今回のタイトルからお察しの通り、完全に日常回となってます。何故この話題で話を書いたかというと、私が良くガムを噛んでいて、話のタネをどうするか考えたときにガムがたまたま目に入ったからです、はい。深い理由はありません。私が話のタネを決める時は、どちらかと言えばふと思いついたものにする事が多いので、結構変なタネで話を作る事があるので、悪しからず。
では、本編を開始します。
[まりな宅]
「……まりな」
「何?」
「ガムって…上手いよな」
「……へ?」
…話の振り方が下手くそなのは、自分でも自覚している。だが、こうして自分から話をする事自体、俺は初めての事なのだ。
「ど、どうしたの!?熱でもあるの!?」アタフタ
「む……失敬だな」
「み、皆を呼ばないと!!」アワワ
聞く耳持たず、か。……やはり、無理にするものじゃないな。というより、流石にその反応は傷つくんだが?
「まりな!刄は無事なのか!?」バン!
3人全員呼んだのか?こいつ。……また心配かけたのか……?いや、今回ばかりは俺は悪くないぞ、うん。てかまりな、一体どう伝えたんだ…?この焦りよう、どう伝えたらこうなるんだか知りたいんだが…
「俺は至って正常だ。ただ、振った話が俺らしくなかっただけだ」
「……因みにどんな話を?」
「ガムは上手いよなって話だが」
『……はぁ』
やはり呆れ顔を浮かべられたか。俺も悪いと思ってるから、どうとも言えないが。やはり、俺には向かないのか。
「俺から話を振る事がなかったから、やってみようと思ったんだが……いかんせんわからん」
「……そういうのに詳しそうな知り合いいないのか?そういうのは詳しい人に聞くのが1番早いぞ」
「……そうか、明日辺りにでもそうしてみるか」
「良かった~、おかしくなったのかとばっかり……」
「……人の言い分はしっかり聞け」
「いだだだだだ!!」グリグリ!!
…少し憂さ晴らしに付き合ってもらうぞ、まりな。そこ、理不尽とか言うな。俺だって後一歩で可笑しい奴認定されるところだったんだ、これくらいは妥当だろう。
[パスパレ事務所]
「よし、休憩だ」
『はい!』
あの件から翌日になり、パスパレの指導日だ。……ふむ、アイドルなら話を振る達人がいてもおかしくないか。聞いてみるか。
「突然で悪いんだが……」
『?』
「話のタネって、どんなのがあるんだ?」
「……どういう事ですか?」
「…実はな……」
と、昨日の事を話してみる。……まぁ、そんな顔をされるのはわかってた。溜め息を吐いた後、白鷺が口を開いた。
「……それは不思議がられますよ?刄さんなら尚の事です」
「うむ、俺も思い返さなくてもそうだなとわかる。……恥ずかしながら、俺から話をする事が今までに1回もなかったんだ」
「って事は、皆の話にのっかってたって事~?」
「そうだな」
「でも、それって凄いと思いますよ!」
「……そうか?」
…成る程、そう考えたことはなかったな。
「ちゃんと話を振れる人も凄いですけど、人の話を聞いてそれにのれる人も凄いと思いますよ!」
「……そうね。刄さん、あまり深く考える必要はないと思いますよ。話を聞く事の方が得意な人だっていますから」
「あんまり気にしなくて良いと思うけどな~」
「そういうものなのか」
「そうですね、深く考えない方が上手く話せる事もあると思いますから!」
…力を抜け、って事か。成る程…にしても……
「まさか、彩に励まされる日が来るとはな」
「ちょっと~!どういう事ですか~!?」プンプン
たはは……こういう会話も、楽しいものだな。退院してから、一日一日が新鮮に感じる。
「……ははっ」
「!刄さん、笑いました!」
「最近、自分でもわかる位に笑うようになってな。……楽しいんだよな、こういう日常が」
「そう言えるなら、安心しました」
「千聖ちゃん、たまに心配してたもんね~?」
「ひ、日菜ちゃん!!///」カァァ
…ああやって会話してみたいものだ。……少しずつ、練習するか。にしても、白鷺が心配とは、少し意外だな…とは言わないでおこう。
[白金家 燐子の部屋]
「……む?」
「……どうしたの?お兄ちゃん」
「いや……ここの音なんだが……」
家に帰って燐子のピアノ指導にあたる。週に何日かやるもので、これは欠かしたくないものの1つだ。燐子の技術向上と俺の技術、思考力も上がる。言ってしまえば一石二鳥。やらない手はない。……こういう事をするから休めと言われるのか?
「……じゃあ、次はこの音を出してやってみるね?」
「うむ、気に入らなければ元に戻して構わない。……少し待ってろ。ガムをとってくる」
「……お兄ちゃん、本当にガムが好きだよね…」
「最初は集中力持続の為に噛んだりしてたが、いつの間にか好きになってな。……食うか?ミント味だが」
「……終わってから食べる」
「わかった。……とりあえずとってくる。練習を続けてくれ」タッタッ…
「うん」
……俺は元々、これといった好き嫌いがなかった。が、ある日にガムを噛み始めて、段々ガムが好きになっていった。学校に通ってた時にガムが好きだというと、少し引かれた。……そんなに引かれるようなものなのか?
「……今度は、俺の好き嫌いを探してみるのも、ありか?」
もうじき秋か……ふむ、季節の旬物とかは毎年食ってるから……
「……果物…とかか?」
果物は、今まで殆ど食った事がなかったな。……燐子に買っているが、自分で食べたことはなかった。…そういう事をするのも良いな。まりなに話してみるか。
翌日
[まりな宅]
「……何噛んでる?まりな」
「ガムだよ」モッチャモッチャ
「…なんでまた」
「刄が好きだって言うから、私も食べてみよっかなって!」モッチャモッチャ
「……で?感想は?」
まりながガムをティッシュに出して、ゴミ箱に捨てる。そして一言。
「……意外とあり!」グッ!
「……そうか」フフッ
これで仲間が増えたな。……とと、そんな話をしに来たんじゃないんだったな。
「ここに来た理由なんだが、俺の食べ物の好き嫌いを調べたいんだ。1人だと買い出しの効率が悪いと思ってな。……手伝ってくれるか?」
「もっちろん!……でも、燐子ちゃんは?」
「ここ最近は集まって練習する日を増やしてるらしくてな、無理矢理手伝ってもらうわけにもいかんだろう?」
「確かに!じゃあ、今から買い出しって事でオッケー?」
「そうだな。俺は魚と肉類を買い出しに行くから、まりなは野菜と果物を頼む。……種類を多めに買ってきてもらえると嬉しい」
「りょーかい!じゃあ途中まで一緒に行こう!」
「ああ」
さて、俺の好き嫌いか……偏食家になってなければ良いんだが……
ということで、if.6が終わりました。
次回も要望に応えられないかもしれません。出せるようなら出そうと思います。次回は言わずもがな料理・食事回となります。
次回『1人よりも沢山で』
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