機動戦士ガンダム -烈火のジャブロー-   作:オリーブドラブ

4 / 177
-第4話からの登場人物-

-クリム・ブッディ-
 25歳。アムステルダム出身。ペドロのサポートを担う中隊長補佐の1人であり、向こう見ずな彼を陰から支える冷静沈着な将校。自身も鹵獲されたグフカスタムに搭乗し、部下達を守り抜いている。階級は少佐。
 ※原案は月宮伊織先生。

-アッシュ・ヴァンシュタイン-
 19歳。ベルリン出身。レイチェルと同様にリュータの同期であり、第4陸戦小隊の隊長を務めている。知的で寡黙な美女であり、V字アンテナを持たない専用の陸戦型ガンダムに搭乗する。階級は少尉。
 ※原案は月宮伊織先生。

-マルティナ・テキサス-
 24歳。テキサスコロニー出身。ルウム戦役を経て故郷を追われた過去を持つ、第3陸戦小隊の隊長。毅然とした佇まいの美女であり、ジムスナイパーIIに搭乗する。階級は中尉。
 ※原案は速水厚志先生。



第4話 樹海の死神 -ペドロ・ガルシア・ペレス-

 アジア戦域において、ジオンの兵から「樹海に潜む死神」と畏怖されるエース機。その両手には、グフから奪った2本のヒートソードが握られている。

 

『行くぞブッディ少佐ッ! 遅れるでないぞッ!』

『全く、無茶の絶えないお方だ。……そこにいる2機のジムは、後退しなさい。中隊長の仰る通り、ここからは反撃の時間だ』

『りょ、了解……!』

『ジャブロー屈指のエース2機が、揃い踏みかよ……!』

 

 そんな彼に続き、カルマ機とマコト機を庇うように身を乗り出した、紫紺のグフカスタム。その鹵獲機を駆る中隊長補佐のクリム・ブッディ少佐は、穏やかにして厳かな声色で若獅子達を制していた。

 

『中隊長、今ですッ!』

『おぉおぉおッ!』

 

 彼の3連装ガトリング砲による牽制射撃で、マゼラトップ砲を破壊されたグフタンクが次の武装(ジャイアントバズ)に持ち替えるよりも(はや)く。ペドロ少佐のジム・スパルタンが、すれ違いざまに2本のヒートソードでグフタンクを斬り付けて行った。

 

 その斬撃を浴び、火花を散らすグフタンクは怒りのままに彼を撃ち落とさんと、ジャイアントバズの砲口をジム・スパルタンの背に向ける。

 

『……させない』

 

 だが、マゼラトップ砲の一撃を背後に受けた同機は、狙いを逸らしてしまい。標的を見失った弾頭が、地下洞の壁に激突し轟音を齎していた。

 

『……命中。次弾、装填』

 

 そのマゼラトップ砲の引き金を引いたのは――第4陸戦小隊隊長、アッシュ・ヴァンシュタイン少尉。

 本来あるはずのV字アンテナを持たない彼女の陸戦型ガンダムは、鹵獲されたマゼラトップ砲を強く握り締めている。突き立てられたシールドの上に乗る砲口が、物陰から狡猾に狙いを定めていた。

 

「アッシュ!? アッシュなのか!」

『今のうち。……あなたの主砲なら、あのグフにとどめを刺せる』

「……あぁ、分かった! 援護に感謝するッ!」

『気にしないで。……あなたを守る、それが私の任務だから』

 

 彼女もまた、リュータの同期だった士官学校出の新任少尉であり。誰もが振り向く怜悧な美貌の持ち主ながら、レイチェルとは対照的な寡黙さでも有名であった。

 誰に声を掛けられても、何度その腕を称賛されても、眉一つ動かさなかった彼女は――飾り気のないリュータの謝意に、人知れず頬を緩めている。

 

『……っ!』

 

 一方、アッシュ機に照準を合わせたグフタンクは105mmマシンガンを連射し、彼女の攻勢に歯止めを掛けていた。物陰に身を隠すアッシュ機は、防戦一方となってしまう。

 

『ヴァンシュタイン少尉の陽動に乗じた、今が好機だ。一気に仕掛けるぞッ!』

『了解ッ!』

 

 だが、彼女達にとってはそれも作戦の内。

 グフタンクがアッシュ機に気を取られている隙を突き、「裏取り」を済ませていたRGM-79SP「ジムスナイパーII」の100mmマシンガンが、火を噴く瞬間。その背後から続いて現れた、各陸戦小隊の所属機(ジム)達が一斉に、ブルパップマシンガンを撃ち放っていた。

 

『テキサス中尉……!』

『……心配するな、バーニング少尉。誰が何と言おうと、君の帰る場所は陸戦隊(ここ)にある。この場に居る誰もが、()を知っている。「焦熱の爀弾」は、汚名などではないと!』

『……ありがとう、ございます』

 

 各小隊長に代わり、陸戦小隊の所属機を引き連れていたジムスナイパーII。そのパイロットを務める第3陸戦小隊隊長、マルティナ・テキサス中尉は――テキサスコロニー出身のスペースノイドであった。

 故郷の集落が連邦側に付いた結果、ルウム戦役を経て居場所を失った彼女は、逃げ込むように連邦軍へと入隊していたのである。そんな彼女だからこそ、狂人扱いを受けて孤立しかけていたリュータの姿には、思うところがあったのだ。

 

 ――戦場(ここ)の中ですらも独りだなんて、耐えられるわけがないと。

 

『さすがの指揮能力と射撃能力だな、テキサス中尉! どうだね、今度こそ一緒に食事――』

『中隊長、前を見て飛んでください』

 

 ペドロ少佐のアプローチを遮る銃声が、この戦地に轟き――マルティナ機と各陸戦小隊の一斉射撃が、グフタンクに襲い掛かる。

 にべもなく上官の誘いをあしらう彼女は、その美貌もさることながら。誰にも靡かない鉄壁さにおいても、陸戦隊では有名であった。

 

『……しっかしお前の周りには、美人ばっかり集まるよなぁ。第6小隊(ウチ)はムサいのばっかだってのによ』

「そんなこと言ってる場合かっ!」

 

 ビームスプレーガンも手放してしまったことで、戦う術をほぼ全て失っているカルマは、戦友の人脈に乾いた笑みを浮かべている。彼には当人からの突っ込みも、照れ隠しにしか思えないのだった。

 




 前話と同様、応募キャラが登場するエピソードを先行公開させて頂いております。ここから先はまだ展開が固まりきっておりませんので、募集締め切りを待つことになりそうですねー(ノД`)
 キャラ募集は5月29日まで続いておりますぞ(´ω`)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。