(冒険者ギルドっぽいものはないな…)
俺は辺りを見回しながらどうするか考えていた。
(周りの人に聞くか…)
近くにいた人にギルドの場所を聞こうとするがある問題に気付いた。それは
(俺…話しかけたらゾンビって怖がられない?)
いや別に気にしてないよ気にしてないけどまた言われると心が折れるぐらいで全然気にしてない。けどできれば避けたい気にしてないけど。そこで
「すいません。この辺りで冒険者ギルド的なものを探しているのですがわかりますか?」
近くのおばあちゃんに聞くことにした。だって若い女性だと「ひっ…ゾンビ…」って言われて逃げられるだろ?男性だと襲いかかってきそうだもん。てことでおばあちゃんにしたってわけさ。はっはっはっ…はぁ
「あら?あなたもかい。ひょっとしてあなたも他所から来た人かしら?」
あなたも?ってことは俺より前の転生者か?もしかしたら会えるかもしれんな…話しかけるコミュ力ないけど。
「はい実は遠くからここまで旅してきたものでこの街に来たばっかりなんですよ」
「あらあらやっぱりあなたもなのね。この街に来るってことは冒険者志望かしら?駆け出し冒険者の街、アクセルへようこそ。ここの通りをまっすぐいって右に曲がれば看板が見えてくると思うわ。」
「まっすぐいって右ですね、ありがとうございました」
俺はおばあちゃんに礼を言ってギルドへと向かっていった。
ギルドに行けば俺も冒険者か…ここで八幡は考えた。
(待てよ…このまま冒険者にならずに過ごせば働かなくていいのでは…?夢の専業主夫が叶う時が…!)
そこまで考えて冷静になった。
(いやよく考えたら生活するのにも金がいるし、何より結婚相手いねえし、なんなら女性にゾンビって怖がられたし、なんでだよほんと)
そんなことを考えながら歩いていると看板が見えてきた。
あれがギルドか…やっぱりこの世界にもあったんだな…しかし絡まれたりしないか?俺はそんな不安を胸にギルドの扉を開いて入ると…
「あ、いらっしゃい…ま…せ。……お、お仕事案内なら奥のカウンターへ、お食事なら会いてるお席へどうぞー!」
単発赤毛のウェイトレスのお姉さんが、顔を引きつらせながら出迎えてくれた。てか俺の目見て一瞬ゾンビだと思ったろ絶対。いらっしゃいませの後にハッとした顔してたもん。てゆうかはっきり言われた方がまだマシなんですけど…
そうしてあらぬ傷を受けカウンターへと向かった。
(受付は四人か。まぁ一番少ないとこでいいかめんどくさいし。)
俺は一番少ない列に並び自分の順番を待った。そして俺の番がやってきた。
「はい、今日はどうなされましたか?」
「冒険者になりたいんですが、遠くから来たもので何も分からなくて…。」
こう言っておけば色々ノウハウを教えてくれるのが基本だ
「そうですか。えーっとでは登録手数料がかかりますが大丈夫ですか?」
………手数料?
(待って俺お金持ってない。どうしよう)
そう考えながらも一応服を弄っていると、
(あれ?なんか硬いものがある)
その硬いものを触ると手にはジャラジャラとした感触が伝わってきた。もしかしてと思いそのジャラジャラしたものを取り出し受付の人に出すと
「はい、三千エリスですね一人千エリスになりますので二千エリスのお返しです」
読み通りこれがこの世界での通貨らしい。おそらくエリス様が持たせてくれたのだろう。エリス様万歳まじ天使。
「では冒険者について簡単に説明を…まず冒険者とは街の外に生息するモンスターや人に害を与えるものの討伐を請け負う人のことです。ゆうなれば何でも屋と考えてもらって構いません。冒険者とはそれらの仕事を生業としている人たちの総称。そして冒険者には、多才な職業というものがございます」
多分ゲームでゆうところのジョブやクラスのことか。それを聞くとちょっとテンション上がって楽しみにしている俺ガイル。すると受付の人が免許証くらいの大きさのカードを差し出した。
「こちらにレベルといる項目がございます。ご存知の通りこの世のあらゆるものは、魂を体の内に秘めています。どのような存在も、生き物を食べたり、もしくは殺したり。他の何かの生命活動にとどめを刺すことで、通称経験値を吸収できます。それらは目に見えることはありませんしかし…」
受付の人がカードを示した。
「このカードを持っていると冒険者が吸収した経験値が表示されます。それに応じて、レベルというものも同じく表示されます。これが冒険者の強さの目安になり、どれだけの討伐を行ったかもここに記録されます。経験値を貯めていくと、あらゆる生物は突然成長します。まぁ要約するとこのレベルが上がると新スキルを覚えるためのポイントなど、様々な特典が与えられるので、ぜひ頑張ってレベル上げをしてください」
俺はエリス様の言葉を思い出していた。スキルポイントといい職業制度も含めて確かにゲームだな
「ではこちらの書類に身長、体重、年齢、身体的特徴等の記入をお願いします」
受付の人が差し出した書類に淡々と特徴を書いていく。
(身体的特徴?何それ…目が腐っているでいいか)
