俺たちはクエストを受けるためにギルドに入ったが、パーティー募集の張り紙を見ていた。流石にチート能力を持っているとはいえ、戦闘に関しては素人に毛も生えてない状態。このまま3人で行くのは危険と思ってどこか親切な人のパーティーに入ってみようと思ったんだが
「ろくな募集ねえな…」
「ええ…おかしい人しかいないのかしら」
一応全てに目を通そうと一個ずつ見てるのだが、募集要項がめちゃくちゃなのが多い。
[募集要項]十代の女の子募集!男は禁制!大丈夫!危険じゃないよ!
[募集要項]美人を募集しています。あと彼女も募集してますぜひいらしてください!
など明らかにロリコンとやばい奴しかいない。例にあげただけで他にもある。勿論まともなのがあるのだがクルセイダーや盾役の職業を募集してるところが多い。そろそろ目を通すのに疲れた時に一つの貼り紙に目が止まった。おれはその張り紙を手に取り、内容を見ると
[募集要項]上級職のみ募集します。
[メンバー]アークプリースト、冒険者
俺、由比ヶ浜はよくわからんがレア職業に違いはないそれに雪の下はアークウィザードで上級職、これなら俺たちでもはいれるかもしれn「我が名はめぐみん!アークウィザードを生業とし、最強の攻撃魔法、爆裂魔法を操る者……!」…え、なにめちゃくちゃ痛い子いない?いきなり大声が響いたのでそちらを向くと十代前半くらいの眼帯にマントを着た小柄な少女が叫んでいた。
(…うわぁ…見てるだけで恥ずかしい。)
そう思いすぐに目を逸らし募集の張り紙に目を落とした。
「雪ノ下由比ヶ浜この募集で行こうと思うんだが…」
「何度もゆうのだけれど基本的に任せるわ残念ながらなにもわからないから力になれないもの」
「うん!私も任せる」
「わかったじゃあ募集してる人たちの席は…」
俺は書かれていた席に目を向けた。そこには茶色茶色目の男と青髪の女性そしてさっきの厨二少女がいた。俺はもう一回紙を見た。そして間違いがないことを確認してもう一度席を見た。でもやはりいた。ゆっくりと目を逸らし雪ノ下と目があった。
「…任せると言った手前ゆうのは気がひけるのだけど…別のとこにしないかしら」
「奇遇だな。俺も同意見だ。他のパーティー募集を探そう。それでいいだろ由比が…は…ま」
後ろを振り向くと誰もいなかった。
「おい雪ノ下由比ヶ浜がいないぞ」
「え?…どこいったのかしら」
周りを軽く見渡すと俺たち二人は固まった。
「へぇ〜めぐみんってゆうんだいい名前だね!」
「なんと我が種族以外にもこの名前の良さが分かる人がいるとは…あなたなかなかいいセンスしてますね」
なんと厨二少女と仲良くなっていた。ほんとになんとだよなにしてんのあの子。確かにここにしようって一回言ったけど普通すぐに机いく?てか近くにいる男の人と女の人の顔が引きつってんじゃん…いや男の方はデレデレしてるだけだわめちゃくちゃ鼻の下伸ばしてるわ。
「流石のコミュ力とゆうべきなのかしら…」
「いやもうバカだよほんとにバカだよ」
半分呆れながら悪態をつく
「どうするの?」
「いやもういくしかないだろ」
「…そうねいきましょう」
由比ヶ浜とその他3人のとこまで歩いて行き声をかけた。
「おいゆいがはm「ターンアンデッド!!」え、ちょ」
いきなり青髪の女性が魔法の名前を叫び、俺の足元に魔法陣が出来上がり白い光に包まれた。
「カズマ!カズマ!このアンデッド私のターンアンデッド食らっても平然としてるんですけど!もしかしたら賞金首かもしれないわ!待ってなさい!今討伐してガッポガッポ…」
カズマと言われた男は無言で立ち上がり、青髪の女性に近寄った。
「か、カズマ?なんで無言で寄ってくるのかしら。なに怖いんですけどカズマ?怒ってるの?ねぇカズマ!?」
女性の近くまでよると男は女性のおでこに指を当ておもっきりデコピンした。
「こっのばっかちーん!!!!!」
「はぐぅ!」
その時ギルドに男の叫び声と女性の悲鳴が響き渡った。
__________________________________________________________
「ほんとにすいませんうちのバカ女神が本当にすいません」
