ信じるしかないだろう。
人間は数日間水がなくても生きていけると言うし、ちょっと腹を凹ませて肌を乾燥させればこれも誤魔化せる。
つまりだれか入ってきたときに水と食べ物とトイレを必死の形相でせがめばどうにかなるのではないか。
ここまでして居座る必要があるのか議論の余地はあるが、これを耐えきって特殊部隊に入れたら儲けものだ。
もし違ったとしてもあいつらは俺をただの転移能力者だと捉えているから、簡単に抜け出せる。
最善は1日以内に誰かがドアを開けて、トイレや食事を取れるようになることだが仕方がない。
よし、これで行こう。
説明のはさみ方がわからない