この素晴らしい奉仕部に祝福を!   作:149

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#7 自覚

「お兄ちゃん…お兄ちゃん!」

 

そう言い小町?は俺に飛び込んできた。

 

「ばか!ぼけなす!八幡!小町を…小町を一人にしないでよぉ!」

 

いまだに状況を理解できてない俺は理解しようと必死だった。

 

(小町…?なのか…?でも猫耳に尻尾がついてどうゆう…いやそもそも死んだのか?それとも任意召喚は任意でこっちに来れる魔法…?だとしたら小町はあっちを捨てたことになるぞ)

 

訳がわからないまま必死に考えていたが泣きじゃくる小町を見て俺は一回考えることをやめ、そっと頭を撫でた。状況を何一つ理解できていないが俺は

 

「…すまん小町。心配かけた」

 

そう言葉をかけ小町が泣き止むまで撫で続けた。

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「お恥ずかしいところを見せました」

 

少し恥ずかしそうに頬を染める。可愛い。可愛いんだが…

 

「…由比ヶ浜どうゆうことだ?」

 

「…私にもよくわかんないんだけど召喚って叫んだ後何も見えなくなった。それですぐに私に感情が流れ込んできて最初は誰のかわかんなかったけど次第に誰か見えるようになってきて…そしたら小町ちゃんが見えたの」

 

「多分その後ですかね結衣さんの声が小町に聞こえてきたんです。そして未練がないか聞かれて小町は即答でないって答えてそしたら光に包まれて…」

 

「…ここにきたってわけか…でも何で猫耳…?」

 

そう小町の頭には猫耳何と尻尾までついている。てゆうかさっきから雪の下がそわそわしてる。明らかに猫に対する禁断症状出てるなこれ…。

 

「それは…小町にもさっぱり…」

 

任意召喚と言うか召喚自体魔物を呼び出すためのもののはず。人間のままでは呼び出せないから魔物に近い人間である亜人にした…?そもそもあっちの世界から呼び出すなんて神でもないのに…違うそもそも特典は神からもらったもの。それなら神に匹敵する力を出せてもおかしくないのか?でも流石に厳しい条件があると思うが…もし仮にあったとしたら

 

(それを全部クリアできてたのか…?)

 

色々考えていたがそこで考えるのをやめたおそらくこれは神の領域の話俺たち一般人が考えてもわかるはずがない。今度アクアかエリス様に聞いてみよう。それよりも

 

「小町」

 

俺は小町に話しかけた。

 

「…」

 

「心配かけた。どこか調子悪いところとかはないか?」

 

「ほんとだよばか。ほんとごみいちゃんだよ。でもこうやって会えたのは小町的にポイント高い!」

 

「すまんな小町」

 

そう言い俺は頭を撫で小町もされるがままにしていた。

 

「その…仲睦まじいの良いことなのだけれど小町さんはこっちの世界に来てよかったのかしら」

 

「ええ…小町はあっちにもう未練はありません。お兄ちゃんがいないのは嫌ですから。いまの小町的にポイント高い!」

 

「はいはいたかい高い」

 

「ぶーっお兄ちゃんのいけず。…それよりこの世界はなんなんなの?お兄ちゃん」

 

「そうだなこの世界は…」

 

俺はこの世界のことを説明した。ここは死んだ日本人がとんでも移民政策で来る場所だとゆうこと冒険者制度のこと職業や魔法のことこの世界の諸々を説明した。

 

「へぇ〜、なんかすごい世界に来たんだね」

 

意外にも感想はあっけらかんとしてた。

 

「そんな驚かないんだな」

 

「だって結衣さんの声が頭に聞こえてくるし、いきなり変な場所に来るし驚き疲れたよ」

 

「あはは…いきなり喋りかけてごめんね?」

 

「いえ結果的にプラスどころの話じゃないんで小町は全然気にしてません!」

 

そういい俺に抱きつく小町。こんなに妹に慕われて兄冥利に尽きる。それに可愛い。可愛いは正義。可愛いはジャスティス。つまり小町は正義。まぁ側から見たら猫耳少女に抱きつかれてる不審者なんだけどね!

