あの日から2日たった。
俺は丸山猩から初谷真澄という名前に変更し、商店街近くにて空き地があったためそこを契約し、即座に家を建築させる。
「でも、夕也があそこまで感情的になるとはな……」
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「それで、お前どうするんだよ」
「戸籍作って、家借りるか買ってそこから……職探しになるかな?」
「そういうことじゃないと思うわ、猩」
「……彩ねぇについてかな? それなら今会うわけにはいかないよ。会っちゃいけない」
「何でだよっ……!!」
「夕也……分かってくれ」
「猩! お前は生きてた、生きて帰ってこれた! それで家族に会う! それじゃあ、駄目なのかよ!!」
「夕也さん……気持ちは分かります。私もすっごく嬉しいです。ですけど……」
興奮する夕也に猩はなだめようとするが夕也は止まらない。
紅はそう言いながら、少し言いづらそうにしている。すると……
「生きてた、それで元の鞘に戻してはいおしまいって訳にもいかないのよ、現実は……」
「だからって!!」
「私のお父様の
「そんなのって! そんなのってあんまりだろ!?」
「夕也、俺はもう納得はしてるんだ。だから戸籍を作ることに決めたんだよ」
「……っ!!」
「夕也っ……」
「夕也にも譲れないものだってあるし、貴方自身譲れないものがあるから、そうするのよね?」
「……あぁ」
「なら、私はこれ以上話す必要はないと思うわ……みんなもいいわね」
そういうと、少しの間を挟んで紅が口を開く。
「猩さん、それで新しい名前決めたんですか?」
「あぁ、決めたよ。元々考えてはいたんだ。名前は初谷真澄。あの時死んだ俺が目覚めたのは、深い……深い谷だったからな。それから…………」
そのあとの『真澄』にした理由を話すことはなかった。猩自身、この理由を話すこともなかった。この先、この名の理由を知るものは2人しかいない。
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「まぁ、名前を変えただけでそれ以上変わったことはないが……」
そう言いながら、部屋の中を整理している。
家の構造として、三階建てで、一階が仕事場。二階が自宅。三階は……秘密にしておこう。
「そういや、まだルナんとこいってなかつたな……場所も調べてないからここらへんまわりながらいくか……たしかメモはここらへん……っと、あったあった」
そうして、あの時もらったメモに目をとおし、場所を調べる。
「え〜っと、『ライブハウスCiRClE』で地図……現在地……って、この道をまっすぐなのか。なら大丈夫か、その帰りに商店街で必要なもん揃えておけばいいしな。まぁ、そこまで多くないし、歩きでいくか」
そうして、真澄は家を出発する。
家を出て、商店街を歩いていた真澄。
そこでは、朝から少し賑わっていた。
「ここらへん、いい香りがするな。揚げ物の香り。コーヒーの香り。パンの香りとか。今度、ここで買い物しようかな……朝食とかに良さそうだしな」
そんな事を考えながら、商店街を通り過ぎ、とうとうCiRClEの前のカフェに着く。
「えーっと、CiRClEの開店時間は……あと数十分あるのか、そしたら、ここで軽く待つとするか……」
そうして、CiRClE前のカフェにて、注文をする。
「いらっしゃいませ〜」
「すいません、コーヒー1つで。砂糖2のミルク1でお願いします」
「はい、ご注文はコーヒー1つ。砂糖2ミルク1ですね?」
「あ、フルーツタルト追加で」
「了解しました。フルーツタルト1、コーヒー砂糖2ミルク1、以上でよろしいですか?」
「はい、お願いします」
「こちら2点で500円になります」
そうして、フルーツタルトを食べ終え、コーヒーを飲み時間を潰していると、隣の席に1人の女性が座る。
「…………」
「…………」
無言の時間が続く。その女性は大人の雰囲気を出しながら、こちらをずっと見続けている。どこかで似たような雰囲気を感じている。
「ねぇ、キミ。1ついいかな?」
女性から話をかけられる。
どこか、怒りを少し感じるが、喜びも少なくはない。
「もしかして、ショウ……であってるよね?」
俺はこの女性をルナだと瞬間に気付いた。
「ルナ……だよな?」
「やっぱり! ショウじゃん、よかった〜」
「でもなんで、そんなにと……」
その先の言葉を続けようとしたら、俺は。瞬間、座りながら、天地が逆さまに変わった。