「カズマなんであん「このバカちんが!どう見ても人間でしょうが!お前の目は節穴か!?これ以上失礼を重ねるな!」
こっちが引くくらいの勢いで怒る男の方。
「い、いや別に気にしてませんし、そんな怒らなくても「そうよ私は悪くないわ!」
「この駄女神がぁ!開き直ってんじゃねえよ!この人は気遣って言ってくれてんだよ!明らかに悪いのはお前だバカ!」
「バカって言ったカズマが私のことバカって言ったぁ!」
そうゆうと女性の方は泣き始めた。なんとゆうか…うん…すごい。さっきの厨二少女が霞むぐらいすごい。冒険者ってあれか?キャラが濃いやつしかいないのか?てゆうかないてるけどどうするのこれ
「パーティー募集で来たんですか?それに間違いじゃなかったら日本人ですよね?」
泣き始めた女性を放置してこっちを向いて最後の方は小声で聞いてきた。放置していいの?ずっと泣いてるよ?時折チラチラ見てるよ?
「は、はい3人ともそうです。なにも分かんないのでとりあえずパーティーに入れてもらおうかと」
「そうですか俺は佐藤和真歳は十六歳で職業は冒険者です。こっちはアクア職業はアークプリーストあなたたちは?」
年下かならお互いに敬語はなしでいいだろう
「俺は比企谷八幡お互いに敬語はなしで行こう職業は黒魔道士。後ろの二人は…」
「私は雪ノ下雪乃よ。職業はアークウィザードよ。私も敬語はなしでいいわよろしく」
「私は由比ヶ浜結衣!職業は召喚士です!よろしく!」
「アクア…おいアクアいつまで拗ねてんだ」
「だって…だってカズマが無視するから」グスン
「それは悪かったよそれにお前もこの人謝れよ。初対面でアンデッドとか言ったんだから」
「いやよなんで女神であるこの私が謝らないといけないのよ」
プライドが高いのか断固拒否の姿勢を見せるアクア
「よーしそっちがその気ならこっちにも考えがある」
「な、なによやる気!?言っとくけどね女神であるこの私がそうそう落ちるわけないでしょ覚悟しなさいクソニート!」
そうゆうとファイティングポーズを取り佐藤を威嚇する。
「あのカエルの前に一人で放置するからな」
そう言われると即座にファイティングポーズを解き、こっちを向き
「ごめんなさい」
九十度の綺麗なお辞儀を見せた。さっきまでのプライドどこいったんだよどんだけやなんだよてかカエルって何。怖いんだけど
「いや大丈夫だもともと気にしてないし…」
別に傷ついてねえしなもう慣れてきたしただちょっと泣きそうになっただけでもう慣れてるしなんなのこの世界ほんと
「早速行きたいんだけどその前にチート能力を聞いてもいいか?」
「ああそうだな」
俺たちは3人とも自分の特典について説明した。
〜説明中〜
「なるほど。純粋にいいな。しかも比企谷さんは二つ持ちかよ」
「まぁ色々あって。…ところで佐藤の特典はなんなんだ?」
そう聞くと苦虫を噛み潰したような表情をしながらアクアを見た。当の本人は誇らしげに胸を張っていた。目のやり場に困るからやめて欲しいほんとに。
「こいつです」
とアクアを指差す。そしてさらに誇らしげにドヤ顔をするアクア。
「こいつ…一応女神で…それで色々カチンときて連れてきました」
そうほんとに嫌そうに小声で話す。
「まぁこの女神である私がついてきたんだから百人力どころか千人力でしょうね」フフン
そう得意げにゆうアクアを見ながら佐藤はどこか遠くを見るような目をしていた。
「ところで私のこと忘れてませんか?」
「「「「「あ」」」」」
「おい」
__________________________________________________________
俺たちは街の外に出て平原に移動していた。
「さっきジャイアントトードを倒すクエスト受けたから、それを五体倒せばクリアだ」
ジャイアントトード?訳すとでかいカエルか?それらしいのを探そうと周りを見渡していると。遠く離れた場所になんかいた明らかに遠近法無視したみたいな奴がいた。
「佐藤あれのことか?」
そう聞くとうなずく
「ジャイアントトード…トード…比企谷君のことかしら」
「おい泣くぞお前」
昔ヒキガエルとかゆわれてたのもしかして知ってる?