 

「それよりここからどうするの?試したいことは試したと思うし小町ちゃんのことも…」

 

「ああそのことなんだけどこの世界にそもそも小町のような亜人がいるのかわからないだからアクアのとこに行って聞いてきて欲しいどうせ集合しなきゃいけないしな」

 

「聞きに行ってくれってことはあなたは行かないのかしら?」

 

「…ああちょっとな」

 

雪ノ下は一瞬怪訝な顔を浮かべたが

 

「…わかったわ」

 

「助かる。確か透明化の魔法があったはずだ。それで小町を隠してけもしそうゆう人種いるならこの先こまちが堂々と歩けるし。」

 

「了解じゃあ先に行かせてもらうわ」

 

「ああそうゆうことだ小町由比ヶ浜また後で」

 

「わかった!また後で!」

 

「うう、お兄ちゃんとせっかく会えたのに…」

 

名残惜しそうな小町を連れて三人は墓地の方へと向かった。

 

「じゃあ早速…」

 

俺はそんな三人を見届けて実験を始めた

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「…多分ここでいいのよね」

 

「た、多分ここ…かなぁ…?」

 

私たちは佐藤君たちに会うために墓地に来ていた。来ていたのだけれど…

 

「…なんで墓地でテントがはられてるんですか?」

 

何故か墓地の近くでテントがはられその中はすごい騒がしくなっている。

 

「…はいりましょう」

 

いつまでもウジウジしててもしょうがないので入ることにした。私たちはテントに入りアクアさんを呼ぶため手招きをした

 

「あら、ユキノにユイじゃない。……え?こっちに来い?しょうがないわねこの女神がいってあげるわよ」

 

アクアさんをテントの外に連れ出し

 

「で、どうしたの?回復して欲しいの?」

 

「いえ、ちょっと聞きたいことがあるんですけど」

 

「…?てゆうかユキノかたいわよ!呼び捨てでいいし敬語でいいわ!まぁ私を敬いたくなる気持ちはわかるけどね!でもパーティーメンバーだもの特別に許してあげるわ」

 

「わ、わかりました善処してみます」

 

「ほんとに善処する気あるのかしら」

 

「そうだよゆきのんアクアンもこう言ってるんだし私に接する感じでね?ね?」

 

まぁ由比ヶ浜さんがゆうのなら

 

「そうそう。わかってるわねユイ……ちょっと待ってアクアんって私のこと?」

 

「そんなことよりアクアさんこの世界に亜人?ってゆうのはいるのかしら。例えば猫耳の種族とか」

 

アクアさんがボソッと「そんなことって…めぐみんみたいな名前つけられたんですけど」とぼやいていたけど無視することにした。

 

「亜人?亜人はいるわよエルフとかドワーフとか。猫耳の種族は聞いたことないけど」

 

聞いたことないのならどうすればいいのかしらそこへ丁度比企谷君がやってきた。

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「あら比企谷君案外早かったのね」

 

「…ヒッキーどうしたの?目が酷いよ?」

 

墓地の近くで雪ノ下たちが見え近寄ると声をかけられた。どうやら実験で疲れ切って目が酷いことになってるらしい。

 

「気にするなちょっと疲れただけだ…それよりどうだった?」

 

「ええ亜人と言うのはいるみたいなのだけれど猫耳種族は聞いたことないみたい」

 

「アクアでも聞いたことないのか…すごい珍しいのかそもそも存在していない…か」

 

どちらにしても希少性から狙われるか…?でも小町に窮屈な生活はさせたくないし。危険はあるが俺たちが守れば…いやでもリスクがでかいか…?頭を悩ませていると

 

「ねえねえさっきからなんの話してるの?」

 

「いやまぁ…見せた方が早いか雪ノ下解除を…」

 

「わかったわ。『解除』」

 

そう言うとどんどん魔法が解け小町が姿をあらわす。いきなり現れた小町に驚くアクア。そんなアクアに説明する。

 

「妹の小町だ訳あって猫耳やらなんやらがついてる」

 

「小町ですはじめまして!」

 

アクアは最初こそ驚いていたが考えるそぶりを見せ長く考えた末出た言葉は

 

「……………………………お米?」

 

なんでだよ

 

「ちげえよ名前だよ名前」

 

「あぁ、名前ねわかってるわよちゃんと」

 

