本当でしたら12/27に投稿したかったのですが、完成せず伸び続けました。
リアルが忙しいこともあって、先程完成したものです。
千聖が目的地である廃工場に着く。
中に入ると中央周りに気絶した怖い男性たちとその中央に立つ二人の男性。
二つは重なるようなくらい近くに立っているが、片方は驚き、片方は笑みを浮かべる。
その足下には血溜まりができていた。
何故こんな状況になったのか……
少し時間を巻き戻そう……
────────────────────
そして、弱々しい男性の居場所を見た真澄は彩と手を離し、男性の手を取り走り出す。
「こちらです! ついてきてください!」
「えっ! あ、彩ちゃん!?」
千聖にとって聞き覚えがあり、彩にとっては毎日……いや毎回聞いている声が耳に入ってくる。その事に困惑する。何故なら……
少し煙も晴れて、周りを確認できるようになる。その先には、【もう一人の丸山彩】と手を繋ぎ、走り去っていく弱々しい男性の姿とそれを追いかける男性たちだった。
そのまま走り去る真澄の耳に聞こえてくるのは、千聖と彩の疑惑を感じさせる声だった。
「な、なんで……? 彩ちゃんはここに……」
「わたしが、もう一人……?」
「そうよね? てことは、変装? でもこんなにはやくできるのかしら?」
その声を聞き流すと男性と繋いでいる手をしっかりと繋ぎ直し、もう片手に持つスマホで『とあることをしながら』道を右に左にとあちこちに進み始める。
途中、路地裏を通ったり塀を乗り越えたり等、数多の出来事をこなす。
そんなことをしていると目的地でもあるある廃工場に辿り着く。
中に入ると埃まみれになった内装、空になったコンテナが複数個転がっていた。
「はぁ、はぁ……あ、彩ちゃん.とりあえずこっちに……ってあれ?」
何時の間にか繋がれていた手は離されて廃工場の真ん中に1人、ぽつんと立ちすくんでいる男性
「さて、キミに1つ聞きたいことがあるんだ……」
「!?」
男性は振り返ると空のコンテナの上に足を組みながら座っている彩の姿があった。スカートを履きながら足を組んでいるからか中の布が見えそうになっているが、男性はその布よりもその手に持っているモノに目を奪われていた。
「コレ……どうするつもりだったんだろうね?」
「そ、それから手を離すんだ! 彩ちゃん!」
「ん? どうして離さないといけないんだ?」
「だ……だって……」
その手に持っているモノは注射器に白い粉が内蔵されていた。
中身に関しては……後ほど分かるだろう。
「まぁ、今はこの話はいいだろうね……とりあえずその前に……」
そう言うと、コンテナから飛び降りるとポケットから複数枚の紙を取り出すとばら撒く。
それと同時にたくさんの人が飛び込んでくる。
「おいっ! コラァぁぁ!! やっと追いついたぞぉおおお!!!」
「お? なんだこの紙は! ってツウォータの投稿?」
そう、紙の内容はSNSに投稿された文がコピぺされていた。
それはいつの日か情報を探している時に見つけていて、違和感の覚えていたアレである。
「あ、皆さんもちょうどよかった。実はこの人が投稿者ですよ、その文のね」
「そ、その文がなんだって言うんだよ! 別になんもないだろ!!」
「でもよ、これ日付おかしいよな?」
「たしかに、でもなんだろうね? どっかで見たことあるような……」
「そう、日付が問題だったんだ。とりあえずコレはね解き方があったんだ。まぁそれは置いといて、キミに言いたいことがあったんだ」
そう言い、男性に近づくと目を見ながら声をかける。
「いつまで嘘をついてるつもりだ?」
「なっ!!?」
「嘘??」
そして、相手から離れると水道管と繋がっているホースを手に取ると蛇口を捻った。ホースに水が通っていく。
「さて、謎を解明していこうか?」
ホースの中の水をばら撒く。周りにもその水が降りかかる。ある程度、水を振りかけるとある現象が現れる。
「ちょ! あ、彩ちゃん! 水かかってるって!」
「新しく新調した服がぁ!」
周りの水害は気にしないようにしよう……
「さて、これが答えだよ。ツウォータネームの『白カラス』さん?」