「…とりあえず佐藤実力を見せるのも兼ねて試したいことがいくつかあるだけどいいか?」
「別にいいけどどうした?」
「実は俺と由比ヶ浜の職業がよくわかってないんだだから実験をさせてほしい」
「分かんないって…おいアクア二人の職業聞いたことないのか?」
「聞いたことないわ。特典の影響じゃないかしら」
「アクアもわかんないんだったらほんとにわかんないんだろうな。…何するんだ?」
「由比ヶ浜のスキルカードを見てスキル欄に任意召喚と無差別召喚があった。多分任意召喚はよくわからんが後者は多分召喚獣にするためのモンスターを召喚するんだと思う。だからそれを試してもいいか?」
「…危険じゃないか?」
「由比ヶ浜に聞く限り必ずテイムできる特典らしい。召喚した瞬間テイムすればなんとかなると思う」
正直危険だらけだと思う。でも後回しにできる問題でもないから今やるしかない。
「じゃあ由比ヶ浜やってみてくれ」
「えっと…どうすればいいのかな」
「手を前に出して召喚って叫んでみてくれ」
これは日本で見ていたアニメやゲームを元に出した仮説だ。正直正解かどうかは怪しいが試してみる価値はある。と思う。
「手を出して…召喚!」
由比ヶ浜がそう叫ぶと由比ヶ浜の前にでかい魔法陣が出来上がり魔法陣が白い光を放ち始めた。なんかやばい気がするそう思い由比ヶ浜のそばに行き逃げる準備をする。
「ヒッキー!なんか出てる!」
そうゆわれ魔法陣を見ると真ん中の方に何かが出始めていた。そして光が強くなり辺りを包み込み俺らは目を瞑った。恐る恐る目を開けると光も魔法陣もなくなっておりさっきまで魔法陣があったところには青くそして液体のようにぷるんぷるん震えているモンスターがいた
「「「「「「…」」」」」」
そうスライムである。
「なんですかあんだけ仰々しい演出でスライムですか。」
「ほんとだよ。びっくりさせやがって」
「ええーでも可愛いじゃん。でもヒッキーこっからどうするの?」
「まぁ…よくわからんがテイムとでも言っときゃなんとかなるんじゃね」
召喚もそんな感じだったしテイムもそんなんだろとか適当なことをゆうと
「えっと…テイム!」
スライムが軽く白に光りすぐおさまった。そうするとスライムは由比ヶ浜の足元により体を擦り付けていた。
「わっわっかわいいー!」
(ほんとにそうなのかよ単純すぎるだろ)
「これで由比ヶ浜さんのことは分かったわね。他は何を試すの?」
「次は…お前だ雪ノ下。」
「私は何をすればいいのかしら」
「氷系の魔法であのカエルの足元を凍らしてくれるか?」
少し考え
「できるかわからないけどやってみるわ」
「じゃあ俺たちが引きつけるよ。…おい、行くぞアクア。今度こそリベンジだ。一応元なんちゃらなんだろ?たまには役に立て元なんちゃら!」
「元って何!?ちゃんと進行系で女神なんですけど!」
するとめぐみんが不思議そうに。
「…女神?」
「を自称するかわいそうなやつだ。たまにこうゆうことを口走るけどそっとしといたあげよう」
佐藤の言葉にアクアに同情の目を送るめぐみん。アクアは半泣きになりながらヤケクソ気味にカエルに近寄り