嘘つけお前

 

「…とにかく色々あって妹がこっちにきたんだ。それで外を歩かせていいかどうか…」

 

「多分いいと思うわ。確かに珍しいけど何かあったらハチマン達が守ればいいと思うしそれに」

 

「それに?」

 

「女神であるこの私がついてるんだからまずみんな私を見るものね!」

 

超胸を張り超ドヤ顔を見せるアクア。

 

「ま、まぁそうだな」

 

まぁ頼りになるかならないかは置いといてこれからのことは決まった。

 

(そうだ小町は俺が守ればいい。雪ノ下のことも由比ヶ浜のことも守るって決めたんだなら守るしかない)

 

「てゆうかほんとにハチマンの妹?目が全然違うんですけど」

 

「アホか小町を俺と一緒にすんな。小町は天使で可愛い俺なんかがにててたまるかふざけんな」

 

「う、うん」

 

あのアクアも若干引いてた。後ろ見ると三人ともひいてた。えひどくね?

 

「ま、まぁ今テントの中でバーベキューしてるから早く戻りましょう!」

 

そう催促され4人ともテントに入ると

 

「あああああ!私が目をつけてた肉がない!誰よ!とったの!」

 

「このあたりにあった肉か?それならお前が戻ってこないから食っちまった」

 

「なんで食べるのよ!こっちの野菜食べなさいよ!こっち!」

 

「いや俺、キャベツ狩り以来どうも野菜苦手なんだよ、焼いてる最中に飛んだり跳ねたりしないか心配になるから」

 

(確かにわかるその気持ち、なんか野菜が跳ねてるって普通におかしいからな受け入れてる方がおかしんだよ。)

 

「まぁまぁ私の肉をあげるからアクアも落ち着け。それよりハチマンその子は誰なんだ?」

 

「ああ、俺の妹の小町だ色々あって俺と一緒に行動することになった」

 

「どもども!小町です〜!よろしくお願いします!」

 

「そうかよろしく頼むそれより妹か…なんとゆうかその…似てないな」

 

「ええ確かに短い付き合いですけどハチマンは必要以上のことを喋らない感じなのにこの子はなんとゆうか真逆ですね」

 

どうやらこの短期間で俺のことを把握されたらしい。確かにそんな喋ってないしな俺。と言うかあんまり気にされないんだな猫耳って。

 

「ハチマンの妹?てことは日本人か?え、でもどうゆう…」

 

「あー…カズマには後で説明するわ」

 

「わかったそれより猫耳…」

 

カズマが小町を見つめ頬を緩ませる。こいつ…

 

「おい」

 

「ん?…ひっ」

 

「小町に手出したら…覚えとけよ?」

 

「そそそそそそれはもちろん手を出そうだなんて思ってませんはい」

 

「それは小町に魅力がないって言うのか?」

 

「なにこの人めんどくさい!」

 

「…まぁ出す気がないならいい」

 

(((((((…こっわ…)))))))

 

「そ、それよりコーヒーつくるけどハチマン達もいるか?」

 

コーヒーか…あぁマッカンが恋しい…待てよ。そうだよないなら作ればいいじゃん甘さも俺が調整できるしあれ神?今度作るか…

 

「いや俺は遠慮しとく」

 

「私も」

 

「私も〜苦いの苦手なんだよね…」

 

「小町もいいですかね〜」

 

「了解」

 

そう言うとマグカップを取り出し、コーヒーの粉を入れ何やら手から水を出し火を出して炙っていた。

 

「へぇ〜便利そうだな」

 

「ああ初級魔法だけどわりかし便利だぞ」

 

「……すいません私にもお水ください。ってゆうかカズマは、何気に私より魔法を使いこなしてますね。初級魔法なんてほとんど誰も使わないものなのですが、カズマを見てるとなんか便利そうです」

 

「いや元々そういった使い方をするもんじゃないのか?初級魔法って。あ、そうそう『クリエイト・アース』!……なあ、これって何に使う魔法なんだ?」

 

カズマが魔法を唱えると手のひらにはさらさらした土が出てきていた。

 

「…えっと、その魔法で創った土は、畑などに使用すると良い作物がとれるそうです。…それだけです」

 

