この素晴らしい奉仕部に祝福を!   作:149

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#1異世界へ

「思い出しましたか?」

 

超思い出した。そして最後の何だよマジで一生の黒歴史だろ。無名の神よりきついわマジで。ベッドがあったら今すぐベッドインして布団に蹲り足バタバタしながら自己嫌悪してる自信ある。そんなレベルできつい死にたい…あ、もう死んでた…てへぺろ!…何これ気持ち悪い。しかしもう二度と会えないのか…くそっ

 

「っ…」

 

それよりあいつらは無事なのか?

 

「あの…雪「それでは」いやあの「それでは」」

 

何で発言させてくれないのん?まぁはやく知りたいが話聞き終わってからでもいいか…それに今は気を紛らわせたいし…諦めたのを悟ったのか女神様は話し始めた

 

「それでは比企谷八幡さんあなたには三つの選択肢がございます。一つは今の記憶を失い人間として生まれ変わり、新たな人生を歩むか。そしてもう一つは何もない場所でいわゆる天国ですごs「天国で」…」

 

「え?」

 

「え?」

 

「な、何もないんですよ?」

 

何もないってことは働かなくていんだろ?最高じゃんあとは専業主夫になるために色々すれば…!そんなことを見透かしてエリス様が

 

「あなたの好きなマッカンもラノベも何もないんですよ?」

 

何…だと…。それは死活問題だ。ラノベはともかくマッカンは俺の血であり汗だ。人間血がなければ生きてけないだろ?つまり俺から血を取り上げることになる。何この生々しい表現。

 

「確かに嫌だな」ボソ

 

「そうでしょう!そうでしょう!」

 

だいぶ食い気味に言う女神様ていうか何でこの女神様はこんな目を輝かせてるの?それが顔に出てたのかエリス様はこほんと咳払いをして

 

「そこでです。比企谷さんはゲームはお好きですか?」

 

ゲームか確かに好きではあるな。何なら徹夜してやってるまである。

 

「はい、まぁ好きですよ」

 

好きって言うとあの光景フラッシュバックするからやめてほしい。いやほんとに。

 

「ど、どうしたんですか?目が何というかさらに悪化して…」

 

どうやら黒歴史を思い出して目の腐りが酷くなってたらしい。何だ目の腐り酷くなるって。

 

「そんなことより三つ目の選択肢は何なんですか?」

 

そう言うとエリス様はハッとした表情になり

 

「そうでした。三つ目の選択肢は魔王を倒すために異なる世界にいわゆる異世界転生をしていただきます。その際はこちらで用意している特別な特典を一個だけ持っていくことができます」

 

異世界転生か。しかも確定チート付き。ラノベ読んでる男子なら一度は想像したことあることだな…材木座がいたら発狂しそうだな。俺は少しテンションが上がっているのを自覚しながら考えていた。

 

(死ぬ可能性はあるが記憶もあり、尚且つどう過ごそうが自分次第…。迷う必要はなさそうだ。)

 

「それじゃ三つ目の異世界転生でお願いします。」

 

「わかりました。ではこの中から三つお選びください。」

 

そう言うとエリス様はカタログのようなものを取り出し俺に見せてくれた。ていうか二つ?一つじゃなくて?

 

「あの…一つじゃないんですか?」

 

疑問に思い俺は聞いてみたすると

 

「あなたがあのまま見捨てていれば他にも死人が出てたかもしれません。普通は怖くて何もできないはずなのにあなたは二人を助けるためにすぐに前に出て刺されその結果死んでしまいました。これは私からその勇気と行動を評価した結果です。」

 

「…」

 

「どうしました?」

 

俺は黙ってしまった。なぜかというと

 

「いや、その誰かに評価されるのは珍しくてちょっと驚いただけです。」

 

きょどりながら答えると

 

「ふふっ。あなたは評価されるべき人間です。方法は褒められたものではありませんがその優しさは誰よりも大きく暖かい。もっと自信を持つべきです。それに…」

 

そう言うと優しく子供を見守るような眼差しを俺に向け

 

「我慢はいけませんよ?」

 

そう言われた瞬間ドキッとした可愛いからとかじゃなくていやもちろん可愛いんだけどそうじゃなく、ここに来て死因を思い出してからずっと自分が嫌っていたはずの仮面をつけていたからだ。

 

「っ…神様には通じませんか」

 

動揺した俺に神様は俺に近付き、俺のことを抱きしめた。

 

「死因を思い出した後ほんとにかすかにですけど顔が歪んでましたよ?神様でなくてもわかります。それに死んだというのにあなたのように落ち着いてるなんておかしな話です。さぁ今私とあなたしかいません。何かを吐き出すなら今じゃないですか?」

 

俺はそれを聞いて仮面は壊れ我慢してため込んでいた心の内を全てをぶちまけてしまった。

 

「…まだ…まだ奉仕部であいつらと過ごしていたかった…。まだ…生きていたかった…。生きて奉仕部で時間を過ごし、来年には小町も入って、さらに騒がしくなってそんな時間を過ごしたかった…!」