「なによ、このカエルごとき引きつければいんでしょ!全員見てなさいこのアクア様にかかればこいつらを引きつけるくらい簡単なのよ!行くわよ!フォルスファイア!」
手を上に突き出し魔法名を叫ぶと手に青白い炎が灯る。そして瞬く間にカエルがアクアに惹きつけられてゆく。周りにいた全部のカエルが。
「おい!バカ!なにやって…おいこっちくんな!」
三匹のカエルを引き連れてこっちに走ってくるアクア
「カズマが引きつけるって言ったんでしょほら引きつけたわよどうにかしてよ!」
「誰が全部引きつけろって言ったんだよ!バカだろお前バカだろ!」
「うわぁぁぁん!またカズマがバカって言ったぁ!」
俺はやばいと思い自分のスキルカードを見て足止めもしくは三匹ともやれる魔法を探した。そして
「雪ノ下!あのカエルに向かって《クリスタルプリズン》って叫べ!」
「わ、わかったわ。…《クリスタルプリズン》!」
そう叫ぶと泣き叫んでいるアクアの後ろが一瞬にして地面もカエルも全部凍結し、カエルは固まっていた。技を放った雪ノ下も指示した俺も全員固まっていた。
「…すげえ」
絞り出せた言葉はこれだけだった。近くで見ると相当でかいカエルが三匹きれいに氷で固まっており圧巻の一言しか出ない。
「…私には劣りますが紅魔族と比べてもトップレベルでしょうねこれは」
そう顔を引きつらせながら言っていた。聞いた話によると紅魔族は生まれつき高い知力と魔力を持っていて大抵は魔法使いのエキスパートになる素質を秘めているらしい。その種族と同じくらいってことは…やべえよ超やべえよこれからはあらぬ失言をしないことを誓った。
「ここまでされたのであれば紅魔族の血がうずいて仕方ありません。次は私の出番です!」
そう言い俺たちに距離を取るように指示し距離を取った。距離を取ったことを確認するとめぐみんは詠唱を始める。するとめぐみんの周りの空気がビリビリと振動し始めた。魔法はさっきみたが明らかにさっきのよりやばいのは俺でも察しがつく。詠唱の声が大きくなっていき、めぐみんの額に汗が一筋垂れる。
「見ていてください。これが、人類が行える中で最も威力のある攻撃手段。……これこそが、究極の攻撃魔法です。」
杖の先に光が灯り、紅い瞳を鮮やかに輝かせ、カッと見開く。
「『エクスプロージョン』っ!」
めぐみんの杖の先から出た一筋の閃光が平原を走り抜ける。その光が凍ったカエルに突き刺さった直後、目が眩むほどの強烈な光そして辺りを震わせる轟音や凄まじい突風が俺らを襲った。飛ばされそうになりながらも必死に耐え、爆煙が晴れるとカエルのいた場所は20メートル以上のクレーターができており、カエルは爆散していた。
「…すっげー。これが魔法か…」
「これは…むやみやたらに使っていいもんじゃないな…」
めぐみんの魔法の威力に感心しているとそこら中の地面が盛り上がり始める。そしてその盛り上がった地面からはカエルが次々と出てきた。そのうちの一匹のカエルがめぐみんの近くに這い出ようとしているが動作は非常に遅かった。ここはめぐみんと一緒に離脱をしてその後にもう一回あれを打てば…。同じことを考えていたのか佐藤が
「めぐみん!一旦離れて、距離を取ってから攻撃を…」