その説明を聞きカズマの隣にいたアクアが吹き出した。

 

「何々、カズマさん畑作るんですか!農家に転向ですか!土も作れるしクリエイト・ウォーターで水もまける!カズマさん天職じゃないですかやだー!ぷーくすくす!」

 

珍しい笑い方をするアクアにカズマは手のひらを向け

 

「『ウインドブレス』!」

 

「ぶああああっ!ぎゃー!目、めがあああっ!」

 

突風で吹き飛ばされた土がアクアに直撃しそれが目に入った女神は地面を転がり回っている。

 

(何やってんだか…)

 

俺は初級魔法の『クリエイト・ウォーター』を会得して使用し手のひらに水を貯めた。

 

「ほらアクア下を向け」

 

アクアに下を向かせ、土の入った目に水を貯めた方の手を当て

 

「アクア、数秒くらい瞬きしてみな」

 

アクアはゆわれた通り瞬きをしているのか少し水が揺れている。

 

「どうだ?取れたか?」

 

「とれた…グスン、ありがとう」

 

「ん気にすんな」

 

軽く涙目のアクアの頭を撫で水を捨てるために外へ出る。

 

(頭撫でられてる…ずるいよアクアんてゆうかみんな当たり前のように下の名前で呼んでるし…)

 

(このたらし谷君はなんなのかしらほんとに…あ、でも撫でられてるアクアさん気持ち良さそうね…羨ましい…)

 

(ぬぬ〜…!小町のポジションが…!)

 

それをみてた三人はそれぞれ嫉妬していた。

 

「流石妹がいるだけあってお兄ちゃんって感じがしますね」

 

「確かにすごい手際が良かったな。流石はお兄ちゃんだ」

 

中では嫉妬と称賛が入り混じっていたが当の本人は外で

 

(やべえ、小町にやる癖で頭撫でてしまった…)

 

頭撫でたことを軽く後悔して、気持ち悪がられてないか心配していた。

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「……冷えてきたわね。ねえカズマ、引き受けたクエストってゾンビメーカー討伐よね?私、そんな小物じゃなくて大物アンデッドが出そうな予感がするんですけど」

 

今回の依頼はゾンビメーカーの討伐。ゾンビを操る悪霊の一種で自らは質のいい死体に乗り移り、手下代わりに数体のゾンビを操るそうだ。

 

「…おい、そういったことをゆうなよ、それがフラグになったらどうすんだ。今日はゾンピーメーカーを一体討伐。そして取り巻きのゾンビもちゃんと土に返してやるそしてとっとと帰って馬小屋で寝る。計画以外のイレギュラーなことが起こったら即刻帰る。いいな?」

 

(そのセリフも十分フラグだと思うんだけど…)

 

敵感知スキルを使えるカズマを先頭にどんどん進んでいく。

 

「何だろう、ピリピリ感じる。敵感知に引っかかったな。いるぞ、一体、二体…三体、四体……?」

 

確かゾンビメーカーの取り巻きは多くても2、3体のはずだけど、まぁ誤差の範囲か…?フラグのこともあって神経質に考えているときろうとすると墓場の中央で青白い光が走る。怪しく幻想的な青い光。その光は大きな魔法陣の光だった。そしてその隣には黒いローブの人影が見える。

 

「…あれ?ゾンビメーカー…ではない…気が…するのですが…」

 

めぐみんが自信なさげに呟く。確かにそうは見えない魔法使いのようななりをしている。ゾンビがそんな格好するのか…?よく見ると周りにはユラユラと蠢く人影が数体見える。

 

「お、お兄ちゃん…」

 

「ヒッキー…」

 

「比企谷君…」

 

後ろにいた三人は怖がり俺の服の裾を掴む。俺はそんな小町を抱き寄せ

 

「大丈夫だお兄ちゃんが守ってやる」

 

「私たちは!?」

 

お前らを抱き寄せれるわけないだろ後で布団に蹲るぞまぁ守るけど

 

「突っ込むか?ゾンビメーカーじゃなかったとしても、こんな時間に墓場にいる以上、アンデッドに違いないだろう。なら、アークプリーストのアクアがいれば問題ない」

 

そう言いそわそわしている変態。小町が怖がってんだろ静かにしろ変態

 

