異世界帰りの○△の弟!?   作:酔生夢死陽炎

17 / 25
小説を書く暇を作りちまちま書いてますが…
やっぱり、通勤時間くらいしか書けない…


起床と朝食と一波乱!!?

 

 

 

 

 太陽が見え始める少し前に猩は目を覚ました。

 

 包帯の巻かれた身体は少し動きづらく、蒸しており、汗が染み込んでいた。

 

 

 

 

 

「ふわぁ……。ここ……は俺ん家か。今は……まだ朝になる前か……」

 

「おはようございます。ショウ様。怪我の様子はどうでしょうか?」

 

「さぁね? とりあえず汗かいたみたいだから、包帯を巻き直してもらってもいいかな?」

 

「ええ、構いませんよ。新しい包帯も用意してますので」

 

「ありがとう。それとシアン……何故ここにいるんだ?」

 

「ふふっ。私がいる場所は最初からショウ様のところです。アチラのことは他の者に託しましたので」

 

「そうか……そっか……ありがとうな。シアン」

 

「いいえ、それが私がショウ様にできる恩返しですから。それでは巻き直しますね」

 

 

 

 

 

 そう言うと、身体に巻かれた包帯は一瞬で切り裂かれ、瞬きした時には新しい包帯が巻かれ直されていた。

 

 ついでに、身体についた汗はタオルで拭かれていた。

 

 

 

 

 

「相変わらず早いな。ありがとう」

 

「ショウ様は怪我をよくしましたから、治療に関しては1番に学びましたからね。ですが、今回のは私がやったわけではないですよ?」

 

「ん? そしたら一体誰が?」

 

「ショウ様の大切なご友人たちですよ。恋様と命様のお二人方です」

 

「恋と命が? 一体何時……俺が気絶したあと……だよな?」

 

「ええ、こちらの自宅に着くとお二人方は玄関の前でお会いしました。恋様が心配してたみたいでして……救急箱を持っていましたよ?」

 

「救急箱……? あっ、そういや直前に連絡とってたな。それで2人は?」

 

「時間も時間でしたので、お泊まりいただきました。部屋の方は客室がありましたので、そちらにご案内いたしました」

 

「了解。そしたら……もう一眠りするから、2人が起きたら起こしてもらえるか?」

 

「了解いたしました。食事の方はいかがなさいますか? 軽めにすることも可能です。その怪我もありますので余り重たいのはやめとくべきでしょうし」

 

「そっか、そしたらいつものようにしといてもらえるか? 2人には普通のを頼む。あ、あとこれも一緒に頼む」

 

「はい、ではゆっくりお休みくださいませ……」

 

「あぁ、それじゃあ頼むよ。シアン」

 

 

 

 

 

 そう言って瞼を閉じ、暗闇に身を任せた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……眠ってくださいましたね。今の猩様はまるで蝋燭のようですからね……。っと、それと何を頼まれたのでしょうかね?」

 

 

 

 

 

 そう言って開いたメモには【カメラ】の一言のみ書かれていた。

 

 

 

 

 

「カメラ……ですか? 一先ず用意しておきましょうか。どこから探しましょうか……。とりあえず近場から……って」

 

 

 

 

 

 そう言い、近くにあるタンスを下から調べてみるとカメラがケースと一緒に入っていた。一緒に使用済みのフィルムも使用前のも幾つか入っていた。

 

 

 

 

 

「こんなに近くにあるのに……。少しこのフィルムでも見て待っていましょうかね。あとは顔を見ながら……」

 

 

 

 

 

 ずっとフィルムに向けていた顔を寝ている猩に向けると、ぐっすり眠っているがその閉じた瞳から涙が出ていた。

 

 それを見るとハンカチを取り出し、出てきた涙を拭い、そっと部屋から出て行った。

 

 その後も閉じた瞳から涙は流れ続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 別の部屋に行ったシアンだったが、フィルムをキラキラした目でずっと見ていたらしい。

 

 恋と命は起きて部屋に入った時には、フィルムは片付いており、調理台の前で料理をしていた。

 

 

 

 

 

「おはようございます。恋様、命様」

 

「シアンさん……でしたね。おはようございます」

 

「今、朝食を作っておりますので、猩様を起こしてきてもらえますか?」

 

「そう、恋? 貴女が起こしてきたら?」

 

「み、命さんっ!?」

 

「それに……ね?」

 

「わ、分かりましたっ!」

 

 

 

 

 

 恋が少し焦った様子で入ってきた入り口を出て、猩の休んでいる部屋にパタパタと聞こえてきそうな急ぎ足で向かっていく。

 

 

 

 

 

「…………」スースー

 

「おにーさん……起きてください。朝ですよ?」

 

「……んっ」

 

「シアンさんが、朝食を作っていますから……」

 

「……!?」ガバッ

 

「っ!?」ビクッ

 

「あ、恋……。おはよう……かな?」

 

「は、はい。おはようございます! おにーさん!」

 

「昨日はごめんな? 少しボーってしてて余り覚えてないけど、確か……命も昨日いたような?」

 

「はい、昨日は2人で泊まったんです。シアンさんの案で」

 

「そうか、すまなかった。それとさっき聞こえたんだけど」

 

「?? はい」

 

「シアンが今朝食を作っているのか?」

 

「はい、そうですよ?」

 

「……とりあえず、2人の料理はまた別に作っておくよ……」

 

「どうしてですか?」

 

「シアンの料理なんだがな、少し特別でな……どのくらいで完成しそうだった?」

 

「多分ですが、あと盛り付けで終わったはずです」

 

「……量って、3〜4人分かな……」

 

「どうしたんですか? おにーさん?」

 

「とりあえず、食事をすることにしよう……」

 

 

 

 

 

 そう言って、部屋を出てシアンたちのいるところへ向かうとそこには……

 

 箸を持ち青い顔をした命とキラキラ笑顔のシアンだった……

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。