幸せになって欲しくて   作:Cross Alcanna

14 / 44
どうも、Cross Alcannaです。

先に言いますが、今回は色んな人物が登場します。そして、数多くのキャラ視点があります。皆さんも楽しめるかと思います。前回繰り越した分が今回に盛り込まれているので、文章量はいつもより多いかと。

では、本編を開始します。



【本編】奇跡に等しき一筋の光

[湊家 リビング]

 

 

「……意志って、何なのかしら」

 

 

…解らない。刄さんが聞いた問いの意味が解らない。私の……意志………

 

 

「……どうした、友希那?」

 

 

「…お父さん」

 

 

悩んでいると、私の父である湊 椿(みなとつばき)が話しかけてきた。……そんなにいつもと違う顔、してたかしら……

 

 

「……SMSに出たのだけれど、観客がいなくなったの…………」

 

 

「成る程……」

 

 

「それで、その時いた燐子のお兄さんに『お前らに意志はあるのか』って聞かれて……」

 

 

「…答えられなかった、と」

 

 

「……ええ」

 

 

本当に解らない。今までは何とかなったけど、今回は自力で解決出来る気がしない。……彼は私達に何を伝えたかったのかしら……?

 

 

「……その人はかなり聡明な人だね」

 

 

「……え?」

 

 

……どういう事?彼が聡明?………全く解らない。どうしたらそんな結論に…?

 

 

「……その人は、あえて()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()んだよ」

 

 

「…私達に…必要なもの……」

 

 

……まさか、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()R()o()s()e()l()i()a()()()()()()()()()に?…でも、その考えでいったら…

 

 

「でも、それを察知出来なかったら……?伝わらなかったら、それこそ本末転倒になるんじゃあ…」

 

 

()()()()()()()

 

 

「え?」

 

 

「友希那達は1バンドでありながら、まだ高校生なんだ。もっと周りに聞いても良いんじゃないかな?」

 

 

「……あっ」

 

 

…そういう事なのね、刄さん。周りに頼る事を忘れちゃいけないのと、意志を持ってRoseliaの皆で目標に向かう事を教えようと……。

 

 

「……刄さんに感謝しないと」

 

 

「……刄?」

 

 

「…?どうしたの、お父さん」

 

 

刄さんの名前を聞いて、お父さんが一瞬驚く。……どうしたのだろう。

 

 

「……いや、気にしないでくれ」

 

 

「……わかったわ。お父さん…ありがとう」

 

 

「…うん」

 

 

……後は、自分の意志を見つけるだけ。…………あれ?

 

 

「………あ」

 

 

……そうだ、私の意志は変わらない。ずっと前から…それを掲げてたのに。…皆に謝らないと…………

 

 

「…もう一度…!」

 

 

私は、もう間違えない。だって私は………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー"Roseliaの"湊 友希那だからーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[氷川家 紗夜の部屋]

 

 

「………」

 

 

…どれだけ思考を重ねても、答えは出ない。どれだけ問いの見方を変えても、意図が掴めない。……刄さん…貴方は何を……?

 

そんな考えを遮るかのように、部屋の扉が大きな音を立て、開かれた。

 

 

「おねーちゃん!!」

 

 

「ちょ、ちょっと!日菜!」

 

 

…あの件から、私と日菜は本音で話し、打ち解けた。今となっては関係良好。仲良くなっているのが解る。……急に抱きつかれるのは、少し…恥ずかしいけれど。

 

 

「……おねーちゃん?何か悩み事?」

 

 

「……ええ、ちょっとね…」

 

 

……私は、日菜に事の顛末を説明した。すると、日菜は真面目な顔になって………

 

 

「…バント、辞めたいの?」

 

 

「そんなわけ…ないわよ!」

 

 

「じゃあ、()()()()()()()?」

 

 

「……え?」

 

 

何でって、それは……あれ?改めて考えてみると、()()()()()()()()()()()

 

 

「おねーちゃん、Roseliaにいたいんでしょ?」

 

 

「……ええ」

 

 

「じゃあ、()()()()()()()()()()!皆に!バント、終わりにしたくない!って!」

 

 

「………あ」

 

 

…そんなに簡単な事だったのね。まさか、日菜からこういう類いの事で教えられるとは、思ってもみなかったけれど。

 

 

「ありがとう、日菜」

 

 

「うん!」

 

 

……本当は自分で解決するべきなんだろうけれど…

 

 

「……日菜、もう1つ、相談があるのだけれど…」

 

 

「なになにー!」

 

 

久し振りね、こんなに誰かを頼るなんて。

 

 

「…日菜には、意志ってあるかしら?」

 

 

「意志?あるよ!」

 