「静かにしろ変態」

 

「んんっ!?」

 

俺のいきなりの罵倒に身を震わせる変態。その時アクアが動く。

 

「あーーーーーーーーっ!?」

 

突如アクアは叫び出し、立ち上がりローブの人影に向かって走り出す。

 

「「ちょっ!おい待て!」」

 

俺とカズマの制止の声も無視して、ビシッと人影を指差す。

 

「リッチーがのこのここんなとこに現れるとは不届きなっ!成敗してやるっ!」

 

リッチー…!?リッチーって確かアンデッドの王だろ!?何でこんなとこに…!俺はリッチーと聞きすぐにパーティーメンバーの前に立ち

 

「下がるぞっ!」

 

下がるように指示し、ジリジリと後ろに下がろうとしていると

 

「や、やめやめ、やめてええええええええ!誰なの!?いきなり現れて、なぜ私の魔法陣を壊そうとするの!?やめて!やめてください!」

 

明らかにアクアじゃない声で叫び声が聞こえた。アクアじゃないとするとあのリッチー…?え?

 

「うっさい黙りなさいアンデッド!どうせこの妖しげな魔法陣でロクでもないこと企んでるんでしょ、なによ、こんな物!こんな物!?」

 

グリグリと魔法陣を踏みにじるアクアとそのアクアの腰に泣きながらしがみつくリッチー?。あれどっちが悪役なのかわかんないんですけど…なんかいじめられっ子にしか見えないんですけど…

 

「やめてー!やめてー!!この魔法陣は、いまだ成仏出来ない迷える魂達を、天に返してあげるための物です!ほら、たくさんの魂達が魔法陣から空に昇っていくでしょう!?」

 

リッチーのゆう通りよく見ると青白い人魂のようなものが魔法陣に入るとそのまま魔法陣の光と共に天に吸い込まれていく。

 

「リッチーの癖に生意気よ!そんな善行はアークプリーストのこの私がやるから、あんたは引っ込んでなさい!見てなさい、そんなちんたらやってないで、この共同墓地ごとまとめて浄化してあげるわ!」

 

「ええっ!?ちょ、やめっ!?」

 

明らかに今の状況が善行じゃない気がするのは黙っておこう。アクアの宣言に、慌てるリッチー。それに構いもせず、アクアは大声で叫ぶ。

 

「『ターンアンデッド』ー!」

 

墓場全体がアクアを中心に白い光に包まれた。アクアからでているその光はリッチーの取り巻きのゾンビや人魂もろとも存在を消失させる。そしてもちろんアンデッドの王たるリッチーにも影響は及び…

 

「きゃー!か、身体が消えるっ!?やめてやめて、私の体がなくなっちゃう!!成仏しちゃうっ!」

 

「あはははははは、愚かなリッチーよ!自然の摂理に反する存在、神の意に背くアンデッドよ!さあ、私の力でかけらも残さず消滅するがいいわっ!」

 

確実に悪役みたいな台詞を吐くアクア。そんなアクアに俺とカズマは近寄り

 

「おい、やめてやれ」

 

「やめてやってくれアクア」

 

俺はやめるようにいい、カズマは後頭部を剣の柄でゴスっと小突いた。容赦ねえこいつ。

 

「っ!?い、痛、痛いじゃないの!あんた何してくれてんのよいきなり!」

 

小突かれたせいか白い光を放つのをやめ頭を涙目でカズマに食ってかかる。

雪ノ下達もやってきたところでリッチーに声をかけた。

 

「だ、大丈夫ですか?えっと、リッチー…?」

 

見るとリッチーの足元は半透明になり軽く消えかかっている。やがて徐々に足が元に戻り、涙目のリッチーはフラフラしながら立ち上がり

 

「だ、だ、だ、大丈夫です…。危ないところを助けていただき…あれ?あなたもアンデッドでしたか…?よく浄化されませんでしたね。あれ、でもアンデッドじゃない…?」

 

………………とりあえず後ろで笑ってる七人覚えとけ。

 

「一応人間です…」

 

それを聞き慌てふためくリッチー。

 

「え、あ、ご、ごめんなさい!その…目が独特でして…ほんとに悪気はないんです…」

 