俺も佐藤もめぐみんの方を向き動きを止めた。そこにめぐみんが倒れていた。
「ふ…。我が奥義である爆裂魔法は、その絶大な威力ゆえ、消費魔力もまた絶大。…要約すると、限界を超える魔力を使ったので身動き一つ取れません。あっ、近くにカエルが湧き出すとか予想外です。…やばいです。食われます。すいません、ちょ、助け…ひぁっ…!?」
カエルはめぐみんを口に加え軽々と持ち上げ上を向き、めぐみんを食べようとしていた。やばいと思い、それを後ろに伝えようと振り向くと一匹のカエルに目がいった。カエルの口から青色の何かが出ている。
「ヒッキー!アクアん食べられちゃったよ!ど、どうすれば」
やっぱりアクアだった。そして由比ヶ浜の後ろにはカエルがじりじりと近寄っていた。アクアが食べられたことに動揺して周りを見れていないのか近寄っているカエルに気付いていない。
「おい由比ヶ浜!後ろ!」
「え?…ひっ!」
由比ヶ浜は後ろを向きカエルと目があってしまった。
「由比ヶ浜さん逃げて!」
尻餅をつき完全に萎縮してしまっている由比ヶ浜にカエルは近くまでより大きな口を開くと…
「「由比ヶ浜(さん)!」」
丸呑みにされてしまった…
カエルが。…スライムによって。
「「「「え」」」」
スライムは由比ヶ浜が食べられそうになった直前由比ヶ浜の前に出ていきなり巨大化しそのままカエルを包み込んだ。その光景を見ていた雪ノ下俺佐藤由比ヶ浜は固まり、スライムは満足そうにゲップをしていた。四人とも動けないで固まっていると
「ちょっ…やばいです…もう上半身ほとんど食べられちゃってます…カズマ、ハチマン助けてください」
めぐみんの声が聞こえそっちを向くと顔と胸の部分がちょっと出てる位まで食べられてた。俺は頭を回し考えた。
(今俺にできること…特典を使えばいやでも使い方が…)
迷ってる暇はないと思い、俺はカタログに書かれていたことを思い出しながら、《雷帝》を使おうとしていた。
(意識するのは電気の力。俺の体に電気が流れているのを想像してその電気を手元に凝縮させる。形のイメージは槍)
集中していると手元でバチバチと音が鳴り始めた。
「うお…すげえ…」
手には槍とゆうにはお粗末だが鋭い棒が二本出来上がっていた。すこしの間感傷に浸りそうになったけど、無理やり頭を切り替え考える。
「佐藤」
「はいはい佐藤ですって何それ」
「これをアクアとめぐみんを食ってるカエルに投げるから投げた後にめぐみんを回収してきてくれ」
「わ、わかった」
了承を得た俺はまずめぐみんを食ってるカエルの方を向き
「ふんっ!!!」
おもっきり槍もどきをカエルに向かってぶん投げた。正直当たるかどうかは運次第だけど時間がなかった。
(うっそ…)
槍もどきは轟音を轟かせながらすごいスピードでカエルの腹をえぐり抜いた。腹に大穴が空いたカエルはそのまま倒れめぐみんを吐き出した。動揺したがすぐに冷静になりアクアを食ってるカエルの方を向いた。
(…このまま投げたらアクアごと貫いてしまう。だったら)
そうするとまた集中し槍もどきを刀のような形に整え、成功したのを確認するとカエルに向かって走り出した。そして
(刀は使ったことない。けど力一杯振り下ろせば…!)