 

「……どんなもの?」

 

 

「おねーちゃんとずっと一緒にいる!」

 

 

「……!」

 

 

…私は日菜を見返そうと音楽をしてきたのに。貴女が眩しくて見えないわ。……でも。

 

 

「…ありがとう、日菜。お陰で意志が何かわかってきたわ」

 

 

「うん!今のおねーちゃん、るるるん♪って来る!」

 

 

「わっ!……全く…」

 

 

……意志は、とてもシンプルなものなのね。見えてきた気がする。…………あら?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻

 

 

「……わからないな~…」

 

 

公園のベンチに座る。ここは、友希那とよく遊んだ公園だ。……アタシは…

 

 

「…あれ?リサ先輩!どうしたんですか?」

 

 

「あっ…ひまり…」

 

 

…そんなに顔に出てるかな~?

 

 

「…実はね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…そんなことが………」

 

 

「…ねぇ、ひまりの意志ってどんなものなの?」

 

 

「そうですね、『蘭達とずっと一緒にいる』、ですね!」

 

 

……それは、意志なのかな?どっちかって言ったら、願望に近い気が…

 

 

「リサさんらしくないですよ!難しく考えなくて良いんですよ!だって……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リサさん、Roseliaにいたいんですよね?

 

 

「……あっ」

 

 

……なんだ、思ったよりずっと近くにあったんだ。……だとしたら、アタシの意志は………

 

 

「…ありがとう、ひまり☆」

 

 

「あっ!いつものリサさんに戻りましたね!」

 

 

アタシは………もう迷わない!!………ん?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[宇田川家 リビング]

 

 

「……わかんないよ~!」

 

 

あこには、刄兄の言ってた事が解らない。どうしたら……

 

 

「…あこ?どうしたんだ?」

 

 

「お姉ちゃん!………実はね…」

 

 

あこだけじゃわからないなら、お姉ちゃんに聞いてみたら、わかるかも!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うーん…アタシには解らないな……」

 

 

お姉ちゃんでもダメだった。どうしよう……ますますわからないよ~!

 

 

「…でもな、あこ」

 

 

「?」

 

 

「そういう時は、別方向から捉えてみるんだ」

 

 

「…どーゆーこと?」

 

 

「あこは、昔も今も……そしてこれからも、したいことって何だ?」

 

 

…そんなの、決まってる!

 

 

「あこは、Roseliaの皆とずっとバンドしたい!ライブしたい!カッコいい事が、したい!!」

 

 

「…それが、あこの意志だな!」

 

 

「…あっ」

 

 

そっか、刄兄が言ってた意志って、こういう事だったんだ!あこ、またRoseliaで演奏が…………あれ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[道中]

 

 

「…お兄ちゃん………わからない…よ」

 

 

お兄ちゃんは、仕事に行って…お父さんとお母さんも、朝からまた急な仕事が入って、また出張。…そのせいか、今は家に帰りたくない気分です。

 

 

「…燐子さん?どうしてこんな時間に?」

 

 

「……月峰…君?」

 

 

私が途方に暮れていると、後ろから月峰君の声が。相も変わらず、私を癒してくれるような声。

 

 

「……どうしたんですか、悩み事ですか?だったら、俺が聞きますよ?」

 

 

…月峰君の優しさが、身に染みます。…月峰君なら、私に何かを教えてくれるかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…そんな事があったんですね」

 

 

「……うん」

 

 

「…でも、もう答えは出てると思いますよ」

 

 

「……え?」

 

 

「……じゃあ、聞きますけど、その…Roseliaっていうバンド、辞めたいですか?ピアノ、弾きたくないですか?」

 

 

「……辞め…たくない!Roseliaも……バンドも!!」

 

 

「……ほら。答え、出てるじゃないですか」

 

 

……そういう事だったんだね、お兄ちゃん。……また、月峰君にも…助けてもらっちゃった…ね。

 

 

「………ありがとう、()()()♪」

 

 

「………ヴェッ!?」

 

 

………お兄ちゃん、私………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

好きな人……出来た…みたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………ん?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〔明日、CiRCLEの2番スタジオに 来てちょうだい。話したい事があるわ〕

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奇跡は起きた。零に近い可能性の道が彼女らの前に現れた。さぁ、刮目せよ。美しく咲き乱れる青薔薇が、頂点への道を彩ろうとする第一歩を

 




ということで、第13話が終わりました。

彼の言った賭けは、成功したように見えますね。…さて、何処まで先読みしているんでしょうか。次回は、それぞれの思いを胸に、集う青薔薇。それぞれの『意志』を示す為、道を行く。新たに創られる歌の名は………

次回『本当の意味』
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。