「い、いえ大丈夫ですよよく言われるんで」

 

俺は気にしてない旨を伝え、名前を聞く。後ろの奴らは許さんけどな絶対に許さないリストにメモするからな小町は可愛いから許す。

 

「えっと、おっしゃる通り、リッチーです。リッチーのウィズと申します」

 

言って目深にかぶっていたフードをあげると、現れたのは月明かりに照らされた二十歳くらいの茶色い髪の美女だった。

 

(この世界顔面偏差値たけえ…)

 

「えっと…。ウィズ?さんはこんな墓場で何やってたんですか?」

 

「ちょっとハチマン!こんな腐ったみかんみたいなのと喋ったら、あなたまでアンデッドが移るわよ!ちょっとそいつに、ターンアンデッドをかけさせなさい!」

 

俺がウィズさんと話しているとアクアがいきり立ち魔法をかけようとする。どんだけアンデッド嫌いなんだよ。てゆうかアンデッド移るって何比企谷菌かよ。比企谷菌バリア貫通するらしいからな超強いぞ。

 

「ま、まぁ落ち着けアクア。悪い人かどうかは話して決めるから、な?」

 

そう俺がゆうと「ハチマンがそうゆうなら…」とさがってくれた。

 

「まぁありがとなアクア」

 

「なんでこいつハチマンのゆうことは聞くんだよ」

 

俺はアクアにお礼を言い、ウィズさんと話をしようとウィズさんを見るとアクアにビビりまくって俺の背中にひっつきながら

 

「そ、その…私は見ての通りのリッチー、ノーライフキングなんてやってます。アンデッドの王なんて呼ばれてるくらいですから、私には迷える魂達の声が聞こえるんです。この共同墓地の魂の多くはお金がないためろくに葬式すらしてもらえず、天に還ることなく毎晩墓場を彷徨っています。それで、一応はアンデッドの王な私としては、定期的にここを訪れ、天に還りたがっている子達を送ってあげているんです」

 

どうやらいい人らしい。なんか久しぶりにまともな人と会った気がする…人じゃねえけど。そこにカズマが

 

「それは立派な事だし良い行いとは思うんだが…そんなことはこの街のプリーストとかに任せておけばいいんじゃないか?」

 

カズマの疑問にウィズさんは言いにくそうに憮然としたアクアを気にしながら話した。要約すると

 

「つまり、この街のプリーストは金儲け優先のやつがほとんどで、こんな金のない連中が埋葬されてる共同墓地なんて、供養どころか寄り付きもしないってことか?」

 

ちょうどストレートに要約するカズマ。その言葉に言いにくそうに肯定するウィズさん。そしてその場にいる全員の視線がアクアに集まった。当の本人はバツが悪そうに目を逸らす。

 

「それならまあしょうがない。でも、ゾンビを呼び起こすのはどうにかならないか?俺たちがここにきたのって、ゾンビメーカーを討伐してくれってクエスト受けたからなんだが」

 

ウィズさんは困った表情を浮かべながら

 

「あ…そうでしたか…。その呼び起こしている訳じゃなく、私がここに来ると、まだ形が残っている死体は私の魔力に反応して勝手に目覚めちゃうんです。……その、わたしとしてはこの墓場に埋葬される人たちが、迷わず天に還ってくれれば、ここに来る理由もなくなるんですが……。………えっと、どうしましょうか?」

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墓場からの帰り道。

 

「納得いかないわ!」

 

アクアがまだ怒っていた。時刻はすでに空が白みがかってくる時間帯だ。

 

「しょうがないだろ。つかあんないい人討伐する気にはなれないだろうに」

 

俺たちはウィズさんを見逃すことにし、暇を持て余しているアクアが定期的に墓場を浄化しに行くと言うことで折り合いがついた。まぁめっちゃ駄々こねてたけど。めぐみんとダクネスは、モンスターを見逃すことに抵抗があったみたいだがウィズさんが人を襲ったことをないことを知り同意した。俺たちも抵抗なく同意した。

 

「しかしリッチーが街で普通に生活してるとか、この街の警備はどうなってんだ」

 

カズマはウィズさんからもらった紙切れを眺めながら呟いた。その紙はウィズさんの住んでる住所が書かれていた。どうやら普通に生活しているらしい。しかも店まで営んでいるそうな。

 

「でも穏便に済んでよかったです。いくらアクアがいると言っても、相手はリッチー。もし戦闘になってたら私やカズマは間違いなく死んでいましたよ」

 

あの人そんな凶暴そうに見えなかったけどな…やっぱリッチーってやばいのか?

