幸せになって欲しくて   作:Cross Alcanna

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どうも、Cross Alcannaです。

2小説掛け持ち……キツいです、はい。まぁ、楽しいので書きますが。この章は、所々に日常回を入れる予定です。今回は違いますが。今回は……シリアスとまではいかないと思います……多分。

では、本編を開始します。



【Extra】With you

少し時が経ち

 

 

「痛い痛い!手加減してくれ!刄!」

 

 

「後5秒くらいで終えるから我慢しろ」ギリギリ…

 

 

「ちょ!お父さん!?」

 

 

「…止めない方が身のためですよ、友希那さん」

 

 

「そうなんですか?絶対止めた方が……」

 

 

周りが少し騒がしいが、気にしなくて良いか。…まりなから聞いたので、絶賛椿をアイアンクローでしばいてるところだ。まぁ、一応手加減はしている。

 

 

「……ふむ、これくらいにしておくか」バッ

 

 

「相変わらず力強いな……顔にヒビ入ってそうなんだけど……」イタタ…

 

 

「加減はした、問題ないはずだ」

 

 

骨に支障がきたさない程度には加減している。何だかんだ言って、俺の事を思っての事だったのだろう。……まぁ、俺のこれは言ってしまえば照れ隠しだな。…だからといって、こちらから謝りこそするつもりはないが。

 

 

「…毎日人が来てるよな、人は違うが」

 

 

「貴方は周りにどれだけ心配をかけたかをもっと自覚するべきです」

 

 

「……そうだぞ、本当に心配したんだからな」

 

 

「…すまんな」

 

 

「……刄さん、謝ってばかりね」

 

 

「それ以外になに言えば良いかわからんからな」

 

 

こういう時は謝るのが吉なのだろうが、主に言うべき言葉が出てこないからだ。……平謝りする人の気分って、こうなんだろうか。

 

 

「……まぁ、その事は一旦置いておきましょう。午後は燐子さん、信也さん、まりなさんがここに来ます」

 

 

「……皆どうやって時間を確保してるんだ…?友希那に関しては今日平日だろう?」

 

 

「サボってきたわ」

 

 

「……それはダメだろ」

 

 

…拳骨でもくらわせるか?……軽くデコピンで抑えとくか。

 

 

「学校はちゃんと行け」デコピン!

 

 

「はぅ!」バシッ1

 

 

「そこまでされると、今度は周りに迷惑がかかる。学校をサボってまで来るな。…来れるときに来てくれないと、こっちもおちおち話も出来ん」

 

 

「…………わかったわ」ムッ

 

 

…そうしてくれ。心配ないとは思うが、燐子達にも一応釘を刺しておくか…あいつら、変なところ抜けてるからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふと時計を見ると、午後4時56分を指していた。先程の件も相まってか、学校も終わりになっている時間帯だ、等と考えてしまう。そんな思考は止めろ、と言わんばかりのタイミングでやってきたのは、やはり俺の顔見知りだった。

 

 

「失礼します」

 

 

「お兄ちゃん、身体の調子は……どう?」

 

 

「これといって変わった事はない」

 

 

「やっほ!CiRCLE早めに切り上げてきたよ!」

 

 

「……他の奴に仕事投げてきた、とかじゃないよな?」

 

 

「ギクッ」

 

 

「阿保」ブンッ

 

 

「痛いっ!」コチン

 

 

こいつもか。……全く、どいつもこいつも……。心配してくれるのはありがたいが、こうなると……複雑だな。信也と燐子は…問題なさそうだな。

 

 

「学校を休んだり、仕事をサボって来られると、こっちも気が気でないんだ。頼むからやめてくれ」

 

 

「…はぁい」

 

 

「……学校を?」

 

 

「……友希那が、学校をサボって来たと自白した」

 

 

「あ、あはは……」

 

 

…本当、苦笑いものだ。……一応、燐子に伝えておくか?