 

そう言っているうちに視界がぼやけ始めた。そして溜まりに溜まったものは限界を超え溢れ出した。

 

「ぐっ…あっ…あぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

泣き出した俺を子供をあやすようにずっと頭を撫でてくれていたエリス様が印象的だった。

__________________________________________________________

 

「ほんとにすいません…」

 

泣き終わった俺を襲ったのは溜まったものを吐き出した爽快感ではなく罪悪感だった。だって初対面だよ?初対面の目の腐った男に泣きつかれて挙句の果てに服が俺の涙でぐっちゃぐちゃなんだもん。いやほんとに何やってんだろ俺どんだけ黒歴史作るんだよマジで。

 

「ふふっ、大丈夫ですよ。それに私が望んだことですから。」

 

そう微笑みながら言うエリス様。何この人まじ天使いや女神か。俺絶対エリス教つくる。毎日崇める何なら仏像作る。でも

 

「いやほんとに服とか俺の涙で汚して一生かけて償うので許してください。」

 

そう言われても消えない罪悪感

そして日本の伝統芸であるDO・GE・ZAをする俺に

 

「いや、ほんとに気にしてませんから!土下座はやめてください!それに服だってかえはありますし!だから!ね?!」

 

本気で慌てふためくエリス様。そしてその傍には土下座をする男子高校生。何この珍妙な光景。でもエリス様のおかげで気分が楽になった。ほんとにすごいな女神様は。

 

「エリス様。」

 

「はい?どうしましたか?」

 

「ありがとうございました。」

 

「いえいえどういたしまして。それじゃ特典選びに戻りましょうか。」

 

そう言われ俺はカタログを手に取り目を落とした。

 

(さすがとしか言いようがないほどある魔剣聖剣最強の鎧に何でもござれ。最低限の自衛をするため必要な特典…)

 

そこまで考えあることを思い出し

 

「ほんとに二つでいいんですか?」

 

「ええ、でもこのことは内緒ですよ?」

 

指を口に当て片目を閉じながら言うエリス様。美少女がこういうことやると男子高校生にはただの凶器だからやめてほしい。

 

(しかし二つか…。明らかにオーバーチートだな…。)

 

パラパラとページをめくりある能力が目に止まった。

 

(これは…)

 

(この能力は使い方次第では汎用性は高い。それに単純に強い。これなら…)

 

俺は主となる能力を決め、それを補助する形の能力を決めた。

 

「これとこれでいけますか?」

 

「承りました。では比企谷八幡さん。」

 

エリス様が俺の名を呼ぶと俺の足元に青く光る魔法陣が現れた。初めてみたけどすげえな。

 

「あなたをこれから異世界へと送ります。魔王討伐のための勇者候補の一人として。そして魔王を倒した暁には、神々からの贈り物を授けましょう。」

 

「贈り物?」

 

「そうです。世界を救った偉業に見合った贈り物。何でもひとつだけ願いを叶えると言うものです。」

 

どんな願いでもひとつだけか。まぁ討伐すると決まったわけじゃないし、その時に考えればいいか。てか雪の下たちのこと聞いてねえ。光が強まっていく中聞こうとすると先にエリス様が口を開き

 

「さようならまた会いましょう」

 

「え?ちょ」

 

そして俺は光に包まれた…!

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全体的に石造りの街中、そしてレンガの家々、中世ヨーロッパのような街並み。電柱も電波塔はもちろん車やバイクは走っておらず、かわりに馬車がある。

 

「…すげぇ。ほんとに来たのか異世界に」

 

そんな街並みに感動していた。陽乃さんお墨付きの理性の化け物とはいえ、やはり男子高校生テンションが上がるのは隠せない。それにしてもエリス様また会いましょうって言ってたけど会えるのかな?それに雪ノ下たちのことを聞きそびれた。まぁまた会えるならその時に聞けばいいか。

 

(こういう時はまずは冒険者ギルドだなそれがそれに似たのをまず探さないと…)

 

それらしき建物を探そうと周りを見渡していると女の子と目があった。すると顔が恐怖に歪み開口一番に

 

「ひっ…ゾンビ…」

 

ゾンビだと言われびびられた

 

「い、いや…あの人間です一応」

 

今度は驚きに顔を染め

 

「え?あ、ごめんなさい!」

 

そう言うとどこかに走って行った。別に泣いてないもんグスン

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 エリスは青白い魔法陣の中に消えていった少年のことを考えていた。

 

「これまでよりはまともな生活をしてほしいですね」

 

そう言いながら微笑む彼女は誰がみても見惚れるだろう

 

「しかしまさか自分たちのことは伝えないでくれと頼んでくるとは」

 

彼のことを考えると同時にその前に来ていた少女たちのことを思い出した。

 

「異世界であなたたちに祝福があらんことを」

 

そう言って静かに願うのだった

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