 

「げ、リッチーってそんなに危険なモンスターなのか?ひょっとしてやばかった?」

 

「やばいなんてものじゃないです。リッチーは強力な魔法防御、そして魔法のかかった武器以外の攻撃の無効化。相手に触れるだけで様々な状態異常を引き起こし、その魔力や生命力を吸収する伝説級のアンデッドモンスター。むしろ、なぜあんな大物にアクアのターンアンデッドが効いたのかが不思議でならないです」

 

わお…まじやっべーやっべーわ。そうだよアンデッドの元締めだよ。なめちゃいけねえんだ。

 

「カズマそのもらった名刺、渡しなさいよ。ちょっとあの女より先に家に行って、家の周りに神聖な結界貼って涙目にしてくるから」

 

「や、やめてやれよ…」

 

カズマが引き気味にゆう。てゆうかアンデッドに親でも殺されたの?そんな時ダクネスがポツリと言った。

 

「そういえばゾンビメーカーの討伐クエストはどうなるのだ?」

 

「「「「「「あっ」」」」」」

 

「?」

 

唯一事情を知らない小町は首を傾げていた。

 

クエスト失敗。

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俺は今宿屋まで来て、雪ノ下達に提案をしていた。

 

「流石に4人で同じベッドはきついからそろそろ新しい部屋を…」

 

「え!?お兄ちゃんこれまで雪乃さん達と一緒に寝てたの!?きゃ〜お兄ちゃん大胆っ!」

 

そう流石にベッドが狭いだろうから部屋を増やそうと提案しているんだが…

 

「それは部屋代がもったいないは確かに狭いかもしれないけれどもっと詰めればいい話だと思うの。ええ、変える必要はないと思うの」

 

「そ、そうだよヒッキー!それとも…嫌…?」

 

捨てられた子犬かのような目で上目遣いをする由比ヶ浜。ずるいこいつまじで。でも俺も男ここで引くわけにはいかねえ。だってそろそろ我慢の限界なんだもん!まじで!ほんとに!

 

「い、嫌とかじゃなくてだな…ほら…あれがあれで…」

 

「あぁ〜」ニヤニヤ

 

理由が分かったのか小町がニヤニヤしながら俺を見る。こいつ腹立つけど可愛い許しちゃう。その時

 

「あんたら…」

 

店の前で騒いでたからか女将が俺たちに声をかける。怒られると思ったが

 

「丁度二つベッドがある部屋が空いてるけどそこに変えるかい?」

 

女将はとんでもない提案をしてきた。いや根本的な解決になってない気が…

 

「「「!そこでお願いします!」」」

 

「え、いやちょっと…なんでもないです。是非そうしましょう」

 

三人が有無を言わせぬ顔で睨んでくる。へたれだって?だったら歯向かってみろしぬぞ。そして女将からもらった新しい鍵をもらって部屋に向かおうとしているときにチラッと女将を見るとウィンクをして親指を立てていた。何無駄な気使ってんだこの馬鹿野郎がああああああっ!?ふざけんなとゆう意思を込めて女将を睨むすると口パクで

 

『礼いらねえよ』

 

感謝してねえよこのやろう。そんなやりとりを交わした後部屋につき扉を開くと前とはほとんど変わらない部屋だったそして離れたところにベッドが二つ置いてあった。

 

(ああよかったこれでやっと…)

 

そう安心したのも束の間、三人はそのベッドを見つけるなり、そのベッドに近寄り…………同時に動かし二つとも合体させた。何やってんのこの人たち。

 

「お兄ちゃんこれで4人で寝れるね!」

 

そう満面の笑みでゆう小町。うんお風呂行こ。

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「あらユキノにユイにコマチじゃない。奇遇ね」

 

私たちはお風呂に入りに来ていたけどそこに偶然アクアさんがいた。

 

