今回は、出来る限り文章量を長くしようとは思いますが、少なくなってしまったら、申し訳ありません。話は変わりますが、あのアンケートはあるところまでいったら一回締め切って、別のアンケートをするので、出来れば早めの回答をお願いします。
では、本編を開始します。
「っ!相変わらず隙がないなっ!」
「伊達に!武術を!やってないからな!」
殴る、受け流す。殴る、また受け流す。そんな状況が5分程続いている。互いに痣が増えていく。
「いい加減!現実を見ろ!」
「うるさい!!」
激しい殴打が、刄の頬にあたる。その一撃に、彼は少し吹っ飛ぶ。が、まだやれると言わんばかりに立ち上がる。
「…ホント、人間を逸脱してるよな。……父さんも、実は改造人間なんじゃねぇのか?」
「どうだか……なっ!」
また殴りかかる。が、同じ手にはかかるはずもなく……
「同じ手は!通用しねぇ!」
「グッ!?」
隙を見極め、カウンターをかます。鳩尾を殴られた彰は少しのけぞるも、すぐに体勢を整え、また殴りに行く。
「くっそ!ジリ貧じゃねぇかよ!!」
「諦めて俺の実験台になれ!」
「お断り……だっ!」
互いに殴るも、当たらない回数が増える。殴り合いが始まって5分以上経つため、互いに疲弊し始めている。
「……キリがないな」スッ
「……嘘だろ…?」
彰が取り出したのはナイフ。心臓を貫くことが出来そうなサイズである。
「素手対刃物か……。くそっ!圧倒的に不利になったなッ!」
「アハハッ!」ダッ!
ナイフを持った狂人が向かってくる。ただ、動きが単調になったおかげで、刄は楽に受け流せた。
「っ!!」
「ガッ!?」
隙が多くなったため、見切るのは容易になった。そんな狂人の背中に一撃。彰の動きがとまる。
「……いい加減、現実見ろよ。大体、不老不死の薬を死人に服用しても意味ねぇだろ…」
「……蘇生薬モ作っタ!!あレは失敗したンだ!!だからあれヲ作ったんダ!」
「…だったらもう無理なのわかってるだろ!」
「ウルサイ!!」ダッ!
今までより殺意を込められた一撃が、刄に届──
「……終わりだ」
「グアァ!!」ドガッ!!
──くことは、なかった。
「ア……ガッ……」
「……終わったか」
刄が前を向いた。
──グサッ……
「っ!」
「オ……お前だケは……」
「くそっ!」
「グアァ!?」
刄は、彰をおもいっきり蹴り飛ばす。……壁に激突した彰は、動く気配がない。
「っ……」タッタッ…
さっきの事もあり、確認に行く。……ナイフが胸に刺さったままで。
「…………気絶してるな」
彰はしばらく動くことが出来ない。そうわかると、刄はその場に倒れこむ。疲労と痛みが、一気にたたる。
「……やっと、終わったか」
元を辿れば、俺の母さんである夜ノ神 華南(やのかみ かな)が、不慮の事故で亡くなった事から始まった。元々大手の製薬会社だったため、研究資金はあった。それと父さんの探求心が合わさり、ああなってしまった。だからこそ、俺を実験台に選んだんだろう。狂ったせいで、普通はしない選択をしてしまったのだろう。
…………でも、
「……嗚呼、どうして
──こうも、残酷なのだろうか」
燐「お兄ちゃん!!」
……何か、声が聞こえたが……聞き取れない。……ああ、意識が…………
[夜ノ神製薬 地下廊下]
「……間に合ってくれよ!」
「お兄……ちゃん!」
私達は、全力で走っています。……本当は、あまり運動は得意ではないので、今にもとまりたいくらいです。…でも、今はそんなこと言っていられません。……どうか、間に合って下さい!!
「……あれでしょうか!?」
「恐らくそうね!急ぐわよ!!」
1つの扉が見えました。恐らく、あの部屋にお兄ちゃんが……!
『はい!!/ああ!!』
「……この先に」
つきました。この扉1枚の先にお兄ちゃんは……ん?
──……も、残……のだ…うか
「椿さん!急いで下さい!」
「ああ!」ギィィ…
椿が扉を開けました。お兄ちゃんは…………え?