「はい、結構です。それではこちらのカードに触れてください。それであなたのステータスが分かりますので、その数値に応じてなりたい職業を選んでくださいね。経験を積むことで選んだ職業によって様々な専用スキルを習得できるようになりますので、その辺りも踏まえて職業を選んでください。」
やばい心が躍るちょっとどころじゃなくめちゃくちゃテンション上がってる。らしくないかもしれないが。やっぱりここですごいステータスが出て大盛り上がりとか?いや…それはやだな目立ちたくない。平均よりちょっと高いくらいが理想かな。俺は緊張しながらカードに触れた。
「…はい、ありがとうござ…いま…す…。…は?」
カードを覗き込みその内容を見ると受付の人が固まった。そしては?ってゆわれた。え、なんで?こわ。すると受付の人はゆっくりと視線をあげ、俺と目があった。何か不可解なものを見るかのような目で俺を見る。そして
「はぁぁぁぁ!?」
受付さんが叫んだ
「なんですかこの数値!?筋力幸運が平均値それに知力に敏捷性はちょっと高いぐらいですが、それ以外の生命力、魔力、器用度、どれも平均を上回ってます!特に生命力と魔力が尋常じゃないです!何者なんですか…!?」
受付の人は俺のカードを片手に叫んでいた。何生命力尋常じゃないってゾンビなの?俺はやっぱりゾンビなの?てゆうか敏捷性も高いならもう完璧ご◯ぶりじゃん。1匹いたら百匹いるってゆうあれじゃん。てかこんな白昼堂々人がいる中で叫ぶのほんとにやめてほしい。めちゃくちゃ注目されてるもん…ざわめきがおこりはじめちゃってるもん…
「いや…あの…ただの旅人です…」
なんで俺こんな肩身狭い思いしてんの。そりゃちょっと期待したよ期待したけど俺のイベントじゃないだろ。ここは平均値でしたはいドンマイで終わっとけよ…
「な…ただの旅人でこんな…これなら最初から大体の上級職につけますよ!」
いやもうほんとにもうやめて俺のライフはもうゼロだよオーバーキルだよ周りが期待の目で俺を見てるからやめてほんとにお願いそんなことを心で叫び、実際声に出せるわけもなく
「じゃ、じゃあ職業の説明をお願いします…。」
完全に萎縮して声が小さくなっていた。
「そ、そうですねまずは攻撃魔法を扱える魔法使い《アークウィザード》、最高の防御力を誇る聖騎士《クルセイダー》、最高の攻撃力を誇る剣士《ソードマスター》、プリーストいわゆる僧侶の上位職である《アークプリースト》など…あれ?見たことない職業がありますね。…黒魔道士?」
黒魔道士…?確かF◯とかに出てた気がする、攻撃魔法や黒魔法?を扱う職業か…。見たことないってことはこの世界ではまだいないのだろう。誰もいないなら見習えないしな…。そうやって頭を悩ませていると
「個人的にはこれだけ魔力が高いのであれば魔法使い職につくのが良いかと…」
まぁ…そうか。俺の特典的にも魔法使い系がいいだろうなでもアークプリーストは別にいいな。となるとアークウィザードか黒魔道士か。普通はアークウィザードなんだろうが黒魔道士が気になる。正直得体の知れないものになるのは恐怖がある。でもそれ以上に
「…黒魔道士でお願いします。」
好奇心と厨二心が上回った。
「黒魔道士ですか?この職業はですね…我々も聞いたことがないのでなんの助言も言えないのですが…すいません」
そう言い頭を下げ、あやまる受付の人。
「い、いえ聞いたことないのなら仕方ないですし…」
「ほんとに申し訳ありません、我々も調べてみます。…では黒魔道士として登録しました。冒険者ギルドへようこそ比企谷八幡様、スタッフ一同今後の活躍に期待しております!」
そう言い受付の人は笑みを浮かべ周りの人はどんちゃん騒いでた。もう二度と来たくなくなっていたがなんだかんだこうして俺の異世界生活が始まった。
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冒険者ギルドで期待の新人が出たことを見守る二人の女。
その二人が期待の新人を見ていた。
「ははは…。なんかすごいことになってるね…」
呆れながらゆうお団子頭の可愛い女の子
「そうね。でも生命力がそんなに高いなんて本当にゾンビにでもなったのかしら。」
楽しそうに罵倒の言葉を並べる黒髪ロングの美人
その間に目の腐った男がそそくさとギルドを出ようとしている。
「あ、行っちゃうよ。」
「あの男騒がれて嫌になって逃げてるわね…」
頭を押さえながらため息をついている。
「それよりいこう!」
「ええ、私たちを泣かせた罪は大きいわよ比企谷君」
そう言い二人もギルドの扉に手をかけ外に出る。そして
「ヒッキー!!」
「比企谷君!!」
周りの視線も気にせず大声で叫んだ。すると目の前の猫背で目の腐った男がこちらを振り向き、その目を大きく見開いていた。
「な…なんで。どうして…いるんだよ」
そう言い、怒り、悲しみ、喜び、いろいろな感情がぐちゃぐちゃの顔で私たちに言った。そんな彼に私たちは
「また会えたわね(ね!)」
目尻に涙を溜めながらそれでも微笑みながら言った。