「ふっ!!」
技も型もなにもなくただ単純に振り下ろした刀もどきはカエルを切り裂いた。そしてカエルは倒れアクアを吐き出した。
「アクアさん、逃げるぞ」
泣いているアクアに声をかけ、俺たちは街の方に全力で走った。こうして俺たちは六匹?のジャイアントトード討伐に成功しクエストを完了させ無事(?)アクセルの街にかえった。
__________________________________________________________
「うぐっ…。ぐすっ…。生臭いよう…生臭いよう…」
俺たちの後ろを粘液まみれのアクアが泣きながらついてきていた。
「カエルの体内って、臭いけどいい感じにあったかいんですね…知りたくもない知識が増えました…」
アクアと同じく粘液まみれでほんとに知りたくもない情報を教えてくれながら、佐藤の背中におぶさっていた。
「今後爆裂魔法は緊急の時以外は禁止だな。これからは、他の魔法で頑張ってくれよ、めぐみん」
「………使えません」
「……は?なにが使えないんだ?」
佐藤はおうむ返しで言葉を返す。
「…私は爆裂魔法しか使えないです。他には一切魔法が使えません。」
「……マジか」
「……マジです」
その言葉に全員が静まり返る中、泣いていたアクアが会話に参加する。
「爆裂魔法以外使えないってどういうこと?爆裂魔法を習得できるほどのスキルポイントがあるなら、他の魔法を習得していないわけがないでしょう?」
アクアの言葉に佐藤が?を浮かべた。その顔を見てアクアは説明を始めた。
「スキルポイントは職業についたときにもらえるスキルを習得するためのポイントよ。優秀なものほど初期ポイントが多くて、ポイントを振り分けてスキルを習得するの。例えば、超優秀な私なんかは、まずは宴会芸スキルを全部習得し、それからアークプリーストの全魔法も習得したわ」
宴会芸スキルってなにいつ使うのそれを聞くと
「「…宴会芸スキルってなにに使うものなんだ(使うんだ)?」」
俺と佐藤がハモった。
「スキルは、職業や個人によって習得できる種類が限られてくるわ。例えば苦手分野があればその苦手分野を習得する際、普通の人よりも多くのポイントが必要だったり、そもそも習得できなかったり。…で爆発系魔法は複合属性って言って、火や風系列の魔法の深い知識が必要な魔法なの。つまり、爆発系の魔法を習得できるくらいのものなら、他の属性の魔法なんて簡単に習得できるはずなのよ」
「つまり上位の魔法が使えるのなら、それより下の魔法が使えないわけがないってことね。」
「「それで宴会芸スキルはいつどうやって使うんだ?」」
またハモった。てかなんで無視?
「…私は爆裂魔法をこよなく愛するアークウィザード。爆発系統の魔法が好きなんじゃないです。爆裂魔法だけが好きなのです」
これはあれか推しが尊い
的なあれか。つまりそれ以外を推す気はないやつだ。それより宴会芸スキルって結局なんなんだよ
「もちろん他のスキルを取れば冒険が楽にできるでしょう。…でも私は爆裂魔法しか愛せないのです。1日一発でも倒れるとしても爆裂魔法だけを愛します。だって、私は爆裂魔法を使うためだけにアークウィザードの道を選んだのですから!」
「素晴らしい!素晴らしいわ!その、非効率ながらもロマンを求めるその姿に私は感動したわ!」
そんなめぐみんにアクアも同調し始めた。すると
「そっか。多分茨の道だろうけど頑張れよ。それじゃあギルドに着いたら今回の報酬を山分けにしよう。うん、まぁまた機会があればどこかで会うこともあるだろう。比企谷さん雪ノ下さん由比ヶ浜さん明日からよろしくお願いします。」
そう言いめぐみんをばっさり切り捨てた。しかし
「ふ…。我が望みは、爆裂魔法を放つ事。報酬などおまけに過ぎず、なんなら山分けでなく食事とお風呂とその他の雑費を出してもらえるなら、我は無報酬でもいいと考えてる。そうアークウィザードである我が力が、今なら食費とちょっとだけ!これはもう長期契約を交わすしかないのではないだろうか!」
下手な押し売りみたいな御託を並べ自分を売り込むめぐみん。
