要望が多かったので、刄生存ルートを書き始めました。……というより、皆さんがこんなに刄生存ルートを望んでいたとは……私が見たときは「いいえ」の方には1票も入っていませんでした。正直、脱帽したのはここだけの話です。
では、本編を開始します。
【Extra】生還者
「……終わったか」
刄が前を向いた。それが、決定打となる……
「…そこだな!」
「…!?バカなッ!?」
──事はなかった。
「……一応、警戒しておいて正解だったな」
そうして刄は、彰を壁めがけてかなり強めに投げつける。…彰はというと、動く気配がなくなった。
「……終わった、か」
刄は疲れが一気に来たのか、壁にもたれかかる。
「……終わった…のか。……ようやく……」
そうして余韻に浸っている刄のもとに、誰かが来た。扉が激しく開いたことが、それを示している。
「刄!無事か!?」
「刄!無事か!?」
「あぁ……なんとかな……」
……傷だらけの体をどうにかあいつらに向けながら、俺は喋る。……痛いし思うように体が動かんな…。やはり、結構無理してたか、俺。
「……救急車、呼んでくれるか?」
「あ、ああ!待っていろ!」
…椿は部屋の外に出る。…そういえばここ、圏外なのか?昔は長いことここにいたが、携帯は没収されていたから、そんなことを確かめることは無理だったな。
「お兄ちゃん!!」
「……どうした」
そんなどうでもいいような考えをしていた俺のもとに、燐子に突然抱きつかれる。……痛い。一応結構深手を負っているんだが……言わない方が良いな。雰囲気的に。
「……心配……したんだよ…!?バカ!」ポロポロ
「……お前らを巻き込む訳にもいかなかったからな。……まあ、心配をかけたのは謝る。……すまなかった」
…力強くなってる気がするんだが?痛い痛い。…全く、顔がクシャクシャだぞ?燐子。
「全く……無事で良かったわ」
「本当です!もしもの事があったら……どうするんですか!?」
「そうだよ!アタシ達、本ッ当に心配したんですからね!?」
「あこも!すっごく心配しましたよ!」
Roseliaの面々の言葉を聞いて、皆が俺の事を心配してくれていたという事に気付く。…嬉しいな、素直に。
「……俺については、椿から聞いたんだな?」
その質問に答えるように、Roselia一同は頷く。……なら、話が早いな。
「……俺に聞きたい事がありそうな顔をしてるが、後にしてもらって良いか?とりあえず身体を治すのに専念したいからな」
「身体が治るのにどれだけ時間かかると思ってるのかしら?聞くに聞けないわ」
「完治とまでは言わん。……病院で病室についてからなら構わんぞ」
「なら、そうする!」
「……あこは正直で偉いな」ナデナデ
「……♪」ナデラレ
「……むぅ」プクー
…つい、あこを撫でてしまった。あこは満足そうな顔をしているが、如何せん燐子の頬が膨れてる。嫉妬とは…最近見てないような気もするが…とと、いかんな。こんな事を考えていたら燐子が益々不機嫌になるか。
「……病室行ったら撫でてやるから、今は我慢してくれ」
「…………うん」
「相変わらず、刄さんが絡むと燐子って変わるよね……」
「……ですね。あんな白金さん普段は見ませんし」
…俺が言うのもなんだが、ほんわかしすぎじゃないか?一応殴り合いしてたんだが……?……あ、忘れてた。止血、しとかないと不味いか。と思ったところで、再び扉が開く。
「もう来るぞ!」
「……助かった、椿」
「いや、構わないよ。……無事で、良かった」
「……ああ、全くだ。……そうだ、止血手伝ってくれないか?」
「わかった!」
椿に手伝って貰いながらも止血が終わった後、救急隊員が来て俺を担架で運びだした。どうやら色んな面々が面会に来るらしい。……椿が電話したのか?
「……少し、寝るか」
…今日は疲れたからな、少しくらい…休憩しても、良いだろう。……zzz
[花咲川病院 刄の病室]
「……んぅ」
『刄(さん)!!』
「っ……ふわぁぁ……よく寝たな」
「お前なぁ……」
「刄さんらしいと言えばらしいですけどね」
「……無事で良かった…………」
「…………」
そんな中で1人、無言でメッチャこっち睨んでる奴(まりな)がいるんだが……?……いや、原因はわかるけども。
「……まりな?」
「ツーン」
…口で言う奴初めて見たわ。……てか、いつの間にあいつら全員いなくなった……?嵌められたか?
「……悪かった」
「…………」
……まだダメか。……何をすれば…ん?
「……」ギュゥゥゥ
「…………」ナデナデ
「……えへへぇ♪」ナデラレ
…なんか、まりなじゃねぇ気がするんだけど。……本物か?こんなまりな、初めて見たな。
「……すまんかった。父さんは、俺が何とかしなくちゃいけなかったんだ……」
「……ずっと、待ってたんだよ?」
「…………」
「ずっと、ずぅぅっと、刄の事……待ってたのに」
「…………悪かった。
「椿が教えてくれた!」
…あいつ、絶対シバいてやる。これだけは決定事項だ。
「……俺は、お前の事が、好きだ。…………付き合ってくれ」
「……はい!」ポロポロ
……泣くまりなを抱き寄せる。俺の胸で泣き続ける。……ごめんな、まりな。俺は、怖かったんだ。変わった俺を受け入れてくれるか……自信が持てなかった。でも、それがまりなを更に苦しめていたんだな。…辛かったんだな。…俺は、お前に沢山幸せにしてもらった。でも、次は…………
──俺がお前を、幸せにする番だ
ということで、If.1が終わりました。
2000字にいきませんでした。別の作品と同時並行で作ってるので、頭がゴッチャになってまして……中々上手くいかないんですよね……。はい、刄とまりなが結ばれました。生存してたらこうなってました。こっちを本編にしろ!とか言われそうで怖いです。
次回『With you』
誰との絡みが見たい?
-
千聖
-
友希那
-
美咲
-
ひまり
-
たえ