さて、第3章がスタートしました。物語も本格的にシリアスになってきました。新しいアンケートをまた貼りますので、ご協力下さい。
では、本編を開始します。
【本編】凄惨な地獄の末路
「…………」
「りんりん……」
「この5人が、かの伝説のバンド"GRAND CRYSTAL"よ」
「GRAND CRYSTAL……」
…昔にお父さんが、いつまでも輝き続けようって意志でつけたって言ってたわね。
「……あれ?でも、そう考えると変じゃない?」
「?どういう事ですか?今井さん」
「燐子~?お兄さん、年いくつだっけ?」
「確か……20になったって言ってました」
「おかしくない?20歳の刄さんが椿さん達とバンド組んでたって。椿さんと刄さん、年齢から察して10以上は違うでしょ?」
…確かに、お父さんが一度だけ"高校の同級生"だとか言ってた気がするわ。
「……どういう事なのかしら、お父さん?」
「そこからは、私も知らないわ。どうなの?椿」
「……話すのは構わないけれど、結構危ない内容があるよ。……燐子ちゃんは間違いなく正気でいられなくなるかな」
「…………私が……ですか?」
…刄さん絡みといったところかしら。相当不快な内容だとでも……?
「…それでも聞くかな?燐子ちゃん」
「……はい!知らないと……いけない気がするんです」
「わかった、なら話すよ」
「始めに言うと、彼の……刄の年齢は嘘だ」
「え……?」
明かされたお兄ちゃんの真実。20歳じゃないなら…………何歳?
「だとしたら、彼はいくつなんですか?」
「……
「どうりであんなに大人らしい性格だったんだ……」
「……待って、お父さん」
「……何かな?」
間髪入れずお兄ちゃんの年齢が明かされましたが、突然友希那さんが質問をしました。
「年齢を隠してた理由がわからないわ」
「確かに!」
私のお父さん達が引き取る手続きの時に……円滑に進めるため……とかぐらいしか思いつきませんが…
「表向きとしては、白金家が引き取る手続きの円滑化だね」
「やはり、別の理由が?」
「……そうだね。この話がバンド解散の真相でもある」
「……Really?関係ない気がするんだけど?」
「……いや、寧ろ一番重要な話だね」
『……っ!』
…ここからが、お兄ちゃんの核心に迫る話……。ずっと隠され続けた過去。それが今、私達に告げられる。
「……刄の父、
ふと、椿さんの雰囲気が今までにない程怖くなりました。
「彰はその探求心が故に、様々な非人道的な薬を作ろうと考えてしまった」
「……非、人道的?」
「一体どんな……?」
「……程度の軽いものなら一時的な性転換薬だったり身体強化薬があった。それでも大概なんだが……作ってはいけないものにまで手を染めてしまった」
「……どんなものなんですか?」
「……不老不死の薬だよ」
『不老……不死の…!?』
…そんなものは、ゲームの中くらいだと思ってましたけど、それを作ろうとするなんて……
「問題は、それだけじゃあなかったんだ」
「……そんな薬を試す人はいないんじゃないかしら?」
「そう、それだ。新薬は臨床実験をする必要がある。普通の風邪薬とかなら問題はないけど、ものがものだからね、臨床実験を公的には出来ない」
「……お父さん、まさか……」
「……そんな薬の実験台として彰は……
「……どこまでグズなのかしら」
「う……嘘…………」ガタガタ
「りんりん!?」
お兄ちゃんが……実験台に?……嘘…そんな……
「……友希那!燐子ちゃんの側に!」
「わ、わかったわ!」
「……ありがとうございます。……だいぶ落ち着きました」
「……わかった、話を続けるよ?」
「はい……」
私の確認を得て、心配の目を向けられながら、話を続けられました。
「表には公表出来ないものは、刄に使われた。といっても、販売なんて出来たものではないからね。表に出ることはなかったそうだ。」
「……不老不死の薬は?」
「……刄からは、試されたと聞いたけれど、体の老化が少しずつだけど進んでるから、失敗に終わったって彰が言ってたそうだよ」
『ホッ……』
「でも、まだ終わらなかった」
『…!?』
まだ何か!?……一体まだ何が残っているのでしょうか?
「……これ以上の事があるの?」
「これに関しては、探求心を抑えられなかったんだろうとしか、彼からは聞いてないけれど……
人体改造、されたらしい」
『……え?』
「顔の左目とその付近、右腕と右足に機械を組み込まれたと……刄は言っていたよ。義手義足みたいな良い物じゃあないだろうね」
「……どうして、お兄ちゃんが……」
「……もしや、あの人が無愛想で無表情なのは…」
「……多分、改造された後遺症で表情筋と感情を感じる部分がダメージを負ったんだろう……と刄は予想していたよ」
「……酷い」
…頭の中がグチャグチャです。沢山の情報と私の脳内状態がゴチャゴチャして…何がなんだか。もう、考える事が出来そうにないです。
「……そんな事があったから、刄から解散を提案されたんだ。刄は初期の方からこれからも続きそうだと勘づいたらしい。そんな状態でバンドを続けられることは到底出来ないと言われ、なくなく解散したんだ」
「……解散の原因って、その彰って奴になるの?」
「……そうなるね。正直、曲の件は事務所の契約を切れば良いだけだったから」
…これが、解散の真相。お兄ちゃんの過去。……思ったよりもずっと惨く、辛いものだった……。
「……燐子ちゃん、その状態で言うべきじゃないと思うけれど……言わないといけない事があるんだ。……聞く覚悟はあるかい?」
「…………聞かなくちゃ、ダメなんです」
「……わかった。皆、燐子ちゃんの側にいてあげて」
『は、はい』
…何を言われるのでしょう?……椿さんが、とても辛い顔をしています。
──君の両親は、夜ノ神 彰の部下に殺された
ということで、第25話が終わりました。
とんでもない事になりましたね。ここでいくつかの伏線を回収しましたが、全部の伏線を回収したわけではありません。ここから、急展開になります。次回は、告げられた事実に言葉を失う燐子。ふと考えた彼の行方。椿に告げた彼の言葉の真意に、彼女達はたどり着く。助けを乞う先は?
次回『反逆の刃』