「お兄ちゃん!!」
……見るも無惨な光景でした。兄の胸には
「椿さん!黒服の人を!!氷川さんは近くの病院に連絡して下さい!今井さんは救急車を!」
「わかった!」ダッ!!
「わ、わかりました!」
「オッケー!」
……あこちゃんは友希那さんが目隠ししてくれています。……見せる訳にはいきませんから。
「……凄いわね、燐子。……私達は絶句したまま動けなかったわ……。今でも気分が優れないわ。……貴女もそうでしょう?」
「……はい。叫びそうになりました。……でも、お兄ちゃんから言われてた事があったのを……思い出しましたから……」
「……どんな?」
「……『どんな時でも、一度冷静になるよう努めろ。何をするべきかわかれば、パニクる事はほとんどない』って……言われました」
「……実年齢が年齢だから、妙に説得力あるわね…」
「……ですね」
…お兄ちゃんのおかげで、私も友希那さんも冷静になれました。……まだショックこそありますが。
「病院に連絡がつきました!手術の準備をしておくそうです」
「こっちも終わったよ!すぐ向かうって!」
「……ありがとうございます。氷川さん、リサさん」
「黒服さん!こっちです!」ギィィ…
3人共、すぐに済ませてくれたみたいです。…あ、黒服の皆さんがお兄ちゃんの応急措置をしてくれています。
「友希那さん!まだですか?」
「……まだよ、もう少し待ってちょうだい」
「わかりました!」
……友希那さんも、あこちゃんも問題ないみたいですね。…………ふぅ。
「……燐子ちゃん、すまなかった。大人の私が取り乱してしまって……」
「いえ、気にしないで下さい。……私も、お兄ちゃんに言われた事のおかげで行動出来たので」
「……白金さんは、やはり強くなりましたね」
「……え?」
「そうだね~!さっきの燐子、別人みたいに冷静だったからね~☆」
「ええ。燐子の指示がなかったら、動くのにもっと時間がかかったと思うわ」
…またお兄ちゃんに助けられました。……その本人は、倒れているわけですが。
「ここですか!?」
「はい!!あの人です!」
そうしていると、救急隊員の方が着き、椿さんの対応の下、隊員さんは搬送を始めます。
「…これは酷い。綺麗に心臓を刺している!急がないと危険だ!!」
「お兄ちゃんを……頼みます!」
「はい!!」
急いで動く隊員さんに、お兄ちゃんは担架で担がれました。……私達も病院に急ぎます!
「私達も行こう!皆!」
『はい!』
[月峰家 リビング]
「?椿から?……もしもし」
ふと、父さんの携帯に電話がかかった。……珍しい。父さんの携帯が鳴るのは、夜がほとんどなのに…
「……何!?本当か!?」
…雲行きが怪しくなってきた感じがする。……あ、終わった。
「……どうしたんです?」
「……刄が、花咲川病院に搬送されたそうだ。」
「えっ!?」
…刄さんが!?何があったんだ!?
「……信也?刄さんの事知ってるの?」
「……うん、色々あってね」
「……それよりも、俺達も行くぞ!」
『ええ!/ああ!』
…刄さん!どうかご無事でいて下さい!!
[CiRCLE]
ま「ふぅ~!今日も終わった~!」
今日も仕事が終わり、さぁ帰ろうとした時、私の携帯から着信音が鳴った。
ま「あれ?私の携帯に?珍しい……って、椿!?」
連絡先を見て、驚いた私はすぐさま電話に出た。
「もしもし!?」
「まりな!今から言うことを落ち着いて聞いてくれ」
「う、うん!(普段と違う雰囲気……どうしたんだろう…?)」
「……刄が花咲川病院に搬送された!」
「…………え?」
…嘘であってほしい。まさか、刄が……
「まりなも来てくれ!」
「う、うん!すぐ向かう!」
…ダメだ。今は刄のところに行くことだけを考えよう。……うん!
「……待ってて、刄……!」
ということで、第27話が終わりました。
気絶した彰は、別の病院(羽丘病院)に搬送されました。因みに、花咲川病院と羽丘病院は、オリジナル設定です。次回はどうなるのでしょうか?楽しみに待っていて下さい。次回は、搬送された彼。手術は成功するのか?そして、病院には、過去の仲間達が集まる。そこで一行は最後の真実を知ることに。
次回『想いが交差する時』