機動戦士ガンダム -烈火のジャブロー-   作:オリーブドラブ

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-第2話からの登場人物-

-ベネッタ・ヒューリンデン-
 23歳。ヴィチェンツァ出身。ケンジローと共闘したこともあるベテランパイロットの1人であり、面倒見の良い姉御肌な美女。ジムインターセプトカスタムに搭乗する。階級は大尉。
 ※原案はクレーエ先生。

-テオ・アルムガルト-
 25歳。ヴェストファーレン出身。アリサ・ヴァンクリーフの従兄弟であり、ルウム戦役から戦い続けてきた寡黙なベテランパイロット。ジムドミナンスに搭乗する。階級は大尉。
 ※原案はシズマ先生。

-ダイナ・スレイヴ-
 17歳。サイド7出身。アドラス・センの姪であり、叔父を探しながら連邦軍パイロットとして戦い続けているボクっ娘。ジムジャグラーに搭乗する。階級は伍長。
 ※原案は影騎士先生。



第2話 決意の大盾 -ベネッタ・ヒューリンデン-

『ぬぅッ……! 新手かッ!』

「あの機影は……ベネッタ大尉か!?」

 

 ザクレロの攻撃を阻む、ビームスプレーガンの閃光。それはケンジロー機のものではなく――遥か彼方から猛進してくる、RGM-79KC「ジムインターセプトカスタム」の奇襲によるものであった。

 背部に搭載されたフェロウ・ブースターの推力を活かし、凄まじい勢いで肉迫するその機体は、赤と白のツートンカラーで塗装されている。

 

『ケンジロー、無事か!』

 

 さらにその腕には、RGM-79HC「ジムガードカスタム」のものと同じ大盾(シールド)が備えられていた。独特なシルエットを持つその機体には、見覚えがある。

 先のチェンバロ作戦でもケンジローと共闘していた、ベネッタ・ヒューリンデン大尉の機体だ。彼女はケンジロー機のジムに寄り添うように、ブースターを噴かして近付いてくる。

 

『怪我はなさそうだが……全く、君のお人好しと無鉄砲は、会った頃から変わらないな』

「ベネッタ大尉、助かりました!」

『……あのザクレロ、かなり強力なコーティングを施された特別機と見た。君の手に負える相手じゃない、すぐにこの戦域から離脱しろ!』

「いえ……逃げても無駄です。奴は俺のコクピットで匿っている、少女兵を狙っているんです。例え離脱しても、すぐに追い付かれます!」

『少女兵だと? ……なるほど、そういうことか。つまり今この場で、奴を落とすしかないということだなッ!』

 

 ケンジローとの短い通信の中で、状況を把握したベネッタは、素早くブースターを噴かしザクレロに襲い掛かる。両肩の多連装ミサイルポッドから連射される弾頭の群れが、レゾルグ機に降り掛かって行った。

 

『落とすだと? この我輩を? ……少々動ける程度で図に乗るな、連邦の犬共がァアッ!』

『こいつッ……!』

 

 だが、これだけで斃れるほどレゾルグ・バルバという男はやわではない。彼はベネッタのミサイルを拡散ビーム砲で撃ち落としながら、真っ向から急接近してくる。

 被弾も厭わず、回避より撃破を優先する執念の塊。その気迫が生み出すヒートナタの一閃が、ベネッタ機の大盾を斬り裂いていった。

 

『くッ!』

『とどめだァッ……!?』

 

 そして大盾を失ったベネッタ機にとどめを刺そうと、レゾルグ機が再び刃を振りかざした瞬間。頭上から降り注ぐ弾雨によって、その一閃が阻止されてしまう。

 

 見上げた先に現れたのは、ホワイトベースやブランリヴァルとは別の、ペガサス級強襲揚陸艦。そして、そこに搭載されていたMS部隊だった。

 

『……待たせたな、ケンジロー。ベネッタ。これより、そちらの援護に向かう』

「テオ大尉! ダイナも来てくれたのか!」

『ベネッタ大尉ったら、いくらケンジローさんが心配だからって先走り過ぎですよっ! ここからは、ボク達に任せてくださいっ!』

『すまん……恩に着る!』

 

 テオ・アルムガルト大尉の駆るRGM-79DO「ジムドミナンス」。ダイナ・スレイヴ伍長が操るRGM-79ANA「ジムジャグラー」。

 その2機が先行していたベネッタ機に続き、この宙域に合流してくる。テオ機に搭載されたガンターレットの猛火は、すでにレゾルグ機の眼前に迫っていた。

 

『おのれ……次から次へとッ! 良かろう、ならばブリゼイド共々、この宙域を貴様らの墓にしてくれるッ!』

『……やってみろ』

 

 その弾雨をかわしながら、レゾルグ機は加速しながら大きく旋回し、テオ機目掛けてミサイルランチャーを連射する。だが、彼は全ての弾道を紙一重でかわしながら、ガンターレットによる牽制射撃を浴びせ続けていた。

 

『さすが隊長、いい仕事しますねっ! 地球にいる従姉妹(アリサ)さんにカッコ悪いとこ、見せられないですもんねー?』

『……無駄口を叩く前に、お前はお前の仕事をしろ』

『もっちろん! ボク達も負けてられませんよっ、ボールユニット展開急いでっ!』

『了解ッ!』

 

 そんな彼の陽動(・・)に乗じて。ジムジャグラーのパイロットを務めるダイナは、ガンナーを担う仲間に命じて両肩のボールユニットを展開させていく。

 二つのユニットはダイナ機から離れると――やがてレゾルグ機の前に現れ、素早くビームライフルを撃ち放った。

 

『小癪なッ……!?』

『甘いっ!』

 

 その不意打ちにも反応したレゾルグは、機体を上昇させて間一髪回避する。だが回避した先には、90mmマシンガンを構えるダイナ機が待っていたのだ。

 

『ぐおおおぉっ……!』

『悪いね……! アドラス叔父さんに会うまで、ボクは死ぬわけには……って、ウソっ!? と、止まらないっ!?』

『生意気なガキめらがァアッ!』

「まずい……! ダイナ、逃げろッ!」

 

 ザクレロに浴びせられる弾丸の嵐。それでもなお、レゾルグ機は勢いを失うことなくヒートナタを振り上げていた。

 ケンジロー機の牽制射撃など意に介さず、サイコミュ紛いの技術で自分を翻弄したダイナ機を沈めようと。レゾルグ機の刃が、彼女に襲い掛かっていく。

 

『わあぁあぁっ……!?』

 

 もはや、絶体絶命――かに見えた、その時だった。

 




 これまでのシリーズに引き続き、今回も応募キャラ達が大暴れしております。募集企画は7月26日00:00まで続いておりますので、機会がありましたらお気軽にどうぞー(о´∀`о)
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