「……なんで気づくんだよぉお!!」
「簡単すぎたんだよ、謎解きってほどではないけどね?」
「どういうことだ……?」
「さて、なんで水を撒いたと思うかな?」
「知らん!」
「…………」
「…………」
「え? ここまで静かになる?」
「まぁ、いいか。とりあえず水を撒いたのはあるモノを作るためだよ」
そう、水を撒いていたのはあるモノを作り上げるためだったのだ。そのあるモノとは『虹』であった。
「コレが答えだよ。そして……」
いくつかばら撒いた紙を手に取り、話しかける。
「さて、虹とこの紙についての繋がりはね、月日を見てほしいんだ。そうするとね、白カラスが嘘をついているのがわかったんだ。その順番に並べ変えるとさ……」
「……めろぉ……」
「そう、答えは……」
「やめぇろぉぉおお!!!」
「丸山彩毒殺決行……七色で描かれた殺人計画だよ」
「何だと? おいコラテメェ、そりゃ本当か?」
「…………」
「テメェに聞いてるんだよ、シカトぶっ込んでんじゃねぇぞ!!」
「…………ッチ。あーあ、お前もツマラナイことすんだな? ツマラナイツマラナイ……」
〜〜♪ 〜〜〜♪♪ 〜♪ 〜〜
そんなことを話していると、周りの音を遮るように綺麗な音が鳴り始めた。
男たちは、音の音源を探そうと白カラスから目を離す。そして囲うようにしていた陣から段々と広がっていく……
そう、足もとが水溜りの上に、白カラスが乗っかった……その瞬間────
そこまでが男たちの記憶である……
白カラスはパチッと音がし、目の前が点滅する。あまりの眩しさに目を腕で遮り光を遮断する。
それと同時に、複数の唸り声が聞こえ、遮っていた腕を離すと周りの人たちは気絶していた。
少し焦げくさい匂いが漂う中、驚いていると、すぐ後ろから声をかけられる。
「白カラス」
「!?」
声が聞こえ、振り返ろうとするが腰に何か尖ったナニカを突き刺されていた。
少し力を込めれば、その肉を割き、熱を帯びるの感じでいた。
白カラスは何もできなく、話を聞くことしか今はできない。
「キミには感謝をしているんだ、僕は」
「な、何を言ってるんだ?」
「キミがいなければ、僕は感じられなかったよ。それが少しだけでもね。ありがとう、白カラス」
「おい! だったらその腰に突きつけているナイフを離せっ!」
「別に? 構わないよ? こっちみても、だってさ……」
構わないと聞いた白カラスは、すぐに振り向き突きつけていたものを見ると、杖のようで、先端がガラス細工でできたものだった。しかし、先端と杖は何かコードで繋がれており、何故か先端だけがこちらの腰に当たっていた。
「さて、そろそろ終わりにしようか……」
「終わり……だと?」
「最後に聞きたいことがねあるんだよ。君さ……この薬どうやって手に入れたのかな?」
「し、知らないっ! 俺は貰っただけで!」
「貰った……ね? どんな人だったのかな?」
「アイツは、SNSで話しかけてきたんだ……だが! それ以上は知らないんだっ!」
「その連絡の内容は残っているかい?」
「お、俺のスマホに……なぁ? 助けてくれよ……」
「……」
「あぁ……」
白カラスから取り出されたスマホを貰い画面を見ると、『どこかで見たことのある名前』が映っていた。
「なぁ……もういいだろ?」
「……あぁ、もういいよ」
「それじゃあ……」
後ろから突きつけていたものを放し、白カラスに背中を向け、帰ろうとした瞬間……
背中に何かが刺さり、そのところが熱を持ちはじめた。その何かはすぐに抜かれた。
後ろを見ると、白カラスの手に血塗られた小さな折りたたみナイフを持っていた。
そのことに気がつくと、今度は正面からナイフを突き刺してきた。
刺された箇所から熱を帯びはじめる。
まだ刺そうとしたのか、その手を引こうとする手を片手で掴み、刺された状態のまま話はじめる。
「白カラス…………」ボソボソ
「……っ!?」
耳元で何かを囁き、離れようとしたら入り口辺りから、何かを落とした音が聞こえる。
少し目線を向けると、千聖が入り口に立っており、唖然としている。
その千聖の足元には手提げ鞄が落ちていた。