お気に入りの伸び具合に、また戸惑っている今日この頃です。この伸びのペース、速いんですかね?初めてなのでよくわかっておりません。頑張って、もう1話くらい同日投稿しようかと思います。
では、本編を開始します。
[白金家 リビング]
「……ふむ、ここはこうして………」
前話も、似た始まり方をした気がするが、まぁ良い。……俺は今、高校の学習範囲の勉強をしている。暇をもて余しているのと、燐子に頼まれても教えられるように、こういった時間は勉強に充てている。
因みに、今やっているのは高校2年の範囲の中盤辺りだ。
「……む、こんな時間か………少し休憩を挟むとしよう」
今日も燐子はバンド練習に行っている。あの件もあって、多少心配しているものの、あまり干渉する訳にもいかないだろう。……燐子に頼まれない限りは。
「………外に出るか」
休憩していると、外に出掛けたくなる事が多い。これといった目的もないのだが。そうと決まれば、準備をしなくてはな。
[ショッピングモール内]
「………ふむ」
…来たのは良いものの、何処に行こうか。そんな他愛も無い思案に暮れていると、不意に後ろから……
「ねぇねぇ!」
「………む?」
……誰だ?こんな知り合いは記憶の限りいないはず。………とすると、あっちが一方的に知っているパターンか。
「………誰だ」
「
………声がデカい。あとピョンピョン跳ねるな。ここショッピングモールだろうが。周りの迷惑を考えてないのだろうか?
「……で?何で急に話かけてきた?」
だが、ここで紗夜の妹との遭遇は嬉しい。あの件の解決には、恐らくこいつの協力が必要になる。
「……おねーちゃんが最近変なんだよね、何か知らない?」
……よし、自然に協力を仰げそうだ。外に出て正解だったな……そうと決まれば、行動に移すのみ。
「……実はだな…………」
[公園]
「………という事があったそうだ」
「………そっか」
ところかわって公園。この話をモール内でするわけにもいかないので、場所を変えて概要を話す。するとさっきとうってかわって大人しくなった。こいつ、緩急激しいな。
「………実はね…」
「あたし、皆から"天才"って言われてたの」
そう、昔からあたしはおねーちゃんとよく比べられてた。あたしが"天才"と呼ばれる一方、おねーちゃんは苦虫を噛み潰したような顔をしていた。それに、恨めしそうな目も。
「おねーちゃんは、あたしがおねーちゃんのやってる事を真似すると、それをすぐ止めて、別の事をするんだ。それをあたしが真似して、別の事をして………ずっと、その繰り返し」
おねーちゃんと
「最近、おねーちゃんはギターを始めたの。だからあたしも、ギターをやり始めた。アイドルオーディションに行ったら1回で通って、ギターをする事になったの。」
そうして…………「……もう…良い」…へ?
「互いに思いがすれ違ってた訳か……そりゃ解決も出来ないわな」
要は、紗夜は妹と比べられる事が嫌で、日菜には自分と同じ事をして、自分の居場所を潰されたくない。方や日菜は紗夜と同じ事をしたいが、紗夜がそれを嫌がる理由に気付いていない、って事か……ん?よくよく考えれば…
「…日菜、紗夜がお前と一緒の事をやりたがらない理由、わかるか?」
「……わかん…ない」
……ふむ、意外と簡単に片付きそうだな。思ったほど難しいわけでもないな。
「…紗夜はな、お前と比べられるのが嫌なんだ。だからお前を突き放してしまう。」
「…そう……だったんだ……」
……だが、知るだけでは当然解決にならない。だから、俺はこう言う。
「……お前の本音を言ってやれ」
「……本音を…」
「……姉妹も兄弟も、時には本音を言い合わなければいけない。……そうやって、仲良くなるんだ。…まぁ、友達とかもそうなんだが…」
「……うん!」
いまいちしまらなかった気もするが、これで日菜は大丈夫だな。後は「るん♪ってきた!」………ん?
「刄さん!ありがとう!じゃあねー!!」
………もうあんなとこまでいったのか。………にしても…
「……"るん♪"って、何だ?」
新しい奇怪なワードを聞き、しばらく動けなかった。…ふむ。
〔紗夜、練習が終わったら、話したい事がある。公園に来てくれるか?〕
〔わかりました〕
よし、紗夜の方はこれでいけるな。………流石にスカウトの方までは、手が回らなさそうだな。
[公園]
「………ここに…刄さんが」
あんな事があった手前、来たくなかったが、約束してしまった以上、来ない訳にもいかない。と、不意に右の方から誰かの気配。見てみれば…
「………来たか」
「……はい」
ベンチに座る刄さんが、そこにいた。私も横に座ると、刄さんから話をしてきた。
「………何があった?」
「…っ!?」
その一言は、私を動揺させるのには、十分過ぎた。何故、知っているのか、そして、
「……
きっと今の私は、驚きを隠せていないのだろう。まさか、
「………お前の妹についてだ」
「っ!!」
「…お前の妹が、俺に話をしてきた。最近、お前が変だとな」
あぁ………止めて、下さい
「…お前達の過去を聞かせて貰った」
止め……て…………
「お前の境遇についてm「止めて下さいッ!!」……」
「貴方に……貴方にッ!私の何が解ると言うんですか!?何かをすれば日菜と比べられて!」
…俺の言葉を遮ってまで止めにかかったか……やはり、紗夜にとってはタブーのようなものだろう。
「日菜と比べられたくないから別の事をすれば!あの子はまた私と同じ事をする!もう嫌なんです!!もう……嫌なんです………」
………これが本音か。…まぁ、無理もない。日菜は恐らく、感覚派の天才なのだろう。見て聞いて、1発で何でもこなす。身内にいたら、そうなる奴は、少なくない。
「……姉妹とは、
「……」
…だけれども、義妹がいるからわかる。妹はかけがえもなく、とって変わることなど出来ないものだ。
「……日菜はそれを知らなかったそうだ。それに、日菜は、お前と一緒の事をしたい、と言っていたぞ」
「…え……?」
…不器用過ぎる。俺が言えた事ではないが。そんな彼女に、俺は手を差し伸べる。同じ、妹を持つ者として、
「……一度、正直に話してみろ。兄弟も、姉妹も、時には正直に話す必要がある。」
「正……直…に」
「…そうだ、そうして仲良くなるものだ」
「……ありがとう…ございます」
1つ目の方はこれで解決するだろう。さて、次の問題についてだが………
「…礼には及ばん。が、まだ問題が残っている」
「……詳しく知っているんですか?」
「…詳しくは知らん。が、大方、友希那とやらのスカウトの件についてあこか燐子が聞いて……ってとこだろ」
「……凄いですね、大方合ってます」
…そんな事だろうと思った。が、これこそ簡単だ。
「………待てば良い。時期に動きがある」
「……え?」
……この後に、あこと燐子のところに行くつもりだ。恐らく、
「…今は、日菜と向き合え。………良いな?」
「…はい、ありがとうございました」
…さて、最後の仕上げと行くか…………
ということで、第4話が終わりました。
立ち込める暗雲が、少しずつ晴れて来ているようにも感じますが、どうなるのでしょうか?次回は、本格的に歯車が動き出す。嵐の後は、果たして晴れか、雨か………
次回『七転び八起き』