「アクアんまた会ったね!一緒にお風呂入ろー!」

 

由比ヶ浜がそう提案し一緒にお風呂に入った。

 

「しかしまさか小町さんがくるとは…」

 

「ええ小町もびっくりです。まぁお兄ちゃんに会えたからありがたいですけど」

 

「ヒッキーも最初はびっくりしてたけど結構喜んでたねー」

 

三人で微笑みながら会話を交わす。小町さんは頭には猫耳お尻には尻尾がついていた。ええ全くもふもふしたいだなんて思ってないけれどこれからのためにも触っておきたいわね別にもふもふしたいわけじゃないのだけれど。そこにアクアさんが会話に加わりとんでもない爆弾を落とした。

 

「ねえねえ今思ったんだけど、一回死んでるから兄妹とかないんじゃない?」

 

私はそれを聞いて固まった。確かに比企谷君は一回死んでいて小町さんも別の種族になっている。もうそれは他人なんじゃないか。そんな考えが頭を支配した。

 

(そんなことを小町さんに言ったら…!)

 

(小町ちゃん…!)

 

由比ヶ浜さんもその考えに至ったみたいで小町さんの方を向く。そして当の本人は

 

(お兄ちゃんと小町が兄妹じゃない…?確かに…でもそれって…小町もお兄ちゃんと結婚できるってこと…!?)

 

すごくにやけていた。

 

「「えっ」」

 

「つまり小町もお兄ちゃんを好きになってもいい…」

 

「「えっ」」

 

「お兄ちゃんと…えへへぇ〜」

 

頰に手を当てクネクネしている小町さん。

 

「…こ、小町さん?」

 

「え?はい!どうしました雪乃さん」

 

まるで何事もなかったかのように私の返事に答える。

 

「その…ショックとかないのかしら」

 

「あー…ないって言ったら嘘になります。でも兄妹じゃなくてもお兄ちゃんと一緒にいたいのは変わりませんし、何より…」

 

「小町も義姉ちゃん候補に立候補できますからね!」

 

小町さんも小町さんでとんでもない爆弾を落としていった。

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「どうしたお前ら」

 

現実逃避をするために風呂に入っていた俺は宿屋に戻り小町たちが帰ってくるのを待っていた。そして帰ってきた三人を迎えるとなんかものすごく微妙な空気になっていた。

 

「いや、その、えっと…」

 

少し言いにくそうにしている雪ノ下。え?なに?

 

「お兄ちゃん」

 

「ん?」

 

「お兄ちゃんは一回死んじゃってるでしょ?」

 

いきなりそんなことを聞いてくる。

 

「…まあ死んだな」

 

「それで小町もなんか召喚の時に変な種族にされてるでしょ?」

 

「まあ確かに猫耳と尻尾生えてるしな」

 

「それでさ…小町達ってさ兄妹なのかな?」

 

………………え?ちょっとまてステイステイ。え?確かに色々変わってるし死んでる。え?マジで?でも確かに言われたら…小町はそれを気にして…

 

「お兄ちゃん色々考えてると思うけど小町は気にしてないよ?もし兄妹じゃなくなってもお兄ちゃんとは仲良くしたいし。あ、これ小町的にポイント高い!」

 

気にしてないのかよ。まぁ気にしてないことはいんだけどそれはそれでショックなんですけど…

 

「だからねこれから1人の女として仲良くしてね!お兄ちゃん!いや八幡!」

 

そう言いながら小悪魔的笑みを浮かべていた。何この子怖い。そしてその夜どんだけ抵抗しても無駄だと分かったので4人で一緒に寝たけど悔しいことにちょっと意識した八幡であった。

 

 




後書き
投稿遅れました。今回も長めですが読んでいただけると幸いです。さて小町なんですが番外編で書いた通り八幡への思いとゆうか会いたい思いが爆発してます。でも妹とゆうリミッターがあったので外れることはありませんでしたがアクアの一言で外れてしまいました。まぁ要するにヒロイン決まってないのにヒロイン候補増やしました。馬鹿だと思いました?俺も思ってます。だって思いついちゃったんだもん。まぁ次回はほのぼのとまではいかないけどそんな感じでやっていきます。ではまた次回お会いしましょう
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