「いやいや、その強力な力は俺たちみたいな弱小パーティーには向いてない。そう、めぐみんの力は俺たちには宝の持ち腐れだ。」
それに負けじと断固拒否の姿勢を見せながらめぐみんの手を緩めようとする佐藤。
「いえいえいえ、私は上級職ですけど駆け出し。レベルも6ですから。もう少しレベルも上がればきっと倒れなくなりますから。で、ですから、ね?私の手を剥がそうとしないで欲しいです。」
案外力が強いのか引き剥がせず苦戦している。
「いやいやいやいや、1日1回しか使えない魔法使いとか、かなり使い勝手悪いから。くっ、こいつ魔法使いのくせに意外な握力をっ…!お、おいはなせ、お前多分他のパーティーにも捨てられた口だろ、というかダンジョンに潜った際には、狭いから使えないしいよいよ役立たずだろ。こっちには比企谷さん達もいるし。お、おいはなせって。おい!」
「見捨てないでください!もうどこのパーティーにも拾ってもらえないんです!荷物持ちでもなんでもしますからから捨てないでください!」
通行人がいる中で叫ぶめぐみん。粘液まみれの少女が捨てないでと叫んでたらなんかあれだよなまずいよな。
「ーやだ…あの男、小さい女の子を捨てようとしてる…」
「ー隣には、…アンデッド!?」
「ー違うわよ人間よ多分。それにしても粘液まみれの女二人連れてどんなプレイをしたのよあの変態たち」
たちってなにたちって。え?俺も入ってる?嘘でしょ?アンデッドとかゆわれたあげく巻き込まれてる?アクアはそれを聞きにやけ、めぐみんは悪い顔をしながら
「どんなプレイでも大丈夫ですから!先ほどの、カエルを使ったヌルヌルプレイだって耐えて見せ「よーしわかった!めぐみんこれからよろしくな!」」
佐藤の心が折れた瞬間であった。女って怖い
__________________________________________________________
「はい、確かに。ジャイアントトードを3日以内に五匹討伐。六匹討伐でクエスト完了を確認いたしました」
どうやら由比ヶ浜のスライムが食べたのも討伐数に入るらしい。それに由比ヶ浜のレベルも上がっている。テイムしたモンスターは主人の一部みたいなものなんだろう。そのスライムはどこいったかって?なんかよくわかんないけど消えてった。おれたちもよく分からん。アクアとめぐみんは粘液まみれのため大衆浴場へと向かったらしい。アクアとめぐみんの分を除いて山分けをすると
「比企谷さんたちはどうするんだ?」
不意に聞いてきた。多分この後どうするかのことだろう
「俺たちは適当に宿を探してそこに泊まるよあと呼び捨てでいいぞ」
「そっかじゃあまた明日昼ごろにギルド集合で。俺のことはカズマって呼んでくれハチマン」
いきなり下の名前呼びかよ
「まぁ…善処する」
俺たちはそう言いギルドから外に出た。少し歩いた先で俺は立ち止まり由比ヶ浜に声をかけた。
「…由比ヶ浜」
呼ばれた本人は少しびくっとはね、俺と目を合わせた。カエルと相対してから由比ヶ浜の表情がずっと曇っていた。雪ノ下も少なからず気にしていたみたいだが当の本人も少し陰りを見せていた。それもそうだ由比ヶ浜は死にかけて雪ノ下は友達が死にかけたのだ。正常であるはずがない。恐らく毎日が命がけ冒険者とゆう職業が甘くないことは知ったはずだ。俺も覚悟はしていたけどその覚悟が揺らぎそうになった。
「…お前たちはどうしたい。」
俺は二人に聞いた。今ここで冒険者を辞める選択もある。恐らく冒険者以外にも職なんていくらでもある。それで生活していけばいい。
「…ヒッキーはどうするの」
「俺は…続けるよ」
俺は…強くなりたい。傲慢でも慢心でもなく俺は強くなれると思う。絶対にこいつらにはゆわないけどこいつらを守れるほど強くなりたい。この世界で生きるためにも。だから俺は続ける。
「お前らに冒険者を続けることを強要はしない。今日死にかけたんだそれでやるって方がおかしいし、この世界に来たから冒険者をしなければいけないなんてルールはないしな。それでお前らはどうしたいんだ?」