 

 

「燐子、Roseliaの皆に学校をサボってまで来るなと言っておけ。友希那以外はそんなことしないとは思うが、一応な」

 

 

「……うん、伝えておくね?」

 

 

「頼んだ」

 

 

「……刄さん」

 

 

そんなやり取りが終わったタイミングを見計らったらしい信也が、何か言いたそうにしている。いつもにまして真剣な表情をしてる。

 

 

「…僕と燐子さん、付き合う事になりました」

 

 

「……そうか、おめでとう。2人とも、支え合って頑張ると良い」

 

 

「……え?」

 

 

「……む?」

 

 

…なんだ?何か返答まずったか?

 

 

「……あ、いえ、そんなにあっさり認められるとは思ってなかったので……」

 

 

「……どこの頑固親父だ、そのイメージ。俺を何だと思っている?」フフッ

 

 

「……お兄ちゃん、最近よく笑うようになったね……♪」

 

 

「……そっちのリハビリも始めてるからな。近いうちに脳の方の手術もする予定だ」

 

 

「し、手術!?大丈夫なの!?成功するんだよね!?」

 

 

「落ち着け」デコピン!

 

 

「あうっ」ビシッ1

 

 

デコピンをくれてやった。……まりなのやつ、俺の事になると心配性になるんだよな。昔は今ほどじゃなかったはずだが……?

 

 

「……だって、また傷つくんじゃないかって思ったら……」

 

 

「……今はお前がいるからな。そうそう無理はしない」

 

 

「……!!」パァァ!

 

 

…わっかりやすく表情が明るくなったな、こいつ。前世百面相だったんじゃないのか?……で、どうして燐子は顔を赤らめている?

 

 

「……刄さんって、どうしてそんな台詞を飄々と言えるんですか?」

 

 

「別に恥ずかしくもないだろう。実際問題、俺は恥ずかしいとは微塵も思ってない」

 

 

「本当にタラシの素質あるよね~!でも、そんな刄も好きなんだけど!」

 

 

「……お前は人の前で惚気話をするな。俺が恥ずかしい」

 

 

…はぁ。……まぁ、この状況が少し心地良いと思っている俺も俺か。そう思っていると、心の奥底に隠れていた本音が出てしまう。

 

 

「……また、バンドやりたいな」ボソッ

 

 

「…!!刄……今!」

 

 

…聞かれたか。今の俺の状態じゃあバンドは出来そうにないからな(パフォーマンス的に)。しかし、この空気感のせいか、本音が漏れてしまった。……そう思うくらい、あのバンドは居心地が良かったんだろうな。

 

 

「……なあ、まりな」

 

 

「何!?刄!?」

 

 

「……やりたい、バンドが。……治療、頑張るから……また、あの場所に居たい」

 

 

「刄~!」バッ!

 

 

「……っと。……まりな、支えて欲しい。身体は問題なくても、やはりお前がいるといないとじゃ違う」

 

 

「~~!!うん!」

 

 

「……かといって、仕事を放ってくるのはやめろよ?」

 

 

「うん!」

 

 

…思えば、まりなに頼ったのは、今が初めてだったな。俺自体、ほとんど人を頼ったことがなかったな。これからは、程々に頼るとしよう。…調子に乗りそうだから、あまり頼りはしたくないが。

 

 

「お兄ちゃん、もしかして……お兄ちゃんのライブが見れるの?」

 

 

「回復したらの話だが、そうなるな」

 

 

「……!絶対見に行く!」

 

 

「僕も、必ず見に行きます!」

 

 

「…いい演奏をしよう、約束だ」

 

 

『うん!/はい!』

 

 

…さて、益々退院を急がなくてはな。だが、無理はしない程度でだ。また迷惑をかけるわけにはいかないからな。……今の俺は、皆と一緒だからな。……そうだろう?まりな。

 

 

「……お前と、一緒に」

 

 

「?何か言った?」

 

 

「…………いや、何でもない」

 

 

…そしてまりな……お前と一緒だ。これまでも、これからも、な。

 




ということで、If.2が終わりました。

さて、Grand Diamond復活フラグが立ちました。どうなるのでしょうか?次回は少しのんびりした回になる予定です。そろそろ設定集を更新しようか考えています。

次回『沢山の人に愛されて』

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