二人ともすこし考え、何かを決意した強い意志のこもった目で俺を見る。
「私は…ヒッキーについていく。ヒッキーが冒険者を続けるなら私も続ける」
「ええ…そうねあなたについてゆくわ」
さっきまでの陰った雰囲気は霧散していた。
「じゃあ適当に宿探そうぜ」
おれたちは適当に宿を探しそこに入った。のだが
「…本当に一部屋しかないんですか?」
「残念ながらねぇ…今その部屋以外満員なんだよ」
入った宿には一部屋しか空きがなかった。
(雪ノ下も由比ヶ浜も慣れないことばっかで疲れてるはず正直俺もだいぶ疲れてるし、もう夜も遅い。だからここは…)
「じゃあ二人分でその1部屋泊まれますか?」
「まぁいけるけどあんたたち3人だろう」
「いえ俺は野宿でも…」
そこまでいってすっごい力で両肩を掴まれた。いやてゆうか冗談抜きで痛いんですけど。
「「比企谷君(ヒッキー)…?」」
「…3人分でお願いします…」
なんかすごい圧かけられたんだもん。怖いすぎるよこいつら優しいから見逃せなかったんだろうけどそれでも怖いよ。
「あいよ…毎度ありほれこれが部屋の鍵だよ」
店の主人から鍵をもらい、その鍵に書かれてある番号の部屋まで行き中に入ると
「「「…」」」
タンスや机など生活必需品はある程度揃っていてベッドもあった。…一つだけ。それを見て俺は華麗にUターンをし部屋を出ようと…したところでやはり肩を掴まれ圧をかけられる。
「比企谷君私たちは気にしないわだから別に逃げなくてもいんじゃないかしら」
「それにヒッキーなら…」ゴニョゴニョ
何この死地製造少女たち。こうゆう行動でどんだけの思春期の男の子たちが死地へといったのか知らないのか。だが残念俺は普通じゃないからな絶対に勘違いはしない。
「いや…いいよ床で寝るよ」
そうすると肩にかかった手にさらに力が入った。いや痛いほんとに痛い折れる俺の肩折れる。
「男女3人で一緒に寝るのはまずいだろ…」
「さっきの言葉が聞こえなかったのかしら私は気にしないと言っているのよ。わかったらさっさと観念しなさい」
「そうだよ!かんねん?しろ!」
俺をなんとかねじ伏せようとする二人てか由比ヶ浜お前絶対意味わかってないだろ。
「………わかった。」
諦めそうにないので俺が折れることにした。何とはゆわんけど俺が我慢すればいいだけの話だしな。何とはゆわんけど。
「それじゃあ大衆浴場に行ってお風呂に入りましょう」
「さんせーい!私お風呂入りたかったんだよね〜。」
「さっさと準備して行きますか…」
3人仲良く大衆浴場に歩いて行った。
__________________________________________________________
ガールズトーク
「…ねぇゆきのん」
「どうしたのかしら由比ヶ浜さん」
二人で湯船に浸かりながら話に花を咲かせていた。
「ゆきのんもさヒッキーのことが好きなんだよね」
前までの私なら全力で否定していたと思う。けど今は
「えぇ好きよ訳が分からないほどに」
そう言いのけ由比ヶ浜さんを見る。すると彼女は軽く目を見開いて驚いたそぶりをした後嬉しそうな顔をした。
「そっか」
「なんで嬉しそうなのかしら。普通恋敵が増えるのだから嫌だと思うのだけれど」
「確かに他の人だったらやかな。でもゆきのんだから私は嬉しいそれにゆきのん素直になってるし」
「ふふっそうかしら」
「絶対そうだよ〜。まぁいいことだけど」
「由比ヶ浜さんお互い頑張りましょう」
「うん!頑張ろうね!」
そのあと他愛もない話をしてお風呂から上がり宿に戻った。その夜、寝るときに逃げられないよう八幡が雪乃と結衣にはさまれる形で寝ることになり、八幡は一睡もできなかった。
後書き
今回はざっと能力の確認をしたかったのとかずまたちとあわせたかったのでいろいろ詰め込みました。八幡が冒険者をやる理由受けるためでもあります。あと八幡たちは少し素直になっています。死ぬ前に少し和解したこともう会えないと思ったことでちょっと変わってます。その辺も込みでご覧ください。ではまた次回会いましょう